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第6章
第243話 矢継ぎ早
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「ねえ。叔父様、ジョスさんに手帳君を渡してもいい?」
「ソーマ、矢継ぎ早だとジョスが混乱するよ。‥‥まあ、ジョスは持っていてくれた方がいいね。」
叔父様に聞いてみたら、叔父様はちょっぴり呆れたような顔をしたけど頷いてくれた。早速、手帳君と通信箱君を出す。それから商会用に作った大判ノート君を出す。
「手帳?あ、ペンが付いている。これを僕にくれるの?」
ジョスさんに手帳君を渡して使い方を説明した。手渡した時は嬉しそうだったジョスさんが何だか驚愕の顔になっている。大丈夫?
「ちょっと!矢継ぎ早って本当ですよ。‥‥魔力を通す? アドレス帳?‥‥どうすればいいですか?」
「アドレス帳に誰を登録しようか。最初は僕と叔父様でいいかな。」
ジョスさんに渡した手帳君を開いてもらってアドレス帳を見せた状態にしてもらった。
そこに僕の手帳君を近づけて、上に軽く乗せた。ピロンと音がしてジョスさんのアドレス帳に僕の名前が浮かび上がった。
「え?」
ジョスさんがビックリしている間に叔父様にも手帳君を出してもらう。
叔父様もジョスさんの手帳の上に自分の手帳君をかざした。ピロン。
叔父様の名前も浮かび上がる。
叔父様は自分の手帳君を開いた。叔父様の手帳君のアドレス帳にもジョスさんの名前が追加されている。
「何これ、どういう仕組み?」
ジョスさんの声がちょっと上擦っている。こんなにビックリしたジョスさんを見たの初めてだなあ。
「あ、ちょっと待ってね。」
説明を求めるように僕と叔父様を見つめるジョスさんに待つようにお願いして、僕はマジック財布から新しい手帳君を2冊出した。
それをリヒャルトさんとインゴさんに渡す。
二人とも連絡取れないと困るもんね。
「ジョスさんと同じように魔力通して、アドレス帳のページ開いてね。」
リヒャルトさんとインゴさんにもアドレス帳に僕の名前を追加してもらった。その後全員アドレス交換をしてから使い方を実演で説明して実際使ってみてもらった。
「なんと言う便利さ。これだけで王国の歴史が変わりそうですよ。」
「まだ何回か歴史が変わるぞ。」
ほうっと小さく溜め息をついて呟いたジョスさんに、叔父様はちょっと面白そうに言った。叔父様はジョスさんと一緒の時ちょっと雰囲気違うんだよなぁ。
ジョスさんは親友って感じなのかな。
歴史が変わるかは判らないけど、続いて通信箱君の説明を始めた。これも、リヒャルトさんとインゴさんにも一つずつ渡そう。
「ちょっと待って。これが有ったら支店への配送馬車が必要ないんじゃないですか?」
「それをするには商会の倉庫番全員にこれを持たせることになるぞ。」
「うーん。セキュリティを考えないといけないですねぇ。」
叔父様とジョスさんは通信箱君を商会で使う事を考えているみたいだ。
「あの、これ、何処でも使えるわけじゃないんだ。」
こんなのあったらいいな、って作ってみたら作れちゃったけどこれゲートをアドレス先に無理やり繋いでいるんだよね。僕のゲートが使える範囲しか使えない。
「そうでしたか。ふー、ちょっと安心しました。」
使えないってわかって、何故かちょっとジョスさんが安心した様子になった。
「ソーマ、矢継ぎ早だとジョスが混乱するよ。‥‥まあ、ジョスは持っていてくれた方がいいね。」
叔父様に聞いてみたら、叔父様はちょっぴり呆れたような顔をしたけど頷いてくれた。早速、手帳君と通信箱君を出す。それから商会用に作った大判ノート君を出す。
「手帳?あ、ペンが付いている。これを僕にくれるの?」
ジョスさんに手帳君を渡して使い方を説明した。手渡した時は嬉しそうだったジョスさんが何だか驚愕の顔になっている。大丈夫?
「ちょっと!矢継ぎ早って本当ですよ。‥‥魔力を通す? アドレス帳?‥‥どうすればいいですか?」
「アドレス帳に誰を登録しようか。最初は僕と叔父様でいいかな。」
ジョスさんに渡した手帳君を開いてもらってアドレス帳を見せた状態にしてもらった。
そこに僕の手帳君を近づけて、上に軽く乗せた。ピロンと音がしてジョスさんのアドレス帳に僕の名前が浮かび上がった。
「え?」
ジョスさんがビックリしている間に叔父様にも手帳君を出してもらう。
叔父様もジョスさんの手帳の上に自分の手帳君をかざした。ピロン。
叔父様の名前も浮かび上がる。
叔父様は自分の手帳君を開いた。叔父様の手帳君のアドレス帳にもジョスさんの名前が追加されている。
「何これ、どういう仕組み?」
ジョスさんの声がちょっと上擦っている。こんなにビックリしたジョスさんを見たの初めてだなあ。
「あ、ちょっと待ってね。」
説明を求めるように僕と叔父様を見つめるジョスさんに待つようにお願いして、僕はマジック財布から新しい手帳君を2冊出した。
それをリヒャルトさんとインゴさんに渡す。
二人とも連絡取れないと困るもんね。
「ジョスさんと同じように魔力通して、アドレス帳のページ開いてね。」
リヒャルトさんとインゴさんにもアドレス帳に僕の名前を追加してもらった。その後全員アドレス交換をしてから使い方を実演で説明して実際使ってみてもらった。
「なんと言う便利さ。これだけで王国の歴史が変わりそうですよ。」
「まだ何回か歴史が変わるぞ。」
ほうっと小さく溜め息をついて呟いたジョスさんに、叔父様はちょっと面白そうに言った。叔父様はジョスさんと一緒の時ちょっと雰囲気違うんだよなぁ。
ジョスさんは親友って感じなのかな。
歴史が変わるかは判らないけど、続いて通信箱君の説明を始めた。これも、リヒャルトさんとインゴさんにも一つずつ渡そう。
「ちょっと待って。これが有ったら支店への配送馬車が必要ないんじゃないですか?」
「それをするには商会の倉庫番全員にこれを持たせることになるぞ。」
「うーん。セキュリティを考えないといけないですねぇ。」
叔父様とジョスさんは通信箱君を商会で使う事を考えているみたいだ。
「あの、これ、何処でも使えるわけじゃないんだ。」
こんなのあったらいいな、って作ってみたら作れちゃったけどこれゲートをアドレス先に無理やり繋いでいるんだよね。僕のゲートが使える範囲しか使えない。
「そうでしたか。ふー、ちょっと安心しました。」
使えないってわかって、何故かちょっとジョスさんが安心した様子になった。
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