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エピソード13 悪役令嬢の幕開け
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オリエンテーションが終わり、子息令嬢たちはそれぞれ自分たちの宿泊する部屋へと1人2人と戻って行く。いつの間にか王子様もアレクの姿も消えている。
「ねえ、リアンナ。貴女の部屋は何処なの?」
喧騒に紛れてフォスティーヌが尋ねてきた。
「私?私の部屋は3階だけど?」
「ええっ?!何、それ。3階って他にも使っている人いるの?」
「ううん。いないけど・・・あ、アレクが一緒だけど。それで何?3階使うと何か問題でもあるの?」
首を傾げて尋ねるとフォスティーヌは言った。
「だって、皆1階か2階の客室なのよ?3階なら窓から誰かの部屋に夜這いに行くのも不便でしょう?」
耳元で何とも恐ろしい事を行ってくるロザリア。
「な!よ・よ・夜這いって・・!」
思わず目をシロクロさせてしまう。
「あっ!しーっ!何大声で言うの、そんな単語をっ!」
フォスティーヌはキョロキョロしながら口元に人差し指を立ててくる。
「ね、ねぇ・・・こ、これってそういう趣旨の・・・その、サマースクールだったの?」
「う~ん・・・そうね。そういう人達が多いわね。」
さり気なく言うフォスティーヌに私は軽いショックを受けていた。ま・まさか・・・フォスティーヌは既に大人の階段を登ってしまっているのだろうか・・?気になる。非常に気になるけど・・・でも聞けないっ!だって私は男性とお付き合いした事なんか、17歳になっても一度も無いのだから。だけどこの話は誰にも内緒なのだけど。
「はぁ・・・とんでもないところに参加しちゃったかなぁ・・・。」
ため息をついていると、フォスティーヌが言う。
「ねえねえ、そう言えば私の荷物はどうなってるの?」
「あ!ごめん!私の部屋に置いてあるの。すぐに届けるからフォスティーヌの部屋番号教えてくれる?」
「私の部屋は105号室よ。」
「オッケー105号室だね。それじゃ、すぐに持ってくるから部屋で待っていて・・・。」
そう言いかけた時、フォスティーヌが言った。
「待ってっ!リアンナッ!」
「え・・エエッ?!一体何っ?!」
「王子様よ、王子様があそこのソファに座ってるの。」
フォスティーヌが指さした方向に王子様は居た。中央階段の付近に観葉植物に囲まれたちょっとしたソファと大理石のテーブルが置かれた休憩スペースがある。そこに王子様は座っていたのだが・・・向かい側にはアレクの姿が。2人は何やら真剣な顔で話し合い?をしているようだった。
「チャンスよ、リアンナ。」
フォスティーヌが耳元で囁いて来る。
「え?何がチャンスなの?」
「だ、か、ら・・・・私を虐めるチャンスよっ!」
「ええええ~・・・今からやるの?」
「ええ、そうよ。早く私を虐めてくれないと王子様がいなくなってしまうわ。」
「虐めるって言われても・・・。」
「いいから、早く私を虐める方法を今すぐ考えてっ!」
傍から聞いてると、私たちの会話は相当ぶっ飛んだ話だと思う。しかし、私の役目は悪役令嬢。そして父からの重圧・・・・。
「わ、分ったわよ・・。その代り、フォスティーヌが重いキャリーバックを自分で部屋に運ぶのよ?いい?」
私はチラリと王子様とアレクの様子を伺った。・・・2人とも何か飲み物を飲んでいる・・あの様子では多分まだ彼らはあそこにいるだろう。
「よし、それじゃフォスティーヌ、すぐに私の部屋へ来てっ!」
「分ったわっ!」
そして私とフォスティーヌは3階の私に宿泊する部屋へと向かった―。
***
「ほら!何してるのっ!フォスティーヌさんっ!早く荷物を持って降りてきなさいよっ!」
私はわざと大声で重いキャリーバックを運ぶフォスティーヌに命令する。
「は、はい・・・リアンナさん・・・。」
フォスティーヌはその細腕で必死になってキャリーバックを運んでいるけど・・顔が真っ赤になってフウフウ言っている。
うわ・・・本当にきつそう・・・。それでも私は心を鬼?にして叱責する。
「ほら!ぐずぐずしないで運びなさいよっ!」
「は、はい・・・。」
私はチラリと王子様の方を見ると、彼は何事かとこちらを注視している。アレクも私をじっと見てるが、刺すような視線が耐え難い。
「お、重い・・・。」
そこへようやく階段を降りてきたフォスティーヌが現れる。
「全く、貴女はぐずねえ。早く部屋に運んで頂戴っ!」
王子様を意識しつつ、尚もフォスティーヌに叱責しているとついに王子様が立ち上がってこちらへ近づいて来た―。
「ねえ、リアンナ。貴女の部屋は何処なの?」
喧騒に紛れてフォスティーヌが尋ねてきた。
「私?私の部屋は3階だけど?」
「ええっ?!何、それ。3階って他にも使っている人いるの?」
「ううん。いないけど・・・あ、アレクが一緒だけど。それで何?3階使うと何か問題でもあるの?」
首を傾げて尋ねるとフォスティーヌは言った。
「だって、皆1階か2階の客室なのよ?3階なら窓から誰かの部屋に夜這いに行くのも不便でしょう?」
耳元で何とも恐ろしい事を行ってくるロザリア。
「な!よ・よ・夜這いって・・!」
思わず目をシロクロさせてしまう。
「あっ!しーっ!何大声で言うの、そんな単語をっ!」
フォスティーヌはキョロキョロしながら口元に人差し指を立ててくる。
「ね、ねぇ・・・こ、これってそういう趣旨の・・・その、サマースクールだったの?」
「う~ん・・・そうね。そういう人達が多いわね。」
さり気なく言うフォスティーヌに私は軽いショックを受けていた。ま・まさか・・・フォスティーヌは既に大人の階段を登ってしまっているのだろうか・・?気になる。非常に気になるけど・・・でも聞けないっ!だって私は男性とお付き合いした事なんか、17歳になっても一度も無いのだから。だけどこの話は誰にも内緒なのだけど。
「はぁ・・・とんでもないところに参加しちゃったかなぁ・・・。」
ため息をついていると、フォスティーヌが言う。
「ねえねえ、そう言えば私の荷物はどうなってるの?」
「あ!ごめん!私の部屋に置いてあるの。すぐに届けるからフォスティーヌの部屋番号教えてくれる?」
「私の部屋は105号室よ。」
「オッケー105号室だね。それじゃ、すぐに持ってくるから部屋で待っていて・・・。」
そう言いかけた時、フォスティーヌが言った。
「待ってっ!リアンナッ!」
「え・・エエッ?!一体何っ?!」
「王子様よ、王子様があそこのソファに座ってるの。」
フォスティーヌが指さした方向に王子様は居た。中央階段の付近に観葉植物に囲まれたちょっとしたソファと大理石のテーブルが置かれた休憩スペースがある。そこに王子様は座っていたのだが・・・向かい側にはアレクの姿が。2人は何やら真剣な顔で話し合い?をしているようだった。
「チャンスよ、リアンナ。」
フォスティーヌが耳元で囁いて来る。
「え?何がチャンスなの?」
「だ、か、ら・・・・私を虐めるチャンスよっ!」
「ええええ~・・・今からやるの?」
「ええ、そうよ。早く私を虐めてくれないと王子様がいなくなってしまうわ。」
「虐めるって言われても・・・。」
「いいから、早く私を虐める方法を今すぐ考えてっ!」
傍から聞いてると、私たちの会話は相当ぶっ飛んだ話だと思う。しかし、私の役目は悪役令嬢。そして父からの重圧・・・・。
「わ、分ったわよ・・。その代り、フォスティーヌが重いキャリーバックを自分で部屋に運ぶのよ?いい?」
私はチラリと王子様とアレクの様子を伺った。・・・2人とも何か飲み物を飲んでいる・・あの様子では多分まだ彼らはあそこにいるだろう。
「よし、それじゃフォスティーヌ、すぐに私の部屋へ来てっ!」
「分ったわっ!」
そして私とフォスティーヌは3階の私に宿泊する部屋へと向かった―。
***
「ほら!何してるのっ!フォスティーヌさんっ!早く荷物を持って降りてきなさいよっ!」
私はわざと大声で重いキャリーバックを運ぶフォスティーヌに命令する。
「は、はい・・・リアンナさん・・・。」
フォスティーヌはその細腕で必死になってキャリーバックを運んでいるけど・・顔が真っ赤になってフウフウ言っている。
うわ・・・本当にきつそう・・・。それでも私は心を鬼?にして叱責する。
「ほら!ぐずぐずしないで運びなさいよっ!」
「は、はい・・・。」
私はチラリと王子様の方を見ると、彼は何事かとこちらを注視している。アレクも私をじっと見てるが、刺すような視線が耐え難い。
「お、重い・・・。」
そこへようやく階段を降りてきたフォスティーヌが現れる。
「全く、貴女はぐずねえ。早く部屋に運んで頂戴っ!」
王子様を意識しつつ、尚もフォスティーヌに叱責しているとついに王子様が立ち上がってこちらへ近づいて来た―。
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