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12-9 豹変したダミアン
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ルペルト様の大叔父様がユーグ様?学校を卒業後は養子になる?
そして…私の婚約者…?
訳が分からず、私の頭はグルグルと混乱していた。
「う、嘘だっ!そ、そんな話…信じられるものかっ!姉さんをこっちによこせっ!」
ダミアンは顔を真っ赤にして震えている。
「そんな…。ルペルト…それは本当の話なのか?ロザリーがお前の婚約者だというのは…?」
一方、イアソン王子は呆然とこちらを見ている。
でも何故そこまでショックを受けているのだろう?
私にはそれが理解出来なかった。
「はい、そうです。イアソン王子」
ルペルト様はイアソン王子に返事をすると、次に私に視線を移した。
「ごめん、ロザリー。大叔父様はずっとこのことを君に話していなかったんだね?だから勘違いしたのかな?もしかして本当に大叔父様が結婚相手だと思っていたの?」
ルペルト様はじっと私の瞳を見つめながら尋ねて来た。
「は、はい…。ユーグ様から卒業後は、自分の国へ嫁ぐようにと言われていたので…」
でも、まさか私の本当のお相手がルペルト様だとは思いもしなかった。
「そうか…大叔父様はそんな言い方をしていたのか。全く人が悪いお方だ…。そんな言い方をされれば誰だって勘違いしてしまうよね?」
ルペルト様は優しい笑みを浮かべて私を見た。
その時―。
「う…うわあああああっ!!姉さんを…返せっ!!」
突然、ダミアンが両手を前に突き出して私たちの方へ向かって突進してきた。
その眼はもはや完全に常軌を逸脱していた。
「キャアアアアッ!」
ダミアンの凄まじい形相が恐ろしすぎて、私はルペルト様の胸に顔をうずめた。
すると…。
「衛兵っ!!」
イアソン王子の鋭い声が上がった。
「うわぁっ!!な、何する!放せっ!やめろってばっ!」
ルペルト様の胸に顔をうずめていた私には何が起こったのかさっぱり分からない。
それでも怖くて顔を上げることが出来なかった。
すると、ルペルト様が優しく声を掛けてくれた。
「もう大丈夫だよ、ロザリー。顔を上げてごらん?」
「は、はい…」
恐る恐る顔を上げ…私は息を呑んだ。
何とそこには2人の男性によって地面に押さえつけられているダミアンの姿があったのだ。
「くっそ…放せよっ!」
押さえつけられがらも抵抗しようとするダミアンにイアソン王子が言い放った。
「黙れっ!いい加減に観念しろっ!おい!こいつを警備員室へ連れて行けっ!」
「「はい!」」
2人の男性は返事をするとダミアンを無理やり立たせた。
「おい!立てっ!」
「行くぞっ!」
「やめろ!手を放せよっ!」
未だにダミアンは彼らから逃れようと暴れ…私に訴えてきた。
「姉さん…助けてくれよっ!」
「…ご、ごめんなさい…ダミアン…。私は貴方が…怖いのよ…」
恐怖で肩を震わせていると、ルペルト様が私の肩を抱き寄せてくれた。
「…っ!!」
途端にダミアンの顔が怒りで歪む。
「お前…僕の姉さんに手を出すなっ!」
「いい加減にしろっ!ロザリーの弟じゃなければ、貴様なんか警察に突き出してやるところだ!行くぞっ!」
「「はい!!」」
イアソン王子は踵を返し、校舎へ向かって歩き始めた。
その後ろを暴れるダミアンと2人の警備員がついて行った―。
「イアソン王子…ありがとうございます…」
遠ざかっていく4人を見つめながら小さな声でお礼を述べると、私の肩を抱き寄せていたルペルト様が私に言った。
「きっと、イアソン王子は気を利かせて僕たち2人だけにしてくれたんだよ」
「え…?」
思わずその言葉にふりむくと、ルペルト様が私をじっと見つめていた。
「ロザリー。僕は…君に話したいことがあるんだ…。僕の話を聞いてくれるかな?」
勿論、私の返事は決まっていた――。
そして…私の婚約者…?
訳が分からず、私の頭はグルグルと混乱していた。
「う、嘘だっ!そ、そんな話…信じられるものかっ!姉さんをこっちによこせっ!」
ダミアンは顔を真っ赤にして震えている。
「そんな…。ルペルト…それは本当の話なのか?ロザリーがお前の婚約者だというのは…?」
一方、イアソン王子は呆然とこちらを見ている。
でも何故そこまでショックを受けているのだろう?
私にはそれが理解出来なかった。
「はい、そうです。イアソン王子」
ルペルト様はイアソン王子に返事をすると、次に私に視線を移した。
「ごめん、ロザリー。大叔父様はずっとこのことを君に話していなかったんだね?だから勘違いしたのかな?もしかして本当に大叔父様が結婚相手だと思っていたの?」
ルペルト様はじっと私の瞳を見つめながら尋ねて来た。
「は、はい…。ユーグ様から卒業後は、自分の国へ嫁ぐようにと言われていたので…」
でも、まさか私の本当のお相手がルペルト様だとは思いもしなかった。
「そうか…大叔父様はそんな言い方をしていたのか。全く人が悪いお方だ…。そんな言い方をされれば誰だって勘違いしてしまうよね?」
ルペルト様は優しい笑みを浮かべて私を見た。
その時―。
「う…うわあああああっ!!姉さんを…返せっ!!」
突然、ダミアンが両手を前に突き出して私たちの方へ向かって突進してきた。
その眼はもはや完全に常軌を逸脱していた。
「キャアアアアッ!」
ダミアンの凄まじい形相が恐ろしすぎて、私はルペルト様の胸に顔をうずめた。
すると…。
「衛兵っ!!」
イアソン王子の鋭い声が上がった。
「うわぁっ!!な、何する!放せっ!やめろってばっ!」
ルペルト様の胸に顔をうずめていた私には何が起こったのかさっぱり分からない。
それでも怖くて顔を上げることが出来なかった。
すると、ルペルト様が優しく声を掛けてくれた。
「もう大丈夫だよ、ロザリー。顔を上げてごらん?」
「は、はい…」
恐る恐る顔を上げ…私は息を呑んだ。
何とそこには2人の男性によって地面に押さえつけられているダミアンの姿があったのだ。
「くっそ…放せよっ!」
押さえつけられがらも抵抗しようとするダミアンにイアソン王子が言い放った。
「黙れっ!いい加減に観念しろっ!おい!こいつを警備員室へ連れて行けっ!」
「「はい!」」
2人の男性は返事をするとダミアンを無理やり立たせた。
「おい!立てっ!」
「行くぞっ!」
「やめろ!手を放せよっ!」
未だにダミアンは彼らから逃れようと暴れ…私に訴えてきた。
「姉さん…助けてくれよっ!」
「…ご、ごめんなさい…ダミアン…。私は貴方が…怖いのよ…」
恐怖で肩を震わせていると、ルペルト様が私の肩を抱き寄せてくれた。
「…っ!!」
途端にダミアンの顔が怒りで歪む。
「お前…僕の姉さんに手を出すなっ!」
「いい加減にしろっ!ロザリーの弟じゃなければ、貴様なんか警察に突き出してやるところだ!行くぞっ!」
「「はい!!」」
イアソン王子は踵を返し、校舎へ向かって歩き始めた。
その後ろを暴れるダミアンと2人の警備員がついて行った―。
「イアソン王子…ありがとうございます…」
遠ざかっていく4人を見つめながら小さな声でお礼を述べると、私の肩を抱き寄せていたルペルト様が私に言った。
「きっと、イアソン王子は気を利かせて僕たち2人だけにしてくれたんだよ」
「え…?」
思わずその言葉にふりむくと、ルペルト様が私をじっと見つめていた。
「ロザリー。僕は…君に話したいことがあるんだ…。僕の話を聞いてくれるかな?」
勿論、私の返事は決まっていた――。
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