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エピソード26 飲みすぎ注意
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「あ、アレク。丁度良かった・・・。この人・・やっつけてくれないかなぁ・・。」
アルコールで頭がぼんやりしながら私は自分の手を握りしめているニールを敵と認識していた。そうだ、ニールは悪い男だ。アレクに退治して貰おう。
「「はぁ?」」
アレクもニールも私の顔を見た。けれど・・ニールはまだ手を握りしめている。
「だって~・・この人、しつこいんだもん・・手を離してくれないしさぁ・・。」
フワフワした頭でアレクに言うと、ニールの顔が青ざめているように見えた。
「おい・・お前・・いつまでリアの手を握りしめてるんだよ・・。」
アレクがニールを睨み付けると、流石に分が悪いと感じたのかニールが逃げ腰になって来た。
「な、何だよ・・2人はもうデキてたのかよ・・。ちぇっ・・・。」
ニールは吐き捨てるように言うと、私の手を離して去って行った。
「ふう・・やっといなくなってくれた・・。」
両手を腰に当ててニールの去って行く後姿を見送りながら私は夜空を見上げた。
「ねぇ~アレク。綺麗な夜空だねぇ・・。」
アルコールで良い気分の私はアレクの方を振り向いた。
「・・・。」
なのに、アレクは腕組みして機嫌悪そうにしている。
「ねぇ・・・何か怒ってる?」
「ああ、怒ってるね。」
「あ、そうか・・ニールに怒ってるんだね?」
「そうか、あの野郎はニールって言うんだな?だがな・・俺はあいつにだけ怒ってるわけじゃない。リアにだって怒ってるんだからな?」
「え?何で?」
分らない。どうして私がアレクを怒らせているのか理由がさっぱり分らない。なので私はアレクに尋ねた。
「どうして私に怒ってるのよ?」
それにしても眠くなってきた・・。私はベンチに座るとゴロリと横たわった。
「お、おい?何してるんだ、リア。」
アレクの焦った声が頭の上で聞こえた。
「うん・・・眠くなったから、今夜はここで寝ようかなって思ってさ~夜空も綺麗だし・・・最高じゃない?」
「ばか!何考えてるんだよっ!いいか?何度も言うけど・・・このサマースクールに来ている連中には気を付けろって言っただろう?さっきみたいな奴に・・襲われたらどうするんだよ?」
襲う・・?それはまた何とも大げさな表現だなぁ・・・。
「そうだ・・ならいい考えがあるよ。アレクもここで寝ればいいんだよ。」
「はぁ?!お、お前・・何言ってるんだよ・・って言うか一体何を飲んだんだ?随分酷く酔っ払ってるじゃないか?」
アレクは私の手を引いて起こすと顔を覗き込んできた。
「う~ん・・私が飲んだのはシャンパンだけど?」
「どれくらい飲んだんだよ・・。」
私は黙って指を1本立てた。
「何だ?1杯だけか?相当弱いんだな・・・。」
アレクの言葉に首を振った。
「ううん、違うよ。飲んだのは一瓶だから。」
「へ?」
「だから~・・1瓶だってば。シャンパンて美味しいよね~つい飲み過ぎちゃったよ。」
「バッカやろ・・そんなに飲んだら酔っ払うに決まってるだろう?ほら、立てるかリア。もうバーベキューも御開きだぞ?それでおまえを呼びに来たんだからな?」
アレクが何か言ってるけど、もう私の頭にはうまく理解出来なかった。
「らめ・・立てない・・・。」
頭がグラグラしてバランスが取れない。
「・・・ったく・・しょうがないな・・。」
アレクはブツブツ言いながらも、何故か私の前で背中を向けてしゃがんだ。
「え?何?」
するとアレクはこちらを振り返ると言った。
「立って歩けないんだろう・・?ほら、おんぶしてやるからおぶされよ。」
「え~いいの?本当に?」
「ああ、ほら、遠慮するな。」
「うわ~い、ありがと。」
アレクの背中にしがみつくとアレクは膝を抱えて軽々と背負うと立ち上がった。
「おお!すごおい!力持ちだね。」
するとアレクが言った。
「当然だろう?リア1人背負えなくてどうするんだよ・・・。」
こうして私はアレクの背中におぶわれ・・・揺られているうちにいつしか・・アレクの背中の上で眠りに就いていた―。
アルコールで頭がぼんやりしながら私は自分の手を握りしめているニールを敵と認識していた。そうだ、ニールは悪い男だ。アレクに退治して貰おう。
「「はぁ?」」
アレクもニールも私の顔を見た。けれど・・ニールはまだ手を握りしめている。
「だって~・・この人、しつこいんだもん・・手を離してくれないしさぁ・・。」
フワフワした頭でアレクに言うと、ニールの顔が青ざめているように見えた。
「おい・・お前・・いつまでリアの手を握りしめてるんだよ・・。」
アレクがニールを睨み付けると、流石に分が悪いと感じたのかニールが逃げ腰になって来た。
「な、何だよ・・2人はもうデキてたのかよ・・。ちぇっ・・・。」
ニールは吐き捨てるように言うと、私の手を離して去って行った。
「ふう・・やっといなくなってくれた・・。」
両手を腰に当ててニールの去って行く後姿を見送りながら私は夜空を見上げた。
「ねぇ~アレク。綺麗な夜空だねぇ・・。」
アルコールで良い気分の私はアレクの方を振り向いた。
「・・・。」
なのに、アレクは腕組みして機嫌悪そうにしている。
「ねぇ・・・何か怒ってる?」
「ああ、怒ってるね。」
「あ、そうか・・ニールに怒ってるんだね?」
「そうか、あの野郎はニールって言うんだな?だがな・・俺はあいつにだけ怒ってるわけじゃない。リアにだって怒ってるんだからな?」
「え?何で?」
分らない。どうして私がアレクを怒らせているのか理由がさっぱり分らない。なので私はアレクに尋ねた。
「どうして私に怒ってるのよ?」
それにしても眠くなってきた・・。私はベンチに座るとゴロリと横たわった。
「お、おい?何してるんだ、リア。」
アレクの焦った声が頭の上で聞こえた。
「うん・・・眠くなったから、今夜はここで寝ようかなって思ってさ~夜空も綺麗だし・・・最高じゃない?」
「ばか!何考えてるんだよっ!いいか?何度も言うけど・・・このサマースクールに来ている連中には気を付けろって言っただろう?さっきみたいな奴に・・襲われたらどうするんだよ?」
襲う・・?それはまた何とも大げさな表現だなぁ・・・。
「そうだ・・ならいい考えがあるよ。アレクもここで寝ればいいんだよ。」
「はぁ?!お、お前・・何言ってるんだよ・・って言うか一体何を飲んだんだ?随分酷く酔っ払ってるじゃないか?」
アレクは私の手を引いて起こすと顔を覗き込んできた。
「う~ん・・私が飲んだのはシャンパンだけど?」
「どれくらい飲んだんだよ・・。」
私は黙って指を1本立てた。
「何だ?1杯だけか?相当弱いんだな・・・。」
アレクの言葉に首を振った。
「ううん、違うよ。飲んだのは一瓶だから。」
「へ?」
「だから~・・1瓶だってば。シャンパンて美味しいよね~つい飲み過ぎちゃったよ。」
「バッカやろ・・そんなに飲んだら酔っ払うに決まってるだろう?ほら、立てるかリア。もうバーベキューも御開きだぞ?それでおまえを呼びに来たんだからな?」
アレクが何か言ってるけど、もう私の頭にはうまく理解出来なかった。
「らめ・・立てない・・・。」
頭がグラグラしてバランスが取れない。
「・・・ったく・・しょうがないな・・。」
アレクはブツブツ言いながらも、何故か私の前で背中を向けてしゃがんだ。
「え?何?」
するとアレクはこちらを振り返ると言った。
「立って歩けないんだろう・・?ほら、おんぶしてやるからおぶされよ。」
「え~いいの?本当に?」
「ああ、ほら、遠慮するな。」
「うわ~い、ありがと。」
アレクの背中にしがみつくとアレクは膝を抱えて軽々と背負うと立ち上がった。
「おお!すごおい!力持ちだね。」
するとアレクが言った。
「当然だろう?リア1人背負えなくてどうするんだよ・・・。」
こうして私はアレクの背中におぶわれ・・・揺られているうちにいつしか・・アレクの背中の上で眠りに就いていた―。
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