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第6章
第260話 路線拡大計画
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ストラップ作成に満足した後、昼間の事を思い出して地図を広げてみた。叔父様に支店の位置を記入してもらった地図だ。ふむ。ちょっと格好をつけて顎に手を当てて考え込むポーズをとってみた。
プティが僕の腕に顎を乗せて地図を覗き込んでいる。ちょいちょいと前足を地図の方に伸ばす。
「にゃーん。」
(地図が気になるニャ?)
「地図っていうかね。ダンジョン鉄道のことだよ。今のところ王都とエルストベルク間の移動用として作ってるよね。でもさ、あちこち行けるようにした方が便利かなと思って。」
商会の支店の位置は僕がダンジョンの影響範囲内にあるのががほとんどなんだ。だけど王都に続くように出来ている鉄道が通るラインからは外れた場所が多い。
「路線を増やせば他の場所にも行けるようになるけど‥‥。工事をするダンジョンマスター達の負担が大きくなるよね。」
(元気余ってるみたいだったにゃ。むしろ楽しそうだったにゃ。)
確かにダンジョンマスター達は凄く熱心にダンジョン鉄道の改良を進めてくれている。無理無い範囲で計画的にルートを広げて行けばいいかな。
ちょっと方針が決まったので、早速皆に呼びかけてみよう。
(皆、今日はありがとうね。ねえ、ちょっと相談があるんだ。もっと路線を増やすとしたら大変かな。王都に続く経路以外に色んな所に続く鉄道を考えているんだ。ダンジョントンネルは僕が作るけどレールとか車両とかが必要だよね。
あと、改札口とかもだけど。どのくらい大変そうかな?)
(車両は作りすぎたのが有るコン。レールはトカゲ次第だコン)
(レールつくるぞぉ)
クーちゃんとウーニャンがすぐに返事をくれた。軽い感じだから、大丈夫そうなのかな?
(作るキュル、やりたいキュル)
(やるケン)
(負けないキー)
(ホー!ホー!)
次々に皆が声を上げてくれる。段々誰がやるか争う雰囲気になってきた。ちょっと計画的に進めないと皆で無理しちゃいそうだなぁ。
路線が増えるなら乗り換えもできるようにしたいし。あ、時刻表作ることになるのかな。
(ありがとう。計画立ててみるね)
まずは、移動が一番大変そうなところを優先にして作ろうかな。それか行きたいところだね。色々考えるのは楽しいね。
地図上に線を描いたり消したりして考えていたら、プティが地図の上に乗って来た。ごろんと横たわって目線を遮る。
「プティ~。」
(颯真にゃんはあれこれやりすぎにゃ。寝不足になるにゃ。)
「え、あ、こんな時間?」
プティに言われて時計をみてびっくりする。いつの間にか何時間も経ってた。
(もうおやすみなさいの時間にゃ)
「わかったよ。ありがとう、プティ。」
ペンを置いてプティの背中を撫でる。もふっと背中に顔をうずめてみた。ふわふわ暖かい。
「にゃーん。」
「プティ、大好き。」
「にゃーん。」
(プティも颯真ニャンが大好きにゃ)
「えへへ。」
プティの毛並みを堪能した後、翌日の冒険者ギルドでの講習会に備えて早く寝ることにした。
プティが僕の腕に顎を乗せて地図を覗き込んでいる。ちょいちょいと前足を地図の方に伸ばす。
「にゃーん。」
(地図が気になるニャ?)
「地図っていうかね。ダンジョン鉄道のことだよ。今のところ王都とエルストベルク間の移動用として作ってるよね。でもさ、あちこち行けるようにした方が便利かなと思って。」
商会の支店の位置は僕がダンジョンの影響範囲内にあるのががほとんどなんだ。だけど王都に続くように出来ている鉄道が通るラインからは外れた場所が多い。
「路線を増やせば他の場所にも行けるようになるけど‥‥。工事をするダンジョンマスター達の負担が大きくなるよね。」
(元気余ってるみたいだったにゃ。むしろ楽しそうだったにゃ。)
確かにダンジョンマスター達は凄く熱心にダンジョン鉄道の改良を進めてくれている。無理無い範囲で計画的にルートを広げて行けばいいかな。
ちょっと方針が決まったので、早速皆に呼びかけてみよう。
(皆、今日はありがとうね。ねえ、ちょっと相談があるんだ。もっと路線を増やすとしたら大変かな。王都に続く経路以外に色んな所に続く鉄道を考えているんだ。ダンジョントンネルは僕が作るけどレールとか車両とかが必要だよね。
あと、改札口とかもだけど。どのくらい大変そうかな?)
(車両は作りすぎたのが有るコン。レールはトカゲ次第だコン)
(レールつくるぞぉ)
クーちゃんとウーニャンがすぐに返事をくれた。軽い感じだから、大丈夫そうなのかな?
(作るキュル、やりたいキュル)
(やるケン)
(負けないキー)
(ホー!ホー!)
次々に皆が声を上げてくれる。段々誰がやるか争う雰囲気になってきた。ちょっと計画的に進めないと皆で無理しちゃいそうだなぁ。
路線が増えるなら乗り換えもできるようにしたいし。あ、時刻表作ることになるのかな。
(ありがとう。計画立ててみるね)
まずは、移動が一番大変そうなところを優先にして作ろうかな。それか行きたいところだね。色々考えるのは楽しいね。
地図上に線を描いたり消したりして考えていたら、プティが地図の上に乗って来た。ごろんと横たわって目線を遮る。
「プティ~。」
(颯真にゃんはあれこれやりすぎにゃ。寝不足になるにゃ。)
「え、あ、こんな時間?」
プティに言われて時計をみてびっくりする。いつの間にか何時間も経ってた。
(もうおやすみなさいの時間にゃ)
「わかったよ。ありがとう、プティ。」
ペンを置いてプティの背中を撫でる。もふっと背中に顔をうずめてみた。ふわふわ暖かい。
「にゃーん。」
「プティ、大好き。」
「にゃーん。」
(プティも颯真ニャンが大好きにゃ)
「えへへ。」
プティの毛並みを堪能した後、翌日の冒険者ギルドでの講習会に備えて早く寝ることにした。
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