24 / 29
4章
4-6
しおりを挟む
(諦めない……、ぜったい、に……っ)
意識が沈んでいるときは、イく、だとか、感じる、だとか、耳を塞ぎたくなるような喘ぎを漏らしていた。
また姿勢を変えられようとしているところで、ようやく焦点が合う。
「あら、起きたかしら?」
「淫らに喘いでたわねえ。こっちが恥ずかしくなる。ほら見て、真っ白でどろどろ」
女の指の間で、ねちゃあ、と愛液が糸を引く。蜘蛛の糸のような粘りに、かあと顔が熱くなった。
「見せないで、ください……っ」
「ど変態」
「……っ! こんなにされたら、誰だって!」
媚薬を塗りたくられ、2人がかりで責められた全身は、汗と唾液にまみれている。くびれた腰が表す光沢が艶かしい。
虚勢からか、反駁が荒くなってくるカオルを、女たちはむしろ楽しそうに見ていた。
そして。
「ひっ……。なんですか、それ……っ」
「三角木馬。……まあ、痛くはないわよ。頂点はゴムだし」
「その代わり、張型はあるけどねえ」
がらがらと、吊り上げられていく。和式便器に跨るような吊られ方のまま木馬の上で固定されて、カオルは顔を青ざめさせた。
しかし。
「……っ、はっ、はあっ……っ」
「なに? 泣き叫びなさいよ」
(わたしは、玩具なんかじゃ、ない……)
身体は縛られても、心は縛らせない。
暖かく接してくれた人達に、また笑ってもらえるような自分でありたい。
(ぜったい、負けない……っ)
膣口に張型をあてがわれながら、青白い顔を、笑みの形に歪めた。
「お好きに、どうぞ……。せいぜい、楽しんでください。私は、屈しません」
「ああ、そう」
「じゃあ、啼きなさい」
がらがらがら、ずぷりっ、と。
滑車が一気に回転して、カオルは木馬に貫かれた。
「ひぃ……っ! ――~~~っ!」
しっとりとした双臀が広がる。太腿で木馬の側面をきゅ、と締める。それでも子宮口まで張型は届いた。じん、と灼熱が体を焼く。
「やあああっ! あああ――っ!」
(イくっ、イく、のは、我慢できない……っ、けど)
「ふぅぅぅうううっ! くっ、んぁああ……っ!」
絶対にあられもなく乱れたりはしない。正気を保ってやる。
しかし、耐えられては女貴族側は面白くない。
木馬責めのカオルを眺めて、姦計を巡らす。
「背中の鞭傷に塩でも塗り込めましょうか」
「浣腸する? でも前半でやると処理が面倒よねえ」
「じゃあ、そうねえ」
青い仮面が、裂けるように笑った。
カオルの左手の拘束を解いて、背後にねじり上げる。
「い、いたっ、んああっ!」
「痛がるのか喘ぐのかどっちかにしなさいな。さて、と」
張型のバイブレーションが止められた。
熱い息を吐くカオルだが、直後に怖気立つ。
左手の、薬指を掴まれた。
「触らないでください。お願い、それだけは……っ!」
「指輪、大事なのねえ。そんな指を、今からお尻にあてがうわけだけど」
「あ、あああ……っ」
体の柔らかさが仇になった。
ぎりぎりと左腕を捻られて、背後に回される。薬指、第二関節までを無理やり肛門に押し込まれた。
「や、ああっ! あ、うう……っ!」
「淫らに舞いなさい」
女は言う。
「騎乗位みたいに腰を振って、みっともなく喘いで笑顔で自慰するの。……少しでも手を抜いたら、わかるわよね?」
(これ以上に押し込まれたら、指輪が……汚れる……っ)
「わかり、ました……」
カオルに拒否権はなかった。
右手で体を支えて、腰を浮かせる。今度は前に突き出すように、奥まで受け入れる。
ずるる、ぱちゅんっ、と肉音が響いた。
「んっ、あ……っ!」
「ほら、もっと激しく」
「こうするのよ。さあ、次は自分で」
「あああっ! あうう――っ!」
女に腰を持たれて、前後に揺すられながら抽送される。濡れた陰毛が筆のようにベッタリと木馬に愛液を擦り付ける。陰核が擦れて快楽が弾ける。
(イくぅぅあああっ!)
「はあ、はああっ! は、はううっ!」
左手を中途半端に肛門に埋めたまま、カオルは自慰に踊り狂った。
女達の目が、興奮にぎらつく。視線を感じながら、淫らに舞う。
(恥ずかしい……っ! 見ないで、見ないで……っ!)
腰を旋回させると、汗に濡れたくびれが光沢を示す。絹のような白髪が乱れて胸に張り付き、乳首のピンクが一層際立った。木馬をコーティングするような愛液からは、甘い芳香が漂いだす。
「それでもなお、堕ちないのね」
「いいわ。そのままイきなさい」
乱れながらも、いまだに青い目には意思が宿っていた。だから、興奮する。
「お尻に指を突っ込んで、木馬で自慰に耽って、それで睨んでも滑稽よ」
「イくのね。目が細まってきた」
「あ、ぅぅうううっ! ――――っ!」
(耐えるの、無理……っ! こんなの、っくううう!)
唇の端から垂れた唾液が飛び散るほどの胴震いを見せて、カオルは悔しげに眉を寄せた。
青い目を恥辱に細め、腰を反らして淫部を晒し、木馬の上で絶頂した。
(イ……っく! イぐぅぅうううっ!)
「っううううっ! ああああああああああっ!」
びくびくと震えて、べしゃりと突っ伏す。
中途半端に肛門に刺さったままの薬指が、もぞもぞと小さく動いていた。
意識が沈んでいるときは、イく、だとか、感じる、だとか、耳を塞ぎたくなるような喘ぎを漏らしていた。
また姿勢を変えられようとしているところで、ようやく焦点が合う。
「あら、起きたかしら?」
「淫らに喘いでたわねえ。こっちが恥ずかしくなる。ほら見て、真っ白でどろどろ」
女の指の間で、ねちゃあ、と愛液が糸を引く。蜘蛛の糸のような粘りに、かあと顔が熱くなった。
「見せないで、ください……っ」
「ど変態」
「……っ! こんなにされたら、誰だって!」
媚薬を塗りたくられ、2人がかりで責められた全身は、汗と唾液にまみれている。くびれた腰が表す光沢が艶かしい。
虚勢からか、反駁が荒くなってくるカオルを、女たちはむしろ楽しそうに見ていた。
そして。
「ひっ……。なんですか、それ……っ」
「三角木馬。……まあ、痛くはないわよ。頂点はゴムだし」
「その代わり、張型はあるけどねえ」
がらがらと、吊り上げられていく。和式便器に跨るような吊られ方のまま木馬の上で固定されて、カオルは顔を青ざめさせた。
しかし。
「……っ、はっ、はあっ……っ」
「なに? 泣き叫びなさいよ」
(わたしは、玩具なんかじゃ、ない……)
身体は縛られても、心は縛らせない。
暖かく接してくれた人達に、また笑ってもらえるような自分でありたい。
(ぜったい、負けない……っ)
膣口に張型をあてがわれながら、青白い顔を、笑みの形に歪めた。
「お好きに、どうぞ……。せいぜい、楽しんでください。私は、屈しません」
「ああ、そう」
「じゃあ、啼きなさい」
がらがらがら、ずぷりっ、と。
滑車が一気に回転して、カオルは木馬に貫かれた。
「ひぃ……っ! ――~~~っ!」
しっとりとした双臀が広がる。太腿で木馬の側面をきゅ、と締める。それでも子宮口まで張型は届いた。じん、と灼熱が体を焼く。
「やあああっ! あああ――っ!」
(イくっ、イく、のは、我慢できない……っ、けど)
「ふぅぅぅうううっ! くっ、んぁああ……っ!」
絶対にあられもなく乱れたりはしない。正気を保ってやる。
しかし、耐えられては女貴族側は面白くない。
木馬責めのカオルを眺めて、姦計を巡らす。
「背中の鞭傷に塩でも塗り込めましょうか」
「浣腸する? でも前半でやると処理が面倒よねえ」
「じゃあ、そうねえ」
青い仮面が、裂けるように笑った。
カオルの左手の拘束を解いて、背後にねじり上げる。
「い、いたっ、んああっ!」
「痛がるのか喘ぐのかどっちかにしなさいな。さて、と」
張型のバイブレーションが止められた。
熱い息を吐くカオルだが、直後に怖気立つ。
左手の、薬指を掴まれた。
「触らないでください。お願い、それだけは……っ!」
「指輪、大事なのねえ。そんな指を、今からお尻にあてがうわけだけど」
「あ、あああ……っ」
体の柔らかさが仇になった。
ぎりぎりと左腕を捻られて、背後に回される。薬指、第二関節までを無理やり肛門に押し込まれた。
「や、ああっ! あ、うう……っ!」
「淫らに舞いなさい」
女は言う。
「騎乗位みたいに腰を振って、みっともなく喘いで笑顔で自慰するの。……少しでも手を抜いたら、わかるわよね?」
(これ以上に押し込まれたら、指輪が……汚れる……っ)
「わかり、ました……」
カオルに拒否権はなかった。
右手で体を支えて、腰を浮かせる。今度は前に突き出すように、奥まで受け入れる。
ずるる、ぱちゅんっ、と肉音が響いた。
「んっ、あ……っ!」
「ほら、もっと激しく」
「こうするのよ。さあ、次は自分で」
「あああっ! あうう――っ!」
女に腰を持たれて、前後に揺すられながら抽送される。濡れた陰毛が筆のようにベッタリと木馬に愛液を擦り付ける。陰核が擦れて快楽が弾ける。
(イくぅぅあああっ!)
「はあ、はああっ! は、はううっ!」
左手を中途半端に肛門に埋めたまま、カオルは自慰に踊り狂った。
女達の目が、興奮にぎらつく。視線を感じながら、淫らに舞う。
(恥ずかしい……っ! 見ないで、見ないで……っ!)
腰を旋回させると、汗に濡れたくびれが光沢を示す。絹のような白髪が乱れて胸に張り付き、乳首のピンクが一層際立った。木馬をコーティングするような愛液からは、甘い芳香が漂いだす。
「それでもなお、堕ちないのね」
「いいわ。そのままイきなさい」
乱れながらも、いまだに青い目には意思が宿っていた。だから、興奮する。
「お尻に指を突っ込んで、木馬で自慰に耽って、それで睨んでも滑稽よ」
「イくのね。目が細まってきた」
「あ、ぅぅうううっ! ――――っ!」
(耐えるの、無理……っ! こんなの、っくううう!)
唇の端から垂れた唾液が飛び散るほどの胴震いを見せて、カオルは悔しげに眉を寄せた。
青い目を恥辱に細め、腰を反らして淫部を晒し、木馬の上で絶頂した。
(イ……っく! イぐぅぅうううっ!)
「っううううっ! ああああああああああっ!」
びくびくと震えて、べしゃりと突っ伏す。
中途半端に肛門に刺さったままの薬指が、もぞもぞと小さく動いていた。
1
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説



サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。



どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる