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5−20 ジュリエッタの正体
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え…?
中をそっと覗き込むと部屋の中はもぬけの殻だった。何故ドアが空いたのだろう?
部屋の中に一歩足を踏み入れた途端…。
バタンッ!!
背後の扉が閉ざされた。えっ?!本能的に危険を感じ、私は急いでドアに駆け寄りノブを回した。
ガチャガチャッ!
しかし、少しもノブが回らない。
「そ、そんな…」
まさか…閉じ込められたっ?!でも一体誰が…。その時、背後で人の気配を感じた。
「!」
ハッとなって振り返った途端―。
ガッ!!
頭に激しい衝撃を感じ…私は意識を失った。
ズキン
ズキン
ズキン…
「う…」
後頭部に激しい痛みを感じ、私は呻いた。するとすぐ傍で声が聞こえた。
「大丈夫かい?シルビア…」
その声は…。目を開けて辺りを見るとそこは薄暗い、何も周りにない部屋だった。そして私の名前を呼んだのはアンリ王子だった。アンリ王子が椅子に座り、私を見ていた。
「え…?アンリ王子、何故ここに…え?」
その時になって私は初めて気付いた。自分が後手に縛られて床の上に転がっていたことを。
「ア、アンリ王子!これは一体…!」
するとアンリ王子は言った。
「実は僕も捕まっているのさ」
「え?」
「ほら、見てご覧」
アンリ王子は立ち上がると、椅子まで一緒に持ち上がった。
「え…?」
そしてくるりと私に背を向けると椅子の背もたれに腕を回すように縛られていたのだ。
「アンリ王子も捕まったのですか?!」
「ああ、そうだよ」
「い、一体誰がこんな真似をっ?!」
「それは…」
アンリ王子が言いかけた時、突然ドアの開く音が聞こえた。現れたのはジュリエッタだった。
「あ!ジュリエッタ様!助けに来てくれたのですねっ?!」
何とか立ち上がろうとした時…
シュッ!
鋭い音がジュリエッタから聞こえ、突然私の頬に痛みが走った。ガッ!そして背後の壁に何か刺さる音が聞こえた。恐る恐る振り返ると壁にダガーが刺さっている。
「え…?」
「シルビアッ!!」
アンリ王子が私の名を呼んだ。
…信じられなかった。
「ジュリエッタ…様…?」
私に向かってダガーを投げつけてきたのはジュリエッタだった。すると背後のアンリ王子が私に叫んだ
「シルビアッ!僕達をここに閉じ込めたのはジュリエッタなんだ!」
「え…?」
「ど、どうして…?」
するとジュリエッタは今までにない程の妖艶な笑みを浮かべると言った。
「どうしてですって?簡単な事よ。シルビア。貴女を殺して魔力を奪う為よ」
「え…?」
私は耳を疑った。
「私はね…今から300年前にこの国に住んでいた魔女だったのよ」
「え…?」
「その昔、私は魔女の力を使ってこの国に君臨する女王だったわ。人の心を魅了し、時には魔力でこの国を支配していたのよ。わざと戦争を起こすように仕向け、世界を支配しようとしていたのに…」
言いながら私をジロリと睨みつけた。
「貴方たち一族に滅ぼされたのよ!」
ジュリエッタは私を指さして睨みつけた―。
中をそっと覗き込むと部屋の中はもぬけの殻だった。何故ドアが空いたのだろう?
部屋の中に一歩足を踏み入れた途端…。
バタンッ!!
背後の扉が閉ざされた。えっ?!本能的に危険を感じ、私は急いでドアに駆け寄りノブを回した。
ガチャガチャッ!
しかし、少しもノブが回らない。
「そ、そんな…」
まさか…閉じ込められたっ?!でも一体誰が…。その時、背後で人の気配を感じた。
「!」
ハッとなって振り返った途端―。
ガッ!!
頭に激しい衝撃を感じ…私は意識を失った。
ズキン
ズキン
ズキン…
「う…」
後頭部に激しい痛みを感じ、私は呻いた。するとすぐ傍で声が聞こえた。
「大丈夫かい?シルビア…」
その声は…。目を開けて辺りを見るとそこは薄暗い、何も周りにない部屋だった。そして私の名前を呼んだのはアンリ王子だった。アンリ王子が椅子に座り、私を見ていた。
「え…?アンリ王子、何故ここに…え?」
その時になって私は初めて気付いた。自分が後手に縛られて床の上に転がっていたことを。
「ア、アンリ王子!これは一体…!」
するとアンリ王子は言った。
「実は僕も捕まっているのさ」
「え?」
「ほら、見てご覧」
アンリ王子は立ち上がると、椅子まで一緒に持ち上がった。
「え…?」
そしてくるりと私に背を向けると椅子の背もたれに腕を回すように縛られていたのだ。
「アンリ王子も捕まったのですか?!」
「ああ、そうだよ」
「い、一体誰がこんな真似をっ?!」
「それは…」
アンリ王子が言いかけた時、突然ドアの開く音が聞こえた。現れたのはジュリエッタだった。
「あ!ジュリエッタ様!助けに来てくれたのですねっ?!」
何とか立ち上がろうとした時…
シュッ!
鋭い音がジュリエッタから聞こえ、突然私の頬に痛みが走った。ガッ!そして背後の壁に何か刺さる音が聞こえた。恐る恐る振り返ると壁にダガーが刺さっている。
「え…?」
「シルビアッ!!」
アンリ王子が私の名を呼んだ。
…信じられなかった。
「ジュリエッタ…様…?」
私に向かってダガーを投げつけてきたのはジュリエッタだった。すると背後のアンリ王子が私に叫んだ
「シルビアッ!僕達をここに閉じ込めたのはジュリエッタなんだ!」
「え…?」
「ど、どうして…?」
するとジュリエッタは今までにない程の妖艶な笑みを浮かべると言った。
「どうしてですって?簡単な事よ。シルビア。貴女を殺して魔力を奪う為よ」
「え…?」
私は耳を疑った。
「私はね…今から300年前にこの国に住んでいた魔女だったのよ」
「え…?」
「その昔、私は魔女の力を使ってこの国に君臨する女王だったわ。人の心を魅了し、時には魔力でこの国を支配していたのよ。わざと戦争を起こすように仕向け、世界を支配しようとしていたのに…」
言いながら私をジロリと睨みつけた。
「貴方たち一族に滅ぼされたのよ!」
ジュリエッタは私を指さして睨みつけた―。
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