70 / 129
第28日目 死の砂漠から呼ぶ者は ③
しおりを挟む
学園の校舎を繋ぐ美しい園庭を私達は歩いていた—。
「そもそも、エリスを含めて6人で『アルハール』へ行かせようとする上層部がおかしいんだ。」
怒りを露わにしながら先頭を歩くのはジェフリー。
「ああ。全く持って納得がいかない。しかも『アルハール』は危険な砂漠地帯だ。何故エリスを討伐隊のメンバーに加えるのか・・・全く無謀な話だ。」
眼鏡をクイッと上げながらジェフリーの後を歩くのはエディ。
「大体、モンスターの正体も分からないのに僕達全員を『アルハール』に向かわせないなんて・・・学園長たちは何を考えているんだろう?意味が分からないよ。」
何故か私の右手を繋ぎながら歩くのはアドニスだ。
「意味が分からないのはこっちの台詞だ。おい、アドニス。何故お前がエリスの手を繋いで歩いているんだ?」
イライラしながらアドニスの後ろを歩くフレッド。
「何故、僕にだけ言うのさ。それならアンディにも言えばいいだろう?」
口を尖らせながらアドニスは私の左手を握りしめているアンディをチラリと見る。
「俺とアドニスはエリスの手を繋ぐ権利がある。何故ならいち早くあみだくじで討伐隊のメンバーに選ばれたんだからな。そう思わないか?エリス。」
突然私に話を振って来られても困るんですけどっ!
「何を言ってるんだ?そもそも一番端に書いた名前からあみだくじを開始したんだから、お前とアドニスが最初に選ばれるのは当然だろう?」
アベルが恨めしそうにアドニスに文句を言う。
そうなのだ、あみだくじを作る際に上に書いたのは名前で下に書いたのは当たりか外れをランダムに書いてしまったのである。そして一番左に書かれた名前から順にあみだくじの線を辿る・・という方法を取ってしまった為、たまたま?運が良くアンディの次に名前を書いたアドニスが二人目の討伐隊のメンバーに選ばれたのである。
「くそっ・・・。こんな事なら当たりはずれではなく、数字の番号にして置けばよかった・・・!そうすれば1を引き当てられたかもしれないのに・・・。」
真面目な顔つきで言うのはエリオット。
だけど・・・この際だから言わせてもらいたい。どうして理事長室へ行くのにわざわざ手を繋いで歩かなければならないのだろう?しかも背の高い2人に両手を繋がれて歩かされていると、自分が迷子になって保護されている子供になってしまったような錯覚に襲われてしまう。
「所でエリス・・・。」
左手をしっかりホールドしているアンディがコホンと咳払いしながら私を見た。
「はい、何ですか?」
アンディを見上げつつ、チラリと彼の好感度を見てみる。更に全員の好感度をザッと見ると、何故か彼等の好感度は全員300になっていた。
これはもしや・・・ベソとノッポが、今回『アルハール』へ着いて来れない罪滅ぼし?の為に全員の好感度を300にしてくれたのだろうか・・?うん、そういう事にしておこう!
「背中に背負ってるそれは何だい?」
右隣を歩くアドニスが私の背負っているタンクを指さしながら尋ねて来た。
「はい、これは管理事務局にいる方達から借りてきた『モンスター駆除機』です。実は最初に『アルハール』にモンスター討伐に行かなければならないと言う命令があった時に、あの2人に声を掛けたのですが、断られて・・・。」
そこまで言って、何やら背後から殺気?を感じて慌てて振り向く私。
「何だって?エリス・・・・。俺達に最初に声を掛けないであの訳の分からない覆面男達に声を掛けたのか・・・?」
フレッドが怒りを抑えながら話しかけてきた。
ヒエエエッ!好感度が上がっても・・・・相変わらずフレッドはおっかない!
「おい、やめろ。エリスが怯えているだろう?」
そこへ紳士のように立ちはだかるのはエディである。
「うるさいっ!お前・・・エリスの前だからって恰好付ける気か?知ってるんだぞ?この間、エリスにキスしたそうじゃないかっ!」
フレッドが今にも抜刀しそうな勢いでエディを睨み付ける。あの~そういう貴方も確か眠っている私にキスしましたよねえ?もしかしてバレていないと思っているでしょう?
「な、な、な・・・そ、それとこれと何が関係あるんだっ?!」
エディは真っ赤な顔で抗議し、いつの間にか2人はその場に立ち止まり激しく口喧嘩を始めてしまった。
すると、それを見ていた残りの5人の『白銀のナイト』達。
「これは・・・。」
アベルが言う。
「うん。離れていた方が良さそうだね、エリス。こっちへおいでよ。」
「ああ。ここにいたら危ないぞ。」
アドニスとアンディに手を引かれ、何故か口喧嘩をしているエディとフレッドから引き離される。
「・・・そろそろきそうだな?」
エリオットがボソリと呟く。
え?きそう?きそうって何がくるの?
「そ、それよりあの2人の喧嘩を止めなくていいんですかっ?!」
何だかさっきからエディとフレッドの身体からバチバチ火花が散り始めている。
「まあまあ、大丈夫。この位距離が離れていれば、まず巻き添えは食わないって。」
アベルがニコニニコしながら言う。
え・・・?何だか凄く嫌な予感がしてきた。そうこうしている内に、ますますエディとフレッドの放出する火花が激しく散り始め・・・・。
そして次の瞬間―
ドーンッ!!
激しい火柱が上がった―
「キャアアアアアンッ!!」
あまりの爆音に耳を塞ぎ、悲鳴を上げる。そして一斉に顔を赤らめ、私を見る5人の『白銀のナイト』達・・・・。
そして、火柱の後には2人仲良く地面に気絶しているエディとフレッドの姿があった。
「イヤアアアアンッ!た・た・大変ですっ!エディ様とフレッド様がっ!」
「・・・どうやらこれで決まりだな。」
頬を赤らめながらアンディが言う。
「うん。丸く収まったね。」
アドニスも顔が赤いぞ?
「お、おまえ・・・いい加減その悲鳴・・・な、何とかならないのかよ・・・・。」
アベルが顔を真っ赤にしながら私に言った。
「取りあえず、あの2人を医務室に移動させるか?」
エリオットがスタスタと気絶しているエディとフレッドの方へ歩いていく。
「俺も手伝うよ。お前達、先に行くなよ?それじゃ、1時間後に駅に集合だからな?」
ジェフリーがこちらを見ながらエリオットの後を追いかけた。
そしてエリオットはフレッドを、ジェフリーはエディを背負うと2人で何処かへ歩き去って行った。
「あの・・・・。今のは一体・・?」
私は呆然と彼等を見送りながら誰に言うともなしに口を開いた。
「ああ。あの2人・・・勝手に喧嘩を始めて、勝手に自爆してくれたな。」
自爆・・・怖ろしい台詞をサラリと言ってしまうアンディ。
「でも、これで理事長室へ行く手間が省けたね。」
アドニスは嬉しそうに言う。
「ああ、これで討伐隊のメンバーは決定だ。よろしくな、エリス?」
アベルは私の両手を握りしめると、ブンブン振った。
え?え?
「あ、あの・・・。もしかして・・あの2人を自爆?させる為に・・・喧嘩を止めなかったんですか?討伐隊メンバーから外れて貰う為に?」
まさかね~とは思いつつ、彼等に尋ねてみた。
「「「・・・。」」」
すると何故か全員黙りこくってしまう。あ、やっぱり・・・・。
最早『白銀のナイト』達は仲が良いのか悪いのか訳が分からなくなってしまった。
「まあ・・・・でもこれで穏便に討伐隊メンバーが決まったんだからいいんじゃないのかな?」
アドニスが笑みを浮かべながら言う。
「だ、だって!さっきあみだくじで決めましたよね?フレッドさんとエディさんは討伐隊のメンバーに選ばれていましたよ?逆に・・・選ばれなかったのはエリオットさんとジェフリーさんじゃないですかっ!」
そう、なんたる偶然か・・・・医務室に運びに行ったエリオットとジェフリーは外れくじだったのだ。
「そうだよ、だからせめてもの罪滅ぼし?で医務室に運びに行ったんじゃないか?」
何とものんびりした口調で話すアンディに思わず呆れてしまった。
「皆さんて・・・・本当は・・・仲が悪かったんですか・・・?」
ああ・・・私の中で『白銀のナイト』達のイメージが崩れて行く・・・。ゲーム中では全員が力を合わせて戦いに臨んでいたのに・・・。
「いや?俺達は基本的に仲はいいぞ?だって喧嘩でもしようものなら魔力のぶつかり合いでああいう目に遭ってしまうからな。」
アベルは腕組みしながら私を見た。
「でもねえ・・・君がいけないんだよ?エリス。」
突然スルリと私の右手に指を絡めて来るアドニス。
「へ・・?な、何故・・・私のせいなのでしょう・・・?」
「それはお前が俺達の心を惑わすからだ。エリス。」
じっと見つめて来るアンディ。
「はあ?!な、何故私のせいにするんですか・・と言うか、『アルハール』はすごく遠いんですよね?私・・宿舎に戻ってすぐに出掛ける準備をしたいんですけどっ!」
「そうだな。よし・・・それじゃジェフリーの言う通り、1時間後に駅に集合する事にしよう。エリス、準備が出来たら駅で待っているんだぞ?」
何故か小さい子供に言うように頭を撫でるジェフリー。
こうして有耶無耶の内に?討伐隊のメンバーが決定した。
はあ・・・・。何だか前途多難な旅になりそうな気がする・・・。
出掛ける前から思わずため息をつく私であった―。
「そもそも、エリスを含めて6人で『アルハール』へ行かせようとする上層部がおかしいんだ。」
怒りを露わにしながら先頭を歩くのはジェフリー。
「ああ。全く持って納得がいかない。しかも『アルハール』は危険な砂漠地帯だ。何故エリスを討伐隊のメンバーに加えるのか・・・全く無謀な話だ。」
眼鏡をクイッと上げながらジェフリーの後を歩くのはエディ。
「大体、モンスターの正体も分からないのに僕達全員を『アルハール』に向かわせないなんて・・・学園長たちは何を考えているんだろう?意味が分からないよ。」
何故か私の右手を繋ぎながら歩くのはアドニスだ。
「意味が分からないのはこっちの台詞だ。おい、アドニス。何故お前がエリスの手を繋いで歩いているんだ?」
イライラしながらアドニスの後ろを歩くフレッド。
「何故、僕にだけ言うのさ。それならアンディにも言えばいいだろう?」
口を尖らせながらアドニスは私の左手を握りしめているアンディをチラリと見る。
「俺とアドニスはエリスの手を繋ぐ権利がある。何故ならいち早くあみだくじで討伐隊のメンバーに選ばれたんだからな。そう思わないか?エリス。」
突然私に話を振って来られても困るんですけどっ!
「何を言ってるんだ?そもそも一番端に書いた名前からあみだくじを開始したんだから、お前とアドニスが最初に選ばれるのは当然だろう?」
アベルが恨めしそうにアドニスに文句を言う。
そうなのだ、あみだくじを作る際に上に書いたのは名前で下に書いたのは当たりか外れをランダムに書いてしまったのである。そして一番左に書かれた名前から順にあみだくじの線を辿る・・という方法を取ってしまった為、たまたま?運が良くアンディの次に名前を書いたアドニスが二人目の討伐隊のメンバーに選ばれたのである。
「くそっ・・・。こんな事なら当たりはずれではなく、数字の番号にして置けばよかった・・・!そうすれば1を引き当てられたかもしれないのに・・・。」
真面目な顔つきで言うのはエリオット。
だけど・・・この際だから言わせてもらいたい。どうして理事長室へ行くのにわざわざ手を繋いで歩かなければならないのだろう?しかも背の高い2人に両手を繋がれて歩かされていると、自分が迷子になって保護されている子供になってしまったような錯覚に襲われてしまう。
「所でエリス・・・。」
左手をしっかりホールドしているアンディがコホンと咳払いしながら私を見た。
「はい、何ですか?」
アンディを見上げつつ、チラリと彼の好感度を見てみる。更に全員の好感度をザッと見ると、何故か彼等の好感度は全員300になっていた。
これはもしや・・・ベソとノッポが、今回『アルハール』へ着いて来れない罪滅ぼし?の為に全員の好感度を300にしてくれたのだろうか・・?うん、そういう事にしておこう!
「背中に背負ってるそれは何だい?」
右隣を歩くアドニスが私の背負っているタンクを指さしながら尋ねて来た。
「はい、これは管理事務局にいる方達から借りてきた『モンスター駆除機』です。実は最初に『アルハール』にモンスター討伐に行かなければならないと言う命令があった時に、あの2人に声を掛けたのですが、断られて・・・。」
そこまで言って、何やら背後から殺気?を感じて慌てて振り向く私。
「何だって?エリス・・・・。俺達に最初に声を掛けないであの訳の分からない覆面男達に声を掛けたのか・・・?」
フレッドが怒りを抑えながら話しかけてきた。
ヒエエエッ!好感度が上がっても・・・・相変わらずフレッドはおっかない!
「おい、やめろ。エリスが怯えているだろう?」
そこへ紳士のように立ちはだかるのはエディである。
「うるさいっ!お前・・・エリスの前だからって恰好付ける気か?知ってるんだぞ?この間、エリスにキスしたそうじゃないかっ!」
フレッドが今にも抜刀しそうな勢いでエディを睨み付ける。あの~そういう貴方も確か眠っている私にキスしましたよねえ?もしかしてバレていないと思っているでしょう?
「な、な、な・・・そ、それとこれと何が関係あるんだっ?!」
エディは真っ赤な顔で抗議し、いつの間にか2人はその場に立ち止まり激しく口喧嘩を始めてしまった。
すると、それを見ていた残りの5人の『白銀のナイト』達。
「これは・・・。」
アベルが言う。
「うん。離れていた方が良さそうだね、エリス。こっちへおいでよ。」
「ああ。ここにいたら危ないぞ。」
アドニスとアンディに手を引かれ、何故か口喧嘩をしているエディとフレッドから引き離される。
「・・・そろそろきそうだな?」
エリオットがボソリと呟く。
え?きそう?きそうって何がくるの?
「そ、それよりあの2人の喧嘩を止めなくていいんですかっ?!」
何だかさっきからエディとフレッドの身体からバチバチ火花が散り始めている。
「まあまあ、大丈夫。この位距離が離れていれば、まず巻き添えは食わないって。」
アベルがニコニニコしながら言う。
え・・・?何だか凄く嫌な予感がしてきた。そうこうしている内に、ますますエディとフレッドの放出する火花が激しく散り始め・・・・。
そして次の瞬間―
ドーンッ!!
激しい火柱が上がった―
「キャアアアアアンッ!!」
あまりの爆音に耳を塞ぎ、悲鳴を上げる。そして一斉に顔を赤らめ、私を見る5人の『白銀のナイト』達・・・・。
そして、火柱の後には2人仲良く地面に気絶しているエディとフレッドの姿があった。
「イヤアアアアンッ!た・た・大変ですっ!エディ様とフレッド様がっ!」
「・・・どうやらこれで決まりだな。」
頬を赤らめながらアンディが言う。
「うん。丸く収まったね。」
アドニスも顔が赤いぞ?
「お、おまえ・・・いい加減その悲鳴・・・な、何とかならないのかよ・・・・。」
アベルが顔を真っ赤にしながら私に言った。
「取りあえず、あの2人を医務室に移動させるか?」
エリオットがスタスタと気絶しているエディとフレッドの方へ歩いていく。
「俺も手伝うよ。お前達、先に行くなよ?それじゃ、1時間後に駅に集合だからな?」
ジェフリーがこちらを見ながらエリオットの後を追いかけた。
そしてエリオットはフレッドを、ジェフリーはエディを背負うと2人で何処かへ歩き去って行った。
「あの・・・・。今のは一体・・?」
私は呆然と彼等を見送りながら誰に言うともなしに口を開いた。
「ああ。あの2人・・・勝手に喧嘩を始めて、勝手に自爆してくれたな。」
自爆・・・怖ろしい台詞をサラリと言ってしまうアンディ。
「でも、これで理事長室へ行く手間が省けたね。」
アドニスは嬉しそうに言う。
「ああ、これで討伐隊のメンバーは決定だ。よろしくな、エリス?」
アベルは私の両手を握りしめると、ブンブン振った。
え?え?
「あ、あの・・・。もしかして・・あの2人を自爆?させる為に・・・喧嘩を止めなかったんですか?討伐隊メンバーから外れて貰う為に?」
まさかね~とは思いつつ、彼等に尋ねてみた。
「「「・・・。」」」
すると何故か全員黙りこくってしまう。あ、やっぱり・・・・。
最早『白銀のナイト』達は仲が良いのか悪いのか訳が分からなくなってしまった。
「まあ・・・・でもこれで穏便に討伐隊メンバーが決まったんだからいいんじゃないのかな?」
アドニスが笑みを浮かべながら言う。
「だ、だって!さっきあみだくじで決めましたよね?フレッドさんとエディさんは討伐隊のメンバーに選ばれていましたよ?逆に・・・選ばれなかったのはエリオットさんとジェフリーさんじゃないですかっ!」
そう、なんたる偶然か・・・・医務室に運びに行ったエリオットとジェフリーは外れくじだったのだ。
「そうだよ、だからせめてもの罪滅ぼし?で医務室に運びに行ったんじゃないか?」
何とものんびりした口調で話すアンディに思わず呆れてしまった。
「皆さんて・・・・本当は・・・仲が悪かったんですか・・・?」
ああ・・・私の中で『白銀のナイト』達のイメージが崩れて行く・・・。ゲーム中では全員が力を合わせて戦いに臨んでいたのに・・・。
「いや?俺達は基本的に仲はいいぞ?だって喧嘩でもしようものなら魔力のぶつかり合いでああいう目に遭ってしまうからな。」
アベルは腕組みしながら私を見た。
「でもねえ・・・君がいけないんだよ?エリス。」
突然スルリと私の右手に指を絡めて来るアドニス。
「へ・・?な、何故・・・私のせいなのでしょう・・・?」
「それはお前が俺達の心を惑わすからだ。エリス。」
じっと見つめて来るアンディ。
「はあ?!な、何故私のせいにするんですか・・と言うか、『アルハール』はすごく遠いんですよね?私・・宿舎に戻ってすぐに出掛ける準備をしたいんですけどっ!」
「そうだな。よし・・・それじゃジェフリーの言う通り、1時間後に駅に集合する事にしよう。エリス、準備が出来たら駅で待っているんだぞ?」
何故か小さい子供に言うように頭を撫でるジェフリー。
こうして有耶無耶の内に?討伐隊のメンバーが決定した。
はあ・・・・。何だか前途多難な旅になりそうな気がする・・・。
出掛ける前から思わずため息をつく私であった―。
0
お気に入りに追加
109
あなたにおすすめの小説
母と妹が出来て婚約者が義理の家族になった伯爵令嬢は・・
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
全てを失った伯爵令嬢の再生と逆転劇の物語
母を早くに亡くした19歳の美しく、心優しい伯爵令嬢スカーレットには2歳年上の婚約者がいた。2人は間もなく結婚するはずだったが、ある日突然単身赴任中だった父から再婚の知らせが届いた。やがて屋敷にやって来たのは義理の母と2歳年下の義理の妹。肝心の父は旅の途中で不慮の死を遂げていた。そして始まるスカーレットの受難の日々。持っているものを全て奪われ、ついには婚約者と屋敷まで奪われ、住む場所を失ったスカーレットの行く末は・・・?
※ カクヨム、小説家になろうにも投稿しています
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめる事にしました 〜once again〜
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【アゼリア亡き後、残された人々のその後の物語】
白血病で僅か20歳でこの世を去った前作のヒロイン、アゼリア。彼女を大切に思っていた人々のその後の物語
※他サイトでも投稿中
気付けば名も知らぬ悪役令嬢に憑依して、見知らぬヒロインに手をあげていました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
私が憑依した身体の持ちは不幸のどん底に置かれた悪役令嬢でした
ある日、妹の部屋で見つけた不思議な指輪。その指輪をはめた途端、私は見知らぬ少女の前に立っていた。目の前には赤く腫れた頬で涙ぐみ、こちらをじっと見つめる可憐な美少女。そして何故か右手の平が痛む私。もしかして・・今私、この少女を引っ叩いたの?!そして何故か頭の中で響き渡る謎の声の人物と心と体を共存することになってしまう。憑依した身体の持ち主はいじめられっ娘の上に悪役令嬢のポジションに置かれている。見るに見かねた私は彼女を幸せにする為、そして自分の快適な生活を手に入れる為に自ら身体を張って奮闘する事にした―。
※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる