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第2章 1 多すぎる朝食
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「あ~・・・ちっとも寝た気がしない。」
布団の中で思わずぼやいてしまった。まるで明晰夢を見ていたかのような感覚だ。
ひょっとするとこれが毎晩続くのかな・・・。いや、でも耐えなければっ!一刻も早くロザリアを幸せ?にして私の帰りを待ち続ける可愛い双子の弟妹や、最近倦怠期気味の彼の為にも・・!
「では起きようっ!」
ガバッとベッドから降りて、ハンガーにかかっている制服を手に取って着替えを始めた。それにしても・・・。
下着姿だけになったロザリアの身体をまじまじと見つめる。二段バラに脇のはみ肉。二の腕も太もももパンパンで、首回りも太く二十顎になっている。
「う~ん・・・伸長約160センチ、体重60k・・位かなあ?」
目測でロザリアの伸長と体重を出してみた。
「あーっ!駄目だわっ!この体型では・・・・!それにしてもロザリアのお父さんはこんなデブな体形なのに、すっかり痩せてしまったって言ってたなんて・・・どんだけロザリアは太っていたのさ・・。でもとりあえずの目標は決まったわね。ダイエットと運動で健康的に痩せる!これが第一目標よっ!」
そうと決まればぐずぐずしてはいられない。私は急いで制服に着替えていると、突然ドアをノックする音が聞こえてきた。
コンコン
「はーい。」
ちょうど着替え終わったのでドアに向かい、ガチャリと開けるとそこにそばかすのまだ残る三つ編みのメイドさんが立っていた。
「キャアッ!ロザリア様っ!」
「え?どうしたの?そんなに慌てた顔して・・?」
「い、いえ!まさか・・・ロザリア様が起きていたとは・・・いつも何度も何度も起こしても1人で起きることが出来ない方が・・・1人で起きて、制服に着替えて、しかもご自身でドアを開けられるなんて・・・!」
ああ・・・そういう事なのね・・。
このロザリアって娘は何もかも誰かに頼り切りって娘なのね・・・。何だか湊と唯の事を思い出してしまった。あの子達・・・ちゃんと朝起きてるのかな・・・朝ごはんは食べたのかな・・・。
「ロザリア様、どうされたのですかっ?!」
突然目の前で声を掛けられてハッとなった。いけないいけない。思わず頭がトリップしてしまった。
「いいえ、大丈夫よ。ところで食事はどうすればいいのかしら?」
「はい、ご用意しております。今運んでまいりますね。」
そしていそいそと部屋を出て行くメイドさん。
メイドさんの言葉に私は耳を疑った。え?嘘でしょう?まさかこの部屋で朝食を食べるの?驚いていると、大きなワゴンに料理がてんこ盛り?で運ばれてきて私は目を見開いてしまった。
ワゴンは2段になっていて、上段には大きなボトルに入ったオレンジジュースにミルク。ヨーグルトに山盛りフルーツ。スコーンにマフィン。サンドイッチにサラダ。
そして下段にスープにベーコン、ボイルウィンナー。スクランブルエッグにフライドポテト。そしてはちみつがたっぷりかかったフレンチトーストが乗っている。
「ね・・ねえ・・・この食事・・一体誰の分なの・・・?」
震えながら指さすとメイドさんは言った。
「何をおっしゃってるのですか。全てロザリア様の料理ですよ?」
「へ?」
思わず間の抜けた声が出てしまう。こ・・・こんなに食べれるかっ!!思わず心の中で絶叫するが、恐ろしいのが身体に染み付いたデブの本能。あろうことか、この量の食事を見ただけでお腹が鳴っているではないか!
だけど・・・。
「あ・・あのねっ!私は今日からダイエットする事に決めたからっ!メニューもここから選ばせて貰うからね!」
そしてワゴンの上からサラダ、ヨーグルト、フルーツ、牛乳だけを自分で取った。
「え・・?ロザリア様・・・それっぽっちでよろしいのですか・・・?はっ!ま・・まさか・・・今度は飢え死になさるおつもりですかっ?!」
メイドさんは真っ青になって震えている。
「だ・・誰が飢え死にするのよっ!いい?これだけだって十分すぎるく位の食事なんだからね?今度から私の朝食メニューはこれだけにして。後は・・この食事、もったいないから皆で食べて。」
「ええ?!よろしいのですかっ?!」
メイドさんは目をキラキラさせて私を見た。
「うん。いいの。ほら、冷めないうちに皆に分けてあげて。」
「はいっ!分かりましたっ!」
メイドさんはワゴンを押して小走りで部屋を出て行った。急ぐのもいいけど・・こぼさないでね。
「ふう・・では食事にしますか。」
テーブルに着くと早速サラダに手を伸ばし、食事を開始した―。
布団の中で思わずぼやいてしまった。まるで明晰夢を見ていたかのような感覚だ。
ひょっとするとこれが毎晩続くのかな・・・。いや、でも耐えなければっ!一刻も早くロザリアを幸せ?にして私の帰りを待ち続ける可愛い双子の弟妹や、最近倦怠期気味の彼の為にも・・!
「では起きようっ!」
ガバッとベッドから降りて、ハンガーにかかっている制服を手に取って着替えを始めた。それにしても・・・。
下着姿だけになったロザリアの身体をまじまじと見つめる。二段バラに脇のはみ肉。二の腕も太もももパンパンで、首回りも太く二十顎になっている。
「う~ん・・・伸長約160センチ、体重60k・・位かなあ?」
目測でロザリアの伸長と体重を出してみた。
「あーっ!駄目だわっ!この体型では・・・・!それにしてもロザリアのお父さんはこんなデブな体形なのに、すっかり痩せてしまったって言ってたなんて・・・どんだけロザリアは太っていたのさ・・。でもとりあえずの目標は決まったわね。ダイエットと運動で健康的に痩せる!これが第一目標よっ!」
そうと決まればぐずぐずしてはいられない。私は急いで制服に着替えていると、突然ドアをノックする音が聞こえてきた。
コンコン
「はーい。」
ちょうど着替え終わったのでドアに向かい、ガチャリと開けるとそこにそばかすのまだ残る三つ編みのメイドさんが立っていた。
「キャアッ!ロザリア様っ!」
「え?どうしたの?そんなに慌てた顔して・・?」
「い、いえ!まさか・・・ロザリア様が起きていたとは・・・いつも何度も何度も起こしても1人で起きることが出来ない方が・・・1人で起きて、制服に着替えて、しかもご自身でドアを開けられるなんて・・・!」
ああ・・・そういう事なのね・・。
このロザリアって娘は何もかも誰かに頼り切りって娘なのね・・・。何だか湊と唯の事を思い出してしまった。あの子達・・・ちゃんと朝起きてるのかな・・・朝ごはんは食べたのかな・・・。
「ロザリア様、どうされたのですかっ?!」
突然目の前で声を掛けられてハッとなった。いけないいけない。思わず頭がトリップしてしまった。
「いいえ、大丈夫よ。ところで食事はどうすればいいのかしら?」
「はい、ご用意しております。今運んでまいりますね。」
そしていそいそと部屋を出て行くメイドさん。
メイドさんの言葉に私は耳を疑った。え?嘘でしょう?まさかこの部屋で朝食を食べるの?驚いていると、大きなワゴンに料理がてんこ盛り?で運ばれてきて私は目を見開いてしまった。
ワゴンは2段になっていて、上段には大きなボトルに入ったオレンジジュースにミルク。ヨーグルトに山盛りフルーツ。スコーンにマフィン。サンドイッチにサラダ。
そして下段にスープにベーコン、ボイルウィンナー。スクランブルエッグにフライドポテト。そしてはちみつがたっぷりかかったフレンチトーストが乗っている。
「ね・・ねえ・・・この食事・・一体誰の分なの・・・?」
震えながら指さすとメイドさんは言った。
「何をおっしゃってるのですか。全てロザリア様の料理ですよ?」
「へ?」
思わず間の抜けた声が出てしまう。こ・・・こんなに食べれるかっ!!思わず心の中で絶叫するが、恐ろしいのが身体に染み付いたデブの本能。あろうことか、この量の食事を見ただけでお腹が鳴っているではないか!
だけど・・・。
「あ・・あのねっ!私は今日からダイエットする事に決めたからっ!メニューもここから選ばせて貰うからね!」
そしてワゴンの上からサラダ、ヨーグルト、フルーツ、牛乳だけを自分で取った。
「え・・?ロザリア様・・・それっぽっちでよろしいのですか・・・?はっ!ま・・まさか・・・今度は飢え死になさるおつもりですかっ?!」
メイドさんは真っ青になって震えている。
「だ・・誰が飢え死にするのよっ!いい?これだけだって十分すぎるく位の食事なんだからね?今度から私の朝食メニューはこれだけにして。後は・・この食事、もったいないから皆で食べて。」
「ええ?!よろしいのですかっ?!」
メイドさんは目をキラキラさせて私を見た。
「うん。いいの。ほら、冷めないうちに皆に分けてあげて。」
「はいっ!分かりましたっ!」
メイドさんはワゴンを押して小走りで部屋を出て行った。急ぐのもいいけど・・こぼさないでね。
「ふう・・では食事にしますか。」
テーブルに着くと早速サラダに手を伸ばし、食事を開始した―。
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