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2-2 最悪のタイミング
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「シルビア、その様子だと貴女は魔石探しゲームに誰とも組んでいないようね?もしよければ私たちのグループにいれてあげましょうか?」
良く見るとコーネリアの背後には気の弱そうな眼鏡をかけた赤毛の令嬢が立ってる。
「コーネリア。貴女も仲間を見つけたのね?」
「ええ、そうよ。宝探しと言えば聞き手はいいかもしれないけれど、これはいかに弱者を蹴落として、勝ち残ることが出来るかを競い合うでゲームだと思わない?でもそれくらいの事を成し遂げられない人間は王妃になる器じゃないって事なのよ」
コーネリアは1人納得したように言う。だけど…。私はコーネリアの後ろで小刻みに震えている令嬢を見た。可愛そうに…きっと彼女は誰ともグループを組んでいなかった。そしてコーネリアも恐らくどこのグループにも入れてもらえなかったのだろう。そこでコーネリアはあの令嬢に声を掛け、無理やり仲間にしたに違いない。
「見たところ…貴女1人みたいじゃない。可哀そうに…どこにも入れて貰えなかったのでしょう?だから入れてあげるわよ。だって私たちは親友じゃない?」
コーネリアは笑みを浮かべて手を差し伸べてくるが、今の私にとってはもはやとてもではないが親友には思えなかった。本人は優しく微笑んでいるように見えるが、私の目にはこれから悪事を働こうとする笑いにしか見えない。
「コーネリア、悪いけどその誘いは断らせてもらうわ」
「え?!ど、どうしてよっ!決して悪い話じゃなわよ?!」
ええ、そうでしょうね。少なくともコーネリア、貴女にとっては。恐らくコーネリアの魔力はゼロだろう。当然それでは魔石を探すのは不可能だ。そこで私に目を付けたのだ。私に魔石を集めさせて、最終的に私から全ての魔石を奪うのが彼女の目的に違いない。
「私ね、このゲーム棄権して家に帰る事にしたの」
「え?!う、嘘でしょうっ?!あ、貴女…私と組みたくなくてそんな事言ってるだけでしょう?どうせ誰からも声を掛けられなかったくせに…」
その時、背後から声をかけらた。
「シルビア・ルグラン様」
名前を呼ばれて振り向くと、そこにはイメリダがマグダレナとロシータ、他に名前を知らない2人の令嬢が彼女たちの背後に立っていた。でもイメリダのグループに所属しているという事は彼女たちもそこそこ魔力が強いのかもしれない。
「何でしょう?」
私は首を傾げた。一体彼女たちは私に何の用事があるのだろう…?するとイメリダが笑みを浮かべながら言った。
「シルビア様、貴女は何処のグループにも属していないようですね。もしよろしければ私たちの仲間になりませんか?見たところ貴女は相当魔力があるようですし」
「ちょ、ちょっと何言ってるのよ!シルビアは私の親友よ!私が先に声を掛けていたのよ!そうでしょう?シルビアッ!」
コーネリアは私の袖をつかむと言った。するとその様子を見たイメリダが吹き出すように笑った。
「プッ!あ、貴女…魔力もないくせに演技してこっちの魔力持ちグループに紛れ込んできた偽物じゃない。図々しいわね。このゲームに参加するなんて…だけど貴女じゃ決して魔石を探せるわけないわ。だからシルビア様を引き入れようとしているのね?全く笑わせてくれるわ」
イメリダが笑うと、そこに一緒にいた彼女たちもクスクスと笑いだす。
「な、何ですって…!」
コーネリアが震えながらイメリダ達を睨みつける。その背後では眼鏡令嬢がますます震えて立っていた。
何て事だろう…。いつの間にか私を間に挟んでイメリダとコーネリアが火花を散らしている。このままではどちらかについても片方に恨まれるし、両方とも断れば双方から目を付けられること間違いなしだ。やはりここは今日中に退散した方がよさそうだ。けれど…こんな状況でどうやって私はこの場を抜け出せばいいのだろう?!
困り果てていた時、タイミングよくユベールが現れた。
「ここにいたのか。シルビア。探したぞ」
ユベールが声を掛けてきた。ユベールッ!何て良いタイミングッ!彼が神様のように見えた。しかし、次の瞬間…
「アンリ王子がお前を呼んでいる。すぐに自室へ来て欲しいとのことだから一緒に行くぞ」
「「何ですってっ?!」」
イメリダとシルビアが同時に声を上げた。他の令嬢たちも息を飲んだように私を見ている。
ああ…何て事だろう。空気を読めないユベールはあろうことか、ここでアンリ王子の名前を出してしまった。衝撃的な出来事に思わず身体が固まってしまう。
ユベールはその様子に気づくことなく歩きかけ‥私を振り返った。
「何をしている。行くぞ」
「あ、は・はい!」
私を嫉妬の目で睨みつけている彼女たちに見守られ?ながら私はユベールの後ろをついて行った―。
良く見るとコーネリアの背後には気の弱そうな眼鏡をかけた赤毛の令嬢が立ってる。
「コーネリア。貴女も仲間を見つけたのね?」
「ええ、そうよ。宝探しと言えば聞き手はいいかもしれないけれど、これはいかに弱者を蹴落として、勝ち残ることが出来るかを競い合うでゲームだと思わない?でもそれくらいの事を成し遂げられない人間は王妃になる器じゃないって事なのよ」
コーネリアは1人納得したように言う。だけど…。私はコーネリアの後ろで小刻みに震えている令嬢を見た。可愛そうに…きっと彼女は誰ともグループを組んでいなかった。そしてコーネリアも恐らくどこのグループにも入れてもらえなかったのだろう。そこでコーネリアはあの令嬢に声を掛け、無理やり仲間にしたに違いない。
「見たところ…貴女1人みたいじゃない。可哀そうに…どこにも入れて貰えなかったのでしょう?だから入れてあげるわよ。だって私たちは親友じゃない?」
コーネリアは笑みを浮かべて手を差し伸べてくるが、今の私にとってはもはやとてもではないが親友には思えなかった。本人は優しく微笑んでいるように見えるが、私の目にはこれから悪事を働こうとする笑いにしか見えない。
「コーネリア、悪いけどその誘いは断らせてもらうわ」
「え?!ど、どうしてよっ!決して悪い話じゃなわよ?!」
ええ、そうでしょうね。少なくともコーネリア、貴女にとっては。恐らくコーネリアの魔力はゼロだろう。当然それでは魔石を探すのは不可能だ。そこで私に目を付けたのだ。私に魔石を集めさせて、最終的に私から全ての魔石を奪うのが彼女の目的に違いない。
「私ね、このゲーム棄権して家に帰る事にしたの」
「え?!う、嘘でしょうっ?!あ、貴女…私と組みたくなくてそんな事言ってるだけでしょう?どうせ誰からも声を掛けられなかったくせに…」
その時、背後から声をかけらた。
「シルビア・ルグラン様」
名前を呼ばれて振り向くと、そこにはイメリダがマグダレナとロシータ、他に名前を知らない2人の令嬢が彼女たちの背後に立っていた。でもイメリダのグループに所属しているという事は彼女たちもそこそこ魔力が強いのかもしれない。
「何でしょう?」
私は首を傾げた。一体彼女たちは私に何の用事があるのだろう…?するとイメリダが笑みを浮かべながら言った。
「シルビア様、貴女は何処のグループにも属していないようですね。もしよろしければ私たちの仲間になりませんか?見たところ貴女は相当魔力があるようですし」
「ちょ、ちょっと何言ってるのよ!シルビアは私の親友よ!私が先に声を掛けていたのよ!そうでしょう?シルビアッ!」
コーネリアは私の袖をつかむと言った。するとその様子を見たイメリダが吹き出すように笑った。
「プッ!あ、貴女…魔力もないくせに演技してこっちの魔力持ちグループに紛れ込んできた偽物じゃない。図々しいわね。このゲームに参加するなんて…だけど貴女じゃ決して魔石を探せるわけないわ。だからシルビア様を引き入れようとしているのね?全く笑わせてくれるわ」
イメリダが笑うと、そこに一緒にいた彼女たちもクスクスと笑いだす。
「な、何ですって…!」
コーネリアが震えながらイメリダ達を睨みつける。その背後では眼鏡令嬢がますます震えて立っていた。
何て事だろう…。いつの間にか私を間に挟んでイメリダとコーネリアが火花を散らしている。このままではどちらかについても片方に恨まれるし、両方とも断れば双方から目を付けられること間違いなしだ。やはりここは今日中に退散した方がよさそうだ。けれど…こんな状況でどうやって私はこの場を抜け出せばいいのだろう?!
困り果てていた時、タイミングよくユベールが現れた。
「ここにいたのか。シルビア。探したぞ」
ユベールが声を掛けてきた。ユベールッ!何て良いタイミングッ!彼が神様のように見えた。しかし、次の瞬間…
「アンリ王子がお前を呼んでいる。すぐに自室へ来て欲しいとのことだから一緒に行くぞ」
「「何ですってっ?!」」
イメリダとシルビアが同時に声を上げた。他の令嬢たちも息を飲んだように私を見ている。
ああ…何て事だろう。空気を読めないユベールはあろうことか、ここでアンリ王子の名前を出してしまった。衝撃的な出来事に思わず身体が固まってしまう。
ユベールはその様子に気づくことなく歩きかけ‥私を振り返った。
「何をしている。行くぞ」
「あ、は・はい!」
私を嫉妬の目で睨みつけている彼女たちに見守られ?ながら私はユベールの後ろをついて行った―。
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