79 / 95
第78話 ステラVS? カレン
しおりを挟む
エドと2人で大学へ到着すると、予想したかのごとく? カレンが正門の前に笑顔で立っていた。
「エドワード様~!」
背筋が寒くなるような甘ったるい声で、片手を大きく振りながらカレンは駆け寄り……ピタリと足を止めた。
どうやらエドの背後にいる私に気付いたようだが……すぐに、視線をそらせるとエドに笑顔を向けた。
「ゲ……」
ここで、エドは露骨に嫌そうな表情を浮かべる。
うわぁ……本当にカレンのことが苦手なんだ。しかしカレンはエドの表情に気付いているのかいないのか、笑顔で話しかけてきた。
「おはようございます、エドワード様。昨日のデートはとっても楽しかったです。また誘ってくださいね」
「そ、そうかい? 分かった。でも、または無いと思う。それじゃ、ステラ。教室へ行こう」
エドは、まるでここぞとばかりに私の手を繋ぎ(しかも互いの指を絡めあった、所謂恋人繋ぎ)をしてくると笑顔を向けてくる。
しかし、その目は『早くこの場を去ろう』と必死で訴えている。
「はぁ……」
仕方ない、ここはエドに合わせてあげよう。
頷き、カレンの側を通り抜けようとした時――
「ちょっと待ってくださらない!? ステラ様!!」
背後から突然大きな声でカレンが名指しで私を呼ぶ。
「ええ!? 私!?」
エドじゃなくて、なぜ私を呼び止める!?
「そうよ。ステラ様。2人だけで大事な話があります。いいでしょう? まだ最初の授業の時間までは27分あるわ。ここから教室まではおよそ約5分。最高で20分は話せる余裕があります」
「どうするんだ? ステラ。カレンと話をするのか?」
エドが私に耳打ちしてくる。
「そこの2人っ! 距離が近いですよ! もっと離れて下さらない!?」
ビシッとカレンが私とエドを指さした。
その言葉で、私とエドはサッと離れる。
まぁ、どうせカレンの取り巻きたちの様子も知りたかったし……ここは彼女の話に付き合うとしよう。
「いいですよ、話をしましょうか? というわけで、エド。先に教室へ行っててください」
「だけど、ステラ……」
エドが私をじっと見つめてくる。もしかして私を心配しているのだろうか?
「本当に行っていいんだな? 後で、『この人で無し』とか文句言わないでくれよ?」
「はぁ? 言う訳ないじゃないですか! もう、いいから早く行って下さい!」
期待をしていた私が愚かだった。
「あ、ああ、分かった。それじゃ、また後で!」
そして、エドは足早に去って行った。
まぁ、カレンに狙われているのだから早々に立ち去りたい気持ちも分かる。
エドが去ると、直ぐにカレンが文句を言ってきた。
「ステラ様、一体どういうことですか? 昨日はエドワード様は私とデートをしたのですよ? それなのに、一緒に大学へ来るなんてどういうつもりなんですか?」
「どういうつもりも何も……エドが迎えに来てくれるから一緒に来ているだけですけど? それよりも人の婚約者を奪った人にそんなこと言われたくないのですけど」
するとカレンが不敵な笑みを浮かべた。
「あら? もしかして嫉妬ですか? でもそれはステラさんに問題があったからではありませんか? エイドリアンはいつも言っていたのですよ。あんな性格が悪い婚約者なんてうんざりだって。あの人のことが好きだったなら、もっと努力するべきだったのではありませんか?」
私は呆れて話を聞いていた。本物のステラではないから彼女の気持ちは分からない。けれど、惚れ薬を飲まされていたくらいだから絶対にステラがエイドリアンを好きだったとは思えない。
「はぁ……」
「何です? その気のない返事は? とにかく、馴れ馴れしくエドワード様に近づかないで下さい!」
どこまでも強気な態度を取るカレン。
そこで私は逆に彼女に問い詰めることにした。
「ところで、カレンさん。いつもの取り巻きの男性たちはどうしたのですか?」
「うっ!」
すると、私の言葉にカレンの顔が青ざめた――
「エドワード様~!」
背筋が寒くなるような甘ったるい声で、片手を大きく振りながらカレンは駆け寄り……ピタリと足を止めた。
どうやらエドの背後にいる私に気付いたようだが……すぐに、視線をそらせるとエドに笑顔を向けた。
「ゲ……」
ここで、エドは露骨に嫌そうな表情を浮かべる。
うわぁ……本当にカレンのことが苦手なんだ。しかしカレンはエドの表情に気付いているのかいないのか、笑顔で話しかけてきた。
「おはようございます、エドワード様。昨日のデートはとっても楽しかったです。また誘ってくださいね」
「そ、そうかい? 分かった。でも、または無いと思う。それじゃ、ステラ。教室へ行こう」
エドは、まるでここぞとばかりに私の手を繋ぎ(しかも互いの指を絡めあった、所謂恋人繋ぎ)をしてくると笑顔を向けてくる。
しかし、その目は『早くこの場を去ろう』と必死で訴えている。
「はぁ……」
仕方ない、ここはエドに合わせてあげよう。
頷き、カレンの側を通り抜けようとした時――
「ちょっと待ってくださらない!? ステラ様!!」
背後から突然大きな声でカレンが名指しで私を呼ぶ。
「ええ!? 私!?」
エドじゃなくて、なぜ私を呼び止める!?
「そうよ。ステラ様。2人だけで大事な話があります。いいでしょう? まだ最初の授業の時間までは27分あるわ。ここから教室まではおよそ約5分。最高で20分は話せる余裕があります」
「どうするんだ? ステラ。カレンと話をするのか?」
エドが私に耳打ちしてくる。
「そこの2人っ! 距離が近いですよ! もっと離れて下さらない!?」
ビシッとカレンが私とエドを指さした。
その言葉で、私とエドはサッと離れる。
まぁ、どうせカレンの取り巻きたちの様子も知りたかったし……ここは彼女の話に付き合うとしよう。
「いいですよ、話をしましょうか? というわけで、エド。先に教室へ行っててください」
「だけど、ステラ……」
エドが私をじっと見つめてくる。もしかして私を心配しているのだろうか?
「本当に行っていいんだな? 後で、『この人で無し』とか文句言わないでくれよ?」
「はぁ? 言う訳ないじゃないですか! もう、いいから早く行って下さい!」
期待をしていた私が愚かだった。
「あ、ああ、分かった。それじゃ、また後で!」
そして、エドは足早に去って行った。
まぁ、カレンに狙われているのだから早々に立ち去りたい気持ちも分かる。
エドが去ると、直ぐにカレンが文句を言ってきた。
「ステラ様、一体どういうことですか? 昨日はエドワード様は私とデートをしたのですよ? それなのに、一緒に大学へ来るなんてどういうつもりなんですか?」
「どういうつもりも何も……エドが迎えに来てくれるから一緒に来ているだけですけど? それよりも人の婚約者を奪った人にそんなこと言われたくないのですけど」
するとカレンが不敵な笑みを浮かべた。
「あら? もしかして嫉妬ですか? でもそれはステラさんに問題があったからではありませんか? エイドリアンはいつも言っていたのですよ。あんな性格が悪い婚約者なんてうんざりだって。あの人のことが好きだったなら、もっと努力するべきだったのではありませんか?」
私は呆れて話を聞いていた。本物のステラではないから彼女の気持ちは分からない。けれど、惚れ薬を飲まされていたくらいだから絶対にステラがエイドリアンを好きだったとは思えない。
「はぁ……」
「何です? その気のない返事は? とにかく、馴れ馴れしくエドワード様に近づかないで下さい!」
どこまでも強気な態度を取るカレン。
そこで私は逆に彼女に問い詰めることにした。
「ところで、カレンさん。いつもの取り巻きの男性たちはどうしたのですか?」
「うっ!」
すると、私の言葉にカレンの顔が青ざめた――
599
あなたにおすすめの小説
「無能」と捨てられた少女は、神の愛し子だった――。 凍てつく北の地で始まる、聖獣たちと冷徹公爵による「世界一過保護な」逆転生活。
秦江湖
恋愛
魔法適性「鑑定」がすべてを決める、黄金の国ルミナリス。 名門ベルグラード公爵家の末娘アデリーンは、十五歳の鑑定式で、前代未聞の『鑑定不能(黒の沈黙)』を叩き出してしまう。
「我が家の恥さらしめ。二度とその顔を見せるな」
第一王子からは婚約破棄を突きつけられ、最愛の三人の兄たちからも冷酷な言葉とともに、極寒の地「ノースガル公国」へ追放を言い渡されたアデリーン。
着の身着のままで雪原に放り出された彼女が出会ったのは、一匹の衰弱した仔狼――それは、人間には決して懐かないはずの『伝説の聖獣』だった。
「鑑定不能」の正体は、魔力ゼロなどではなく、聖獣と心を通わせる唯一の力『調律師』の証。
行き倒れたアデリーンを救ったのは、誰もが恐れる氷の公爵ゼノスで……。
「こんなに尊い存在を捨てるとは、黄金の国の連中は正気か?」
「聖獣も、私も……お前を離すつもりはない」
氷の公爵に拾われ、聖獣たちに囲まれ、これまでの不遇が嘘のような「極上溺愛」を享受するアデリーン。
一方で、彼女を捨てた黄金の国は、聖獣の加護を失い崩壊の危機に直面していた。
慌ててアデリーンを連れ戻そうとする身勝手な王族たち。
しかし、彼らの前には「復讐」の準備を終えたアデリーンの兄たちが立ちはだかる。
「遅いよ。僕らのかわいい妹を泣かせた罪、一生かけて償ってもらうからね」
これは、すべてを失った少女が、真の居場所と愛を見つけるまでの物語。
プロローグでケリをつけた乙女ゲームに、悪役令嬢は必要ない(と思いたい)
犬野きらり
恋愛
私、ミルフィーナ・ダルンは侯爵令嬢で二年前にこの世界が乙女ゲームと気づき本当にヒロインがいるか確認して、私は覚悟を決めた。
『ヒロインをゲーム本編に出さない。プロローグでケリをつける』
ヒロインは、お父様の再婚相手の連れ子な義妹、特に何もされていないが、今後が大変そうだからひとまず、ごめんなさい。プロローグは肩慣らし程度の攻略対象者の義兄。わかっていれば対応はできます。
まず乙女ゲームって一人の女の子が何人も男性を攻略出来ること自体、あり得ないのよ。ヒロインは天然だから気づかない、嘘、嘘。わかってて敢えてやってるからね、男落とし、それで成り上がってますから。
みんなに現実見せて、納得してもらう。揚げ足、ご都合に変換発言なんて上等!ヒロインと一緒の生活は、少しの発言でも悪役令嬢発言多々ありらしく、私も危ない。ごめんね、ヒロインさん、そんな理由で強制退去です。
でもこのゲーム退屈で途中でやめたから、その続き知りません。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
悪役令嬢は自称親友の令嬢に婚約者を取られ、予定どおり無事に婚約破棄されることに成功しましたが、そのあとのことは考えてませんでした
みゅー
恋愛
婚約者のエーリクと共に招待された舞踏会、公の場に二人で参加するのは初めてだったオルヘルスは、緊張しながらその場へ臨んだ。
会場に入ると前方にいた幼馴染みのアリネアと目が合った。すると、彼女は突然泣き出しそんな彼女にあろうことか婚約者のエーリクが駆け寄る。
そんな二人に注目が集まるなか、エーリクは突然オルヘルスに婚約破棄を言い渡す……。
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
時が巻き戻った悪役令嬢は、追放先で今度こそ幸せに暮らしたい
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【その断罪、待っていました!】
私は侯爵令嬢オフィーリア・ドヌーブ。王太子アシル・バスチエの婚約者だった。良い国母になる為、日々努力を怠らなかった。そんなある日、聖女を名乗る女性ソネットが現れ、あっという間にアシルは彼女に夢中になってしまう。妃の座を奪われることに危機感を抱いた私は、ありとあらゆる手段でソネットを陥れようとして失敗。逆に罰として侯爵家から除籍され、辺境の地へ幾人かの使用人達と共に追放されてしまう。追放先の村での暮らしは不便だったが、人々は皆親切だった。けれど元侯爵令嬢というプライドから最後まで私は素直になれなかった。そんな自分に後悔しながら長い時を孤独に過ごしていたある日。不思議な懐中時計の力によって、何故か断罪の真っ最中に時が巻き戻っていた。聖女への嫌がらせは無かったことに出来ない。それなら今世はおとなしく追放されて和やかに過ごそう。今度こそ幸せに暮らす為に——
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる