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10-15 捜索
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「まさかフランシスカは両親も巻き込んで、ブランシュ家に婚約解消を願い出たのか?」
「その口ぶり…やはりイアソン王子はフランシスカ様から婚約解消を願い出た話を聞かされていなかったのですね…」
フランシスカ様からはイアソン王子に伝えにくかったのかもしれない。
「そうだ、フランシスカからは何も聞かされていない。けれど…まさか自分よりも身分の高い家柄の者に婚約解消を願い出るなんて…随分侯爵家は大胆なことをしたものだな」
「それほど…フランシスカ様はレナート様と婚約解消をしたかったのですよ」
私はポツリと呟いた。
「イアソン王子。僕は今日初めて彼と会いましたけど…一体レナートと言う人物は何者ですか?随分ロザリーのことを敵視しているように見えたのですが…」
ルペルト様は気付かわしげな目で私を見た。
「レナートには同じ学園に通うフランシスカという婚約者がいる。2人は子供の頃から婚約者同士だったのだが、彼女の方はずっとレナートとの婚約を解消してもらいたいと願っていたんだ」
「…そうですか。でも、何となく理由は聞かずとも分かる気がします。彼のあの目は…普通じゃなかった」
初対面のルペルト様から見てもレナート様は異常に思えるなんて…。
「とにかく、早くフランシスカ様かレナート様を探さないと!イアソン王子、何処か心当たりの場所がないか本当に分かりませんか?」
「そんなことを言われても、本当に心当たりは無いな…」
イアソン王子は首をひねっている。
「なら若い女性が好んで出掛けそうな場所を探すしかないかもしれませんね。…手分けして探すのが一番いいでしょう」
「ええ。それがいいと思います」
私は頷いた。
「手分けしてって…ルペルト。お前はフランシスカの顔も知らないし、レナートの顔だって良く知らないだろう?」
「ええ、ですから僕はロザリーと一緒に2人を探します。イアソン王子はお1人で探して頂けますか?」
「え?お、俺が1人で?2人を探すのか?」
「はい、当然ではありませんか。イアソン王子はお2人のことを知っている。けれど僕は知らないし、ましてロザリーを1人きりにするのは危険です。レナートと言う人物は随分ロザリーを敵視しているように見えましたから」
ルペルト様の言うことは尤もだ。
「そうだな…。分かったよ。なら二手に別れよう。取り敢えず…、今から1時間後にここで待ち合わせをしよう」
「ええ、分かりました」
「はい」
イアソン王子の言葉に私とルペルト様は頷いた。
「よし、それじゃ行くぞ!」
「「はい!」」
こうして私達は手分けして2人の行方を追うことになった―。
「その口ぶり…やはりイアソン王子はフランシスカ様から婚約解消を願い出た話を聞かされていなかったのですね…」
フランシスカ様からはイアソン王子に伝えにくかったのかもしれない。
「そうだ、フランシスカからは何も聞かされていない。けれど…まさか自分よりも身分の高い家柄の者に婚約解消を願い出るなんて…随分侯爵家は大胆なことをしたものだな」
「それほど…フランシスカ様はレナート様と婚約解消をしたかったのですよ」
私はポツリと呟いた。
「イアソン王子。僕は今日初めて彼と会いましたけど…一体レナートと言う人物は何者ですか?随分ロザリーのことを敵視しているように見えたのですが…」
ルペルト様は気付かわしげな目で私を見た。
「レナートには同じ学園に通うフランシスカという婚約者がいる。2人は子供の頃から婚約者同士だったのだが、彼女の方はずっとレナートとの婚約を解消してもらいたいと願っていたんだ」
「…そうですか。でも、何となく理由は聞かずとも分かる気がします。彼のあの目は…普通じゃなかった」
初対面のルペルト様から見てもレナート様は異常に思えるなんて…。
「とにかく、早くフランシスカ様かレナート様を探さないと!イアソン王子、何処か心当たりの場所がないか本当に分かりませんか?」
「そんなことを言われても、本当に心当たりは無いな…」
イアソン王子は首をひねっている。
「なら若い女性が好んで出掛けそうな場所を探すしかないかもしれませんね。…手分けして探すのが一番いいでしょう」
「ええ。それがいいと思います」
私は頷いた。
「手分けしてって…ルペルト。お前はフランシスカの顔も知らないし、レナートの顔だって良く知らないだろう?」
「ええ、ですから僕はロザリーと一緒に2人を探します。イアソン王子はお1人で探して頂けますか?」
「え?お、俺が1人で?2人を探すのか?」
「はい、当然ではありませんか。イアソン王子はお2人のことを知っている。けれど僕は知らないし、ましてロザリーを1人きりにするのは危険です。レナートと言う人物は随分ロザリーを敵視しているように見えましたから」
ルペルト様の言うことは尤もだ。
「そうだな…。分かったよ。なら二手に別れよう。取り敢えず…、今から1時間後にここで待ち合わせをしよう」
「ええ、分かりました」
「はい」
イアソン王子の言葉に私とルペルト様は頷いた。
「よし、それじゃ行くぞ!」
「「はい!」」
こうして私達は手分けして2人の行方を追うことになった―。
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