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第24日目 史上最悪のピンチ ②
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「・・・・。」
あまりの突然の出来事に私はすっかり固まってしまった。一方のエディは目を閉じたまま未だに私にキスをしている。
が、しかし・・・。突然エディが目を見開き、次の瞬間—。
「ウワアアアアアアッ?!」
顔を真っ赤にして激しく私を突き飛ばす。
「え?キャアアッ!!」
ハーブ園の中に見事に尻もちをついてしまった。う・・・いたたた・・。
「す、すまなかった!いきなり突き飛ばしてしまって!!」
真っ赤になったエディが慌てて私の腕を掴んで引っ張り上げるが、今度は勢いが強すぎてエディが背中から倒れ込み、私はそのままエディの胸の上に倒れ、顔をしこたま強く打ってしまった。
う!は・鼻をぶつけてしまった・・・・っ!
「うう・・い、痛い・・・。」
起き上がって下を向いて鼻を押さえていると、エディが私の両肩に手を置いて声を掛けてきた。
「大丈夫か?エリスッ!!本当にすまなかった!」
「は、はい・・・。」
半分涙目になってエディを見上げた。
「!!」
するとエディは顔から火が出るのでは無いかと思う程に真っ赤な顔をして私を見つめていた。
「あの・・・・?」
「あ・・・・。」
エディは真っ赤な顔のままヨロリと立ち上がった。
「マクレガー様・・?」
声を掛けた途端、突然エディが叫んだ。
「ウワアアアアッ!!」
次の瞬間、脱兎の如くハーブ園を走り去って行くエディ。そして残されたのは私、只一人。
「え・・・・?ええ~っ?!」
ハーブを摘み終えた帰り道・・・私はすっかり不機嫌な気持ちになって歩いていた。
「全く何なのよ。勝手に人にキスしておいて、挙句に悲鳴を上げて逃げ出すなんて・・・あまりにも失礼なんじゃないかなっ?!」
プンプン怒りながら歩いていると突然ピロリンと音楽が鳴り、液晶画面が表示された。
『おめでとうございます。<オリビア>より『白銀のナイト』の1名の好感度を奪い返す事が出来ました。今回好感度が下げられたのはエディ・マクレガーでした。』
「ふん、何よ。そんな事今更言われなくたって分かってるってば。」
そしてさらにメッセージは続く。
『現在、彼の好感度は300にまで増えております。好感度を一気に200上げる事に成功しましたので、今回特別に3000ポイントをプレゼントさせて頂きます。是非、ご活用ください。次のミッションはウィルス駆除です。成功をお祈りいたします。』
そのメッセージを読み終えた瞬間、全身から血の気が引いてしまった。え・・?今現在のエディの好感度が200増えて300になったという事は・・・たった1日でオリビアから100も好感度を下げられてしまったと言うわけ・・・・?
「これはまずい!」
どうしようどうしよう。今回は好感度が下げられたのは1人だけで、しかもたまたま相手が分かり、尚且つたまたま運が良く?好感度を奪い返す事が出来たけれども・・これがもし一気に何人もの好感度を下げられてしまったら?しかもさっきは攻略キャラの好感度が何故かerror表示になって確認する事が出来なかった・・・。
無理!メイドの仕事をやりながら、奪われた好感度を奪い返し、尚且つウィルス駆除をしなければならないなんて・・・。
「絶対に無理に決まってるでしょーっ!!」
気が付けば私は空を仰ぎ、絶叫していた・・・・。
「た・・ただいま戻りました。ガルシアさん。遅くなってすみませんでした。」
「お帰り、エリス・・・ってうわっ!い、一体何だ?その顔色はっ!真っ青じゃないかっ!」
ガルシアは私を見るなり、慌てて駆けつけてきた。
「どうした、エリス?ひょっとして・・それ程ハーブを摘んでくるのが難しかったか?」
心配そうに声を掛けて来る。
「い、いえ。そう言う訳では無いんですが・・・ちょっとまあ・・・その、色々ありまして。」
まさか『白銀のナイト』のエディとオリビアの逢瀬?を覗き見していた挙句、エディにキスをされてしまった等と言えるはずが無い。
「まあいい、大分疲れているようだからな。今日の厨房の仕事は休んで構わないさ。朝食の時間になるまで、そこで座って待っていろよ。そうだ、皆には内緒でお前に良いものをやろう。」
そう言ってガルシアが冷蔵庫を開けて出してきたのはチョコレートプディングだった。
「うわああっ!こ、これ・・・どうしたんですかっ?!」
「ああ。実はこれ・・今度学食で出そうかと思って作ってみた試作品なんだ。アンにも食べて貰ったんだが、エリスにも食べて貰って改善点が何かあれば教えて貰えると助かるよ。」
「は、はい!では頂きます!」
あ~ん・・・。ムシャムシャムシャ・・・。うん。美味しい。
「ガルシアさん!ありがとうございます!とても美味しかったです。もう改善点なんか無いですよ!文句なしの美味しさですっ!」
そして親指をビシッと立ててウィンクする。
「・・・・。」
すると何故かガルシアが頬を染めて私を見ている。
うん・・・?一体どうしたというのだろう・・?
「エリス・・・・。」
「はい?」
「何だか・・・今朝のお前は・・・キラキラと輝いて見えるな?」
「え?」
キラキラ・・・はて?何か光る粉でも被っただろうか?
「うん、それだけじゃない。いつもよりも・・可愛く見えるぞ・・・。」
「はあ?!」
あ、何だかガルシアの私を見る目がやばくなってきた。そう、あの目は・・・ハーブ園で見たエディと同じ視線だっ!
「おかしいぞ・・?お前を見ていると心臓の動悸が激しくなってくる・・・。一体どういう事だろうか・・・?」
ガルシアの様子がますますおかしい。こ・・・これはまずいっ!
そう言えば、エディがハーブ園で私の足元を見て何か言ってたな・・?
『ま・・・まさか・・・ダ・ダミアナ・・・ッ!』
ダミアナ?ダミアナって一体何の事だろう?
「あ、あの!ガルシアさんっ!」
彼から距離を取りながら私は大声で叫んだ。
「うん?何だい。エリス?」
こちらを見たガルシアの顔は・・・完全に私に恋する目をしてるっ!じょ、冗談じゃないっ!
「あ、あの・・・!ダミアナって何か知ってますか?!」
「な・・何・・、ダミアナだって・・?そ、それは・・・媚薬に使われるハーブだっ!まさか・・・エリス。ダミアナに・・・触れたのか?」
顔を赤らめながら、こちらを見つめてハーハー言ってるガルシアは私にとって最早危険人物の何者でもないっ!何でこんな時に限ってアンがここにいないのよっ!
だ、だけど・・・・。
「美・・・媚薬ですって?!な、何でそんな訳の分からないハーブが学園のハーブ園にあるんですかっ?!」
じりじりと迫って来るガルシアに私は喚いた。
「そんなのは知らん!そ、そうだ。エリス!窓を開けろ!部屋の喚起をよくするんだ・・・。ぐうっ!まずい!お、俺にはアンが・・・・。」
「ガルシアさんっ!頑張って下さいっ!」
その後・・・2人で大騒ぎをしながら窓を開け、ドアを開け、換気扇を回し・・・事なき?を得たのであった。
ようやく落ち着いた所へアンが厨房へやって来た。
「お早う~ってどうしたの?!2人ともっ!そんなに疲れ切った顔して・・・・。」
「あ・・・お、おはよう。アン・・・」
ぐったり椅子に座りながら右手を上げてアンに挨拶をした。
「アン・・・。」
ガルシアはよろめきながらアンに近寄ると、彼女をガシイッと抱きしめた。
「ちょ、ちょっと!いきなり朝っぱらから何してんのよっ!」
アンが真っ赤になって抗議する。
しかし、ガルシアはますますアンを力強く抱きしめると言った。
「アン!すまないっ!俺には・・・やっぱりお前しかいないっ!」
「う・・何か良く分からないけど・・・私にもガルシアしか・・・いないよ。」
そしてしっかり抱き合う2人。
うん、うん、恋人たちの信じあう姿・・・・感動だ!
私は恋人達の絆の感動的シーンを優しく?見つめるのだった—。
あまりの突然の出来事に私はすっかり固まってしまった。一方のエディは目を閉じたまま未だに私にキスをしている。
が、しかし・・・。突然エディが目を見開き、次の瞬間—。
「ウワアアアアアアッ?!」
顔を真っ赤にして激しく私を突き飛ばす。
「え?キャアアッ!!」
ハーブ園の中に見事に尻もちをついてしまった。う・・・いたたた・・。
「す、すまなかった!いきなり突き飛ばしてしまって!!」
真っ赤になったエディが慌てて私の腕を掴んで引っ張り上げるが、今度は勢いが強すぎてエディが背中から倒れ込み、私はそのままエディの胸の上に倒れ、顔をしこたま強く打ってしまった。
う!は・鼻をぶつけてしまった・・・・っ!
「うう・・い、痛い・・・。」
起き上がって下を向いて鼻を押さえていると、エディが私の両肩に手を置いて声を掛けてきた。
「大丈夫か?エリスッ!!本当にすまなかった!」
「は、はい・・・。」
半分涙目になってエディを見上げた。
「!!」
するとエディは顔から火が出るのでは無いかと思う程に真っ赤な顔をして私を見つめていた。
「あの・・・・?」
「あ・・・・。」
エディは真っ赤な顔のままヨロリと立ち上がった。
「マクレガー様・・?」
声を掛けた途端、突然エディが叫んだ。
「ウワアアアアッ!!」
次の瞬間、脱兎の如くハーブ園を走り去って行くエディ。そして残されたのは私、只一人。
「え・・・・?ええ~っ?!」
ハーブを摘み終えた帰り道・・・私はすっかり不機嫌な気持ちになって歩いていた。
「全く何なのよ。勝手に人にキスしておいて、挙句に悲鳴を上げて逃げ出すなんて・・・あまりにも失礼なんじゃないかなっ?!」
プンプン怒りながら歩いていると突然ピロリンと音楽が鳴り、液晶画面が表示された。
『おめでとうございます。<オリビア>より『白銀のナイト』の1名の好感度を奪い返す事が出来ました。今回好感度が下げられたのはエディ・マクレガーでした。』
「ふん、何よ。そんな事今更言われなくたって分かってるってば。」
そしてさらにメッセージは続く。
『現在、彼の好感度は300にまで増えております。好感度を一気に200上げる事に成功しましたので、今回特別に3000ポイントをプレゼントさせて頂きます。是非、ご活用ください。次のミッションはウィルス駆除です。成功をお祈りいたします。』
そのメッセージを読み終えた瞬間、全身から血の気が引いてしまった。え・・?今現在のエディの好感度が200増えて300になったという事は・・・たった1日でオリビアから100も好感度を下げられてしまったと言うわけ・・・・?
「これはまずい!」
どうしようどうしよう。今回は好感度が下げられたのは1人だけで、しかもたまたま相手が分かり、尚且つたまたま運が良く?好感度を奪い返す事が出来たけれども・・これがもし一気に何人もの好感度を下げられてしまったら?しかもさっきは攻略キャラの好感度が何故かerror表示になって確認する事が出来なかった・・・。
無理!メイドの仕事をやりながら、奪われた好感度を奪い返し、尚且つウィルス駆除をしなければならないなんて・・・。
「絶対に無理に決まってるでしょーっ!!」
気が付けば私は空を仰ぎ、絶叫していた・・・・。
「た・・ただいま戻りました。ガルシアさん。遅くなってすみませんでした。」
「お帰り、エリス・・・ってうわっ!い、一体何だ?その顔色はっ!真っ青じゃないかっ!」
ガルシアは私を見るなり、慌てて駆けつけてきた。
「どうした、エリス?ひょっとして・・それ程ハーブを摘んでくるのが難しかったか?」
心配そうに声を掛けて来る。
「い、いえ。そう言う訳では無いんですが・・・ちょっとまあ・・・その、色々ありまして。」
まさか『白銀のナイト』のエディとオリビアの逢瀬?を覗き見していた挙句、エディにキスをされてしまった等と言えるはずが無い。
「まあいい、大分疲れているようだからな。今日の厨房の仕事は休んで構わないさ。朝食の時間になるまで、そこで座って待っていろよ。そうだ、皆には内緒でお前に良いものをやろう。」
そう言ってガルシアが冷蔵庫を開けて出してきたのはチョコレートプディングだった。
「うわああっ!こ、これ・・・どうしたんですかっ?!」
「ああ。実はこれ・・今度学食で出そうかと思って作ってみた試作品なんだ。アンにも食べて貰ったんだが、エリスにも食べて貰って改善点が何かあれば教えて貰えると助かるよ。」
「は、はい!では頂きます!」
あ~ん・・・。ムシャムシャムシャ・・・。うん。美味しい。
「ガルシアさん!ありがとうございます!とても美味しかったです。もう改善点なんか無いですよ!文句なしの美味しさですっ!」
そして親指をビシッと立ててウィンクする。
「・・・・。」
すると何故かガルシアが頬を染めて私を見ている。
うん・・・?一体どうしたというのだろう・・?
「エリス・・・・。」
「はい?」
「何だか・・・今朝のお前は・・・キラキラと輝いて見えるな?」
「え?」
キラキラ・・・はて?何か光る粉でも被っただろうか?
「うん、それだけじゃない。いつもよりも・・可愛く見えるぞ・・・。」
「はあ?!」
あ、何だかガルシアの私を見る目がやばくなってきた。そう、あの目は・・・ハーブ園で見たエディと同じ視線だっ!
「おかしいぞ・・?お前を見ていると心臓の動悸が激しくなってくる・・・。一体どういう事だろうか・・・?」
ガルシアの様子がますますおかしい。こ・・・これはまずいっ!
そう言えば、エディがハーブ園で私の足元を見て何か言ってたな・・?
『ま・・・まさか・・・ダ・ダミアナ・・・ッ!』
ダミアナ?ダミアナって一体何の事だろう?
「あ、あの!ガルシアさんっ!」
彼から距離を取りながら私は大声で叫んだ。
「うん?何だい。エリス?」
こちらを見たガルシアの顔は・・・完全に私に恋する目をしてるっ!じょ、冗談じゃないっ!
「あ、あの・・・!ダミアナって何か知ってますか?!」
「な・・何・・、ダミアナだって・・?そ、それは・・・媚薬に使われるハーブだっ!まさか・・・エリス。ダミアナに・・・触れたのか?」
顔を赤らめながら、こちらを見つめてハーハー言ってるガルシアは私にとって最早危険人物の何者でもないっ!何でこんな時に限ってアンがここにいないのよっ!
だ、だけど・・・・。
「美・・・媚薬ですって?!な、何でそんな訳の分からないハーブが学園のハーブ園にあるんですかっ?!」
じりじりと迫って来るガルシアに私は喚いた。
「そんなのは知らん!そ、そうだ。エリス!窓を開けろ!部屋の喚起をよくするんだ・・・。ぐうっ!まずい!お、俺にはアンが・・・・。」
「ガルシアさんっ!頑張って下さいっ!」
その後・・・2人で大騒ぎをしながら窓を開け、ドアを開け、換気扇を回し・・・事なき?を得たのであった。
ようやく落ち着いた所へアンが厨房へやって来た。
「お早う~ってどうしたの?!2人ともっ!そんなに疲れ切った顔して・・・・。」
「あ・・・お、おはよう。アン・・・」
ぐったり椅子に座りながら右手を上げてアンに挨拶をした。
「アン・・・。」
ガルシアはよろめきながらアンに近寄ると、彼女をガシイッと抱きしめた。
「ちょ、ちょっと!いきなり朝っぱらから何してんのよっ!」
アンが真っ赤になって抗議する。
しかし、ガルシアはますますアンを力強く抱きしめると言った。
「アン!すまないっ!俺には・・・やっぱりお前しかいないっ!」
「う・・何か良く分からないけど・・・私にもガルシアしか・・・いないよ。」
そしてしっかり抱き合う2人。
うん、うん、恋人たちの信じあう姿・・・・感動だ!
私は恋人達の絆の感動的シーンを優しく?見つめるのだった—。
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