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第6章 21 逃走
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その声で少し冷静を取り戻した私はもがくのをやめておとなしくすると、塞がれていた手がどかされた。さらに囚われていた身体も自由にされたので、相手の顔を見る為に振り向いた。するとそこに立っていたのは謎の集落で私の足裏の怪我の治療を行ってくれた神官シモンの姿があった。
「あ・・・貴方はシモン神官・・・。」
「はい、左様でございます。アイリス様。」
「無事だったのですね?良かった・・・。ほかの方々はどうなったのですか?」
「ヘルマンやアルマンぞでしたら無事です。今、彼らはこの女神像の都市『リオス』の隠れ家に潜んでおります。」
「隠れ家・・?そんなものがあったのですか?」
「はい、他にお隣の町『自由都市・リーベルタース』にも私たちの隠れ家があります。アイリス様・・・イリヤ家の邸宅に近付くのはもはや危険です。イリヤ家は全員が軟禁状態の立場に置かれています。王家の手の者たちは・・・アイリス様、貴女がこの屋敷に戻ってくるのを待っているのです。もし捕まれば貴女は国王陛下に身柄が引き渡されてしまうでしょう。陛下の狙いは貴女なのです。」
「やっぱり・・・。そうだったのね。」
シモンの話を聞いて納得した。初めからフリードリッヒ3世はイリヤ家がオスカーを一時的に匿ったことを把握していたのだ。そして私がオスカーと逃げたことも・・!
私が出て行かなければ、お父様もお母さまも・・・そして使用人の人たちもどんな目に合わされるか分からない・・・っ!
意を決してイリヤ家へ行こうと足を踏み出した時・・・。
「アイリス様っ!どちらへ行かれるおつもりですかっ?!」
シモンに腕を掴まれ、引き留められた。
「離してっ!このままではお父様もお母さまも・・そしてあの屋敷の人たちが・・っ!」
「落ち着いて下さいっ!今アイリス様が出て行かれてもどうしようありません!恐らくウィンザード家はイリヤ家には手出しできないでしょう。何故なら彼らは女神像を恐れているからです。」
「え・・?女神像?」
「はい、そうです。この都市で争いを起こすものには女神像『リオス』によって天罰が下るという言い伝えが王家に伝わっているのです。」
「天罰が・・・下る・・?」
「はい。過去にもウィンザード家は・・この地を襲撃した直後に、王宮に巨大な落雷が降り注ぎ・・城にいた人々が大勢亡くなったそうです。」
「!」
知らなかった・・過去にそんな事があったなんて・・・・。
「ですからアイリス様のご両親や・・・使用人の方たちは恐らく大丈夫でしょう。逆に今アイリス様が現れたら、王家の思うツボです。まずは・・・私たちの隠れ家に行きましょう。」
シモンに手を差し出され・・私はその手を取った。
シモンが案内してくれた路地裏には1台の荷馬車止まっていた。荷台には大きな荷物がたくさん積まれている。
「アイリス様・・狭くて不自由でしょうが・・この荷物の下に隠れて下さい。実はこの荷台は二重底になっており、中に隠れることが出来るようになっています。町の中も王家の兵士達が監視しているので用心の為です。」
シモンは荷台の荷物をどかしながら私に言う。やがて荷物がどかされると、床板に扉が見えた。シモンは持ち手を引き上げると、そこには人が1人中に入れるような空間が現れた。
「アイリス様、どうぞこの中へお入り下さい。」
「分かりました・・・。」
シモンに促され、私は荷台に上がると二重底の仕掛けの中に身を隠した―。
「あ・・・貴方はシモン神官・・・。」
「はい、左様でございます。アイリス様。」
「無事だったのですね?良かった・・・。ほかの方々はどうなったのですか?」
「ヘルマンやアルマンぞでしたら無事です。今、彼らはこの女神像の都市『リオス』の隠れ家に潜んでおります。」
「隠れ家・・?そんなものがあったのですか?」
「はい、他にお隣の町『自由都市・リーベルタース』にも私たちの隠れ家があります。アイリス様・・・イリヤ家の邸宅に近付くのはもはや危険です。イリヤ家は全員が軟禁状態の立場に置かれています。王家の手の者たちは・・・アイリス様、貴女がこの屋敷に戻ってくるのを待っているのです。もし捕まれば貴女は国王陛下に身柄が引き渡されてしまうでしょう。陛下の狙いは貴女なのです。」
「やっぱり・・・。そうだったのね。」
シモンの話を聞いて納得した。初めからフリードリッヒ3世はイリヤ家がオスカーを一時的に匿ったことを把握していたのだ。そして私がオスカーと逃げたことも・・!
私が出て行かなければ、お父様もお母さまも・・・そして使用人の人たちもどんな目に合わされるか分からない・・・っ!
意を決してイリヤ家へ行こうと足を踏み出した時・・・。
「アイリス様っ!どちらへ行かれるおつもりですかっ?!」
シモンに腕を掴まれ、引き留められた。
「離してっ!このままではお父様もお母さまも・・そしてあの屋敷の人たちが・・っ!」
「落ち着いて下さいっ!今アイリス様が出て行かれてもどうしようありません!恐らくウィンザード家はイリヤ家には手出しできないでしょう。何故なら彼らは女神像を恐れているからです。」
「え・・?女神像?」
「はい、そうです。この都市で争いを起こすものには女神像『リオス』によって天罰が下るという言い伝えが王家に伝わっているのです。」
「天罰が・・・下る・・?」
「はい。過去にもウィンザード家は・・この地を襲撃した直後に、王宮に巨大な落雷が降り注ぎ・・城にいた人々が大勢亡くなったそうです。」
「!」
知らなかった・・過去にそんな事があったなんて・・・・。
「ですからアイリス様のご両親や・・・使用人の方たちは恐らく大丈夫でしょう。逆に今アイリス様が現れたら、王家の思うツボです。まずは・・・私たちの隠れ家に行きましょう。」
シモンに手を差し出され・・私はその手を取った。
シモンが案内してくれた路地裏には1台の荷馬車止まっていた。荷台には大きな荷物がたくさん積まれている。
「アイリス様・・狭くて不自由でしょうが・・この荷物の下に隠れて下さい。実はこの荷台は二重底になっており、中に隠れることが出来るようになっています。町の中も王家の兵士達が監視しているので用心の為です。」
シモンは荷台の荷物をどかしながら私に言う。やがて荷物がどかされると、床板に扉が見えた。シモンは持ち手を引き上げると、そこには人が1人中に入れるような空間が現れた。
「アイリス様、どうぞこの中へお入り下さい。」
「分かりました・・・。」
シモンに促され、私は荷台に上がると二重底の仕掛けの中に身を隠した―。
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