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第187話 セシルの救出
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誰か人を呼んで来るのは私の足では時間がかかってしまう。
まして、こんな雨ざらしの中にセシルを放って置くわけにはいかない。
「駄目だわ……。もう、こうなったら……」
意を決し、さしていた傘を閉じると車椅子のハンドルを握りしめて私は教会を目指して歩き出した。
ザァザァと激しく降りしきる雨の中、私は荒い息を吐きながらセシルを乗せた車椅子を押して教会目指して歩き続けた。
「はぁ…はぁ…」
冷たい雨であっという間に身体は冷え、体力を奪われていく。
こんな長い間雨に打たれて、セシルは大丈夫なのだろうか?
私は一刻も早く教会に辿り着くために必死になって車椅子を押して歩き続けた――。
****
どのくらい歩き続けただろうか?
ようやく教会に辿り着くことが出来た。
急いで屋根のある入口まで車椅子を入れると、教会の扉を開けようとドアノブを掴んだものの開けることが出来ない。
中は鍵が掛けられていたのだ。
「そ、そんな……誰もいないのかしら……?」
ドンドンッ!!
「お願いです!開けてくださいっ!」
激しくドアを叩いて何度も声を掛けると、ようやく扉が開かれて中から神父様が現れた。
「ど、どうなさったのですかっ?!びしょ濡れではありませんかっ!」
「話は後です。それよりも彼をお願いしますっ!」
神父様の質問に答える時間も惜しい私背後を指さした。そこには車椅子の上で意識を失い、ぐったりしたセシルが座っている。
「こ、これは何ということでしょう!」
神父様は驚き、急いでセシルの元へ駆け寄ると車椅子を押しながら私に声を掛けてきた。
「すぐに暖炉のある部屋にご案内します!中へお入り下さい!」
「ありがとうございます。先に彼をお願いします。私は行かなければならないところがあるので」
すると私の言葉に驚いたのか、神父様が目を見開いた。
「何ですって?貴女も酷く濡れているではありませんか。すぐに暖炉に当たらないと」
「ええ。ですが馬車を待たせてあるのです。すみませんが暫くの間、教会に私達を置いて頂けませんか?」
このままびしょ濡れで身体が冷え切ったセシルを馬車に乗せるわけにはいかない。
「ええ……私の方は構いませんが……」
「すみません、では馬車には帰って貰うように伝えてきますっ!」
私は傘を指すと、急いで馬車を待たせてある場所に向かった――。
****
御者は私がびしょ濡れで現れたことに大変驚いていたけれども、事情を話すと納得してくれた。
そして私とセシルの着替えを持ってきてもらうように伝えると、急いで走り去って行った。
「早くセシルの元へ向かわなければ!」
踵を返し、私は急いで教会へ戻ることにした。
扉を開けて中へ入ると、ちょうど神父様が暖炉に火を起こしている最中だった。
「あ、どうぞ中へお入り下さい!」
「ありがとうございます」
震えながら暖炉に近づき、車椅子の上にいるセシルを見た。
「申し訳ございません。あいにく今、薪がくべられている暖炉はこの部屋しかありませんので」
神父様は申し訳な下げに頭を下げてきた。
「いえ、火があるだけで十分です」
けれど、濡れた衣服が身体に貼り付き、寒くて寒くてたまらない。
恐らくセシルも相当寒いに違いない……。
私は意識を無くしたセシルを見つめた――。
まして、こんな雨ざらしの中にセシルを放って置くわけにはいかない。
「駄目だわ……。もう、こうなったら……」
意を決し、さしていた傘を閉じると車椅子のハンドルを握りしめて私は教会を目指して歩き出した。
ザァザァと激しく降りしきる雨の中、私は荒い息を吐きながらセシルを乗せた車椅子を押して教会目指して歩き続けた。
「はぁ…はぁ…」
冷たい雨であっという間に身体は冷え、体力を奪われていく。
こんな長い間雨に打たれて、セシルは大丈夫なのだろうか?
私は一刻も早く教会に辿り着くために必死になって車椅子を押して歩き続けた――。
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どのくらい歩き続けただろうか?
ようやく教会に辿り着くことが出来た。
急いで屋根のある入口まで車椅子を入れると、教会の扉を開けようとドアノブを掴んだものの開けることが出来ない。
中は鍵が掛けられていたのだ。
「そ、そんな……誰もいないのかしら……?」
ドンドンッ!!
「お願いです!開けてくださいっ!」
激しくドアを叩いて何度も声を掛けると、ようやく扉が開かれて中から神父様が現れた。
「ど、どうなさったのですかっ?!びしょ濡れではありませんかっ!」
「話は後です。それよりも彼をお願いしますっ!」
神父様の質問に答える時間も惜しい私背後を指さした。そこには車椅子の上で意識を失い、ぐったりしたセシルが座っている。
「こ、これは何ということでしょう!」
神父様は驚き、急いでセシルの元へ駆け寄ると車椅子を押しながら私に声を掛けてきた。
「すぐに暖炉のある部屋にご案内します!中へお入り下さい!」
「ありがとうございます。先に彼をお願いします。私は行かなければならないところがあるので」
すると私の言葉に驚いたのか、神父様が目を見開いた。
「何ですって?貴女も酷く濡れているではありませんか。すぐに暖炉に当たらないと」
「ええ。ですが馬車を待たせてあるのです。すみませんが暫くの間、教会に私達を置いて頂けませんか?」
このままびしょ濡れで身体が冷え切ったセシルを馬車に乗せるわけにはいかない。
「ええ……私の方は構いませんが……」
「すみません、では馬車には帰って貰うように伝えてきますっ!」
私は傘を指すと、急いで馬車を待たせてある場所に向かった――。
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御者は私がびしょ濡れで現れたことに大変驚いていたけれども、事情を話すと納得してくれた。
そして私とセシルの着替えを持ってきてもらうように伝えると、急いで走り去って行った。
「早くセシルの元へ向かわなければ!」
踵を返し、私は急いで教会へ戻ることにした。
扉を開けて中へ入ると、ちょうど神父様が暖炉に火を起こしている最中だった。
「あ、どうぞ中へお入り下さい!」
「ありがとうございます」
震えながら暖炉に近づき、車椅子の上にいるセシルを見た。
「申し訳ございません。あいにく今、薪がくべられている暖炉はこの部屋しかありませんので」
神父様は申し訳な下げに頭を下げてきた。
「いえ、火があるだけで十分です」
けれど、濡れた衣服が身体に貼り付き、寒くて寒くてたまらない。
恐らくセシルも相当寒いに違いない……。
私は意識を無くしたセシルを見つめた――。
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