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第23章 瑛太9
第229話 嬉しい困惑
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携帯の画面を閉じてから、暫く呆然としていた。
ゆさゆさと肩を揺すられて、藍ちゃんの方に振り向いた。
「‥‥驚いていて、どうして良いか良くわからない。」
「夢じゃないよね?」
俺が言うと藍ちゃんが涙ぐんで言った。ワイちゃんがブンブンと頭を縦に振る。
そしてワイちゃんの携帯の画面を開いて、俺達に突きつけた。
「夢じゃないよ!私の携帯にも届いてるんだから!」
「そうなんだよな‥‥。でも、ジェイ兄経由じゃないと繋がらないって、よくわからないよな。」
「お父さんとお母さんとも繋がるのかな‥‥。」
「それは明日もう一度試してみてからだよね。」
未だに夢をみていたんじゃないかという気持ちがある。
今、異世界にいるってこと自体が夢みたいなものではあるけれど。
なんとなくの気分で、届く訳がないと思いながらMOINEの画面にメッセージを打ち込んだ。そうしたらあまり間を置かずに既読表示がでた。
最初、信じられなかった。アプリの誤動作かもと思った。
でも、ジェイ兄から返信が来たんだ。
『何処に居るの?日本じゃないということ?』
信じられなくて自分の目を疑った。何か自動応答かなにか設定してあったのだろうかとも思った。
でも、普通に会話が続く。
ワイちゃんの事を尋ねられた。
ジェイ兄はワイちゃんのお兄さんと一緒に居るらしい。
ワイちゃんにメッセージが届くかどうか確認して欲しいというので、ワイちゃんに声をかけに行ったら藍ちゃんも一緒にいたので二人に、ジェイ兄とMOINEのメッセージが繋がったという話を伝えた。
そこから大騒ぎだった。
ジェイ兄と会話しながら、通話を試したり、グループに追加を試したり実験をしていた。
ワイちゃんはメッセージ上は元気な返事をお兄さんに送っていたけど、顔は滝のような涙を流していた。号泣だ。藍ちゃんも涙ぐんでいた。
理屈が全く判らないけれど、通話は出来ず、個人同士のメッセージのやり取りが繋がっているのは俺とジェイ兄の間だけで、藍ちゃんやワイちゃんは、グループメンバーとして追加するとジェイ兄やワイちゃんのお兄さんとも会話ができるという状況だった。
出来る事に制限があるようだが、今はそれだけでも信じられないような奇跡だった。
もう、二度と帰れない。一切の接点も持つ事ができないと思っていた元の世界と、会話が繋がったのだ。
こんな奇跡があると‥‥、調子に乗って浮き足立ってはいけないと思いつつ考えてしまう。
「日本に帰れる奇跡が起きる可能性もあるかも‥‥。」
言葉にだそうとして呑み込む。言った途端、泡が弾けるように消えてしまいそうな感じがしたのだ。
突然の事に三人とも気持ちが落ち着かなかった。
暫くしてYちゃんが携帯画面を見てニヤニヤと笑った。
「お兄と、ジェイ兄さんのツーショット写真来たよ。」
「あ、ほんとだ。へー、ワイちゃんのお兄さん、ちょっとワイちゃんに似てるね。」
「ジェイ兄さんは、ちょっと圭君にも瑛太にも似てる気がする。」
追加で送られて来た画像を見て感想を言い合い、少し気持ちを落ち着かせた。
ゆさゆさと肩を揺すられて、藍ちゃんの方に振り向いた。
「‥‥驚いていて、どうして良いか良くわからない。」
「夢じゃないよね?」
俺が言うと藍ちゃんが涙ぐんで言った。ワイちゃんがブンブンと頭を縦に振る。
そしてワイちゃんの携帯の画面を開いて、俺達に突きつけた。
「夢じゃないよ!私の携帯にも届いてるんだから!」
「そうなんだよな‥‥。でも、ジェイ兄経由じゃないと繋がらないって、よくわからないよな。」
「お父さんとお母さんとも繋がるのかな‥‥。」
「それは明日もう一度試してみてからだよね。」
未だに夢をみていたんじゃないかという気持ちがある。
今、異世界にいるってこと自体が夢みたいなものではあるけれど。
なんとなくの気分で、届く訳がないと思いながらMOINEの画面にメッセージを打ち込んだ。そうしたらあまり間を置かずに既読表示がでた。
最初、信じられなかった。アプリの誤動作かもと思った。
でも、ジェイ兄から返信が来たんだ。
『何処に居るの?日本じゃないということ?』
信じられなくて自分の目を疑った。何か自動応答かなにか設定してあったのだろうかとも思った。
でも、普通に会話が続く。
ワイちゃんの事を尋ねられた。
ジェイ兄はワイちゃんのお兄さんと一緒に居るらしい。
ワイちゃんにメッセージが届くかどうか確認して欲しいというので、ワイちゃんに声をかけに行ったら藍ちゃんも一緒にいたので二人に、ジェイ兄とMOINEのメッセージが繋がったという話を伝えた。
そこから大騒ぎだった。
ジェイ兄と会話しながら、通話を試したり、グループに追加を試したり実験をしていた。
ワイちゃんはメッセージ上は元気な返事をお兄さんに送っていたけど、顔は滝のような涙を流していた。号泣だ。藍ちゃんも涙ぐんでいた。
理屈が全く判らないけれど、通話は出来ず、個人同士のメッセージのやり取りが繋がっているのは俺とジェイ兄の間だけで、藍ちゃんやワイちゃんは、グループメンバーとして追加するとジェイ兄やワイちゃんのお兄さんとも会話ができるという状況だった。
出来る事に制限があるようだが、今はそれだけでも信じられないような奇跡だった。
もう、二度と帰れない。一切の接点も持つ事ができないと思っていた元の世界と、会話が繋がったのだ。
こんな奇跡があると‥‥、調子に乗って浮き足立ってはいけないと思いつつ考えてしまう。
「日本に帰れる奇跡が起きる可能性もあるかも‥‥。」
言葉にだそうとして呑み込む。言った途端、泡が弾けるように消えてしまいそうな感じがしたのだ。
突然の事に三人とも気持ちが落ち着かなかった。
暫くしてYちゃんが携帯画面を見てニヤニヤと笑った。
「お兄と、ジェイ兄さんのツーショット写真来たよ。」
「あ、ほんとだ。へー、ワイちゃんのお兄さん、ちょっとワイちゃんに似てるね。」
「ジェイ兄さんは、ちょっと圭君にも瑛太にも似てる気がする。」
追加で送られて来た画像を見て感想を言い合い、少し気持ちを落ち着かせた。
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