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2-14 男装してお出かけ
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部屋に戻ると早速、袋の中から買ってきた古着を取り出して今から着替える服以外は全てクローゼットにしまった。
「この服で現れたら、レナート様は驚くかしら…」
ベッドの上に置いた服を見て呟いた。だけど、今から2人で一緒に出かけるには一番適した服の様に思える。
「さて、着替えましょう」
私は早速古着に手を伸ばした―。
****
着替えを終えて寮母室の前を通りかかった時、寮母さんが驚いたように声を掛けてきた。
「え?え?ま、まさか…ロザリーさんですか?!」
「はい、そうです」
寮母さんは扉を開けて部屋から出てくると、私の事を頭の天辺から足の爪先までジロジロと見ると言った。
「一体そのような姿をしてどうしたのですか?髪の毛を隠してしまえば誰なのか分かりませんよ」
「はい、このリュックの中には帽子も入っています。寮母さんを驚かせないように今は帽子をかぶらないで出てきたんです」
私の言葉に寮母さんは驚いたように目を見開いた。
「ロザリーさん…何故そんな格好をしてお出かけしようとしているのですか?」
「はい。ある方と一緒に出かけるからです」
私は笑みを浮かべて答えた―。
****
外へ出てみると約束の場所にレナート様は待っていた。
「お待たせ致しました、レナート様」
背後から声を掛けるとレナート様は振り向き…私を見て目を見開いた。
「え…?ロザリー…?ど、どうしたんだい?その格好は。まるで男の子みたいだよ?」
レナート様が驚くのも無理はない。私が着ている服は平民の少年たちが着ている服装をしていたからだ。シャツにベスト、ズボン姿は髪の毛を隠してしまえば本当に男の子にしか見えない。
「レナート様と一緒にお出かけするには誰かに見られても怪しまれないと思うんです」
そして私はみつあみにした髪の毛を持っていた帽子の中に隠した。
「どうですか?何処から見ても男の子に見えますよね?」
レナート様を見上げて尋ねた。
「う、うん…確かにそう見えるけど…」
「良かったです。では参りましょうか?」
「うん…行こうか?」
そして私とレナート様は並んで歩き出した―。
****
「あの…差し支えなければどうしてそんな男の子が着る服を買ったのかな?」
レナート様が尋ねてきた。
「あ、あの…それは…これからアルバイトを探そうと思っていたからです」
「アルバイト?」
「はい。そうです」
この学園では別にアルバイトについて罰則は設けられていない。現に下級貴族で貧しい学生の中にはアルバイトをしている人達もいる。
「でもアルバイトってあまり女子の募集が無いんです。だから男の子の格好で応募すれば採用されやすいかと思って。それに私、生まれ育った村でも男の子の姿で家業を手伝っていたんですよ?」
「そうだったのか…」
レナート様の目に同情が宿る。
「ええ、だから気にしないで下さい。それにこの格好だと誰にも気兼ねなく歩けますし…あ、でも…」
私はチラリとレナート様を見た。
高位貴族らしく、上品な仕立ての服…高級そうな革靴。とても釣り合いが取れるとは思えなかった。
「どうしたんだい?」
レナート様が声を掛けてきた。
「いえ…よくよく見てみると、私とレナート様は一緒に歩くと釣り合いが取れませんよね?申し訳ございません。恥をかかせていますよね?」
「そんな事無いよ。ロザリーとこうして並んで歩いて一緒に買い物に行けるなんて嬉しいよ」
レナート様は笑って言った―。
「この服で現れたら、レナート様は驚くかしら…」
ベッドの上に置いた服を見て呟いた。だけど、今から2人で一緒に出かけるには一番適した服の様に思える。
「さて、着替えましょう」
私は早速古着に手を伸ばした―。
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着替えを終えて寮母室の前を通りかかった時、寮母さんが驚いたように声を掛けてきた。
「え?え?ま、まさか…ロザリーさんですか?!」
「はい、そうです」
寮母さんは扉を開けて部屋から出てくると、私の事を頭の天辺から足の爪先までジロジロと見ると言った。
「一体そのような姿をしてどうしたのですか?髪の毛を隠してしまえば誰なのか分かりませんよ」
「はい、このリュックの中には帽子も入っています。寮母さんを驚かせないように今は帽子をかぶらないで出てきたんです」
私の言葉に寮母さんは驚いたように目を見開いた。
「ロザリーさん…何故そんな格好をしてお出かけしようとしているのですか?」
「はい。ある方と一緒に出かけるからです」
私は笑みを浮かべて答えた―。
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外へ出てみると約束の場所にレナート様は待っていた。
「お待たせ致しました、レナート様」
背後から声を掛けるとレナート様は振り向き…私を見て目を見開いた。
「え…?ロザリー…?ど、どうしたんだい?その格好は。まるで男の子みたいだよ?」
レナート様が驚くのも無理はない。私が着ている服は平民の少年たちが着ている服装をしていたからだ。シャツにベスト、ズボン姿は髪の毛を隠してしまえば本当に男の子にしか見えない。
「レナート様と一緒にお出かけするには誰かに見られても怪しまれないと思うんです」
そして私はみつあみにした髪の毛を持っていた帽子の中に隠した。
「どうですか?何処から見ても男の子に見えますよね?」
レナート様を見上げて尋ねた。
「う、うん…確かにそう見えるけど…」
「良かったです。では参りましょうか?」
「うん…行こうか?」
そして私とレナート様は並んで歩き出した―。
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「あの…差し支えなければどうしてそんな男の子が着る服を買ったのかな?」
レナート様が尋ねてきた。
「あ、あの…それは…これからアルバイトを探そうと思っていたからです」
「アルバイト?」
「はい。そうです」
この学園では別にアルバイトについて罰則は設けられていない。現に下級貴族で貧しい学生の中にはアルバイトをしている人達もいる。
「でもアルバイトってあまり女子の募集が無いんです。だから男の子の格好で応募すれば採用されやすいかと思って。それに私、生まれ育った村でも男の子の姿で家業を手伝っていたんですよ?」
「そうだったのか…」
レナート様の目に同情が宿る。
「ええ、だから気にしないで下さい。それにこの格好だと誰にも気兼ねなく歩けますし…あ、でも…」
私はチラリとレナート様を見た。
高位貴族らしく、上品な仕立ての服…高級そうな革靴。とても釣り合いが取れるとは思えなかった。
「どうしたんだい?」
レナート様が声を掛けてきた。
「いえ…よくよく見てみると、私とレナート様は一緒に歩くと釣り合いが取れませんよね?申し訳ございません。恥をかかせていますよね?」
「そんな事無いよ。ロザリーとこうして並んで歩いて一緒に買い物に行けるなんて嬉しいよ」
レナート様は笑って言った―。
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