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第6章
第249話 ピン君列車の使い道
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「ソーマ。今日はソーマとお出かけの約束が先だよ。お仕事だからって優先していたら、ずっとお仕事になっちゃうよ。でも気を遣ってくれてありがとう。」
「ああ!」
しまった!ついお仕事優先って考えちゃった。だめだ、ずっとお仕事優先にしてたら死んじゃう!過労死ダメ!絶対!
「お仕事優先じゃなくていいです!お身体壊しちゃう。」
「うんうん。」
叔父様が僕の頭をグリグリとした。そしてニコニコしたままライノアさんに言った。
「ライノア、急に来て騒いですまないな。今日は甥っ子もいるんで軽く話しをしよう。甥っ子のソーマだ。ソーマ、こちらはライノアだ。ツヴァイトベックの店の支店長だよ。」
叔父様に紹介されたのでライノアさんとお辞儀をし合った。あ、お名刺会ったら交換できるのにな。
叔父様とジョスさんとライノアさんは手短かにお仕事の話をしちゃうというので、僕はリヒャルトさんと一緒に待ってることにした。
叔父様やジョスさんは地下室から外に出てしまうと知り合いに会ってしまうかもしれない。そうなると移動方法について追求されるかもしれないので、叔父様達のお仕事の話し合いも地下室の一室でしているらしい。僕達も地下の別のお部屋を使わせてもらってそこで待機。リヒャルトさん達と手帳君でやり取りを試していた。
隣にいるのに手帳君だけで会話してたんだよ。何か変な感じだけどちょっと面白いよね。
リヒャルトさんと僕。インゴさんと僕。三人で居るのに一人ずつと手帳で会話していると不思議な感じ。
あ、グループチャットみたいなのがあるといいのか。
書き込んだ内容を指定した複数人で共有出来る機能を追加してみよう。すぐ出来るかな。手帳君の魔法陣の通信先の設定を少し弄れば良さそうだ。
「これは‥‥便利ですね‥‥。遠隔で文字のやり取りが出来るだけでも凄いことなのに‥‥。複数人でとは‥‥。」
「複数人に伝えたいときに一度で済むってことですね。凄い!」
リヒャルトさんとインゴさんには好評だ。後で叔父様とジョスさんの手帳にも機能追加してあげよう。
グループ機能のテストで盛り上がっているうちに叔父様とジョスさんが打ち合わせを終えて戻って来た。
ライノアさんには大判ノート君と手帳君を渡して使い方を教えたそうだ。
「こんなに簡単に支店に来られるとは思わなかったよ。緊急時や荷物の配送で使えると凄く便利だね。」
叔父様はとても嬉しそうに言ってくれた。でも‥‥緊急時?
「普段の移動には使わない?」
「うーん‥‥。どうやって来たか知られないようにしたいからね。」
階段を下りるとピン列車が待っていてくれた。すぐ乗り込まずに地図を出す。
「ねえ。街門から入れば他の人に会っても大丈夫なんだよね。」
「うん?」
街の周辺が見えるように地図を拡大した。街門や街道、周辺の森が表示される。
「うわ?地図が大きくなった?」
「この森の中とかに出ればいい?」
「森? 森の中にも出られるの?」
「人に見られないような場所があれば出られるよ。」
「それなら今度ライノアに街外に何か場所を確保させよう。」
ピン列車の行き先を変更してもらって森に出てみようかと思ったんだけど、森の中にも魔獣が居たり冒険者がうろうろしていたりするから、今日寄り道するのは諦めた。
ライノアさんに街の外の森の中に、狩猟小屋か何かを森の中に用意してもらって、そこからで出入りできるするようにしよういう話になった。
ブーン、ガッ、シューーーーーーン!ブーン、ガッ、シューーーーーーン!
ピン列車に乗ったら行きの時より滑って行く距離が伸びたような気がした。
待ってる間に改良したのかな。元々はレールを作るまでの移動手段だから今日だけしか使わないと思っていたけど、街外の出入り口も準備する予定だし、他の支店への移動の時も使えそうだね。
ふと、ピン君列車を地上で走らせたらどうだろうと思って想像してみた。街道に魔獣や盗賊が出ても振り切って進みそう。でも誰かが街道を横切ったときに滑って来たら、絶対止まれないね。うん。地下限定決定!街道中がピン君列車とかシュールで面白いと思ったんだけどね。安全第一だよね。
「ああ!」
しまった!ついお仕事優先って考えちゃった。だめだ、ずっとお仕事優先にしてたら死んじゃう!過労死ダメ!絶対!
「お仕事優先じゃなくていいです!お身体壊しちゃう。」
「うんうん。」
叔父様が僕の頭をグリグリとした。そしてニコニコしたままライノアさんに言った。
「ライノア、急に来て騒いですまないな。今日は甥っ子もいるんで軽く話しをしよう。甥っ子のソーマだ。ソーマ、こちらはライノアだ。ツヴァイトベックの店の支店長だよ。」
叔父様に紹介されたのでライノアさんとお辞儀をし合った。あ、お名刺会ったら交換できるのにな。
叔父様とジョスさんとライノアさんは手短かにお仕事の話をしちゃうというので、僕はリヒャルトさんと一緒に待ってることにした。
叔父様やジョスさんは地下室から外に出てしまうと知り合いに会ってしまうかもしれない。そうなると移動方法について追求されるかもしれないので、叔父様達のお仕事の話し合いも地下室の一室でしているらしい。僕達も地下の別のお部屋を使わせてもらってそこで待機。リヒャルトさん達と手帳君でやり取りを試していた。
隣にいるのに手帳君だけで会話してたんだよ。何か変な感じだけどちょっと面白いよね。
リヒャルトさんと僕。インゴさんと僕。三人で居るのに一人ずつと手帳で会話していると不思議な感じ。
あ、グループチャットみたいなのがあるといいのか。
書き込んだ内容を指定した複数人で共有出来る機能を追加してみよう。すぐ出来るかな。手帳君の魔法陣の通信先の設定を少し弄れば良さそうだ。
「これは‥‥便利ですね‥‥。遠隔で文字のやり取りが出来るだけでも凄いことなのに‥‥。複数人でとは‥‥。」
「複数人に伝えたいときに一度で済むってことですね。凄い!」
リヒャルトさんとインゴさんには好評だ。後で叔父様とジョスさんの手帳にも機能追加してあげよう。
グループ機能のテストで盛り上がっているうちに叔父様とジョスさんが打ち合わせを終えて戻って来た。
ライノアさんには大判ノート君と手帳君を渡して使い方を教えたそうだ。
「こんなに簡単に支店に来られるとは思わなかったよ。緊急時や荷物の配送で使えると凄く便利だね。」
叔父様はとても嬉しそうに言ってくれた。でも‥‥緊急時?
「普段の移動には使わない?」
「うーん‥‥。どうやって来たか知られないようにしたいからね。」
階段を下りるとピン列車が待っていてくれた。すぐ乗り込まずに地図を出す。
「ねえ。街門から入れば他の人に会っても大丈夫なんだよね。」
「うん?」
街の周辺が見えるように地図を拡大した。街門や街道、周辺の森が表示される。
「うわ?地図が大きくなった?」
「この森の中とかに出ればいい?」
「森? 森の中にも出られるの?」
「人に見られないような場所があれば出られるよ。」
「それなら今度ライノアに街外に何か場所を確保させよう。」
ピン列車の行き先を変更してもらって森に出てみようかと思ったんだけど、森の中にも魔獣が居たり冒険者がうろうろしていたりするから、今日寄り道するのは諦めた。
ライノアさんに街の外の森の中に、狩猟小屋か何かを森の中に用意してもらって、そこからで出入りできるするようにしよういう話になった。
ブーン、ガッ、シューーーーーーン!ブーン、ガッ、シューーーーーーン!
ピン列車に乗ったら行きの時より滑って行く距離が伸びたような気がした。
待ってる間に改良したのかな。元々はレールを作るまでの移動手段だから今日だけしか使わないと思っていたけど、街外の出入り口も準備する予定だし、他の支店への移動の時も使えそうだね。
ふと、ピン君列車を地上で走らせたらどうだろうと思って想像してみた。街道に魔獣や盗賊が出ても振り切って進みそう。でも誰かが街道を横切ったときに滑って来たら、絶対止まれないね。うん。地下限定決定!街道中がピン君列車とかシュールで面白いと思ったんだけどね。安全第一だよね。
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