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第2章 13 ロイヤリティが欲しい
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「何?馬車がどうしたの?」
仕方がない・・この男の為に少しだけ歩く速度を落としてやるか・・・。
「お前・・最近馬車の改良・・とか言うのを試みただろう?」
ジョバンニは私に追いすがるようについて来る。
「うん。そうだけど?」
「知ってるか?お前の改良した馬車が巷でとても噂になっていることを。」
「え?そうなの?初めて知ったよ。」
「何だって?噂の元ネタはお前からなのに・・・本人がその話を知らないのか?」
ジョバンニは呆れたように私を見た。
「だって馬車をもう1週間も使っていないからね~そんなの知らないよ。」
スタスタスタスタ
「お、おい・・・お前・・歩く速度・・・は、速くなって・・・きてる・・ぞ・・。」
「まあ、そんな話はどうでもいいけどさ・・それであんたが馬車に乗ってこないのと私と一体何の関係があるのさ。」
「お、お前・・・・い、今・・・お、俺の事・・あんたって言ったな・・・。おい!速度あげるなぁ!」
「もう、うるさいなあ・・・呼び方なんてどうだっていいでしょう?それより早く理由教えてよ。」
「だから・・・お前が・・・快適な馬車・・ってのを・・・開発したから・・・御者の仲間内で・・その話が流行って・・・・皆、改良型馬車に乗りたがって・・馬車屋に依頼が殺到して・・・改良型馬車じゃないと・・御者をやらないって・・言い出していて・・・俺の処の御者たちも・・・ボイコットしてるんだよ・・・今馬車改良の予約待ちだ・・・。」
息切れしながらついて来るジョバンニ。
「へえ~・・・それは随分と面白いことになっていたんだねええ・・・ちっとも知らなかった。馬車屋さん・・・アイディア料をロイヤリティとして一部収益を私に還元してくれないかなぁ・・・。」
「へえ・・・お前。ロイヤリティなんて言葉知ってたのか?ひょっとして経営に興味でもあるのか?」
珍しくジョバンニが私の話に乗ってきた。
「別に・・・ただ受け取れるものがあるならそれなりの対価が欲しいと思うのが普通じゃないの?ところで・・・なんで私の後をついて来てるのよ?」
いまだに私と並んで歩くジョバンニをチラリと見た。
「な・・!仕方がないだろう?!同じ方向何だからっ!」
「あ・・そう。てっきり私に気があるのかと思ったよ。」
「・・・・。」
何故かジョバンニから反応がない。
「?」
不思議に思ってジョバンニを見て私は絶句してしまった。何とジョバンニの顔が真っ赤に染まっているのだ。
「あ・・・あんた・・・もしかして、ひょっとして・・本当に私に気があるわけ・・?」
するとジョバンニの顔がますます赤く染まる。
「う、うるさいっ!だ、誰が・・・お前のような女に・・・!うぬぼれるなぁっ!」
そしてどこにそんな力があったのか、ジョバンニは猛ダッシュで私の脇をすり抜けて走り去っていった。
「・・・何?あれ?」
まあいいか。これでやっと静かになった・・・・。
そして私はいつもの速度で学校へ向けて歩き続けた―。
***
今日の4時間目の授業は家庭科だった。
まさか、こんな子息令嬢たちが通う学校で料理を勉強させるとは思わなかったけど・・・。
カカカカカカカカッ!
今、私はまな板の上でキャベツの千切りをしていた。ものすごい速さで均一に細くキャベツをカットしていく。
「す、すごい・・・すごすぎるわ・・っ!」
家庭科の先生だって目をまるくして私を見ているし、他の女生徒たちも羨望の眼差しで私を見ている。
どうよ?私のこの腕前・・・何せ管理栄養士の資格を持っているのだから、これくらいお手のものよ!
こうして、着実に私・・もとい、ロザリアのクラスでの地位は築き上げられていく・・・。ロザリア、貴女も努力するのよ・・・。
包丁を握り締め、ロザリアに向かって語り掛ける私であった―。
仕方がない・・この男の為に少しだけ歩く速度を落としてやるか・・・。
「お前・・最近馬車の改良・・とか言うのを試みただろう?」
ジョバンニは私に追いすがるようについて来る。
「うん。そうだけど?」
「知ってるか?お前の改良した馬車が巷でとても噂になっていることを。」
「え?そうなの?初めて知ったよ。」
「何だって?噂の元ネタはお前からなのに・・・本人がその話を知らないのか?」
ジョバンニは呆れたように私を見た。
「だって馬車をもう1週間も使っていないからね~そんなの知らないよ。」
スタスタスタスタ
「お、おい・・・お前・・歩く速度・・・は、速くなって・・・きてる・・ぞ・・。」
「まあ、そんな話はどうでもいいけどさ・・それであんたが馬車に乗ってこないのと私と一体何の関係があるのさ。」
「お、お前・・・・い、今・・・お、俺の事・・あんたって言ったな・・・。おい!速度あげるなぁ!」
「もう、うるさいなあ・・・呼び方なんてどうだっていいでしょう?それより早く理由教えてよ。」
「だから・・・お前が・・・快適な馬車・・ってのを・・・開発したから・・・御者の仲間内で・・その話が流行って・・・・皆、改良型馬車に乗りたがって・・馬車屋に依頼が殺到して・・・改良型馬車じゃないと・・御者をやらないって・・言い出していて・・・俺の処の御者たちも・・・ボイコットしてるんだよ・・・今馬車改良の予約待ちだ・・・。」
息切れしながらついて来るジョバンニ。
「へえ~・・・それは随分と面白いことになっていたんだねええ・・・ちっとも知らなかった。馬車屋さん・・・アイディア料をロイヤリティとして一部収益を私に還元してくれないかなぁ・・・。」
「へえ・・・お前。ロイヤリティなんて言葉知ってたのか?ひょっとして経営に興味でもあるのか?」
珍しくジョバンニが私の話に乗ってきた。
「別に・・・ただ受け取れるものがあるならそれなりの対価が欲しいと思うのが普通じゃないの?ところで・・・なんで私の後をついて来てるのよ?」
いまだに私と並んで歩くジョバンニをチラリと見た。
「な・・!仕方がないだろう?!同じ方向何だからっ!」
「あ・・そう。てっきり私に気があるのかと思ったよ。」
「・・・・。」
何故かジョバンニから反応がない。
「?」
不思議に思ってジョバンニを見て私は絶句してしまった。何とジョバンニの顔が真っ赤に染まっているのだ。
「あ・・・あんた・・・もしかして、ひょっとして・・本当に私に気があるわけ・・?」
するとジョバンニの顔がますます赤く染まる。
「う、うるさいっ!だ、誰が・・・お前のような女に・・・!うぬぼれるなぁっ!」
そしてどこにそんな力があったのか、ジョバンニは猛ダッシュで私の脇をすり抜けて走り去っていった。
「・・・何?あれ?」
まあいいか。これでやっと静かになった・・・・。
そして私はいつもの速度で学校へ向けて歩き続けた―。
***
今日の4時間目の授業は家庭科だった。
まさか、こんな子息令嬢たちが通う学校で料理を勉強させるとは思わなかったけど・・・。
カカカカカカカカッ!
今、私はまな板の上でキャベツの千切りをしていた。ものすごい速さで均一に細くキャベツをカットしていく。
「す、すごい・・・すごすぎるわ・・っ!」
家庭科の先生だって目をまるくして私を見ているし、他の女生徒たちも羨望の眼差しで私を見ている。
どうよ?私のこの腕前・・・何せ管理栄養士の資格を持っているのだから、これくらいお手のものよ!
こうして、着実に私・・もとい、ロザリアのクラスでの地位は築き上げられていく・・・。ロザリア、貴女も努力するのよ・・・。
包丁を握り締め、ロザリアに向かって語り掛ける私であった―。
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