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第2章 2 アレンの休日
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「あ、アレン先生…。こんにちは」
「ヒルダ、一体どうしたんだ?」
アレンはヒルダの顔を見た途端、心配そうな顔を見せた。
「え?別にどうもしませんけど?」
「いや、何だか…泣き顔に見えたから。何かあったのか?」
アレンはヒルダの座っているベンチの隣に腰を下ろすと真剣な顔で尋ねて来た。
「それが…」
ヒルダは迷った。エドガーの事を報告するべきかどうかを。
「どうしたんだ?悩み事なら何でも相談にのるぞ?」
ヒルダの事をいつも心配してくれているアレンにはこれ以上負担は掛けたくなかった。だから肝心な事は伏せて、報告する事にした。
「はい、実はお兄様が結婚する事になったのです」
「ああ。そう言えばヒルダよりも年下の…可愛らしい婚約者がいると言っていたな」
「いえ…その方との結婚は駄目になって、別の女性と結婚する事になったのです」
「え?そうなのか?」
「はい。お兄様もいよいよ結婚するのかと思うと…少し寂しくなってしまっただけですから」
「ふ~ん…そうなのか。ヒルダはお兄さんと仲が良いんだな」
アレンは笑みを浮かべるとヒルダを見た。
「はい、そうです。ところで…アレン先生。その持ち物は?」
ヒルダはアレンが傍らに置いたバケツと釣り具を見て尋ねて来た。
「これか?見ての通り釣り道具だ」
「こんな港で釣りが出来るのですか?」
「ああ、勿論だ。今夜の晩飯のおかずにでもしようかと思ってね。ほら、」
言いながらアレンは足元に置いておいたバケツをヒルダの近くに移動させた。バケツの中には片手では乗り切れない程の大きな魚が2匹泳いでいた。
「まぁ。本当ですね。ひょっとするとアレン先生は釣りが得意なのですか?」
「海が好きだから自然と釣りも好きになっていったのさ」
「アレン先生はお魚をさばけるのですね」
「そうだな。ヒルダはやらないのか?」
「はい。お料理はしますけど…お魚はお店でさばいて貰っています」
「…」
アレンは少し考えた表情を見せると言った。
「ヒルダ、この後の予定は何かあるのか?」
「いいえ、特には何も。もう少し海を眺めてから家に帰ろうかと思っていました」
「そうか。なら帰り際に診療所に寄ってくれるか?」
アレンはそう言うと立ち上がった。
「え?アレン先生?」
「また後でな、ヒルダ」
アレンはそれだけ言うと、バケツと釣竿を持って足早に港を立ち去って行ってしまった。
「アレン先生…突然どうしたのかしら…?」
そして再び海を見つめ、エドガーの事を思ってため息をついた―。
****
30分後―
ヒルダはアレンに言われた通り、診療所を訪れていた。
「今日は診療所はお休みだけど…ひょっとするとアレン先生はここに住んでいるのかしら?」
実はヒルダはアレンの元でアルバイトを始めてから数年経過していたが、未だに何所に住んでいるかは知らなかった。そこでとりあえずドア前に取り付けてある呼び鈴を鳴らしてみる事にした。
目の前の呼び鈴の紐を引っ張り、ヒルダはベルを鳴らした。
チリン
チリン
ベルの高い音が鳴り響き、少し待っていると目の前の扉が開かれた。勿論現れたのはアレンである。
「ああ、ヒルダ。来てくれたんだな?」
「はい。港で約束しましたから」
「よし、それじゃ中に入ってくれ」
「はい」
ドアを開け放したアレンに頷くと、ヒルダは診療所の中へと足を踏み入れた。
シンと静まり返った室内。いつも患者さんで溢れている診療所は今は1人もいない。そしてリンダもレイチェルも…。
(何だか誰もいない診療所はいつもと違って見えるわ…)
するとアレンが声を掛けて来た。
「ヒルダ。ここで待っていてくれ。渡したいものがあるから」
「はい、分りました」
するとアレンは笑みを浮かべると、すぐに診療所の奥へと消えて行った。
そして数分後、丁度振り子時計が午後2時を告げる鐘の音を鳴らした時。
「お待たせ。これを持って行ってくれ」
アレンがバスケットを持って現れた。
「え?これは何ですか?」
「俺がさばいた魚が入っている。塩漬けにして保存が効くようにしてあるからカミラさんと2人で食べてくれ」
「ありがとうございます。アレン先生はお料理が上手なのですね?」
「あ…まぁ、男の一人暮らしも長いからな…」
言いよどむアレンにヒルダは思った。
(そう言えばアレン先生はどうして結婚しないのかしら…?)
じっと自分を見つめているヒルダにアレンは思わず赤面しそうになるのを耐えて、尋ねた。
「な、何だ?ヒルダ。俺の顔を見つめたりして…」
「あ…いえ。アレン先生は…結婚を考えたことはないのですか?」
「え?け、結婚?!」
「はい…恋人とか、好きな女性とか…」
アレンはまさかヒルダからそのようなことを聞かれるとは思ってもいなかった。
「こ、恋人は…」
アレンの驚きぶりにヒルダは自分が聞いていはいけない質問をしてしまった。
「すみません。今の話は忘れて下さい。変な事を尋ねてすみませんでした。ではお魚頂いて帰りますね。ありがとうございました」
バスケットを下げて、診療所を出ていくヒルダ。そしてヒルダが外に出た時、アレンがヒルダを呼んだ。
「ヒルダ!」
「はい」
驚いて振り向くヒルダにアレンは近づいてきた。
「恋人はいないが…好きな女性はいる」
そして真剣な目でヒルダを見つめたー。
「ヒルダ、一体どうしたんだ?」
アレンはヒルダの顔を見た途端、心配そうな顔を見せた。
「え?別にどうもしませんけど?」
「いや、何だか…泣き顔に見えたから。何かあったのか?」
アレンはヒルダの座っているベンチの隣に腰を下ろすと真剣な顔で尋ねて来た。
「それが…」
ヒルダは迷った。エドガーの事を報告するべきかどうかを。
「どうしたんだ?悩み事なら何でも相談にのるぞ?」
ヒルダの事をいつも心配してくれているアレンにはこれ以上負担は掛けたくなかった。だから肝心な事は伏せて、報告する事にした。
「はい、実はお兄様が結婚する事になったのです」
「ああ。そう言えばヒルダよりも年下の…可愛らしい婚約者がいると言っていたな」
「いえ…その方との結婚は駄目になって、別の女性と結婚する事になったのです」
「え?そうなのか?」
「はい。お兄様もいよいよ結婚するのかと思うと…少し寂しくなってしまっただけですから」
「ふ~ん…そうなのか。ヒルダはお兄さんと仲が良いんだな」
アレンは笑みを浮かべるとヒルダを見た。
「はい、そうです。ところで…アレン先生。その持ち物は?」
ヒルダはアレンが傍らに置いたバケツと釣り具を見て尋ねて来た。
「これか?見ての通り釣り道具だ」
「こんな港で釣りが出来るのですか?」
「ああ、勿論だ。今夜の晩飯のおかずにでもしようかと思ってね。ほら、」
言いながらアレンは足元に置いておいたバケツをヒルダの近くに移動させた。バケツの中には片手では乗り切れない程の大きな魚が2匹泳いでいた。
「まぁ。本当ですね。ひょっとするとアレン先生は釣りが得意なのですか?」
「海が好きだから自然と釣りも好きになっていったのさ」
「アレン先生はお魚をさばけるのですね」
「そうだな。ヒルダはやらないのか?」
「はい。お料理はしますけど…お魚はお店でさばいて貰っています」
「…」
アレンは少し考えた表情を見せると言った。
「ヒルダ、この後の予定は何かあるのか?」
「いいえ、特には何も。もう少し海を眺めてから家に帰ろうかと思っていました」
「そうか。なら帰り際に診療所に寄ってくれるか?」
アレンはそう言うと立ち上がった。
「え?アレン先生?」
「また後でな、ヒルダ」
アレンはそれだけ言うと、バケツと釣竿を持って足早に港を立ち去って行ってしまった。
「アレン先生…突然どうしたのかしら…?」
そして再び海を見つめ、エドガーの事を思ってため息をついた―。
****
30分後―
ヒルダはアレンに言われた通り、診療所を訪れていた。
「今日は診療所はお休みだけど…ひょっとするとアレン先生はここに住んでいるのかしら?」
実はヒルダはアレンの元でアルバイトを始めてから数年経過していたが、未だに何所に住んでいるかは知らなかった。そこでとりあえずドア前に取り付けてある呼び鈴を鳴らしてみる事にした。
目の前の呼び鈴の紐を引っ張り、ヒルダはベルを鳴らした。
チリン
チリン
ベルの高い音が鳴り響き、少し待っていると目の前の扉が開かれた。勿論現れたのはアレンである。
「ああ、ヒルダ。来てくれたんだな?」
「はい。港で約束しましたから」
「よし、それじゃ中に入ってくれ」
「はい」
ドアを開け放したアレンに頷くと、ヒルダは診療所の中へと足を踏み入れた。
シンと静まり返った室内。いつも患者さんで溢れている診療所は今は1人もいない。そしてリンダもレイチェルも…。
(何だか誰もいない診療所はいつもと違って見えるわ…)
するとアレンが声を掛けて来た。
「ヒルダ。ここで待っていてくれ。渡したいものがあるから」
「はい、分りました」
するとアレンは笑みを浮かべると、すぐに診療所の奥へと消えて行った。
そして数分後、丁度振り子時計が午後2時を告げる鐘の音を鳴らした時。
「お待たせ。これを持って行ってくれ」
アレンがバスケットを持って現れた。
「え?これは何ですか?」
「俺がさばいた魚が入っている。塩漬けにして保存が効くようにしてあるからカミラさんと2人で食べてくれ」
「ありがとうございます。アレン先生はお料理が上手なのですね?」
「あ…まぁ、男の一人暮らしも長いからな…」
言いよどむアレンにヒルダは思った。
(そう言えばアレン先生はどうして結婚しないのかしら…?)
じっと自分を見つめているヒルダにアレンは思わず赤面しそうになるのを耐えて、尋ねた。
「な、何だ?ヒルダ。俺の顔を見つめたりして…」
「あ…いえ。アレン先生は…結婚を考えたことはないのですか?」
「え?け、結婚?!」
「はい…恋人とか、好きな女性とか…」
アレンはまさかヒルダからそのようなことを聞かれるとは思ってもいなかった。
「こ、恋人は…」
アレンの驚きぶりにヒルダは自分が聞いていはいけない質問をしてしまった。
「すみません。今の話は忘れて下さい。変な事を尋ねてすみませんでした。ではお魚頂いて帰りますね。ありがとうございました」
バスケットを下げて、診療所を出ていくヒルダ。そしてヒルダが外に出た時、アレンがヒルダを呼んだ。
「ヒルダ!」
「はい」
驚いて振り向くヒルダにアレンは近づいてきた。
「恋人はいないが…好きな女性はいる」
そして真剣な目でヒルダを見つめたー。
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※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
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