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第3章
第93話 登録しないけど冒険者ギルド見学
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そういえば、依頼票とかどんな感じなのか、見てみたかったんだった。」
ラルフ君達が絡まれた騒ぎで、どんな依頼が出ているのか見たかったのに忘れてた。
「ごめんね。僕が早く外に出ようといったから。」
「ううん。大丈夫。」
後で、極小の撮影魔道具と中継魔道具を冒険者ギルドのホール内に飛ばしておこう。
極小の撮影魔道具と中継魔道具は、最初はコツコツと作っては飛ばし、作っては飛ばしをしていたんだけど、やることが単調だったので自動で作成して、マップの状態から網羅していないエリアに飛ばすようにする魔道具を作ったんだ。
その魔道具はストレージルーム内にあって、自動で飛ばすエリアの他に、指示すれば指定したエリアに飛ばせるようになっている。
大体の王都内は網羅してあるんだけど、イマイチな点がある。建物の外にしか飛ばしていないから、広い建物内だと、繋がらないところが出来るんだよね。
だから、中継できる範囲が広範囲になるように研究中なんだよ。
せっかくの兄様とのお出かけだったけど、兄様には午後から家庭教師が来るし、冒険者ギルドとの往復だけでお出かけは終了することにした。
屋敷に帰って来て部屋に戻ると、プティがお出迎えしてくれた。
(早かったニャン)
「ただいま、プティ。あ、日向ぼっこしてたの。背中がほかほかだね。」
プティを撫でると、背中がホカホカして、顔を埋めるとお日様の匂いがする気がした。
(良い天気にゃん)
「そうだね。」
しばらくプティを撫でたり一緒にゴロゴロと寝転んだりしていたんだけど、ふと、冒険者ギルドに、撮影の魔道具を飛ばす事を思い出した。
「冒険者ギルドのホールは建物内だけど、うまく飛ばせるかな」
プティと一緒にストレージルームに入って、魔道具にエリア追加の指示を出す。
飛ばした撮影の魔道具から映像を送ってもらって、ストレージルーム内の壁に投影するようにした。
16分割した画面が壁に映し出される。映像もクリアだ。王都の街の上を飛んでいる映像が続き、冒険者ギルドの建物が見えてきた。
通常は、建物外だけと指示しているんだけど、今回は冒険者ギルドのホール内に入ってと指示している。
全部正面の扉から入るかと思ったら、他の階の窓から入って行った魔道具もあった。
『ツヴァイトベック侯爵家と、トリット伯爵家から抗議の手紙が来ているぞ!なぜ止めに入らなかったんだ!』
おや、音声が入った。大きな声だから拾っちゃったんだね。ちょっと気になる話題。
魔道具に指示を出すと、ホールに向かおうとしていた撮影魔道具‥‥「偵察君」にしよう。偵察君が、動きを止めて、周辺をぐるりと撮影し始めた。
頬に傷がある、筋肉質な男性が怒鳴っていた。髪は灰色で眼光が鋭くて怖そう。
近くに立っているのはギルドのホールで見た覚えが有る、ひょろりとした男性だった。
『ギルド員だと思ったんですよ。ギルド員同士の争いには基本介入しないので』
『見た事ない子供だったろう。確認しろよ!』
『はあ。しかしギルマス、彼らは既にギルド登録されましたんで、今後はギルド員同士ってことになりますよ。』
『何言ってるんだ。すぐに怪我でもしたら今回の事を持ち出されるぞ!‥‥彼らには見習い冒険者の指導の為といって、専属の受付をつけろ。
依頼も危険がないものを選んで渡すようにするんだ。今回のように他のギルド員と揉めたら専属の受付は介入するように指示しておけ!』
おお、ラルフ君達のために何だか色々と、配慮されるようになったみたいだ。それならちょっと安心かな。
『専属の受付ですか。そこまで必要なんですか?』
『相手は貴族だ。今回は謝罪で済みそうだが、次はわからん。これが辺境伯家だったら、今頃ギルドの建物が潰されてるぞ!俺は両家に謝罪に言ってくるからな!』
ギルマスと呼ばれた人はそういうと部屋を出て行った。
うん?辺境伯家だと建物が潰れるの?そんな巨大怪獣みたいな人はいないのに。魔獣と戦う人みたいなイメージなのかな。
ラルフ君達が絡まれた騒ぎで、どんな依頼が出ているのか見たかったのに忘れてた。
「ごめんね。僕が早く外に出ようといったから。」
「ううん。大丈夫。」
後で、極小の撮影魔道具と中継魔道具を冒険者ギルドのホール内に飛ばしておこう。
極小の撮影魔道具と中継魔道具は、最初はコツコツと作っては飛ばし、作っては飛ばしをしていたんだけど、やることが単調だったので自動で作成して、マップの状態から網羅していないエリアに飛ばすようにする魔道具を作ったんだ。
その魔道具はストレージルーム内にあって、自動で飛ばすエリアの他に、指示すれば指定したエリアに飛ばせるようになっている。
大体の王都内は網羅してあるんだけど、イマイチな点がある。建物の外にしか飛ばしていないから、広い建物内だと、繋がらないところが出来るんだよね。
だから、中継できる範囲が広範囲になるように研究中なんだよ。
せっかくの兄様とのお出かけだったけど、兄様には午後から家庭教師が来るし、冒険者ギルドとの往復だけでお出かけは終了することにした。
屋敷に帰って来て部屋に戻ると、プティがお出迎えしてくれた。
(早かったニャン)
「ただいま、プティ。あ、日向ぼっこしてたの。背中がほかほかだね。」
プティを撫でると、背中がホカホカして、顔を埋めるとお日様の匂いがする気がした。
(良い天気にゃん)
「そうだね。」
しばらくプティを撫でたり一緒にゴロゴロと寝転んだりしていたんだけど、ふと、冒険者ギルドに、撮影の魔道具を飛ばす事を思い出した。
「冒険者ギルドのホールは建物内だけど、うまく飛ばせるかな」
プティと一緒にストレージルームに入って、魔道具にエリア追加の指示を出す。
飛ばした撮影の魔道具から映像を送ってもらって、ストレージルーム内の壁に投影するようにした。
16分割した画面が壁に映し出される。映像もクリアだ。王都の街の上を飛んでいる映像が続き、冒険者ギルドの建物が見えてきた。
通常は、建物外だけと指示しているんだけど、今回は冒険者ギルドのホール内に入ってと指示している。
全部正面の扉から入るかと思ったら、他の階の窓から入って行った魔道具もあった。
『ツヴァイトベック侯爵家と、トリット伯爵家から抗議の手紙が来ているぞ!なぜ止めに入らなかったんだ!』
おや、音声が入った。大きな声だから拾っちゃったんだね。ちょっと気になる話題。
魔道具に指示を出すと、ホールに向かおうとしていた撮影魔道具‥‥「偵察君」にしよう。偵察君が、動きを止めて、周辺をぐるりと撮影し始めた。
頬に傷がある、筋肉質な男性が怒鳴っていた。髪は灰色で眼光が鋭くて怖そう。
近くに立っているのはギルドのホールで見た覚えが有る、ひょろりとした男性だった。
『ギルド員だと思ったんですよ。ギルド員同士の争いには基本介入しないので』
『見た事ない子供だったろう。確認しろよ!』
『はあ。しかしギルマス、彼らは既にギルド登録されましたんで、今後はギルド員同士ってことになりますよ。』
『何言ってるんだ。すぐに怪我でもしたら今回の事を持ち出されるぞ!‥‥彼らには見習い冒険者の指導の為といって、専属の受付をつけろ。
依頼も危険がないものを選んで渡すようにするんだ。今回のように他のギルド員と揉めたら専属の受付は介入するように指示しておけ!』
おお、ラルフ君達のために何だか色々と、配慮されるようになったみたいだ。それならちょっと安心かな。
『専属の受付ですか。そこまで必要なんですか?』
『相手は貴族だ。今回は謝罪で済みそうだが、次はわからん。これが辺境伯家だったら、今頃ギルドの建物が潰されてるぞ!俺は両家に謝罪に言ってくるからな!』
ギルマスと呼ばれた人はそういうと部屋を出て行った。
うん?辺境伯家だと建物が潰れるの?そんな巨大怪獣みたいな人はいないのに。魔獣と戦う人みたいなイメージなのかな。
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