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第21章 詩英5
第216話 公表への迷い
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「繋がる?グループに咲良も追加してみてくれないか?」
グループチャットだと、何故か瑛太が書いた内容がYの携帯のグループチャットの画面にも表示されたので、今度は咲良ちゃんも加えてみてもらう様に伝えた。
そうしたら咲良ちゃんと藍ちゃんがグループに追加された。
「咲良~!!!会いたいよ~!」
Y、画面に向かって叫んでも‥‥。
興奮するYをなだめて、もう少し検証をしてみた。グループからアイコンをタップして、咲良ちゃん、藍ちゃん一人ずつに単独でMOINEメッセージを送ってみたり、
向こうからも送ってみるのを試してもらった。
だが、1対1のメッセージのやりとりは、俺と瑛太以外は繋がらなかった。
念のため、瑛太と咲良ちゃん、瑛太と藍ちゃんなど、あちら側で1対1で試してもらったがそれもダメだった。
MOINEなら繋がるというわけでもない。どういう仕組みなんだかさっぱりわからない。
「よくわからないけど、グループチャットなら、瑛太と仁美叔母さんを繋げることもできるってことか?」
俺は、グループに仁美叔母さんを追加しようとした。するとYが止めた。
「離れた場所でも繋がるのかとか、今だけでなく明日も繋がるのかとか確認してからのほうがいいんじゃないか?俺は家に帰ってみてからも、咲良へメッセージを送って繋がるか試してみる。
‥‥それと、家族で別のグループを作ってみたら?多分、一個のグループだけだと収集付かなくなりそうだよ。」
「‥‥なるほど。」
一度繋がったと思ったのに、明日にはまた繋がらなく成ってしまう可能性を考えるとちょっと怖い。
だがもしそうなったとしたら、期待させた仁美叔母さんを凄くがっかりさせてしまうかもしれない。
明日また試してみる、と約束して瑛太のグループチャットの画面を閉じた。
携帯の画面を閉じてYを見るとYはエネルギーを激しく消耗したように肩で息をして、目を白黒させていた。
冷蔵庫から冷えたウーロン茶を持って来てYに差し出した。
ウーロン茶をゴクゴクと半分くらい勢い良く飲んでから、Yがはーっと深く息をはいた。
「すげー、とんでもない事になった。」
「そうだな‥‥。」
「何でジェイ経由で繋がるのかわからんけど‥‥。」
「それは俺も判らない。」
「この理屈がわからないと、世間に公表はできないよなぁ。」
Yの言葉にどきりとする。
「公表、するのか?」
「今はしないよ。下手すると魔女狩りみたいになるぞ。お前経由でしか繋がらないってのが、説明出来ないうちは無理だろ。」
「‥‥だな。」
少しほっとした。俺でも判らない事を追求されたら怖い。
明日も繋がったとしても、仁美叔母さんにも言うべきか迷うくらいだ。
Yは一度帰宅し、地元からメッセージが届くか検証して明日もまた来ると宣言した。
「そんな連日来て大丈夫なのか?」
「丸3年、何も手がかりがなかったんだぞ!今動かなくてどうするよ!」
Yは、迷いない表情で言った。そうだよな。ずっと手がかりを探し求めていたんだものな。
仁美叔母さんへの伝え方を考えよう。
そんな事を思いながら、Yと二人で彗汰を家まで送り届けた。
グループチャットだと、何故か瑛太が書いた内容がYの携帯のグループチャットの画面にも表示されたので、今度は咲良ちゃんも加えてみてもらう様に伝えた。
そうしたら咲良ちゃんと藍ちゃんがグループに追加された。
「咲良~!!!会いたいよ~!」
Y、画面に向かって叫んでも‥‥。
興奮するYをなだめて、もう少し検証をしてみた。グループからアイコンをタップして、咲良ちゃん、藍ちゃん一人ずつに単独でMOINEメッセージを送ってみたり、
向こうからも送ってみるのを試してもらった。
だが、1対1のメッセージのやりとりは、俺と瑛太以外は繋がらなかった。
念のため、瑛太と咲良ちゃん、瑛太と藍ちゃんなど、あちら側で1対1で試してもらったがそれもダメだった。
MOINEなら繋がるというわけでもない。どういう仕組みなんだかさっぱりわからない。
「よくわからないけど、グループチャットなら、瑛太と仁美叔母さんを繋げることもできるってことか?」
俺は、グループに仁美叔母さんを追加しようとした。するとYが止めた。
「離れた場所でも繋がるのかとか、今だけでなく明日も繋がるのかとか確認してからのほうがいいんじゃないか?俺は家に帰ってみてからも、咲良へメッセージを送って繋がるか試してみる。
‥‥それと、家族で別のグループを作ってみたら?多分、一個のグループだけだと収集付かなくなりそうだよ。」
「‥‥なるほど。」
一度繋がったと思ったのに、明日にはまた繋がらなく成ってしまう可能性を考えるとちょっと怖い。
だがもしそうなったとしたら、期待させた仁美叔母さんを凄くがっかりさせてしまうかもしれない。
明日また試してみる、と約束して瑛太のグループチャットの画面を閉じた。
携帯の画面を閉じてYを見るとYはエネルギーを激しく消耗したように肩で息をして、目を白黒させていた。
冷蔵庫から冷えたウーロン茶を持って来てYに差し出した。
ウーロン茶をゴクゴクと半分くらい勢い良く飲んでから、Yがはーっと深く息をはいた。
「すげー、とんでもない事になった。」
「そうだな‥‥。」
「何でジェイ経由で繋がるのかわからんけど‥‥。」
「それは俺も判らない。」
「この理屈がわからないと、世間に公表はできないよなぁ。」
Yの言葉にどきりとする。
「公表、するのか?」
「今はしないよ。下手すると魔女狩りみたいになるぞ。お前経由でしか繋がらないってのが、説明出来ないうちは無理だろ。」
「‥‥だな。」
少しほっとした。俺でも判らない事を追求されたら怖い。
明日も繋がったとしても、仁美叔母さんにも言うべきか迷うくらいだ。
Yは一度帰宅し、地元からメッセージが届くか検証して明日もまた来ると宣言した。
「そんな連日来て大丈夫なのか?」
「丸3年、何も手がかりがなかったんだぞ!今動かなくてどうするよ!」
Yは、迷いない表情で言った。そうだよな。ずっと手がかりを探し求めていたんだものな。
仁美叔母さんへの伝え方を考えよう。
そんな事を思いながら、Yと二人で彗汰を家まで送り届けた。
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