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第2章
第75話 混ぜてみる
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ヨナスがピンクブロンドの令嬢と一緒に劇場に行ったり、高級な宝石店に入ったりといった場面の映像は撮られたようだ。
だけど、モーガン侯爵家はのらりくらりとしていて、なかなか受け入れないんだって。
ヨナスが不誠実であると強く主張する為に、調査員が撮った映像以外にも、街に何カ所か設置してある警備用監視カメラの役割をしている記録魔道具の
映像にも何か映っていないか調べているんだって。
記録魔道具の販売元だから、街の通りに設置してある記録真道具の映像を集められるらしい。
条件を指定して映像を検索できる魔道具「新・解析君」が有れば、記録された大量の映像からも必要な映像が検索できるようだ。
それなら、僕が街中に飛ばしているご極小魔道具で撮った映像も提供してあげようかな。
条件指定して検索した映像を魔石に転写すればいいよね。
ヨナスと関連する人と、更に関連する人の周辺を少し広めに条件にしておけば漏れがないんじゃないかな。
データストレージにある映像から条件を指定して検索した結果を、ストレージルーム内にある魔石に転写する。チン! 頭に中に出来上がりの音が響いた。
手も動かさずにできるようになったよ。大分熟練度があがったかな。
出来上がった結果の記録魔石は、集められた記録の魔石の山ところに置いておこう。
僕が魔石の山のところに、魔石を並べていると、ヘンリーさんが近づいて来て言った。
「ソーマ君、そっちの魔石は、まだ解析してないやつだから、並べ替えても大丈夫だけど、こっちの解析済みの魔石とは混ぜないように気をつけてね」
「あ、うん」
解析済みの方でなくてよかった。僕が魔石を追加したのも気づかれてない様子だ。
「そういえば、あの、ピンク髪の令嬢ってどんな人なんですか? 学園に入学したら同級生とかになったりするのかな」
兄様が、再生中の映像に映っているヨナスとピンクブロンドの令嬢の姿を眺めながら言った。
ヨナスは、ミラ嬢より二つ年上らしいんだけど、相手の令嬢がもしもミラ嬢と同い年だとすると、学園に入学したら兄様と同級生になっちゃうようだ。 それはちょっと微妙かもね。
「ケニーより一つ年上のようだよ。うーん、アドラー公爵令嬢のときの事もあるし‥‥令嬢の方ももっと調べた方がいいかもしれないね。学園長に伝えておこう」
以前エミリア嬢が巻き込まれた事件みたいに、相手の令嬢が魅了魔法とか使っていたりすると困るもんね。
叔父様が言うと、ヘンリーさんが、うわーっと頭をかきむしった。
「えー、また解析対象が増えるの?」
「頼りにしてるよ」
叔父様がははっと笑った。
「俺の専業違うんですけど!」
ヘンリーさんの声が部屋に響いた。
腕輪の魔道具は順調に機能しているようで、安心した。ちゃんと腕輪の操作とかもできているようだし、問題なさそうだ。
解析が進んで、ミラ嬢の役に立つといいな。
だけど、モーガン侯爵家はのらりくらりとしていて、なかなか受け入れないんだって。
ヨナスが不誠実であると強く主張する為に、調査員が撮った映像以外にも、街に何カ所か設置してある警備用監視カメラの役割をしている記録魔道具の
映像にも何か映っていないか調べているんだって。
記録魔道具の販売元だから、街の通りに設置してある記録真道具の映像を集められるらしい。
条件を指定して映像を検索できる魔道具「新・解析君」が有れば、記録された大量の映像からも必要な映像が検索できるようだ。
それなら、僕が街中に飛ばしているご極小魔道具で撮った映像も提供してあげようかな。
条件指定して検索した映像を魔石に転写すればいいよね。
ヨナスと関連する人と、更に関連する人の周辺を少し広めに条件にしておけば漏れがないんじゃないかな。
データストレージにある映像から条件を指定して検索した結果を、ストレージルーム内にある魔石に転写する。チン! 頭に中に出来上がりの音が響いた。
手も動かさずにできるようになったよ。大分熟練度があがったかな。
出来上がった結果の記録魔石は、集められた記録の魔石の山ところに置いておこう。
僕が魔石の山のところに、魔石を並べていると、ヘンリーさんが近づいて来て言った。
「ソーマ君、そっちの魔石は、まだ解析してないやつだから、並べ替えても大丈夫だけど、こっちの解析済みの魔石とは混ぜないように気をつけてね」
「あ、うん」
解析済みの方でなくてよかった。僕が魔石を追加したのも気づかれてない様子だ。
「そういえば、あの、ピンク髪の令嬢ってどんな人なんですか? 学園に入学したら同級生とかになったりするのかな」
兄様が、再生中の映像に映っているヨナスとピンクブロンドの令嬢の姿を眺めながら言った。
ヨナスは、ミラ嬢より二つ年上らしいんだけど、相手の令嬢がもしもミラ嬢と同い年だとすると、学園に入学したら兄様と同級生になっちゃうようだ。 それはちょっと微妙かもね。
「ケニーより一つ年上のようだよ。うーん、アドラー公爵令嬢のときの事もあるし‥‥令嬢の方ももっと調べた方がいいかもしれないね。学園長に伝えておこう」
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叔父様が言うと、ヘンリーさんが、うわーっと頭をかきむしった。
「えー、また解析対象が増えるの?」
「頼りにしてるよ」
叔父様がははっと笑った。
「俺の専業違うんですけど!」
ヘンリーさんの声が部屋に響いた。
腕輪の魔道具は順調に機能しているようで、安心した。ちゃんと腕輪の操作とかもできているようだし、問題なさそうだ。
解析が進んで、ミラ嬢の役に立つといいな。
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