自作ゲームの世界に転生したかと思ったけど、乙女ゲームを作った覚えはありません

月野槐樹

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第5章

第187話 馬型ゴーレム

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ラオウル君達の事は大体解決したんだけど、王都とエルストベルクの間が遠いんだよね。
自動車みたいな魔道具の模型を作って叔父様に見せたんだけど、
王族や貴族が使いたがって、凄く目立っちゃうって。しかも他の人に使わせるとなると、安全性とか色々検証が必要だし、事故った時に、制作者に責任が行かないように
しないといけないとか、色々問題が出て来ちゃうことがわかった。

誰かが無理やりな運転をして、タイヤが外れたり、エンジンが動かなくなった時に、魔獣に襲われたら?それで、エルスト商会に責任が押し付けられたら?
想像しただけで怖くて泣きそうになっちゃう。
あ、涙出てた。

なので、いかにもな自動車とかではない方法で、王都とエルストベルク間を移動する方法はないかな、と考えたんだ。

鉄道はどうだろうと思って、ちょっと試しに、ウーニャンにレールと、列車を作ってもらってエルストベルク内の人がいないエリアを走らせてみた。
鉄道なら、エルストベルクで運営すれば、勝手な運転とかをする自体は無いはず。
でも、少し試してみたら、まだ問題があった。
少し走らせただけで、魔獣を何体かはね飛ばした。そして脱線した。

これ、撥ねたのが人だったら大変だよね。それに脱線は困る。

外側を、魔獣が入らないように囲めばいいかと思ったけど、魔獣ってさ、炎を吹いたり、列車並みに大きかったりするんだよね。
音を立てて動くのが、魔獣を刺激したのか、凄く執拗に攻撃されて、外壁と列車毎潰されてしまった。ちなみに自動運転にしていたので、運転手とかの被害者はいなかった。
外壁を物理耐性をつけて、頑丈にすれば、と思ったけど、そもそも、他の領地を通り抜け出来るかという問題も有る事に気がついた。

頼めば‥‥通してくれるかもしれないけど、どんなものか説明しないといけないし、すぐにはできないよね。
将来的にできるかもだけど、平原ばかりじゃないし、土地の権利だとか、色々問題山積みでだった。これは自動車より時間がかかりそう。

ちょっと、一旦諦めて、他の方法を考えることにした。
自動車は目立つ。馬が引いてないから。
馬が引いていればいいんじゃない?
馬をゴーレムにする?

馬車は、馬を休ませないといけないから、一日にそんなに距離が走れない。馬も早いスピードを維持して走れるのはせいぜい一時間くらいだし。
今は急ぐ場合は、馬にポーションを飲ませたり、経由地で替え馬を用意して、継続的に走らせるようにしている。
馬をゴーレムにしたら、ずっと走り続けられるんじゃないかな。

ちょっと思いついたので、ウーニャンに、馬型のゴーレムを作れないか頼んでみた。
そうしたら超合金馬型ロボットみたいな奴が出来上がった。

動くとズシーン!ズシーンと響く。動きが緩慢。そして巨大。

「ワレ、サービスで火を噴くようにしてみたぞ~。」

パオーン!!と嘶いて、火を噴く巨大、馬型ロボット。
鳴き声、象だし!

「ウーニャン、ごめん。馬車を引くには大きすぎるみたい。それに強そうすぎて目立っちゃう。」
「そうか~。」
「ボス部屋に配置するほうがいいかも。」
「おおー。蹄から、石つぶてが飛ぶぞ~。」
「やっぱ強そう過ぎるよ~。」

サイズを縮小してもやっぱり、見るからにロボットになっちゃうんだよね。足も凄くゴツくて太いし。
目立っちゃだめなのに。

そうなると、馬車自体は今の見た目で、自動車的に走るようにするとか?でも馬がいないといけないし、馬は馬車を引かないまでも、一定距離走ったら
休ませないといけないよね。
馬が走ったら?

馬も走らせないとか?

「ねえ、ウーニャン。ちょっと思いついたのがあるんだけど‥‥。」
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