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2-2 朱莉の初体験
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「おい!どういう事だ、翔っ!」
琢磨は病院の中庭で翔に詰め寄っていた。今明日香は入院前検査と言う事で、様々な検査を受ける為に医師と看護師たちの元に預けてある。勿論病院側は明日香が出産して10日しか経過していない事も了承済みだ。
車の中で明日香は琢磨の腕に絡みついたまま、片時も離れないし、やけに甘えてばかりだった一方、翔には見向きもしないので、琢磨は不思議でならなかったのだ。
翔は溜息をつきながら言った。
「分かってるよ・・・。今から話すからまずは落ち着け。言っておくけどな・・・俺だって辛いんだぞ?最も今の俺の気持ちなんかお前には理解出来ないだろうがな。」
その翔の口ぶりに琢磨はいらついた。
「お前・・・一体どの口がそんな事言ってるんだよ?!今迄自分達の事だけを考えて朱莉さんを踏み躙って来たし、朱莉さんを庇った俺の事も・・・クビにしておきながら、挙句に今更俺を呼び出して来るし。それに・・一体明日香ちゃんはどうなっているんだ?!俺に対するあの態度・・・明らかにおかしいだろうっ?!」
すると翔は琢磨を睨み付けた。
「琢磨・・・お前、明日香の気持ち・・・気付いていなかったのか?」
「?何の事だよ?」
「明日香はな・・・ずっとお前の事が好きだったんだよ!」
「な・・・何だって・・・?」
「明日香は中学生の時から・・・。琢磨、お前の事がずっと好きだったんだ。お前はその事に気が付いていなかったのか?」
「う・・嘘だろう?だって明日香ちゃんはそんな素振りは一度も・・・。」
「ああ、そうだ。明日香はプライドが高い女だから自分からお前に告白する事が出来なかったんだよ。本当はお前の事が好きでたまらなかったのに、琢磨。お前はちっともその事に気が付かないから明日香も意地を張ってお前に反発していたんだ。挙句にお前・・・高2の終わりに他校の女性と交際し始めたよな?」
「・・・。」
琢磨は黙ってその話を聞いていた。
「それで、明日香はショックを受けて・・・俺が明日香を慰めている内に・・。」
「お前達は恋人同士になったっていうんだろう?」
琢磨は肩をすくめると言った。
「ああ、そうだ。でも・・今更かもしれないが、そう思っていたのは俺だけだったのかもしれないな・・・。ひょっとすると明日香が今も好きなのは・・琢磨、お前なんじゃないのか?もし・・・このまま明日香の記憶が戻らなければ・・・。明日香の事を頼めるか・・・?」
翔は悲し気な目で琢磨を見た。
「お・・・お前・・・・今自分が何を言ってるのか・・・分かっているのか・・・?」
琢磨の声は、震えていた—。
羽田空港に1人取り残されてしまった朱莉は呆然とその場に立ち尽くしていたが、その時ふと朱莉の抱いている蓮から何とも言えない香りを感じた。
「うわあ・・・ミルクのような匂いがする・・・。」
そしてスリングの中でスヤスヤと眠る赤子の姿を見つめた。とても小さくて・・そして温かな身体。心臓の動く音が朱莉に伝わって来る。
「フフフフ・・・なんて可愛いんだろう・・・。」
朱莉の中で、蓮に対する愛しさが募って来た。朱莉は思わず眠っている蓮に頬を擦りよせると言った。
「初めまして。レンちゃん。今日から私が・・・・期間限定のママよ。よろしくね。」
そしてそっと抱きしめた—。
朱莉はスリングの中にいる蓮を宝物のように抱きしめると、キャリーケースを引きずって駐車場へと向かった。
(レンちゃんが起きる前に早く帰らなくちゃ。だから・・・家に帰るまで・・・眠っていてね・・。)
車に着くと、後部座席に設置したチャイルドシートに眠っている蓮を降ろし、ベルトで固定すると笑顔で言った。
「安全運転で行くからね。」
朱莉は早く言葉を覚えられるように、沢山話しかけてあげようと思っていた。何より会話に飢えていた朱莉に取って、蓮は格好の話し相手になってくれるに違いないと朱莉は考えていたのだ。
その後―
無事に駐車場までたどり着く事が出来た朱莉は後部座席に回って蓮の様子を見てみるが、まだチャイルドシートの中で眠っている。このチャイルドシートは着脱式になって降り、持ち手が付いていて運べる仕様になっていた。
そこで朱莉はまずキャリーケースを車から降ろし、チャイルドシートを車から外した。そして眠ったままの蓮を乗せたチャイルドシートを持つと、エレベーターホールへ向かった。
部屋の階数ボタンを押し、エレベーターに乗り込むと朱莉はチャイルドシートで眠る蓮を見つめる。
(本当に・・・何て可愛いんだろう・・・。他の女性が産んだ子供でもこんなに愛おしく感じるのね・・・。)
朱莉は今幸せ一杯だった。例え仮初でも・・・一緒に暮らす家族が出来たのだ。
蓮には自分の持てる限りの愛情を注いで大切に育てていこうと朱莉は心の中で誓った。
玄関の鍵を開けて、中へ入ると朱莉は早速床にそっとチャイルドシートを降ろすと、手を洗いに行った。
そしてチャイルドシートを覗きこみ、驚いた。
何と蓮が目を開けていたのである。
「うわあ・・・おめめ開けたの?でも・・・確かまだ目は殆ど見えていないんだよね・・・・。」
すると・・徐々に蓮の顔がクシャリと歪み初め・・・。
「ホギャアアアアア・・・・・ッ」
弱々しい声で泣き始めた。
「大変っ!」
朱莉は慌てて抱き上げると、横抱きにして頭を支えた。赤ん坊の温かい体温がとても心地よかった。
まだ弱々しく泣く蓮に朱莉は気が付いた。
「あ!もしかしておむつが汚れているのかな?」
朱莉は慎重に蓮を抱きかかえながら、防水シーツを敷いたベビーベッドに寝かせると蓮のおむつが汚れていなか確認してみる。
するとやはり既におむつの中は汚れていた。
「ごめんね。レンちゃん。すぐにおむつ交換するからね?」
朱莉はおむつを取り出し、あらかじめ温めておいたおしりふきで、優しく汚れを拭きとると、手際よくおむつ交換をした。これも何回も人形で練習して来たおかげである。
それでもおむつを交換してもまだ弱々しく蓮は泣いている。
「お腹空いているのかな?待っていてね?すぐにミルクを用意するから。」
ミルクづくりも何回も朱莉は練習して来た。
予め煮沸消毒しておいた哺乳瓶に粉ミルクを入れ、あらかじめ沸騰させてポットに入れておいたお湯を入れて、良く振ってミルクを溶かす。そして湯冷ましをメモリ迄入れて、人肌まで冷ますとまだ泣き続けていた蓮をベビーベッドから抱き上げた。
「はい、レンちゃん。ミルクですよ~。」
朱莉はレンを抱き上げ、片手で頭を支えると哺乳瓶を咥えさせた。すると蓮はすぐに泣き止み、ミルクをコクンコクンと飲み始めた。
(うわあああ・・・・本当に何て可愛いんだろう・・・。)
朱莉は頬を染めて蓮の様子をじっと見ていた。やがて満足したのだろうか、蓮は飲むのをやめて、眠ってしまった。
「はい、それではゲップしましょうね~。」
朱莉は自分の肩に蓮を支えるように乗せると背中を優しく撫で続けた。すると朱莉の耳元で可愛らしいゲップが聞こえた。それを確認した朱莉は改めて蓮を抱きかかえると言った。
「フフフ・・・本当に何て可愛らしいんだろう・・・。レンちゃん・・・。」
眠っている蓮の頬にそっと触れると、リビングに置いた予備のベビーベッドに降ろすと、育児日記を取り出した。
11月3日 (日)
本日、蓮ちゃんが家にやってきました。
14:20 おむつ替えの後に始めて飲んだミルクの量は70ml。
朱莉はそこまで書くと、そっと立ち上がり蓮の様子を見ると続きを書き始めた。
授乳後、すぐにお休みタイムに入りました。
蓮ちゃん、これからよろしくお願いします。
そこまで書くと、朱莉は育児日記を閉じると呟いた。
「良かった・・・。全てが初体験だったけど・・・旨く出来て・・。」
そして、朱莉は遅めの昼食の準備を始めた—。
琢磨は病院の中庭で翔に詰め寄っていた。今明日香は入院前検査と言う事で、様々な検査を受ける為に医師と看護師たちの元に預けてある。勿論病院側は明日香が出産して10日しか経過していない事も了承済みだ。
車の中で明日香は琢磨の腕に絡みついたまま、片時も離れないし、やけに甘えてばかりだった一方、翔には見向きもしないので、琢磨は不思議でならなかったのだ。
翔は溜息をつきながら言った。
「分かってるよ・・・。今から話すからまずは落ち着け。言っておくけどな・・・俺だって辛いんだぞ?最も今の俺の気持ちなんかお前には理解出来ないだろうがな。」
その翔の口ぶりに琢磨はいらついた。
「お前・・・一体どの口がそんな事言ってるんだよ?!今迄自分達の事だけを考えて朱莉さんを踏み躙って来たし、朱莉さんを庇った俺の事も・・・クビにしておきながら、挙句に今更俺を呼び出して来るし。それに・・一体明日香ちゃんはどうなっているんだ?!俺に対するあの態度・・・明らかにおかしいだろうっ?!」
すると翔は琢磨を睨み付けた。
「琢磨・・・お前、明日香の気持ち・・・気付いていなかったのか?」
「?何の事だよ?」
「明日香はな・・・ずっとお前の事が好きだったんだよ!」
「な・・・何だって・・・?」
「明日香は中学生の時から・・・。琢磨、お前の事がずっと好きだったんだ。お前はその事に気が付いていなかったのか?」
「う・・嘘だろう?だって明日香ちゃんはそんな素振りは一度も・・・。」
「ああ、そうだ。明日香はプライドが高い女だから自分からお前に告白する事が出来なかったんだよ。本当はお前の事が好きでたまらなかったのに、琢磨。お前はちっともその事に気が付かないから明日香も意地を張ってお前に反発していたんだ。挙句にお前・・・高2の終わりに他校の女性と交際し始めたよな?」
「・・・。」
琢磨は黙ってその話を聞いていた。
「それで、明日香はショックを受けて・・・俺が明日香を慰めている内に・・。」
「お前達は恋人同士になったっていうんだろう?」
琢磨は肩をすくめると言った。
「ああ、そうだ。でも・・今更かもしれないが、そう思っていたのは俺だけだったのかもしれないな・・・。ひょっとすると明日香が今も好きなのは・・琢磨、お前なんじゃないのか?もし・・・このまま明日香の記憶が戻らなければ・・・。明日香の事を頼めるか・・・?」
翔は悲し気な目で琢磨を見た。
「お・・・お前・・・・今自分が何を言ってるのか・・・分かっているのか・・・?」
琢磨の声は、震えていた—。
羽田空港に1人取り残されてしまった朱莉は呆然とその場に立ち尽くしていたが、その時ふと朱莉の抱いている蓮から何とも言えない香りを感じた。
「うわあ・・・ミルクのような匂いがする・・・。」
そしてスリングの中でスヤスヤと眠る赤子の姿を見つめた。とても小さくて・・そして温かな身体。心臓の動く音が朱莉に伝わって来る。
「フフフフ・・・なんて可愛いんだろう・・・。」
朱莉の中で、蓮に対する愛しさが募って来た。朱莉は思わず眠っている蓮に頬を擦りよせると言った。
「初めまして。レンちゃん。今日から私が・・・・期間限定のママよ。よろしくね。」
そしてそっと抱きしめた—。
朱莉はスリングの中にいる蓮を宝物のように抱きしめると、キャリーケースを引きずって駐車場へと向かった。
(レンちゃんが起きる前に早く帰らなくちゃ。だから・・・家に帰るまで・・・眠っていてね・・。)
車に着くと、後部座席に設置したチャイルドシートに眠っている蓮を降ろし、ベルトで固定すると笑顔で言った。
「安全運転で行くからね。」
朱莉は早く言葉を覚えられるように、沢山話しかけてあげようと思っていた。何より会話に飢えていた朱莉に取って、蓮は格好の話し相手になってくれるに違いないと朱莉は考えていたのだ。
その後―
無事に駐車場までたどり着く事が出来た朱莉は後部座席に回って蓮の様子を見てみるが、まだチャイルドシートの中で眠っている。このチャイルドシートは着脱式になって降り、持ち手が付いていて運べる仕様になっていた。
そこで朱莉はまずキャリーケースを車から降ろし、チャイルドシートを車から外した。そして眠ったままの蓮を乗せたチャイルドシートを持つと、エレベーターホールへ向かった。
部屋の階数ボタンを押し、エレベーターに乗り込むと朱莉はチャイルドシートで眠る蓮を見つめる。
(本当に・・・何て可愛いんだろう・・・。他の女性が産んだ子供でもこんなに愛おしく感じるのね・・・。)
朱莉は今幸せ一杯だった。例え仮初でも・・・一緒に暮らす家族が出来たのだ。
蓮には自分の持てる限りの愛情を注いで大切に育てていこうと朱莉は心の中で誓った。
玄関の鍵を開けて、中へ入ると朱莉は早速床にそっとチャイルドシートを降ろすと、手を洗いに行った。
そしてチャイルドシートを覗きこみ、驚いた。
何と蓮が目を開けていたのである。
「うわあ・・・おめめ開けたの?でも・・・確かまだ目は殆ど見えていないんだよね・・・・。」
すると・・徐々に蓮の顔がクシャリと歪み初め・・・。
「ホギャアアアアア・・・・・ッ」
弱々しい声で泣き始めた。
「大変っ!」
朱莉は慌てて抱き上げると、横抱きにして頭を支えた。赤ん坊の温かい体温がとても心地よかった。
まだ弱々しく泣く蓮に朱莉は気が付いた。
「あ!もしかしておむつが汚れているのかな?」
朱莉は慎重に蓮を抱きかかえながら、防水シーツを敷いたベビーベッドに寝かせると蓮のおむつが汚れていなか確認してみる。
するとやはり既におむつの中は汚れていた。
「ごめんね。レンちゃん。すぐにおむつ交換するからね?」
朱莉はおむつを取り出し、あらかじめ温めておいたおしりふきで、優しく汚れを拭きとると、手際よくおむつ交換をした。これも何回も人形で練習して来たおかげである。
それでもおむつを交換してもまだ弱々しく蓮は泣いている。
「お腹空いているのかな?待っていてね?すぐにミルクを用意するから。」
ミルクづくりも何回も朱莉は練習して来た。
予め煮沸消毒しておいた哺乳瓶に粉ミルクを入れ、あらかじめ沸騰させてポットに入れておいたお湯を入れて、良く振ってミルクを溶かす。そして湯冷ましをメモリ迄入れて、人肌まで冷ますとまだ泣き続けていた蓮をベビーベッドから抱き上げた。
「はい、レンちゃん。ミルクですよ~。」
朱莉はレンを抱き上げ、片手で頭を支えると哺乳瓶を咥えさせた。すると蓮はすぐに泣き止み、ミルクをコクンコクンと飲み始めた。
(うわあああ・・・・本当に何て可愛いんだろう・・・。)
朱莉は頬を染めて蓮の様子をじっと見ていた。やがて満足したのだろうか、蓮は飲むのをやめて、眠ってしまった。
「はい、それではゲップしましょうね~。」
朱莉は自分の肩に蓮を支えるように乗せると背中を優しく撫で続けた。すると朱莉の耳元で可愛らしいゲップが聞こえた。それを確認した朱莉は改めて蓮を抱きかかえると言った。
「フフフ・・・本当に何て可愛らしいんだろう・・・。レンちゃん・・・。」
眠っている蓮の頬にそっと触れると、リビングに置いた予備のベビーベッドに降ろすと、育児日記を取り出した。
11月3日 (日)
本日、蓮ちゃんが家にやってきました。
14:20 おむつ替えの後に始めて飲んだミルクの量は70ml。
朱莉はそこまで書くと、そっと立ち上がり蓮の様子を見ると続きを書き始めた。
授乳後、すぐにお休みタイムに入りました。
蓮ちゃん、これからよろしくお願いします。
そこまで書くと、朱莉は育児日記を閉じると呟いた。
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