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第104話 新婚旅行
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「し、新婚旅行って…?」
「うん。エルザももう7ヶ月目に入ったし…悪阻も治まったところだから、2人で旅行したいと思ってね」
フィリップは笑顔で言うけれども…。
「で、でも…フィリップ。その身体で…」
旅行できるの?
とは…とても言い出せなかった。
するとフィリップは私の言いたいことが分かっていたのか笑みを浮かべた。
「身体のことなら大丈夫だよ。僕達の新婚旅行ではあるけどね、主治医がついてきてくれることになっているんだ。勿論シャロン先生も旅行についてきてくれるよ」
「え…?それって…」
「うん…ごめん。実はもう旅行の予定を組んでしまっているんだ。エルザのことを驚かせたくて、内緒にしていたんだけど…勝手なことをしてごめん。だけど…どうしても2人の思い出が欲しかったんだ…」
申し訳無さそうに頭を下げてくるフィリップ。
けれど、彼の気持ちがどれほど嬉しかったか…。
「ありがとう、フィリップ。私…とても幸せよ。貴方と結婚できて本当に良かったわ」
「僕もだよ、エルザ。僕と結婚してくれて…ありがとう」
そう、例え一緒に過ごせるのが残り僅かでも…愛する人と一緒にいられる幸せを私は噛み締めていた。
本当は泣きたい気持ちで一杯だった。フィリップもきっとそうだったと思う。
けれど、私達は最後の刻が来るまで…泣くのはやめようと決めたていたから―。
その後…慌ただしく旅行の準備を始め…3日後、2週間の予定で私達は汽車に載って避暑地へ向った―。
*****
汽車を乗り継いで丸1日かけて訪れた場所は『ベリル』という小さな小国で、避暑地として有名で多くの貴族が訪れる美しい国だった。
この小国は海と森という2つの自然に恵まれた国で、観光産業で成り立っている国だった。
私達が宿泊するホテルは緑に囲まれた小高い丘に建てられた3階建てのホテルだった。
部屋は私とフィリップの体調を考えて1階にあり、両隣にそれぞれ私の主治医であるシャロン先生、そしてフィリップの主治医エドモンド先生が宿泊している。
2人の先生は私達の新婚旅行の妨げにならないようにと、いつも少し離れた場所で見守ってくれるのがとてもありがたかった。
長旅でホテルに到着した私達は、この日はゆっくり休むことにして明日から少しずつ観光することに決めた。
18時―
今、私とフィリップはバルコニーに置かれた椅子に座り、ここから見える海を2人で見つめていた。
そろそろ日が沈む頃で、空は茜色に染まり。オレンジ色の太陽がゆっくり水平線に沈もうとしている。
「フィリップ…海に夕日が沈んでいく光景…私、初めて見たわ」
その美しい光景に私はすっかり心を奪われていた。
「うん。僕も実は初めてなんだ」
フィリップの言葉はあまりにも意外だった。
「え…?そうなの?」
「うん。そうだよ。だから初めて見るこの美しい景色を2人で見ることが出来て…本当に良かったよ」
そしてフィリップの顔が近付いてくる。
目を閉じると、すぐにフィリップの唇が重ねられる。
こうして私とフィリップは、オレンジ色の太陽に照らされながら…いつまでも飽きること無くキスを交わした。
どうか、この幸せな時が…願わくば永遠に続きますようにと心の中で願いながら―。
「うん。エルザももう7ヶ月目に入ったし…悪阻も治まったところだから、2人で旅行したいと思ってね」
フィリップは笑顔で言うけれども…。
「で、でも…フィリップ。その身体で…」
旅行できるの?
とは…とても言い出せなかった。
するとフィリップは私の言いたいことが分かっていたのか笑みを浮かべた。
「身体のことなら大丈夫だよ。僕達の新婚旅行ではあるけどね、主治医がついてきてくれることになっているんだ。勿論シャロン先生も旅行についてきてくれるよ」
「え…?それって…」
「うん…ごめん。実はもう旅行の予定を組んでしまっているんだ。エルザのことを驚かせたくて、内緒にしていたんだけど…勝手なことをしてごめん。だけど…どうしても2人の思い出が欲しかったんだ…」
申し訳無さそうに頭を下げてくるフィリップ。
けれど、彼の気持ちがどれほど嬉しかったか…。
「ありがとう、フィリップ。私…とても幸せよ。貴方と結婚できて本当に良かったわ」
「僕もだよ、エルザ。僕と結婚してくれて…ありがとう」
そう、例え一緒に過ごせるのが残り僅かでも…愛する人と一緒にいられる幸せを私は噛み締めていた。
本当は泣きたい気持ちで一杯だった。フィリップもきっとそうだったと思う。
けれど、私達は最後の刻が来るまで…泣くのはやめようと決めたていたから―。
その後…慌ただしく旅行の準備を始め…3日後、2週間の予定で私達は汽車に載って避暑地へ向った―。
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汽車を乗り継いで丸1日かけて訪れた場所は『ベリル』という小さな小国で、避暑地として有名で多くの貴族が訪れる美しい国だった。
この小国は海と森という2つの自然に恵まれた国で、観光産業で成り立っている国だった。
私達が宿泊するホテルは緑に囲まれた小高い丘に建てられた3階建てのホテルだった。
部屋は私とフィリップの体調を考えて1階にあり、両隣にそれぞれ私の主治医であるシャロン先生、そしてフィリップの主治医エドモンド先生が宿泊している。
2人の先生は私達の新婚旅行の妨げにならないようにと、いつも少し離れた場所で見守ってくれるのがとてもありがたかった。
長旅でホテルに到着した私達は、この日はゆっくり休むことにして明日から少しずつ観光することに決めた。
18時―
今、私とフィリップはバルコニーに置かれた椅子に座り、ここから見える海を2人で見つめていた。
そろそろ日が沈む頃で、空は茜色に染まり。オレンジ色の太陽がゆっくり水平線に沈もうとしている。
「フィリップ…海に夕日が沈んでいく光景…私、初めて見たわ」
その美しい光景に私はすっかり心を奪われていた。
「うん。僕も実は初めてなんだ」
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「え…?そうなの?」
「うん。そうだよ。だから初めて見るこの美しい景色を2人で見ることが出来て…本当に良かったよ」
そしてフィリップの顔が近付いてくる。
目を閉じると、すぐにフィリップの唇が重ねられる。
こうして私とフィリップは、オレンジ色の太陽に照らされながら…いつまでも飽きること無くキスを交わした。
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