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1章 7 お土産の中身
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馬車が駅に着くと、周辺は大勢の人でごった返していた。
「きっと、汽車が到着したのよ。もうクリフは待ち合わせ場所にいるかもしれないわ。行ってみましょう」
馬車を降りたリリスが声をかけてきた。
「ええ」
2人で待ち合わせ場所に向かっていると、前方から美しく着飾った若い女性たちがこちらへ向かって歩いてくる。
女性は2人組で、リリスを見ると声をかけてきた。
「まぁ、リリス様じゃない」
「偶然ね」
「ええ、こんにちは」
気さくに挨拶を交わす3人。
「リリス様、どちらへ行くのかしら?」
黒髪の女性が尋ねが尋ねてくる。
「これからクリフの迎えに行くのよ。『ソルト』から帰ってきたの」
「まぁ、もう帰ってらしたのね」
「そう言えば、一ヶ月程と言ってたものね」
彼女たちはクリフトも知り合いだったのだ。
「あなた達にもお土産を買ってきてくれているわ。私がお願いしておいたの。お揃いの品よ。受け取っておくわね」
「本当?」
「ありがとう、嬉しいわ」
仲よさげに話をする3人。私は全くの蚊帳の外だった。それが気まずく、3人から距離を置いて話が終わるのをじっと待つ。
「そう言えば、今日は珍しいわね。使用人を一緒に連れているのかしら?」
不意に赤毛の女性が私に視線を移す。
使用人……!
その言葉が恥ずかしく、顔がカッと熱くなる。
「いいえ、使用人ではないわ。縁あって、私の古くからの知り合いなのよ」
ステラが涼しい顔で答える。
知り合い……使用人という言葉を使わなかっただけ、私は喜ぶべきことなのだろうか……?
「そうだったの……フッ。やっぱり、リリスは心が広いのね」
黒髪の少女が私を見て笑った。
どういう意味で言ったのかは分からないが、女性たちは明らかに軽蔑の眼差しを向けている。
どうしよう……私がこんな身なりだから、いっしょにいるリリスにまで恥をかかせてしまった。
恐る恐るリリスを見ると、何故か彼女は笑っている。
え? 何がおかしいのだろう? もしかして、気にしていないのだろうか?
「クリフが待っているので、もう行くわね。来週のお茶会の時にお土産を持ってくるわ。楽しみにしていてね」
リリスは2人の令嬢たちに挨拶すると、次に私に声をかけてきた。
「それじゃ、行くわよ」
「え、ええ」
「では、ごきげんよう」
「またお会いしましょう」
2人の令嬢もリリスに声をかけると、私達はその場を後にした。
「……フローネ」
彼女たちと別れるとすぐにリリスが歩きながら話しかけてきた。
「何?」
「ありがとう、助かったわ」
「え? 何のことなの?」
「彼女たちに余計な話をしなかったことよ」
一体どういう意図で言っているのだろう? けれど、尋ねる気にもなれなかった。
リリスの返事を聞くのが怖かったから……。
****
リリスが待ち合わせと言っていた喫茶店はこの間、3人で会ったときと同じ店だった。
クリフは本を読んでいて私達に気づいていない。
「クリフ! お待たせ!」
「待ってたよ、リリス。……え? フローネ……?」
笑顔でリリスが声をかけるとクリフは顔を上げて笑顔を見せるも、私の姿を見ると驚きの表情を浮かべる。
その表情で分かってしまった。
私は、今日ここに来るべきではなかったのだと。クリフが私を見て困っているのは明らかだ。
つまり、今の私は完全に……邪魔者だったのだ。
「ええ、そうよ。一緒に迎えに来るために声をかけたのよ。あら? もしかして呼ばないほうが良かった?」
椅子に座りながらリリスが尋ねる。
「い、いや。そういうわけではないけど……ただ、フローネが来るとは聞いていなかったから……」
困ったようにクリフはリリスを見つめる。
駄目だ……クリフには会いたかったけれど、私はここにいない方がいい。
「ご、ごめんなさい! 私……帰るわ!」
席に座る前に帰ろうとすると、クリフが慌てて引き止めた。
「帰る必要は無いよ! ごめん! そういうつもりで言ったんじゃないんだ!」
「そうよ、折角来たのだから帰らないで頂戴」
「分かったわ……」
クリフとリリスに説得され、私は席に座った。
3人で紅茶を注文すると、早速リリスがクリフに尋ねた。
「それで? お土産は買ってきてくれたの?」
「買ってきたけど……い、今渡すのかい?」
クリフはちらりと私を見る。
「当然よ、だってさっきローナとエリサに会ったのよ? 彼女たちにお土産の話をしているんだもの」
リリスはむくれた様子で口を尖らせる。
「分かったよ……」
クリフは足元に置かれた旅行カバンから小さな小箱を3つ取り出した。
「これが、3人のお土産だよ。この2つがローナとエリサので、これがリリスのだよ」
躊躇いがちにクリフは小箱を置いた。
「早速見ていいわよね?」
リリスはクリフの返事を聞く前に、小箱を開けた。すると中にはアクアマリン色のイヤリングと、お揃いの指輪が入っていた。
「まぁ……とっても綺麗! ありがとう、クリフ! エルサとローラのはブレスレットなのよね?」
「う、うん……そうだよ」
私はリリスが貰ったイヤリングと指輪の美しさに目を奪われていた。
なんて、綺麗なのだろう……。
「それで? フローネのお土産はどうしたの? 早く渡してあげたら?」
リリスがクリフを急かすように声をかけた。
「そうだね……フローネ。これが君のおみやげだよ」
クリフが椅子の上に置かれていた紙袋をテーブルに置いた。
「ありがとう、クリフ」
やっぱり、私はアクセサリーでは無かったのだ。するとリリスの口から思いもしない言葉が出た。
「私が言った通りの物を買って来たのでしょう?」
え……? どういうこと……?
戸惑っていると、クリフが頷く。
「うん、言われた通りバターとチーズ。それに塩を買ってきたよ」
バターとチーズと塩……?
それが私へのお土産……?
分かっている、お土産を貰えたのだから本当は喜ぶべきなのに……私は言葉を失ってしまった。
すると、リリスが笑顔になった。
「ふふ、フローネ。嬉しくて声も出ないみたいね。良かったわ。クリフにアドバイスして」
「そ、そうね……ありがとう。とっても嬉しいわ」
それだけ告げるのが精一杯だった――
「きっと、汽車が到着したのよ。もうクリフは待ち合わせ場所にいるかもしれないわ。行ってみましょう」
馬車を降りたリリスが声をかけてきた。
「ええ」
2人で待ち合わせ場所に向かっていると、前方から美しく着飾った若い女性たちがこちらへ向かって歩いてくる。
女性は2人組で、リリスを見ると声をかけてきた。
「まぁ、リリス様じゃない」
「偶然ね」
「ええ、こんにちは」
気さくに挨拶を交わす3人。
「リリス様、どちらへ行くのかしら?」
黒髪の女性が尋ねが尋ねてくる。
「これからクリフの迎えに行くのよ。『ソルト』から帰ってきたの」
「まぁ、もう帰ってらしたのね」
「そう言えば、一ヶ月程と言ってたものね」
彼女たちはクリフトも知り合いだったのだ。
「あなた達にもお土産を買ってきてくれているわ。私がお願いしておいたの。お揃いの品よ。受け取っておくわね」
「本当?」
「ありがとう、嬉しいわ」
仲よさげに話をする3人。私は全くの蚊帳の外だった。それが気まずく、3人から距離を置いて話が終わるのをじっと待つ。
「そう言えば、今日は珍しいわね。使用人を一緒に連れているのかしら?」
不意に赤毛の女性が私に視線を移す。
使用人……!
その言葉が恥ずかしく、顔がカッと熱くなる。
「いいえ、使用人ではないわ。縁あって、私の古くからの知り合いなのよ」
ステラが涼しい顔で答える。
知り合い……使用人という言葉を使わなかっただけ、私は喜ぶべきことなのだろうか……?
「そうだったの……フッ。やっぱり、リリスは心が広いのね」
黒髪の少女が私を見て笑った。
どういう意味で言ったのかは分からないが、女性たちは明らかに軽蔑の眼差しを向けている。
どうしよう……私がこんな身なりだから、いっしょにいるリリスにまで恥をかかせてしまった。
恐る恐るリリスを見ると、何故か彼女は笑っている。
え? 何がおかしいのだろう? もしかして、気にしていないのだろうか?
「クリフが待っているので、もう行くわね。来週のお茶会の時にお土産を持ってくるわ。楽しみにしていてね」
リリスは2人の令嬢たちに挨拶すると、次に私に声をかけてきた。
「それじゃ、行くわよ」
「え、ええ」
「では、ごきげんよう」
「またお会いしましょう」
2人の令嬢もリリスに声をかけると、私達はその場を後にした。
「……フローネ」
彼女たちと別れるとすぐにリリスが歩きながら話しかけてきた。
「何?」
「ありがとう、助かったわ」
「え? 何のことなの?」
「彼女たちに余計な話をしなかったことよ」
一体どういう意図で言っているのだろう? けれど、尋ねる気にもなれなかった。
リリスの返事を聞くのが怖かったから……。
****
リリスが待ち合わせと言っていた喫茶店はこの間、3人で会ったときと同じ店だった。
クリフは本を読んでいて私達に気づいていない。
「クリフ! お待たせ!」
「待ってたよ、リリス。……え? フローネ……?」
笑顔でリリスが声をかけるとクリフは顔を上げて笑顔を見せるも、私の姿を見ると驚きの表情を浮かべる。
その表情で分かってしまった。
私は、今日ここに来るべきではなかったのだと。クリフが私を見て困っているのは明らかだ。
つまり、今の私は完全に……邪魔者だったのだ。
「ええ、そうよ。一緒に迎えに来るために声をかけたのよ。あら? もしかして呼ばないほうが良かった?」
椅子に座りながらリリスが尋ねる。
「い、いや。そういうわけではないけど……ただ、フローネが来るとは聞いていなかったから……」
困ったようにクリフはリリスを見つめる。
駄目だ……クリフには会いたかったけれど、私はここにいない方がいい。
「ご、ごめんなさい! 私……帰るわ!」
席に座る前に帰ろうとすると、クリフが慌てて引き止めた。
「帰る必要は無いよ! ごめん! そういうつもりで言ったんじゃないんだ!」
「そうよ、折角来たのだから帰らないで頂戴」
「分かったわ……」
クリフとリリスに説得され、私は席に座った。
3人で紅茶を注文すると、早速リリスがクリフに尋ねた。
「それで? お土産は買ってきてくれたの?」
「買ってきたけど……い、今渡すのかい?」
クリフはちらりと私を見る。
「当然よ、だってさっきローナとエリサに会ったのよ? 彼女たちにお土産の話をしているんだもの」
リリスはむくれた様子で口を尖らせる。
「分かったよ……」
クリフは足元に置かれた旅行カバンから小さな小箱を3つ取り出した。
「これが、3人のお土産だよ。この2つがローナとエリサので、これがリリスのだよ」
躊躇いがちにクリフは小箱を置いた。
「早速見ていいわよね?」
リリスはクリフの返事を聞く前に、小箱を開けた。すると中にはアクアマリン色のイヤリングと、お揃いの指輪が入っていた。
「まぁ……とっても綺麗! ありがとう、クリフ! エルサとローラのはブレスレットなのよね?」
「う、うん……そうだよ」
私はリリスが貰ったイヤリングと指輪の美しさに目を奪われていた。
なんて、綺麗なのだろう……。
「それで? フローネのお土産はどうしたの? 早く渡してあげたら?」
リリスがクリフを急かすように声をかけた。
「そうだね……フローネ。これが君のおみやげだよ」
クリフが椅子の上に置かれていた紙袋をテーブルに置いた。
「ありがとう、クリフ」
やっぱり、私はアクセサリーでは無かったのだ。するとリリスの口から思いもしない言葉が出た。
「私が言った通りの物を買って来たのでしょう?」
え……? どういうこと……?
戸惑っていると、クリフが頷く。
「うん、言われた通りバターとチーズ。それに塩を買ってきたよ」
バターとチーズと塩……?
それが私へのお土産……?
分かっている、お土産を貰えたのだから本当は喜ぶべきなのに……私は言葉を失ってしまった。
すると、リリスが笑顔になった。
「ふふ、フローネ。嬉しくて声も出ないみたいね。良かったわ。クリフにアドバイスして」
「そ、そうね……ありがとう。とっても嬉しいわ」
それだけ告げるのが精一杯だった――
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