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第3章
第118話 捜索を開始します
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ギュンター君は、ビアンカ嬢との件でシュナイダー家との話合いがあった後、屋敷を飛び出していってしまったんだって。
「ギュンター君は心配だし、見つけてあげたいんだけどね‥‥。」
叔父様が、少し疲れた様子で眉を下げた。
「僕、お手伝いするよ?」
僕がそう言うと、叔父様は少し考えている様子だ。
以前僕が検索した結果の記録魔石を、こっそり商会の作業室に持って行ってる事多分ばれてると思う。
ヘンリーさんも気づいていたみたいだったし。
「‥‥ソーマ、お手伝いは嬉しいけれど、無理はしなくていいからね。」
叔父様は、身を屈めて僕と目の高さを合わせてから、僕の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「うん。」
「それと、いつか詳しく教えて欲しいな」
「うん! あ、そうだ!」
僕は、マジック財布に手を突っ込んで取り出した物を叔父様に差し出した。
「これ!実験用なんだけど使ってみて」
イヤーカフと腕輪のセットになっている通話魔道具だ。
「これは?」
叔父様は僕の掌の上の物体を覗き込んで、そっとつまみ上げた。
「うーん‥‥。あっ『何処でもお話君』」
王都限定だけど、と使い方を説明した。
話したいときに腕輪についている赤の魔石に魔力を込めると僕と通話できるようになっている。もう一度魔力を込めると通話が切れる。
僕からの連絡のときは、腕輪の赤の魔石が光ってお知らせされて、赤の魔石に魔力を込めると通話ができる。
最初、叔父様との通話限定ならイヤーカフだけでいいかなと思ったんだけど、兄様とも通話したいし、腕輪の魔石で通話相手を選べるようにしたんだ。
実験用だから、通話相手の数は少しでいいから、腕輪の魔石だけで足りるけど、
将来的に商品にするなら、携帯電話の形にするかな。でも、イヤーカフで通話って格好いいじゃない?
「『何処でもお話君』‥‥。」
「うん。あ、でも、凄く大きな建物の中とかだと繋がらないかもしれないよ。それとね、これはまだ実験だからね」
まだ商品化はする気はない事を伝える。将来的には国全体に広げたいということも。
「エルストベルク領と王都でお話で来たらよいなって思って。」
「ソーマ‥‥、素晴らしいよ。‥‥素晴らしいけれど、無理はしていないかい?」
「大丈夫。無理はしていなから、今は叔父様との通話限定だよ。」
僕がそういうと叔父様は僕をハグした。
「うん、そうだね。商品化するとしたら、うーんと実験してよく考えてからにしよう。」
叔父様は最初驚いた様子だったんだけど、その後嬉しそうになったり難しそうな顔をしたりしていた。多分商品化したときの事を考えているんだろうな。
少し通話を試してみて、ギュンター君の事で何か分かったらお知らせするって話をして、叔父様は商会に戻って行った。
その後、僕はプティと一緒にストレージルームに入った。
ギュンター君の捜索をする為だ。
日にちの範囲を指定。シュナイダー伯爵家とトリット伯爵家が話し合った日は正確には知らないから、商会に魔石を持って行った日以降でいいかな。場所の範囲は王都内。
検索対象にギュンター君の特徴をインプット。
検索にヒットした順にストレージルームの壁に映像が映し出されるように設定して検索開始した。
「ギュンター君は心配だし、見つけてあげたいんだけどね‥‥。」
叔父様が、少し疲れた様子で眉を下げた。
「僕、お手伝いするよ?」
僕がそう言うと、叔父様は少し考えている様子だ。
以前僕が検索した結果の記録魔石を、こっそり商会の作業室に持って行ってる事多分ばれてると思う。
ヘンリーさんも気づいていたみたいだったし。
「‥‥ソーマ、お手伝いは嬉しいけれど、無理はしなくていいからね。」
叔父様は、身を屈めて僕と目の高さを合わせてから、僕の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「うん。」
「それと、いつか詳しく教えて欲しいな」
「うん! あ、そうだ!」
僕は、マジック財布に手を突っ込んで取り出した物を叔父様に差し出した。
「これ!実験用なんだけど使ってみて」
イヤーカフと腕輪のセットになっている通話魔道具だ。
「これは?」
叔父様は僕の掌の上の物体を覗き込んで、そっとつまみ上げた。
「うーん‥‥。あっ『何処でもお話君』」
王都限定だけど、と使い方を説明した。
話したいときに腕輪についている赤の魔石に魔力を込めると僕と通話できるようになっている。もう一度魔力を込めると通話が切れる。
僕からの連絡のときは、腕輪の赤の魔石が光ってお知らせされて、赤の魔石に魔力を込めると通話ができる。
最初、叔父様との通話限定ならイヤーカフだけでいいかなと思ったんだけど、兄様とも通話したいし、腕輪の魔石で通話相手を選べるようにしたんだ。
実験用だから、通話相手の数は少しでいいから、腕輪の魔石だけで足りるけど、
将来的に商品にするなら、携帯電話の形にするかな。でも、イヤーカフで通話って格好いいじゃない?
「『何処でもお話君』‥‥。」
「うん。あ、でも、凄く大きな建物の中とかだと繋がらないかもしれないよ。それとね、これはまだ実験だからね」
まだ商品化はする気はない事を伝える。将来的には国全体に広げたいということも。
「エルストベルク領と王都でお話で来たらよいなって思って。」
「ソーマ‥‥、素晴らしいよ。‥‥素晴らしいけれど、無理はしていないかい?」
「大丈夫。無理はしていなから、今は叔父様との通話限定だよ。」
僕がそういうと叔父様は僕をハグした。
「うん、そうだね。商品化するとしたら、うーんと実験してよく考えてからにしよう。」
叔父様は最初驚いた様子だったんだけど、その後嬉しそうになったり難しそうな顔をしたりしていた。多分商品化したときの事を考えているんだろうな。
少し通話を試してみて、ギュンター君の事で何か分かったらお知らせするって話をして、叔父様は商会に戻って行った。
その後、僕はプティと一緒にストレージルームに入った。
ギュンター君の捜索をする為だ。
日にちの範囲を指定。シュナイダー伯爵家とトリット伯爵家が話し合った日は正確には知らないから、商会に魔石を持って行った日以降でいいかな。場所の範囲は王都内。
検索対象にギュンター君の特徴をインプット。
検索にヒットした順にストレージルームの壁に映像が映し出されるように設定して検索開始した。
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