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7 第二の衝撃
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「それで、その後はどうなったのですか?」
話の続きを促した。
「その後は目も当てられない状況だったよ。敵はこの集落を守る兵士達がいないことを知り、略奪行為を始めたんだ。農作物や家畜を奪ったり、若い女性たちの中には……慰め物にされてしまった者もいる」
なんて酷いことを……!
その話に息を飲んだ。悔しそうに語るジェイクの話はまだ続く。
「略奪行為を止めようとして殺されてしまった人達もいたんだ……。何しろ奴らは武器を持っていても俺達には自分の身を守る武器や防具など一切無かったからね。そこで足に自信がある者達が選抜されて、『タリス』の兵士たちがいる野営地に助けを求めに走ったんだよ」
ジェイクは一度言葉を切ると、続けた。
「この集落が襲われていることを知らせると、すぐに兵士達は武装して一足先に向かって来れた。俺も仲間たちと一緒に再び戻ってきたときには……酷い有様になっていたよ。敵の姿はもう無かったものの、村の半分近くは焼き払われ……多くの人たちが死んでいた。慰めものにされてしまった女性達も皆……殺されていた」
悔しそうに唇を噛むジェイク。
「だからこの集落で生き残った俺たちは決めたんだ。互いに助け合って生きていこうと、困っている者達には手を差し伸べようってね。ユリアナを助けたのはその為さ。隠れるように言ったのも……兵士達は若い女性を常に狙っている。そんな輩から守ろうと思って、隠れてもらったんだよ。君は人目を引く容姿をしているからね」
ジェイクの言葉を複雑な気持ちで聞いていた。私は剣さえあれば戦えるし、腕に自信もある。それに……人目を惹く容姿と言われても実感が沸かない。何しろこの体は私のものではないのだから。
「それで、ジェイクさん。先程の兵士達は貴方から一体何を搾取していったのですか?」
「奴らに卵を奪われてしまったよ。戦況が悪化する中で食糧も不足している。卵は貴重な栄養食だからね。折角産みたてを分けてもらったのに……」
ため息をつくジェイク。
それにしても十年後の今の世界は一体どうなってしまったというのだろう?無敗を誇るベルンハルト公爵家がいるのに、負け戦をしているなんて……。
そこまで考えた時、私は重要なことを思い出した。
そうだ……家族は?ベルンハルト家は一体、どうしているのだろう!?
「ジェイクさん。『アレス王国』には、この国の剣と呼ばれているベルンハルト公爵家がいたではありませんか?彼らは無敗の軍隊を抱えていましたよね?それなのに何故『タリス王国』の支配下に置かれて、『モルス』国と戦っているのですか?」
「ユリアナ……君はまたおかしなことを言うな……。川で死にかけたせいで記憶がおかしくなっているのか?ベルンハルト公爵なら謀反の罪で一族は全員処刑されてしまったじゃないか。」
「え……?」
ジェイクの言葉は私にさらなる衝撃を与えた――。
話の続きを促した。
「その後は目も当てられない状況だったよ。敵はこの集落を守る兵士達がいないことを知り、略奪行為を始めたんだ。農作物や家畜を奪ったり、若い女性たちの中には……慰め物にされてしまった者もいる」
なんて酷いことを……!
その話に息を飲んだ。悔しそうに語るジェイクの話はまだ続く。
「略奪行為を止めようとして殺されてしまった人達もいたんだ……。何しろ奴らは武器を持っていても俺達には自分の身を守る武器や防具など一切無かったからね。そこで足に自信がある者達が選抜されて、『タリス』の兵士たちがいる野営地に助けを求めに走ったんだよ」
ジェイクは一度言葉を切ると、続けた。
「この集落が襲われていることを知らせると、すぐに兵士達は武装して一足先に向かって来れた。俺も仲間たちと一緒に再び戻ってきたときには……酷い有様になっていたよ。敵の姿はもう無かったものの、村の半分近くは焼き払われ……多くの人たちが死んでいた。慰めものにされてしまった女性達も皆……殺されていた」
悔しそうに唇を噛むジェイク。
「だからこの集落で生き残った俺たちは決めたんだ。互いに助け合って生きていこうと、困っている者達には手を差し伸べようってね。ユリアナを助けたのはその為さ。隠れるように言ったのも……兵士達は若い女性を常に狙っている。そんな輩から守ろうと思って、隠れてもらったんだよ。君は人目を引く容姿をしているからね」
ジェイクの言葉を複雑な気持ちで聞いていた。私は剣さえあれば戦えるし、腕に自信もある。それに……人目を惹く容姿と言われても実感が沸かない。何しろこの体は私のものではないのだから。
「それで、ジェイクさん。先程の兵士達は貴方から一体何を搾取していったのですか?」
「奴らに卵を奪われてしまったよ。戦況が悪化する中で食糧も不足している。卵は貴重な栄養食だからね。折角産みたてを分けてもらったのに……」
ため息をつくジェイク。
それにしても十年後の今の世界は一体どうなってしまったというのだろう?無敗を誇るベルンハルト公爵家がいるのに、負け戦をしているなんて……。
そこまで考えた時、私は重要なことを思い出した。
そうだ……家族は?ベルンハルト家は一体、どうしているのだろう!?
「ジェイクさん。『アレス王国』には、この国の剣と呼ばれているベルンハルト公爵家がいたではありませんか?彼らは無敗の軍隊を抱えていましたよね?それなのに何故『タリス王国』の支配下に置かれて、『モルス』国と戦っているのですか?」
「ユリアナ……君はまたおかしなことを言うな……。川で死にかけたせいで記憶がおかしくなっているのか?ベルンハルト公爵なら謀反の罪で一族は全員処刑されてしまったじゃないか。」
「え……?」
ジェイクの言葉は私にさらなる衝撃を与えた――。
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