98 / 152
第7章 3 地下のレジスタンス
しおりを挟む
「あなた方は・・・一体何者なのですか?オスカー様からは元はあなた方は王宮に仕えていた家臣達で・・・追放された方たちだと伺っています。再起を図るとオスカー様は言っておられましたが・・・一体それはどういう事なのですか?」
するとシモンが一つ溜息をつくと言った。
「実は・・・私たちは『レジスタンス』なのです。勿論・・リーダーはオスカー様ですが・・。」
「レジスタンス・・?」
「世間では・・オスカー様がどのような言われ方をされているかはよく存じております。気性が激しく、手もつけられない人間・・・『クレイジープリンス』などと言われてもおりますが・・あれらは全てオスカー様の意思ではないのです。アイリス様はもうご存じかもしれませんが、オスカー様の中には3つの人格があります。その人格が生まれたのは全て『エルトリアの呪い』から身を回避する為・・・悪魔によって魂を分けられてしまったからです。本来なら最も濃い呪いを持つ魂を眠らせておくこと等・・悪魔にとってはたやすいことです。しかし・・オスカー様はある一定期間・・強制的に最も濃い呪いを持つ・・私たちは『黒いオスカー』と呼んでおりますが、
その彼に身体を支配されているのです。全てはオスカー様を陥れる為に・・実の父親である国王陛下が・・・!」
アルマンゾが悔しそうに言う。
「現国王のフリードリッヒ3世は・・20年以上前・・父君である前国王が崩御されるまでは・・・それは素晴らしい人徳者でした。当時、私はまだ幼い子供でしたが、よく覚えております。慈愛に満ちており・・城中の者達に好かれておりました。しかし、即位されてから・・まるで別人のように変わってしまったのです。次々と優秀な家臣たちを投獄し、追放された者もいます。中には処刑された者たち迄・・・!私の父も・・処刑されてしまいました・・!」
シモンが肩を震わせた。
「それは・・・前国王にとりついていた悪魔が・・今度はフリードリッヒ3世にとりついたからではないですか・・?」
私が尋ねると3人は驚いた顔でこちらを見た。
「アイリス様は・・・ご存じだったのですね?」
ヘルマンが私に尋ねる。
「はい、オスカー様から話は聞きましたから・・・。」
「そうですか・・・・。あの時からです。陛下が・・アイリス様の母君に異常な執着心を持つようになったのは・・・。アイリス様の母君が婚姻された時は・・怒り狂っておりました。結局他国の姫を妃に迎え入れ・・・少しは落ち着きを取り戻したのですが・・再び陛下はおかしくなってしまったのです。アイリス様・・貴女が生まれたことによって。」
シモンの言葉に私は思わずビクリとなってしまった。
その直後―
パタパタとこちらへ向かって駆けてくる足音が聞こえてきた。
「どうやら偵察隊が帰ってきたようんだな。」
アルマンゾが立ち上がると同時に部屋のドアがノックされた。
「ただいま戻りました。中へ入っても宜しいでしょうか?」
外側から声が聞こえてきた。
「ああ。入ってくれ。」
シモンが返事をするとドアがカチャリと開けられ、眼帯を掛けた男性が姿を見せた。
「あ・・貴方は・・・。」
「はい、ヴィンサントでございます。アイリス様。」
「よかった・・・貴方も無事だったのですね?」
「御心遣い感謝いたします。」
ヴィンサントはにこりと笑った。
「それで・・・ヴィンサント。オスカー様は見つかったか?」
シモンが尋ねた。
「いえ・・・それがまだ・・。ただし、陛下の傍に妙な女がついていました。」
「妙な女・・・?一体誰だ?」
「はい、その女は珍しい水色の髪を持ち・・・タバサと呼ばれておりました。」
「!」
タバサ・・・タバサ・オルフェン・・・!
70年前の記憶が再び蘇る。
やはり前世も今世も・・・タバサとフリードリッヒ3世は繋がっていたのだ―。
するとシモンが一つ溜息をつくと言った。
「実は・・・私たちは『レジスタンス』なのです。勿論・・リーダーはオスカー様ですが・・。」
「レジスタンス・・?」
「世間では・・オスカー様がどのような言われ方をされているかはよく存じております。気性が激しく、手もつけられない人間・・・『クレイジープリンス』などと言われてもおりますが・・あれらは全てオスカー様の意思ではないのです。アイリス様はもうご存じかもしれませんが、オスカー様の中には3つの人格があります。その人格が生まれたのは全て『エルトリアの呪い』から身を回避する為・・・悪魔によって魂を分けられてしまったからです。本来なら最も濃い呪いを持つ魂を眠らせておくこと等・・悪魔にとってはたやすいことです。しかし・・オスカー様はある一定期間・・強制的に最も濃い呪いを持つ・・私たちは『黒いオスカー』と呼んでおりますが、
その彼に身体を支配されているのです。全てはオスカー様を陥れる為に・・実の父親である国王陛下が・・・!」
アルマンゾが悔しそうに言う。
「現国王のフリードリッヒ3世は・・20年以上前・・父君である前国王が崩御されるまでは・・・それは素晴らしい人徳者でした。当時、私はまだ幼い子供でしたが、よく覚えております。慈愛に満ちており・・城中の者達に好かれておりました。しかし、即位されてから・・まるで別人のように変わってしまったのです。次々と優秀な家臣たちを投獄し、追放された者もいます。中には処刑された者たち迄・・・!私の父も・・処刑されてしまいました・・!」
シモンが肩を震わせた。
「それは・・・前国王にとりついていた悪魔が・・今度はフリードリッヒ3世にとりついたからではないですか・・?」
私が尋ねると3人は驚いた顔でこちらを見た。
「アイリス様は・・・ご存じだったのですね?」
ヘルマンが私に尋ねる。
「はい、オスカー様から話は聞きましたから・・・。」
「そうですか・・・・。あの時からです。陛下が・・アイリス様の母君に異常な執着心を持つようになったのは・・・。アイリス様の母君が婚姻された時は・・怒り狂っておりました。結局他国の姫を妃に迎え入れ・・・少しは落ち着きを取り戻したのですが・・再び陛下はおかしくなってしまったのです。アイリス様・・貴女が生まれたことによって。」
シモンの言葉に私は思わずビクリとなってしまった。
その直後―
パタパタとこちらへ向かって駆けてくる足音が聞こえてきた。
「どうやら偵察隊が帰ってきたようんだな。」
アルマンゾが立ち上がると同時に部屋のドアがノックされた。
「ただいま戻りました。中へ入っても宜しいでしょうか?」
外側から声が聞こえてきた。
「ああ。入ってくれ。」
シモンが返事をするとドアがカチャリと開けられ、眼帯を掛けた男性が姿を見せた。
「あ・・貴方は・・・。」
「はい、ヴィンサントでございます。アイリス様。」
「よかった・・・貴方も無事だったのですね?」
「御心遣い感謝いたします。」
ヴィンサントはにこりと笑った。
「それで・・・ヴィンサント。オスカー様は見つかったか?」
シモンが尋ねた。
「いえ・・・それがまだ・・。ただし、陛下の傍に妙な女がついていました。」
「妙な女・・・?一体誰だ?」
「はい、その女は珍しい水色の髪を持ち・・・タバサと呼ばれておりました。」
「!」
タバサ・・・タバサ・オルフェン・・・!
70年前の記憶が再び蘇る。
やはり前世も今世も・・・タバサとフリードリッヒ3世は繋がっていたのだ―。
28
あなたにおすすめの小説
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~
流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。
しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。
けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。
白い結婚の行方
宵森みなと
恋愛
「この結婚は、形式だけ。三年経ったら、離縁して養子縁組みをして欲しい。」
そう告げられたのは、まだ十二歳だった。
名門マイラス侯爵家の跡取りと、書面上だけの「夫婦」になるという取り決め。
愛もなく、未来も誓わず、ただ家と家の都合で交わされた契約だが、彼女にも目的はあった。
この白い結婚の意味を誰より彼女は、知っていた。自らの運命をどう選択するのか、彼女自身に委ねられていた。
冷静で、理知的で、どこか人を寄せつけない彼女。
誰もが「大人びている」と評した少女の胸の奥には、小さな祈りが宿っていた。
結婚に興味などなかったはずの青年も、少女との出会いと別れ、後悔を経て、再び運命を掴もうと足掻く。
これは、名ばかりの「夫婦」から始まった二人の物語。
偽りの契りが、やがて確かな絆へと変わるまで。
交差する記憶、巻き戻る時間、二度目の選択――。
真実の愛とは何かを、問いかける静かなる運命の物語。
──三年後、彼女の選択は、彼らは本当に“夫婦”になれるのだろうか?
虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
【完結】廃墟送りの悪役令嬢、大陸一の都市を爆誕させる~冷酷伯爵の溺愛も限界突破しています~
遠野エン
恋愛
王太子から理不尽な婚約破棄を突きつけられた伯爵令嬢ルティア。聖女であるライバルの策略で「悪女」の烙印を押され、すべてを奪われた彼女が追放された先は荒れ果てた「廃墟の街」。人生のどん底――かと思いきや、ルティアは不敵に微笑んだ。
「問題が山積み? つまり、改善の余地(チャンス)しかありませんわ!」
彼女には前世で凄腕【経営コンサルタント】だった知識が眠っていた。
瓦礫を資材に変えてインフラ整備、ゴロツキたちを警備隊として雇用、嫌われ者のキノコや雑草(?)を名物料理「キノコスープ」や「うどん」に変えて大ヒット!
彼女の手腕によって、死んだ街は瞬く間に大陸随一の活気あふれる自由交易都市へと変貌を遂げる!
その姿に、当初彼女を蔑んでいた冷酷伯爵シオンの心も次第に溶かされていき…。
一方、ルティアを追放した王国は経済が破綻し、崩壊寸前。焦った元婚約者の王太子がやってくるが、幸せな市民と最愛の伯爵に守られた彼女にもう死角なんてない――――。
知恵と才覚で運命を切り拓く、痛快逆転サクセス&シンデレラストーリー、ここに開幕!
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる