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第3章 11 来年も一緒に
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ルドルフはヒルダの荷物も持つと、フロントマンにお願いして2人は5階までエレベーターで上がった。5階に上がった2人は連れて来てくれたフロントマンに礼を言い、503号室へと向かった。
カチャリ・・
ルドルフは扉を開けると広々とした部屋が目に飛び込んできた。部屋には大きなべドが間にサイドテーブルを挟んで並べられソファの置かれた応接セットまで置かれている。部屋には当然の様にバストイレが完備されていた。そして部屋の大きな窓からは『ボルト』の町の工場が見える。
「うわ・・随分立派な部屋ですね・・」
ルドルフは感心したように言う。
「ええ・・そうね。まるでスイートルームみたいだわ・・」
ヒルダは子供の頃、家族で避暑地に遊びに行って宿泊したホテルを思い出していた。
「とりあえず荷物を置きましょう。ヒルダ様は足が疲れたのではないですか?ソファに座って居て休んでいて下さい」
「ありがとう・・」
ヒルダは着ていたコートを脱ぐと、すぐにルドルフが背後に回って、コートを手に取った。
「い、いいのよ?ルドルフ・・そんな事しなくても・・」
「いえ、いいんですよ。ハンガーにかけておきますね?」
ルドルフがコートをハンガーに掛ける様子をソファに座ったヒルダはじっと見守っていたが、やがて思い出したかのようにショルダーバッグからプレゼントされたグランドピアノ型のオルゴールを取り出すと、ゼンマイを巻いた。
やがてオルゴールは優しい音を奏で始める。その音に気が付いたルドルフはヒルダの向かい側に座ると言った。
「良かった・・気にいって頂けて嬉しいです」
「ええ。このオルゴール・・私の宝物だわ。一生大切にするわ」
ヒルダは嬉しそうに笑った。
「そう言えば・・・御者の方に話を聞いたのですが、『ボルト』はオルゴールが特産品の町らしいですよ。工房も沢山あるそうなのですが・・若手の職人が不足しているそうです」
「まあ・・そうなの。工場には若い人達が過酷な環境で安いお給料で働かされているのに・・」
ヒルダの言葉にルドルフはあることを閃いた。
「そうだ・・ヒルダ様・・僕、いいことを思いつきました」
「良い事・・?」
「はい。コリンに工場を辞めてオルゴールの工房で働いてみたらどうかと手紙で伝えようと思います。あんな過酷な環境で働くよりはずっとましだと思うんです。」
「それは良い考えね。」
ルドルフはヒルダを見た。ホテルへ到着した時よりはかなり顔色も良くなっている。そこでルドルフはヒルダに提案した。
「それじゃ、トランプでもして遊びましょうか?」
「ええ、楽しみだわ。」
それから2人は2時間程トランプゲームをして楽しんだ。その後2人はホテルの1階に降りると、ホテルが貸し出している図書コーナーで思い思いの本を夕食の時間まで読みふけった。
夜7時―
2人で過ごす2日目の夜のディナーはルドルフはステーキセット、ヒルダはビーフシチューを注文した。
食事をしながらルドルフが言った。
「早いものですね・・・『ボルト』の町にやってきて、もう2日目の夜なんて・・」
「ええ、そうね・・」
ルドルフは先ほどからずっと言うか言うまいか迷っていたことがあったが・・思い切って口を開いた。
「ヒルダ様・・・」
「何?」
「また・・来年もヒルダ様とこうして旅行に来られたら・・いいなと思っています。いいですか?」
「ええ。勿論」
ヒルダは嬉しそうに笑みを浮かべて返事をした―。
カチャリ・・
ルドルフは扉を開けると広々とした部屋が目に飛び込んできた。部屋には大きなべドが間にサイドテーブルを挟んで並べられソファの置かれた応接セットまで置かれている。部屋には当然の様にバストイレが完備されていた。そして部屋の大きな窓からは『ボルト』の町の工場が見える。
「うわ・・随分立派な部屋ですね・・」
ルドルフは感心したように言う。
「ええ・・そうね。まるでスイートルームみたいだわ・・」
ヒルダは子供の頃、家族で避暑地に遊びに行って宿泊したホテルを思い出していた。
「とりあえず荷物を置きましょう。ヒルダ様は足が疲れたのではないですか?ソファに座って居て休んでいて下さい」
「ありがとう・・」
ヒルダは着ていたコートを脱ぐと、すぐにルドルフが背後に回って、コートを手に取った。
「い、いいのよ?ルドルフ・・そんな事しなくても・・」
「いえ、いいんですよ。ハンガーにかけておきますね?」
ルドルフがコートをハンガーに掛ける様子をソファに座ったヒルダはじっと見守っていたが、やがて思い出したかのようにショルダーバッグからプレゼントされたグランドピアノ型のオルゴールを取り出すと、ゼンマイを巻いた。
やがてオルゴールは優しい音を奏で始める。その音に気が付いたルドルフはヒルダの向かい側に座ると言った。
「良かった・・気にいって頂けて嬉しいです」
「ええ。このオルゴール・・私の宝物だわ。一生大切にするわ」
ヒルダは嬉しそうに笑った。
「そう言えば・・・御者の方に話を聞いたのですが、『ボルト』はオルゴールが特産品の町らしいですよ。工房も沢山あるそうなのですが・・若手の職人が不足しているそうです」
「まあ・・そうなの。工場には若い人達が過酷な環境で安いお給料で働かされているのに・・」
ヒルダの言葉にルドルフはあることを閃いた。
「そうだ・・ヒルダ様・・僕、いいことを思いつきました」
「良い事・・?」
「はい。コリンに工場を辞めてオルゴールの工房で働いてみたらどうかと手紙で伝えようと思います。あんな過酷な環境で働くよりはずっとましだと思うんです。」
「それは良い考えね。」
ルドルフはヒルダを見た。ホテルへ到着した時よりはかなり顔色も良くなっている。そこでルドルフはヒルダに提案した。
「それじゃ、トランプでもして遊びましょうか?」
「ええ、楽しみだわ。」
それから2人は2時間程トランプゲームをして楽しんだ。その後2人はホテルの1階に降りると、ホテルが貸し出している図書コーナーで思い思いの本を夕食の時間まで読みふけった。
夜7時―
2人で過ごす2日目の夜のディナーはルドルフはステーキセット、ヒルダはビーフシチューを注文した。
食事をしながらルドルフが言った。
「早いものですね・・・『ボルト』の町にやってきて、もう2日目の夜なんて・・」
「ええ、そうね・・」
ルドルフは先ほどからずっと言うか言うまいか迷っていたことがあったが・・思い切って口を開いた。
「ヒルダ様・・・」
「何?」
「また・・来年もヒルダ様とこうして旅行に来られたら・・いいなと思っています。いいですか?」
「ええ。勿論」
ヒルダは嬉しそうに笑みを浮かべて返事をした―。
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