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第3章 15 父の登場
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振り向くと、そこに立っていたのは黒のテーラージャケットに紫色に金色刺繡を施したダブルベスト、そしてダークグレーのズボン姿という、すっかりスリムになったロザリアの父の姿があった。しかも外出をしていた為か、上質な素材の黒のシルクハットを被っている。おぉ~・・・なかなか良い男になったじゃないの。
「だ・誰だっ?!お前はっ!」
今の父の姿を知らないコナー子爵は父を指さすと喚いた。ジョバンニも今の父の姿を知らないので、部外者が勝手に口を突っ込むなと言わんばかりの敵意を込めた目で父を見ている。
ああ・・何て愚かな親子だ。子爵家と伯爵家では格が違うと言うのに。しかもコナー家は落ちぶれて家紋が傾き、名前を守って行く事すら難しい死活問題になってきている。だから家を守っていくために後ろ盾が必要になったコナー子爵家はギンテル家に自分の息子を紹介し、恋愛に憧れるロザリアはジョバンニに一目惚れしてしまったと言うわけだ。
まぁ、今日1日ロザリアの様子を見ていたところ・・・すでにジョバンニへの興味は失っていたみたいだけど。逆にナッツさんと良い感じだったしね。・・いっそナッツさんと恋仲になってしまえばいいのに・・・。彼の屋台は儲かっている。きっと良い商売をして、より一層ギンテル家を盛り上げてくれるに違いない・・。等とこの非常事態?中に私はナッツさんとロザリアのこれから先の未来について考えていた。
「誰だ・・?まさか貴方はこの私を知らないとでも言うのですか?お宅から自分の息子を娘の夫にと声を掛けてきたと言うのに・・。」
父は何処か演技がかった口調でカツカツとシューズの音を立ててこちらへ近づいてくると、コナー親子の前でピタリと止まった。
ロザリアと同じブリュネットの少し癖のある髪に青みがかかった黒い瞳・・・。
ようやくコナー子爵は気が付いたのか、声を震わせた。
「ま、まさか・・・ギ・ギンテル伯爵・・・貴方ですか・・・?」
「何・・・?今頃私が誰か気が付いたのですか?」
父は吐き捨てるように言う。
「そ、そんなっ!」
ジョバンニは私と父を見比べながら驚いている。
「こ、これはこれは・・・どなたかと思いました。まさか・・・このように外見が変化されるとは・・ロザリア様もすっかりお美しくなられましたなぁ・・・。やはりもともと愛らしいお顔立ちの方でしたから・・。」
媚びを売るその姿は・・・まさにクズだ。全くどの口が言うんだか・・・さっきまで小娘呼ばわりしていたくせに。それに私は知っている。この親子は陰でロザリアの事を小豚令嬢と揶揄していたことを。
「ちょうど良かった。実は本日そちらに伺う予定だったのですよ。でもそちらから出向いてくれたのは好都合でした。大事な話があるので・・まずはお2人とも座っていただきましょう。」
父は2人にソファに座るように促し、コナー親子の向かい側のソファに座ると私の方を見た。
「ロザリアもこちらに来て座りなさい。」
父は自分の隣を指さす。
良く見ると父は大きな茶封筒を右手に持っている。あの書類は・・何だろう?
「はい、お父様。」
未だにトレーニングウェアを着ていたけれども、この親子の前で正装するなんて無駄な事はしたくないし、父にも着替えさせようとする意志も見られないので、私はこの格好のまま正装した父の隣に座った。・・・・何ともアンバランスな光景である。
「さて、では全員集まったようなので・・・これより婚約破棄の手続きに入らせて頂きます。」
言いながら父は茶封筒から書面を取り出すと、コナー子爵家の目の前に置いた―。
「だ・誰だっ?!お前はっ!」
今の父の姿を知らないコナー子爵は父を指さすと喚いた。ジョバンニも今の父の姿を知らないので、部外者が勝手に口を突っ込むなと言わんばかりの敵意を込めた目で父を見ている。
ああ・・何て愚かな親子だ。子爵家と伯爵家では格が違うと言うのに。しかもコナー家は落ちぶれて家紋が傾き、名前を守って行く事すら難しい死活問題になってきている。だから家を守っていくために後ろ盾が必要になったコナー子爵家はギンテル家に自分の息子を紹介し、恋愛に憧れるロザリアはジョバンニに一目惚れしてしまったと言うわけだ。
まぁ、今日1日ロザリアの様子を見ていたところ・・・すでにジョバンニへの興味は失っていたみたいだけど。逆にナッツさんと良い感じだったしね。・・いっそナッツさんと恋仲になってしまえばいいのに・・・。彼の屋台は儲かっている。きっと良い商売をして、より一層ギンテル家を盛り上げてくれるに違いない・・。等とこの非常事態?中に私はナッツさんとロザリアのこれから先の未来について考えていた。
「誰だ・・?まさか貴方はこの私を知らないとでも言うのですか?お宅から自分の息子を娘の夫にと声を掛けてきたと言うのに・・。」
父は何処か演技がかった口調でカツカツとシューズの音を立ててこちらへ近づいてくると、コナー親子の前でピタリと止まった。
ロザリアと同じブリュネットの少し癖のある髪に青みがかかった黒い瞳・・・。
ようやくコナー子爵は気が付いたのか、声を震わせた。
「ま、まさか・・・ギ・ギンテル伯爵・・・貴方ですか・・・?」
「何・・・?今頃私が誰か気が付いたのですか?」
父は吐き捨てるように言う。
「そ、そんなっ!」
ジョバンニは私と父を見比べながら驚いている。
「こ、これはこれは・・・どなたかと思いました。まさか・・・このように外見が変化されるとは・・ロザリア様もすっかりお美しくなられましたなぁ・・・。やはりもともと愛らしいお顔立ちの方でしたから・・。」
媚びを売るその姿は・・・まさにクズだ。全くどの口が言うんだか・・・さっきまで小娘呼ばわりしていたくせに。それに私は知っている。この親子は陰でロザリアの事を小豚令嬢と揶揄していたことを。
「ちょうど良かった。実は本日そちらに伺う予定だったのですよ。でもそちらから出向いてくれたのは好都合でした。大事な話があるので・・まずはお2人とも座っていただきましょう。」
父は2人にソファに座るように促し、コナー親子の向かい側のソファに座ると私の方を見た。
「ロザリアもこちらに来て座りなさい。」
父は自分の隣を指さす。
良く見ると父は大きな茶封筒を右手に持っている。あの書類は・・何だろう?
「はい、お父様。」
未だにトレーニングウェアを着ていたけれども、この親子の前で正装するなんて無駄な事はしたくないし、父にも着替えさせようとする意志も見られないので、私はこの格好のまま正装した父の隣に座った。・・・・何ともアンバランスな光景である。
「さて、では全員集まったようなので・・・これより婚約破棄の手続きに入らせて頂きます。」
言いながら父は茶封筒から書面を取り出すと、コナー子爵家の目の前に置いた―。
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