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第2章 ルチル
第23話 天タブ手続き
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「はい!ルチルさんですね! 下級天使養成学校合格おめでとうございます。こちらがルチルさんの天使タブレットです。
まだ何もインストールされていないですから使えませんよ。下級天使ガードの設定は入学後に行いますからね。」
「下級天使ガードって、何ですか?」
天タブを受け取れて嬉しかったけど、良くわからない事を言われて、僕は首を傾げた。
「取得している階級が出来る以上の天タブ操作ができないようにする設定です。天使園でも使える機能は制限されていたでしょう?あれと同じです。」
「あー、お天気しかわからなかった!」
「そう、それです。」
天使園の天タブは、お絵描きアプリや、積み木とか迷路のソフトとか色々入っていたけど、お外へメッセージを送ったりとかはできなかった。
天使園の外の様子でわかるのはお天気くらいだったんだ。
「入学してすぐは下級天使6級ですから、お天気の他に天界園で咲いたお花の情報も見られるようになると思いますよ。」
「やったー!お花大好き!」
僕は嬉しくなって天タブを持ったままぴょんぴょんと上下に撥ねた。ちょっと手が滑ってもう少し天タブを落としそうになっちゃったよ。
それを見ていた受付野ガーネットさんがフフフと笑った。
「お勉強頑張ってくださいね。天タブ落とさないようにお気をつけてお持ち下さい。」
「はーい。」
天タブを受け取って両手で大事に抱きかかえるようにした。
肩掛けのお鞄持ってくればよかった。急に来ることになったから、何も持って来ていないや。
飛ぶのに重すぎるという事はなかったので良かった。ひょひょーと飛んでいて、サファイヤ兄天様の従業天使証の事を思い出した。
「あ、サファイヤお兄ちゃんの職場に連絡をするんだったっけ。」
職場は入って奥を左?ここって、どの辺だろう。とりあえず言われた通り左に曲がってみようか。
適当な所で左にまがって右に曲がって左に曲がってみた。
門番さんは3回くらい曲がるようなことを言っていたから、多分大丈夫なはず。
3回曲がったら薄暗い通路に出た。
扉の横に札が出ていた。
「‥‥天使‥‥?」
何か色々書いてあるけど、「天使」って文字しかわからなかった。
何か扉の向こうが騒がしい。
「何やってんだ!トパーズのやつ何処行った!?」
「トパーズは過労で休暇じゃぁないですかぁ。昨日ヘルプ派遣申請だしたでしょぉ。」
「そうかよ。ヘルプは何時来る?」
「わかりませぇん。」
「問い合わせろ。」
「ええ~、そんな余裕ないですよぉ~。」
今「ヘルプ」って聞こえた?
救護班の天使も「ヘルプ」って言ってたよね。ここかなぁ。
ちょっと勇気を振り絞ってコンコンとノックをして扉を小さく開けて中を覗き込んだ。
「あのー?すいませーん。ここって~‥‥。」
「なんだ?もしかしてヘルプか?」
部屋の奥からぬぅっと立ち上がった天使はもの凄く大きくて天井に頭がつきそう、というか身体を丸めて頭がぶつからないようにしていた。
「ひゃ!?」
あまりにも大きいのでビックリして後ろに下がりそうになっちゃった。
でもその大きな天使はあっという間にドアの所まで来ていてドアを掴んでいた。
「随分小さいなぁ。ナノ天族か?」
「ええ?」
僕ってナノ天族だったの?
まだ何もインストールされていないですから使えませんよ。下級天使ガードの設定は入学後に行いますからね。」
「下級天使ガードって、何ですか?」
天タブを受け取れて嬉しかったけど、良くわからない事を言われて、僕は首を傾げた。
「取得している階級が出来る以上の天タブ操作ができないようにする設定です。天使園でも使える機能は制限されていたでしょう?あれと同じです。」
「あー、お天気しかわからなかった!」
「そう、それです。」
天使園の天タブは、お絵描きアプリや、積み木とか迷路のソフトとか色々入っていたけど、お外へメッセージを送ったりとかはできなかった。
天使園の外の様子でわかるのはお天気くらいだったんだ。
「入学してすぐは下級天使6級ですから、お天気の他に天界園で咲いたお花の情報も見られるようになると思いますよ。」
「やったー!お花大好き!」
僕は嬉しくなって天タブを持ったままぴょんぴょんと上下に撥ねた。ちょっと手が滑ってもう少し天タブを落としそうになっちゃったよ。
それを見ていた受付野ガーネットさんがフフフと笑った。
「お勉強頑張ってくださいね。天タブ落とさないようにお気をつけてお持ち下さい。」
「はーい。」
天タブを受け取って両手で大事に抱きかかえるようにした。
肩掛けのお鞄持ってくればよかった。急に来ることになったから、何も持って来ていないや。
飛ぶのに重すぎるという事はなかったので良かった。ひょひょーと飛んでいて、サファイヤ兄天様の従業天使証の事を思い出した。
「あ、サファイヤお兄ちゃんの職場に連絡をするんだったっけ。」
職場は入って奥を左?ここって、どの辺だろう。とりあえず言われた通り左に曲がってみようか。
適当な所で左にまがって右に曲がって左に曲がってみた。
門番さんは3回くらい曲がるようなことを言っていたから、多分大丈夫なはず。
3回曲がったら薄暗い通路に出た。
扉の横に札が出ていた。
「‥‥天使‥‥?」
何か色々書いてあるけど、「天使」って文字しかわからなかった。
何か扉の向こうが騒がしい。
「何やってんだ!トパーズのやつ何処行った!?」
「トパーズは過労で休暇じゃぁないですかぁ。昨日ヘルプ派遣申請だしたでしょぉ。」
「そうかよ。ヘルプは何時来る?」
「わかりませぇん。」
「問い合わせろ。」
「ええ~、そんな余裕ないですよぉ~。」
今「ヘルプ」って聞こえた?
救護班の天使も「ヘルプ」って言ってたよね。ここかなぁ。
ちょっと勇気を振り絞ってコンコンとノックをして扉を小さく開けて中を覗き込んだ。
「あのー?すいませーん。ここって~‥‥。」
「なんだ?もしかしてヘルプか?」
部屋の奥からぬぅっと立ち上がった天使はもの凄く大きくて天井に頭がつきそう、というか身体を丸めて頭がぶつからないようにしていた。
「ひゃ!?」
あまりにも大きいのでビックリして後ろに下がりそうになっちゃった。
でもその大きな天使はあっという間にドアの所まで来ていてドアを掴んでいた。
「随分小さいなぁ。ナノ天族か?」
「ええ?」
僕ってナノ天族だったの?
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