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第20日目 休暇日なので明日の朝まで学園には戻りません ③
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ニコルを見送り・・・ため息をつく。
「はああ~・・・やっと行ってくれた・・・。しかし参ったな・・・。まさかあんなに好感度が上がってしまうなんて・・・。」
ゲームをプレイしていた時はどんなに頑張ってもせいぜ1回の選択肢で10ぐらいしか好感度が上がらなかったのに・・・何故こんなにも早くこのバーチャルゲームの世界では彼等の好感度が上がってしまうのだろうか?メインキャラ達の好感度の上がり方も異常に速い事が検証?されたのでモブキャラだけが好感度の上がり方が早いという私の説は覆されてしまった。
こんな事になった原因は・・・?
「やっぱり・・・バグ?バグのせいなの?」
「バグって何の事だ?」
突然頭の上から声が聞こえてきた。あ・・・そ、その声は・・・・。
恐る恐る振り返ると、やはりそこに立っていたのはアンディだった。念の為に彼の頭上をチラリとみるとそこには好感度100のままのハートのゲージが浮いている。
アンディはニコニコと私を見下ろしている。そして気になるのは彼の手元。
「ア・・・アンディ様。その手荷物は・・・?」
震える指先でアンディの持っているボストンバックを指さしてみる。
「ああ。これか?一泊宿泊出来る分の着がえが中に入っているんだ。エリス、荷物を持ってあげるよ。」
そう言うとアンディは私の手に持っていたボストンバックを奪うように持ってしまった。あっ!あれでは人質・・ならぬ物質?だ。
「アンディ様・・・私の荷物、返して下さいよ。」
恨めしそうに訴えてもアンディは笑顔で言う。
「いいから、気にするな。こういう荷物は男が普通持つ物なんだから。」
よ、よし。こうなったら・・・。
「アンディ様はどちらに行かれるんですか?」
笑顔でアンディに尋ねる。フフフ・・・アンディが答える場所ではない処へ行けばいいんだ!
「もちろん、俺の行き先はエリスと同じところだ。エリスは何所へ行くんだ?」
おお!そう来たか・・・。
「ぐぬぬ・・・。中々やりますね・・・?」
私が言うと、ますますアンディは嬉しそうに笑う。
「ああ、そうだ。かえしがうまいだろう?」
最早・・・彼はこの状況を楽しんでいるとしか思えない。だってその・・少しずつジワジワと好感度が上がってきているんだから・・・・。
さっきまで100だったのに、今は110にまで上がっている。
「アンディ様・・・。分かりました。スーパー銭湯までは一緒に行きますが・・・その後は別行動ですからね?私が今日スーパー銭湯へ行くのは連日野外パーティーの準備に駆り出されて疲れがたまっているからです。温泉でのんびり過ごしいたいから行くのであって・・・・。」
するとそこへ電車がホームに入って来た。
「エリス、電車が来た。さあ、乗ろう。」
言うと何故かアンディは私の左手をギュッと握りしめると電車に乗り込む。
ボックス席に乗り込むとアンディは楽しそうに窓の外を眺めているではないか。全く・・・こっちの気も知らないで・・・。
「アンディ様。随分と楽しそうですね?」
少々の嫌みを込めた意味で尋ねる。
「ああ、楽しいに決まってる。何せエリスとの初めての外出だからな。」
イケメンオーラ全開で笑顔で答えるアンディ。
うっ!笑顔が・・・眩し過ぎる!
「そ、そうですか・・・。」
「エリス・・・お前は俺と出掛けて楽しくは無いのか?」
アンディはじっとこちらを見つめながら尋ねて来る。
あ~つまり、あれですか?白銀のナイトの自分と外出して楽しくない女はいない・・と仰りたいわけですか?
なら、正直な気持ちを言ってやれ。この際好感度がぐっと下がった方が私としては今後の為にも願ったり叶ったりだしね。
「あの、先程も言いましたが・・・アンディ様の恋人はオリビアさんですよね?それは世間も認めていると思いますが・・・こんな所をオリビアさんや知り合いに見られたらどうするんですか?多分・・・一方的に攻められるのは私になるのは間違いないと思いませんか?あのエリスがまたしてもオリビアさんに対して酷い事をしたと責められるのは・・はっきり言って困るんですけど。」
「そんな事は誰にも言わせないから安心しろ。」
アンディは真剣な目で言うが・・・・安心出来無いから、こうして訴えているんでしょうがっ!
そう物申してやりたいところだが、ぐっとこらえる。
「ま、まあ・・・もういいですよ。でもこれだけは言わせて頂きます。温泉までは一緒に行きますが、中へ入ったら別行動を取らせて頂きます。よろしいでしょうか?」
アンディはまだ何か言いたげだったが・・・結局私の迫力に押されたのか、それ以上深く突っ込んで来る事は無かった。代わりに彼は温泉に行くのは初めてだから楽しみだ等当たり障りのない会話をスーパー銭湯に着くまで話し続けていた。
・・・ちょっと気を遣わさせ過ぎてしまったかも・・・。
スーパー銭湯に到着すると、今回はアンディよりも先に中へ入って一人分の料金だけを支払う。
「それではアンディ様。温泉・・・どうぞ堪能してきて下さいね?」
「あ、ああ・・・。」
笑顔で手を振ると、私はまだ何か言いたげなアンディを無理やり振り切って、女湯へと向かった—。
あ~あ~なんて極楽なんだろう。
スパでマッサージを受けながら、今私は至福の時を過ごしていた。前回はフレッドを待たせていると思えば、マッサージのサービスを受ける事が出来なかったが、今日の私は誰が何と言おうとお1人様だ。だから時間を気にせず、温泉を堪能する事が出来る。なんて幸せなんだろう・・・。
その後は岩盤浴に入ったり、再び温泉へ入ったりと・・・お風呂に入るだけで3時間も費やしてしまった。
「あ~さっぱりした・・・。」
浴衣に着替えて、女湯から出て来た私は一瞬で凍り付いてしまった。
なんと休憩室にエディとオリビアが2人揃って会話をしている現場を見つけてしまったからだ。
ささっと咄嗟に身を隠す私・・。
な、何故・・・エディとオリビアが・・・?ドキドキしながら柱の陰から2人の様子を伺ってみる。
オリビアは満面の笑顔でエディに何やら話しかけているが、肝心のエディは心ここにあらず・・・と言うか、つまらなさそうにしている様子が手に取るように分かる。
今エディのオリビアに対する好感度は幾つぐらいなんだろう・・?
まあ、いいか。
それよりも・・・本当は明日の朝までここにいようかと思っていたのに・・・。
「仕方が無い・・・帰ろう・・。」
女湯へ戻りかけた時、運が悪い事にアンディにばったり遭遇してしまった。
「エリス?探していたんだぞ?一体何処に・・・モグッ!!」
私はとっさに背伸びをするとアンディの口を塞ぎながら小声で言った。
「静かにして下さいっ!今ここにオリビアさんとマクレガー様が来ているんですよっ!」
「何?あの2人が?」
妙に嬉しそうな顔をするアンディ。・・・一体何がそんなに嬉しいのだ?この一大事に・・・・。
「なので、私はこれで帰ります。」
「え?もう帰るのか?明日の朝までいる話だっただろう?」
残念そうなアンディ。
「ええ、仕方が無いですよ。・・・朝までここにいようと思っていたのに・・・。」
「いればいいじゃないか。」
「いれる訳無いじゃないですか。私はオリビアさんに嫌われているんですから。」
性格に言えば嫌われていると言うか・・半分虐められている様な気がするのだけども。
「あ~あ・・・・オリビアさんが・・いなかったらのんびり滞在出来たのに・・・。」
思わずポツリと呟くとアンディが言った。
「何だ、そんな事か。」
「そんな事って・・・・随分簡単そうに言いますね。」
「ああ、そうだ。エリス、安心しろ。俺が・・・オリビオに声を掛けて、ここから2人を連れ出すから。」
「え・・?」
あまりにも意外なアンディの申し出に、私は思わず彼の顔をまじまじと見つめてしまった。
「本気で・・・言ってるんですか?」
「ああ。本気だよ。俺達がここを去れば、お前は明日の朝までここにいられるんだろう?」
アンディは笑顔で言う。
「そ、そうですけど・・・オリビアさんの事で・・困っていませんでしたか?」
「うん・・・確かに言われてみればその通りなんだが・・・。でもエリス。」
アンディは真顔になると私を見た。
「俺は・・・お前の役に立つ男になりたいと思っているんだ。これ位どうって事はないさ。」
「アンディ様・・・。」
「その代わり、今度の休暇は一緒に過ごしてくれるか?」
「は、はい・・・。分かりました・・・。」
思わず、私は男前なアンディの言葉に頷いてしまっていた・・・。
すると満面の笑みを浮かべながら言った。
「よし、それじゃ・・・エリス。お前は何処かこの施設の別の場所に隠れているんだ。1時間以内にオリビアとエディを連れ出すからさ。」
そして、アンディは背を向けるとオリビア達の所へ歩いて行き、声を掛ける。
エディとオリビアは驚いた顔をしていたが・・・やがてオリビアは嬉しそうな表情でアンディと会話をし始めた。
それを見届けた私は・・・食堂へ向かった!
たっぷり1時間程食事を楽しみ、再び休憩室へ戻るとそこにいたアンディ達の姿は消えていた。
「うまく連れ出してくれたんだ・・・。」
思わず口に出した私。成程・・・彼のああいう所が、メインヒーローとして選ばれた由縁なのかもしれない・・・。
そして、その夜―
アルコールと食事ですっかり気分が良くなった私は女性専用の簡易宿泊部屋で翌朝までのんびり過ごす事が出来たのであった。
眠りに落ちる寸前・・・私は思った。
明日の朝・・・アンディにお礼を伝えに会いに行こうと—。
『お疲れ様でした。第20日目が無事終了致しました。メインヒーローの好感度が180になりました。後少しで好感度がマックスになります。『ロメリア』の町でウィルスが発生しました。明日、駆除に向かって下さい。よろしくお願い致します。』
「はああ~・・・やっと行ってくれた・・・。しかし参ったな・・・。まさかあんなに好感度が上がってしまうなんて・・・。」
ゲームをプレイしていた時はどんなに頑張ってもせいぜ1回の選択肢で10ぐらいしか好感度が上がらなかったのに・・・何故こんなにも早くこのバーチャルゲームの世界では彼等の好感度が上がってしまうのだろうか?メインキャラ達の好感度の上がり方も異常に速い事が検証?されたのでモブキャラだけが好感度の上がり方が早いという私の説は覆されてしまった。
こんな事になった原因は・・・?
「やっぱり・・・バグ?バグのせいなの?」
「バグって何の事だ?」
突然頭の上から声が聞こえてきた。あ・・・そ、その声は・・・・。
恐る恐る振り返ると、やはりそこに立っていたのはアンディだった。念の為に彼の頭上をチラリとみるとそこには好感度100のままのハートのゲージが浮いている。
アンディはニコニコと私を見下ろしている。そして気になるのは彼の手元。
「ア・・・アンディ様。その手荷物は・・・?」
震える指先でアンディの持っているボストンバックを指さしてみる。
「ああ。これか?一泊宿泊出来る分の着がえが中に入っているんだ。エリス、荷物を持ってあげるよ。」
そう言うとアンディは私の手に持っていたボストンバックを奪うように持ってしまった。あっ!あれでは人質・・ならぬ物質?だ。
「アンディ様・・・私の荷物、返して下さいよ。」
恨めしそうに訴えてもアンディは笑顔で言う。
「いいから、気にするな。こういう荷物は男が普通持つ物なんだから。」
よ、よし。こうなったら・・・。
「アンディ様はどちらに行かれるんですか?」
笑顔でアンディに尋ねる。フフフ・・・アンディが答える場所ではない処へ行けばいいんだ!
「もちろん、俺の行き先はエリスと同じところだ。エリスは何所へ行くんだ?」
おお!そう来たか・・・。
「ぐぬぬ・・・。中々やりますね・・・?」
私が言うと、ますますアンディは嬉しそうに笑う。
「ああ、そうだ。かえしがうまいだろう?」
最早・・・彼はこの状況を楽しんでいるとしか思えない。だってその・・少しずつジワジワと好感度が上がってきているんだから・・・・。
さっきまで100だったのに、今は110にまで上がっている。
「アンディ様・・・。分かりました。スーパー銭湯までは一緒に行きますが・・・その後は別行動ですからね?私が今日スーパー銭湯へ行くのは連日野外パーティーの準備に駆り出されて疲れがたまっているからです。温泉でのんびり過ごしいたいから行くのであって・・・・。」
するとそこへ電車がホームに入って来た。
「エリス、電車が来た。さあ、乗ろう。」
言うと何故かアンディは私の左手をギュッと握りしめると電車に乗り込む。
ボックス席に乗り込むとアンディは楽しそうに窓の外を眺めているではないか。全く・・・こっちの気も知らないで・・・。
「アンディ様。随分と楽しそうですね?」
少々の嫌みを込めた意味で尋ねる。
「ああ、楽しいに決まってる。何せエリスとの初めての外出だからな。」
イケメンオーラ全開で笑顔で答えるアンディ。
うっ!笑顔が・・・眩し過ぎる!
「そ、そうですか・・・。」
「エリス・・・お前は俺と出掛けて楽しくは無いのか?」
アンディはじっとこちらを見つめながら尋ねて来る。
あ~つまり、あれですか?白銀のナイトの自分と外出して楽しくない女はいない・・と仰りたいわけですか?
なら、正直な気持ちを言ってやれ。この際好感度がぐっと下がった方が私としては今後の為にも願ったり叶ったりだしね。
「あの、先程も言いましたが・・・アンディ様の恋人はオリビアさんですよね?それは世間も認めていると思いますが・・・こんな所をオリビアさんや知り合いに見られたらどうするんですか?多分・・・一方的に攻められるのは私になるのは間違いないと思いませんか?あのエリスがまたしてもオリビアさんに対して酷い事をしたと責められるのは・・はっきり言って困るんですけど。」
「そんな事は誰にも言わせないから安心しろ。」
アンディは真剣な目で言うが・・・・安心出来無いから、こうして訴えているんでしょうがっ!
そう物申してやりたいところだが、ぐっとこらえる。
「ま、まあ・・・もういいですよ。でもこれだけは言わせて頂きます。温泉までは一緒に行きますが、中へ入ったら別行動を取らせて頂きます。よろしいでしょうか?」
アンディはまだ何か言いたげだったが・・・結局私の迫力に押されたのか、それ以上深く突っ込んで来る事は無かった。代わりに彼は温泉に行くのは初めてだから楽しみだ等当たり障りのない会話をスーパー銭湯に着くまで話し続けていた。
・・・ちょっと気を遣わさせ過ぎてしまったかも・・・。
スーパー銭湯に到着すると、今回はアンディよりも先に中へ入って一人分の料金だけを支払う。
「それではアンディ様。温泉・・・どうぞ堪能してきて下さいね?」
「あ、ああ・・・。」
笑顔で手を振ると、私はまだ何か言いたげなアンディを無理やり振り切って、女湯へと向かった—。
あ~あ~なんて極楽なんだろう。
スパでマッサージを受けながら、今私は至福の時を過ごしていた。前回はフレッドを待たせていると思えば、マッサージのサービスを受ける事が出来なかったが、今日の私は誰が何と言おうとお1人様だ。だから時間を気にせず、温泉を堪能する事が出来る。なんて幸せなんだろう・・・。
その後は岩盤浴に入ったり、再び温泉へ入ったりと・・・お風呂に入るだけで3時間も費やしてしまった。
「あ~さっぱりした・・・。」
浴衣に着替えて、女湯から出て来た私は一瞬で凍り付いてしまった。
なんと休憩室にエディとオリビアが2人揃って会話をしている現場を見つけてしまったからだ。
ささっと咄嗟に身を隠す私・・。
な、何故・・・エディとオリビアが・・・?ドキドキしながら柱の陰から2人の様子を伺ってみる。
オリビアは満面の笑顔でエディに何やら話しかけているが、肝心のエディは心ここにあらず・・・と言うか、つまらなさそうにしている様子が手に取るように分かる。
今エディのオリビアに対する好感度は幾つぐらいなんだろう・・?
まあ、いいか。
それよりも・・・本当は明日の朝までここにいようかと思っていたのに・・・。
「仕方が無い・・・帰ろう・・。」
女湯へ戻りかけた時、運が悪い事にアンディにばったり遭遇してしまった。
「エリス?探していたんだぞ?一体何処に・・・モグッ!!」
私はとっさに背伸びをするとアンディの口を塞ぎながら小声で言った。
「静かにして下さいっ!今ここにオリビアさんとマクレガー様が来ているんですよっ!」
「何?あの2人が?」
妙に嬉しそうな顔をするアンディ。・・・一体何がそんなに嬉しいのだ?この一大事に・・・・。
「なので、私はこれで帰ります。」
「え?もう帰るのか?明日の朝までいる話だっただろう?」
残念そうなアンディ。
「ええ、仕方が無いですよ。・・・朝までここにいようと思っていたのに・・・。」
「いればいいじゃないか。」
「いれる訳無いじゃないですか。私はオリビアさんに嫌われているんですから。」
性格に言えば嫌われていると言うか・・半分虐められている様な気がするのだけども。
「あ~あ・・・・オリビアさんが・・いなかったらのんびり滞在出来たのに・・・。」
思わずポツリと呟くとアンディが言った。
「何だ、そんな事か。」
「そんな事って・・・・随分簡単そうに言いますね。」
「ああ、そうだ。エリス、安心しろ。俺が・・・オリビオに声を掛けて、ここから2人を連れ出すから。」
「え・・?」
あまりにも意外なアンディの申し出に、私は思わず彼の顔をまじまじと見つめてしまった。
「本気で・・・言ってるんですか?」
「ああ。本気だよ。俺達がここを去れば、お前は明日の朝までここにいられるんだろう?」
アンディは笑顔で言う。
「そ、そうですけど・・・オリビアさんの事で・・困っていませんでしたか?」
「うん・・・確かに言われてみればその通りなんだが・・・。でもエリス。」
アンディは真顔になると私を見た。
「俺は・・・お前の役に立つ男になりたいと思っているんだ。これ位どうって事はないさ。」
「アンディ様・・・。」
「その代わり、今度の休暇は一緒に過ごしてくれるか?」
「は、はい・・・。分かりました・・・。」
思わず、私は男前なアンディの言葉に頷いてしまっていた・・・。
すると満面の笑みを浮かべながら言った。
「よし、それじゃ・・・エリス。お前は何処かこの施設の別の場所に隠れているんだ。1時間以内にオリビアとエディを連れ出すからさ。」
そして、アンディは背を向けるとオリビア達の所へ歩いて行き、声を掛ける。
エディとオリビアは驚いた顔をしていたが・・・やがてオリビアは嬉しそうな表情でアンディと会話をし始めた。
それを見届けた私は・・・食堂へ向かった!
たっぷり1時間程食事を楽しみ、再び休憩室へ戻るとそこにいたアンディ達の姿は消えていた。
「うまく連れ出してくれたんだ・・・。」
思わず口に出した私。成程・・・彼のああいう所が、メインヒーローとして選ばれた由縁なのかもしれない・・・。
そして、その夜―
アルコールと食事ですっかり気分が良くなった私は女性専用の簡易宿泊部屋で翌朝までのんびり過ごす事が出来たのであった。
眠りに落ちる寸前・・・私は思った。
明日の朝・・・アンディにお礼を伝えに会いに行こうと—。
『お疲れ様でした。第20日目が無事終了致しました。メインヒーローの好感度が180になりました。後少しで好感度がマックスになります。『ロメリア』の町でウィルスが発生しました。明日、駆除に向かって下さい。よろしくお願い致します。』
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