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第179話 母との面会
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「え?エルザのお母さん?だったら中に入ってもらったほうがいいだろう?」
何も事情を知らないセシルは呑気な口調で私に声を掛けてきた。
「で、でも……」
セシルは私の両親からよく思われていないと言う事実に何も気付いていない。
私は以前から母に手紙で何度も尋ねられていたのだ。
一体、いつまでアンバー家にいるのか、セシルの記憶は戻る気配はあるのかと。
挙げ句に母は疑っていた。
本当はセシルはとっくに記憶が戻っているにも関わらず、私を手放したくない為にわざと記憶が戻らないフリをしているのではないだろうかと思っているのだ。
「エルザ?」
再びセシルは私に声を掛けて来た。
「あ、ご、ごめんなさい。母と‥‥その2人で話したいこともあるから…席を外しても構わないかしら?」
やはりセシルの前で母と話をするわけにはいかない。
「ああ。それは少しも構わないよ。母娘だけで話したいこともあるだろうしな」
「ええ、そうなの。ごめんなさい、ルークは一緒に連れて行くわね」
私は席を立つとベビーベッドで眠っているルークを抱き上げて部屋を出た。
「ごめんなさい、チャールズさん」
部屋を出ると、廊下で待っていたチャールズさんに謝罪した。
「いえ、こちらこそお忙しいところ申し訳ございません。夫人は応接室でお待ちになっております。早速参りましょう」
「はい」
そして私はチャールズさんに連れられて応接室へ向かった。
「エルザ様、セシル様とお仕事中だったのですよね?」
「ええ、そうです。でも私の仕事と言っても、殆どセシルの補佐的な仕事のようなものですから」
「いえ、そのようなことはございません。セシル様はいつもエルザ様に仕事を手伝って貰って助かっていると仰っておられます」
「まぁ、そうなのですか?」
「はい、そうです」
「そう言って貰えると嬉しいわ」
元々私は働くのは好きだった。
自分の働きぶりを人から褒められるのは嬉しい事だった。
「こちらでございます」
チャールズさんと話をしていると、いつの間にか応接室の前に来ていた。
「どうもありがとうございます」
「いえ、それではお茶の準備をして参ります」
チャールズさんは頭を下げると、その場を去って行った。
「お母様……一体何の用があって来たのかしら…?」
私は憂鬱な気持ちで応接室の扉をノックした。
コンコン
「お母様、入るわね」
扉を開けて部屋の中に入ると、ソファに座っていた母が立ち上がってこちらを見た。
「エルザ、久しぶりね。1カ月ぶりくらいかしら?」
「ええ、そうね。いらっしゃい、お母様」
眠っているルークを抱いたまま部屋に入ってくると、母が嬉しそうに笑みを浮かべた。
「まぁルークも久しぶりね。ほんの少しの間見ないだけでも大きくなったわね」
「そうなの?」
毎日ルークを見ている私にはあまり変化が分からなかった。
「ええ、そうよ。それじゃ、早速座って頂戴。今日は貴女に話があって訪ねて来たのだから」
「はい…」
私は緊張する面持ちで母の向かい側に座った――。
何も事情を知らないセシルは呑気な口調で私に声を掛けてきた。
「で、でも……」
セシルは私の両親からよく思われていないと言う事実に何も気付いていない。
私は以前から母に手紙で何度も尋ねられていたのだ。
一体、いつまでアンバー家にいるのか、セシルの記憶は戻る気配はあるのかと。
挙げ句に母は疑っていた。
本当はセシルはとっくに記憶が戻っているにも関わらず、私を手放したくない為にわざと記憶が戻らないフリをしているのではないだろうかと思っているのだ。
「エルザ?」
再びセシルは私に声を掛けて来た。
「あ、ご、ごめんなさい。母と‥‥その2人で話したいこともあるから…席を外しても構わないかしら?」
やはりセシルの前で母と話をするわけにはいかない。
「ああ。それは少しも構わないよ。母娘だけで話したいこともあるだろうしな」
「ええ、そうなの。ごめんなさい、ルークは一緒に連れて行くわね」
私は席を立つとベビーベッドで眠っているルークを抱き上げて部屋を出た。
「ごめんなさい、チャールズさん」
部屋を出ると、廊下で待っていたチャールズさんに謝罪した。
「いえ、こちらこそお忙しいところ申し訳ございません。夫人は応接室でお待ちになっております。早速参りましょう」
「はい」
そして私はチャールズさんに連れられて応接室へ向かった。
「エルザ様、セシル様とお仕事中だったのですよね?」
「ええ、そうです。でも私の仕事と言っても、殆どセシルの補佐的な仕事のようなものですから」
「いえ、そのようなことはございません。セシル様はいつもエルザ様に仕事を手伝って貰って助かっていると仰っておられます」
「まぁ、そうなのですか?」
「はい、そうです」
「そう言って貰えると嬉しいわ」
元々私は働くのは好きだった。
自分の働きぶりを人から褒められるのは嬉しい事だった。
「こちらでございます」
チャールズさんと話をしていると、いつの間にか応接室の前に来ていた。
「どうもありがとうございます」
「いえ、それではお茶の準備をして参ります」
チャールズさんは頭を下げると、その場を去って行った。
「お母様……一体何の用があって来たのかしら…?」
私は憂鬱な気持ちで応接室の扉をノックした。
コンコン
「お母様、入るわね」
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「ええ、そうよ。それじゃ、早速座って頂戴。今日は貴女に話があって訪ねて来たのだから」
「はい…」
私は緊張する面持ちで母の向かい側に座った――。
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