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第3章
第115話 目指せ全国制覇
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「え? い‥Yes」
Yesを選択した途端、ぐーんと魔力を持って行かれて、代わりに情報が沢山入って来た。
「偵察君」一個を接続したら、他の偵察君とも通信ができるらしい。さらに他4つの塔とも繋がっているようだ。
ストレージルームの壁に5分割した映像が浮かび上がった。王都の街をかなり高い位置から映している映像だ。
各塔の最上階から見た映像のようだ。
5つの塔は周りに隔てる物がないからか、中継なしに互いに通信ができるらしく、塔を経由して王都外にも通信ができるようだ。
これは通信の魔道具を、商会で扱うようになったときに使えるかもしれない。
今、王都のあちこちに極小の記録魔道具と通信の魔道具を飛ばしているけれど、それはあくまで実験用だ。
僕が居ないとメンテできないのだと困るから、検証が終わって実用化の目処が建ったら、他の人でもメンテナンスができる基地局魔道具を作るつもりだ。
建物の陰になる場所もあるので、中継の魔道具で連携する必要はあるけど、途中、塔を経由すると、魔力をかなり節約できるようだ。
既に街のあちこちに配置している中継魔道具の魔法陣の式をアップデートして、電波に変換して送受信できるようにした。
そして飛ばしている記録魔道具と中継魔道具は残存魔力量が一定以下になったら、自律的に塔に飛んで行って、魔力の補充をするように設定をしておこう。
「アップデートが終わったら、ひとまず完成かな」
(まだ王都の外ができていないにゃ。国を制覇してないにゃ)
「え、プティ、スケールでかいね」
塔の鐘と一度接続をしたからか、王都の外もマップ表示をして、各地に点在している塔の位置を映し出す事ができるようになっていた。
「ドラヒェン王国全土が見渡せるのかな。塔を経由すれば全国で通信ができるかな」
(まだ繋がってないニャ)
プティに言われてマップをよく見ると、王都にある5つの塔の位置は緑色の丸になっているけど、他のはグレーだ。
そのままだと使えないってことか。でも位置は分かるんだね。
「どうやったら使えるようになるのかな」
(中継の魔道具と接続させてアクティベートするにゃ)
「じゃあ、中継の魔道具を、塔まで飛ばさないと行けないのか」
王都から一番近い塔までどのくらいかかるかな、魔力足りるかなとマップ上の王都の大きさから測ろうとしてたら、プティがポンと僕の膝に前足を置いた。
(それだと時間と魔力が沢山かかるにゃ。)
プティの前足から何かが流れ込んで来た。
一瞬、各地の塔の光景が次々と頭の中をよぎった。各塔の位置が感覚的にわかる。
何か繋がりが出来た?でもマップ上の点は灰色のままだ。
「アクティベートしたわけではないってこと?」
(ゲートがつくれるにゃ)
「え、ゲートって、もしかして転移?」
(そうにゃ)
塔まで転移できるようになったのかと思ったら、浮かび上がったのはピンポン球くらいの小さな黒い渦だった。
「え?これ?」
そうっと、指を入れてみようかと思ったけど、指が食いちぎられたら、とか想像をしてしまってちょっと怖かったので、マジック財布から魔道具の材料だった
金属製の棒を一本取り出して、渦の中に差し込んでみた。
棒は、すーっと抵抗もなく渦の中に飲み込まれて行く。途中で抜き出してみたけど、特に、変わった様子はなかった。
棒の先に「偵察君」をつけて、もう一度渦の中に差し込んでみた。
渦の向こう側の映像がストレージルームの壁に映し出された。薄暗い。「偵察君」からライトの魔法を発動させると、鐘が見えた。
ここも塔の最上階なのかな。
「偵察君」を渦の先の空間に浮遊させて、また棒を引き抜いた。
「そうか中継の魔道具もここから移動させればいいのか」
極小の中継魔道具を棒の先に乗せてまた渦の中に入れる。
中継の魔道具も撮影機能があるので、映像が二つになる。そして中継の魔道具も浮遊させて、鐘の内側に刻まれた魔法陣に近づかせた。
ーーーー基地局魔法を検知したにゃ。接続しますか? Yes or No
「おうぅ! Yes!」
Yesを選択した途端、また魔力が持って行かれた。
塔がアクティベートされたようだ。王都の塔と繋がったのが分かる。
マップ上で王都から東にあった点が緑色になった。
Yesを選択した途端、ぐーんと魔力を持って行かれて、代わりに情報が沢山入って来た。
「偵察君」一個を接続したら、他の偵察君とも通信ができるらしい。さらに他4つの塔とも繋がっているようだ。
ストレージルームの壁に5分割した映像が浮かび上がった。王都の街をかなり高い位置から映している映像だ。
各塔の最上階から見た映像のようだ。
5つの塔は周りに隔てる物がないからか、中継なしに互いに通信ができるらしく、塔を経由して王都外にも通信ができるようだ。
これは通信の魔道具を、商会で扱うようになったときに使えるかもしれない。
今、王都のあちこちに極小の記録魔道具と通信の魔道具を飛ばしているけれど、それはあくまで実験用だ。
僕が居ないとメンテできないのだと困るから、検証が終わって実用化の目処が建ったら、他の人でもメンテナンスができる基地局魔道具を作るつもりだ。
建物の陰になる場所もあるので、中継の魔道具で連携する必要はあるけど、途中、塔を経由すると、魔力をかなり節約できるようだ。
既に街のあちこちに配置している中継魔道具の魔法陣の式をアップデートして、電波に変換して送受信できるようにした。
そして飛ばしている記録魔道具と中継魔道具は残存魔力量が一定以下になったら、自律的に塔に飛んで行って、魔力の補充をするように設定をしておこう。
「アップデートが終わったら、ひとまず完成かな」
(まだ王都の外ができていないにゃ。国を制覇してないにゃ)
「え、プティ、スケールでかいね」
塔の鐘と一度接続をしたからか、王都の外もマップ表示をして、各地に点在している塔の位置を映し出す事ができるようになっていた。
「ドラヒェン王国全土が見渡せるのかな。塔を経由すれば全国で通信ができるかな」
(まだ繋がってないニャ)
プティに言われてマップをよく見ると、王都にある5つの塔の位置は緑色の丸になっているけど、他のはグレーだ。
そのままだと使えないってことか。でも位置は分かるんだね。
「どうやったら使えるようになるのかな」
(中継の魔道具と接続させてアクティベートするにゃ)
「じゃあ、中継の魔道具を、塔まで飛ばさないと行けないのか」
王都から一番近い塔までどのくらいかかるかな、魔力足りるかなとマップ上の王都の大きさから測ろうとしてたら、プティがポンと僕の膝に前足を置いた。
(それだと時間と魔力が沢山かかるにゃ。)
プティの前足から何かが流れ込んで来た。
一瞬、各地の塔の光景が次々と頭の中をよぎった。各塔の位置が感覚的にわかる。
何か繋がりが出来た?でもマップ上の点は灰色のままだ。
「アクティベートしたわけではないってこと?」
(ゲートがつくれるにゃ)
「え、ゲートって、もしかして転移?」
(そうにゃ)
塔まで転移できるようになったのかと思ったら、浮かび上がったのはピンポン球くらいの小さな黒い渦だった。
「え?これ?」
そうっと、指を入れてみようかと思ったけど、指が食いちぎられたら、とか想像をしてしまってちょっと怖かったので、マジック財布から魔道具の材料だった
金属製の棒を一本取り出して、渦の中に差し込んでみた。
棒は、すーっと抵抗もなく渦の中に飲み込まれて行く。途中で抜き出してみたけど、特に、変わった様子はなかった。
棒の先に「偵察君」をつけて、もう一度渦の中に差し込んでみた。
渦の向こう側の映像がストレージルームの壁に映し出された。薄暗い。「偵察君」からライトの魔法を発動させると、鐘が見えた。
ここも塔の最上階なのかな。
「偵察君」を渦の先の空間に浮遊させて、また棒を引き抜いた。
「そうか中継の魔道具もここから移動させればいいのか」
極小の中継魔道具を棒の先に乗せてまた渦の中に入れる。
中継の魔道具も撮影機能があるので、映像が二つになる。そして中継の魔道具も浮遊させて、鐘の内側に刻まれた魔法陣に近づかせた。
ーーーー基地局魔法を検知したにゃ。接続しますか? Yes or No
「おうぅ! Yes!」
Yesを選択した途端、また魔力が持って行かれた。
塔がアクティベートされたようだ。王都の塔と繋がったのが分かる。
マップ上で王都から東にあった点が緑色になった。
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