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第5章 9 レイフの反抗
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「これはこれはオスカー王子・・・よくここが分かりましたね?」
レイフは私を抱きしめたまま、オスカーから距離を取る。
「ああ、そうだ。お前たち2人が教室を出ていくのを偶然目にしたからな・・必死で後を追いかけたんだ。途中で見失ってしまったが、アイリスの悲鳴が聞こえてきたから、ここにいる事が分かったんだ。」
そしてオスカーはレイフに手を伸ばすと言った。
「レイフッ!アイリスは俺の婚約者だっ!その手を放せっ!」
「婚約者・・・笑わせないで頂きたい。もともとはウィンザード家が勝手にイリヤ家に申し込んできた話ではありませんか?第一2人は仮婚約の関係です。アイリスが拒否すればいつでも婚約解消出来るんですよね?」
私は信じられなかった。70年前はレイフはオスカーに忠誠を誓い、私を平気でオスカーに引き渡したのに、今はそのオスカーに対して反抗しているのだから。
それよりも・・レイフは自分がどれほどの強さで私を抱き締めているのか気付いていないのだろうか。骨がきしむほどの強さで目がクラクラしてくる。
「レ、レイフ・・・く・苦しいわ・・離して・・・。」
するとレイフは一瞬ハッとなり私を抱き締める腕を緩めた。い、今のうちに・・・!
レイフの腕を振りほどくと、オスカーめがけて駆け寄った。私はレイフが怖かったからだ。一瞬流れ込んできたレイフの黒い思考・・・。まさかあんな恐ろしい事を考えているとは思わなかった。
「し、しまったっ!行くなっ!アイリスッ!」
レイフの腕が私に伸びる。
「オスカー様っ!」
私は必死でオスカーに手を伸ばすと、オスカーはぐいっと私の左腕を掴み、自分の胸に抱き寄せると、後を追ってきたレイフの胸を蹴り上げた。
ドスッ!!
鈍い音とともに、声も無く地面に崩れ落ちるレイフ。
「ゴホッ!ゴホッ!」
地面に崩れ落ちたレイフは激しく咳込んでいる。
「レイフ・・・。」
苦し気にうずくまり、咳込むレイフが心配になり思わず声を掛けた。
するとオスカーは言う。
「心配するな。あいつは王宮騎士団に籍をおく男だ。身体は十分鍛えているからこれぐらいはどうって事は無い。とりあえず、あいつはあのままここに捨て置けばいい。」
「で、ですが・・・。」
オスカーはいまだに私を抱き寄せたまま離さない。
「ア・・アイリス・・。」
一方のレイフは苦しげな様子で私を見上げている。
「お願です、オスカー様。レイフをこのままにしておくわけには・・。」
しかし、オスカーは有無を言わさず、私の右腕を掴むと言った。
「アイリス!あの男はほっておいてもしばらくすれば回復する。それよりも行くぞ!昼休みが終わってしまう!」
そして私の頭の中にはオスカーの言葉とは別の思考が流れ込できた。
< くそっ!あの男・・・俺のアイリスに狼藉を働こうとするなんて・・!アイリスの目の前でなければ切り殺してやるところだったのに! >
私はオスカーの思考を読んで、ぞっとした。頭の中で考えている事は嘘など付けないはず。と言う事は・・・まさか本当にオスカーは私がいなければレイフを殺すつもりだったのだろうか?
この時、私は悟った。エルトリアの呪いに侵されているオスカーには私が対応に注意しなければ・・・最悪犠牲者が出てしまうかもしれないのだと言う事を。
だからオスカーに手を引かれながら私は言った。
「オスカー様・・・申し訳ございませんでした。」
「ああ、そうだ。アイリス・・・あの幼馴染の男は危険だ。今後はあの男とは2人きりでは会うな?分かったか?」
「はい・・・。分かりました。」
ごめんなさい・・レイフ。
私は心の中でレイフに謝罪した―。
レイフは私を抱きしめたまま、オスカーから距離を取る。
「ああ、そうだ。お前たち2人が教室を出ていくのを偶然目にしたからな・・必死で後を追いかけたんだ。途中で見失ってしまったが、アイリスの悲鳴が聞こえてきたから、ここにいる事が分かったんだ。」
そしてオスカーはレイフに手を伸ばすと言った。
「レイフッ!アイリスは俺の婚約者だっ!その手を放せっ!」
「婚約者・・・笑わせないで頂きたい。もともとはウィンザード家が勝手にイリヤ家に申し込んできた話ではありませんか?第一2人は仮婚約の関係です。アイリスが拒否すればいつでも婚約解消出来るんですよね?」
私は信じられなかった。70年前はレイフはオスカーに忠誠を誓い、私を平気でオスカーに引き渡したのに、今はそのオスカーに対して反抗しているのだから。
それよりも・・レイフは自分がどれほどの強さで私を抱き締めているのか気付いていないのだろうか。骨がきしむほどの強さで目がクラクラしてくる。
「レ、レイフ・・・く・苦しいわ・・離して・・・。」
するとレイフは一瞬ハッとなり私を抱き締める腕を緩めた。い、今のうちに・・・!
レイフの腕を振りほどくと、オスカーめがけて駆け寄った。私はレイフが怖かったからだ。一瞬流れ込んできたレイフの黒い思考・・・。まさかあんな恐ろしい事を考えているとは思わなかった。
「し、しまったっ!行くなっ!アイリスッ!」
レイフの腕が私に伸びる。
「オスカー様っ!」
私は必死でオスカーに手を伸ばすと、オスカーはぐいっと私の左腕を掴み、自分の胸に抱き寄せると、後を追ってきたレイフの胸を蹴り上げた。
ドスッ!!
鈍い音とともに、声も無く地面に崩れ落ちるレイフ。
「ゴホッ!ゴホッ!」
地面に崩れ落ちたレイフは激しく咳込んでいる。
「レイフ・・・。」
苦し気にうずくまり、咳込むレイフが心配になり思わず声を掛けた。
するとオスカーは言う。
「心配するな。あいつは王宮騎士団に籍をおく男だ。身体は十分鍛えているからこれぐらいはどうって事は無い。とりあえず、あいつはあのままここに捨て置けばいい。」
「で、ですが・・・。」
オスカーはいまだに私を抱き寄せたまま離さない。
「ア・・アイリス・・。」
一方のレイフは苦しげな様子で私を見上げている。
「お願です、オスカー様。レイフをこのままにしておくわけには・・。」
しかし、オスカーは有無を言わさず、私の右腕を掴むと言った。
「アイリス!あの男はほっておいてもしばらくすれば回復する。それよりも行くぞ!昼休みが終わってしまう!」
そして私の頭の中にはオスカーの言葉とは別の思考が流れ込できた。
< くそっ!あの男・・・俺のアイリスに狼藉を働こうとするなんて・・!アイリスの目の前でなければ切り殺してやるところだったのに! >
私はオスカーの思考を読んで、ぞっとした。頭の中で考えている事は嘘など付けないはず。と言う事は・・・まさか本当にオスカーは私がいなければレイフを殺すつもりだったのだろうか?
この時、私は悟った。エルトリアの呪いに侵されているオスカーには私が対応に注意しなければ・・・最悪犠牲者が出てしまうかもしれないのだと言う事を。
だからオスカーに手を引かれながら私は言った。
「オスカー様・・・申し訳ございませんでした。」
「ああ、そうだ。アイリス・・・あの幼馴染の男は危険だ。今後はあの男とは2人きりでは会うな?分かったか?」
「はい・・・。分かりました。」
ごめんなさい・・レイフ。
私は心の中でレイフに謝罪した―。
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