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28.暗殺計画にちょっと成長がみられます?
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ドッドッドッドッド!二頭立ての馬車がスピードを上げて、森の中を疾走している。その左右に護衛騎士ダイとサカトも剣を片手に構えながら併走している。
「右前方の茂みに5人ほど待ち伏せしておるの。ダイは前に出て奴らを蹴散らせ、手加減無用じゃ」
「はい!お任せください」
「サカトは馬車の後方に下がり、後方からの追手を弓で仕留めるのじゃ。行け!」
「はい、一人残らず倒します!」
トト爺が馬車を操りながら、ダイとサカトに指示を与える。二人で10人ほどを相手にするのは、多勢に無勢で無理があると普通は考えるが、彼らは普通の護衛騎士ではない。元諜報部隊のトト爺と離宮で寝食を共にしながら暗殺技術を教え込まれている最強の護衛騎士なのだ。
ダイは馬車を追い越し、前方の茂みから飛び出してきた刺客に対し、騎乗したまま速度を落とさずに切り込んでいく。スピードと強さを持ったダイの剣にまともに太刀打ち出来る者はいなかった。刺客達はあっという間に倒されていく。
サカトはスピードを落とし馬車の後方に下がると、背負っている弓と矢を両手に持ち、体を捻りながら次々と矢を放つ。いとも簡単にやっているが、猫獣人のしなやかな肉体と地獄の訓練によって得られた技術である。騎乗のまま速度を落とさずに、すべての矢を追手の体に沈めていく。
「トト爺、私も戦えるわ!馬車を止めましょう!」
「ホッホッホ。何を言っているのじゃ?このトト爺が馬車を操り、その弟子達が前後を守っているのじゃぞ。無敵以外の何物でもないの。シルビア様は出る幕なしじゃ」
「でも、ダイ達が…」
「「俺達がどうかしましたか」」
いつの間にか、ダイとサカトは馬車の左右に戻り併走していた。二人とトト爺が無事でシルビアはやっと落ち着くことが出来た、見たところ怪我もしていないようだ。だが隣に座るサーサの顔色はまだ白く、今にも倒れそうだ。
今日は財務の仕事をする為に王宮に行く途中であった。新緑に囲まれた道を進んで行くと後ろから五人ほど剣を片手に襲ってきたのだ。トト爺はすぐさまスピードを上げ、巧みに馬車を操りながら指示を飛ばした。
トト爺の的確な判断とダイ達のお陰で何とか凌ぐことが出来たのだ。
「このまま王宮まで、このスピードで行くからの。しっかり座っておるのじゃ~ホッホッホ」
トト爺の口調は戻っているが、その行動は諜報部隊にいた頃と寸分変わらないものであった。
****************************
「シルビア!怪我はないか!」
「大丈夫です、ギルア様。怪我はありません!」
無事王宮についたシルビアを抱き寄せ、どこか怪我をしていないかと身体中くまなく確認をするギルア、その顔色は襲撃されたシルビアよりも悪い。シルビアの無事を確認し終わると、ギルアはさっとお姫様抱っこしてどこかに歩いて行こうとする。慌てたシルビアは顔を真っ赤にして上目使いでギルアを睨み、硬い胸をトントンと叩いて抗議している。
「お,下ろして下さい。恥ずかしいです、みんな見ていますから」
「構わん、見せておけ。そんなことより、大変な思いをしたんだからゆっくり休め。今から俺の部屋に連れて行く」
「ギルア様、私は大丈夫です。それに今から刺客についての話し合いをするのでしょう?私も参加します!」
「駄目だ。俺に任せろ」
「いいえ、自分の身に降りかかっている火の粉は自分でも確認したいです!」
刺客の裏話など耳に入れて不快な思いをさせたくないギルアと自分に関する事は知りたいシルビア、対立する二人はお互い譲れないでいる。
「ギルア様、シルビア様にも参加していただきましょう」
「そうだな。何も知らなければ避けることも出来ん。シルビア様ならどんな話も大丈夫だろ、ワッハッハ」
「ギル坊、自分の惚れた女をよく見るのじゃ。前しか見ない豪胆な女子じゃ。ホッホッホ」
「私は守られるだけではなく、ギルア様と一緒に歩んでいきたいのです。お嫌ですか?」
みんなのもっともな意見と、お姫様抱っこをされながら上目使いで訊ねるシルビアにギルアは降参するしかなかった。耳と尻尾を下げ、しぶしぶシルビアの参加を許した。
執務室に張りつめた空気が漂うなか、ギルアが信頼出来るメンバーだけを招集し暗殺未遂に関する報告が始まった。
「最近頻発しているシルビアを狙った刺客について、分かった事を報告しろ」
「はい、シルビア様を狙った刺客はどれも部族とは絶縁している獣人でした。金に釣られて安易に暗殺を引き受けたそうです。そしてその獣人を雇った者は人族です。その人物はニギ国の王妃筋の者なのは、すでに確認済みです」
「ニギ国の王妃か…。ありえる話だがなぜ今更シルビアに刺客を送る?獣人の嫁として送り出し満足していたはずではないのか。結婚後も、こちらでのシルビアの様子を探っていたのか?」
「どうやらそうではないようじゃ。ニギ国は今国内の貴族間の争いで経済的に疲弊しておる、遠方のオーサン国の正妃の動向を探らせ続ける余裕はない。こちらからわざわざ情報を提供している者がおるのじゃ!」
「チッ、裏切り者がいたか!トト爺、ソイツを掴めているのか?」
「もちろんじゃ、裏切り者はネリー妃。あやつがシルビア様の現状をニギ国の王妃にわざわざ知らせて、王妃を煽っておるのじゃ。あそこの王妃が執念深いのを上手く利用しているの~、女狐は大したタマじゃ」
裏切り者は国王を支えるべき存在の側妃で、黒幕は同盟国であるニギ国の王妃というとんでもない事実に、その場にいる者達全員から殺気が流れ出し、廊下で控えている侍女数名は執務室から流れ出てくる殺気に耐えられずバタバタと倒れている。そんな空気のなか、シルビアが明るい口調で話し始める。
「だから私の予定を把握し、ドンピシャで刺客を送り込むことが出来たのね!王妃は私を10年間も闇雲に暗殺しようとしてたけど失敗続きで『失敗おばさん』って陰で呼ばれていたの。今回は計画的だからあの王妃にしては『成長したなぁ~』と感心していたのよ。フフフ♪」
(((イヤイヤ、成長とはそんな時に使う言葉じゃないから!どんだけ前向きに捉えんだ!))))
シルビアの『王妃、成長したなぁ~』的な能天気な発言で、場の緊張感がいい意味で和らいだ。
「黒幕と裏切り者、両方分かってんなら叩き潰すのは簡単だろ!腕が鳴るな、ワッハッハ」
「馬鹿犬は単純だの~。証拠が無ければいかんのじゃ、まだ少しばかり足らんの~」
「足りぬなら、作ってしまえ証拠品♪ワッハッハ」
(※鳴かぬなら~風に詠んでみよう♪)
「なかなか見所がある犬じゃの~。ギル坊の側近にしておくのは勿体ないの~ホッホッホ」
「ガロンが良い事を言いましたね。では、その方法でよろしいですか」
ガロンの軽いノリに便乗するトト爺と前向きに検討する腹黒ウサギ----これは正しい国家運営の危機である。
「ガロン達の方法も魅力的だけど、ばれた時のリスクが高いわ。オーサン国が不利になっては困るもの」
シルビアは後半はまともな意見だが、前半はかなり危ない事を言っているが誰も突っ込んでこない。『仏のトト』と『ウサギ獣人の突然変異』の汚染はかなり浸透しているのか…。
「中途半端に叩き潰して、また芽が出たら困る。完膚なきまで叩き潰す為に証拠は絶対だ!」
ギルアは賢王らしく、唯一まともな事を言ってくれた。オーサン国の正しい国家運営は、まだ首の皮一枚で繋がっているようだ。
「ではこうしましょう♪私がネリー妃に近づきます、そしたら向こうから何か仕掛けてくるでしょう。その現場を押さえましょう、いわゆる『現行犯だ逮捕するぞ♪』作戦です!」
「それは駄目だ!シルビアが危険過ぎる」
「ギルア様、私は剣術の心得もある『微笑みの王女』なのは当然ご存じでしょ?負けませんわ、どんとこい精神で行くのみです♪」
シルビアは胸を拳でドンと叩きやる気満々だ。負けないぞという心意気を見せるつもりでスカートの下に隠し持っている剣をちらりと見せるつもりが放送事故レベルまで捲れてしまい、周りをドン引かせている。だが本人は気づいていないので幸せである。
(((いつぞやのネリー妃と同レベルだからー!)))
「う、う…だが…、危険なことは…」
「では俺がシルビア様を陰から護衛しよう、これでも側近やってるんだから信用できるよな。安心して任せろ、ワッハッハ」
「ホッホッホ。かかあ天下が夫婦円満のコツじゃぞ、ギル坊。ここはシルビア様の案に乗り、ネリー妃の尻尾を掴んでもらうのじゃ~。ニギ国の王妃は儂とガーザに任せろ、太い尻尾を掴んでくるからの~」
反対一人、賛成多数でシルビアの『現行犯だ逮捕するぞ♪』案が採用される事になった。
ネーミングセンスに問題ありなので、みんなで作戦名の変更を希望したが、
「私、直感が信じます!これが勝利への鍵となるはずです!決して妥協はしませんよ」
ガルルルルと獣人でもないのに、シルビアが威嚇を始めたので、諦める真の獣人達。----獣人達よ、偽獣人に負けていいのか?
完璧なシルビアではあるが、センスはないのを痛感した一同であった。
(((そういえば【魅惑の当番表】も凄い名前だったな…)))
「右前方の茂みに5人ほど待ち伏せしておるの。ダイは前に出て奴らを蹴散らせ、手加減無用じゃ」
「はい!お任せください」
「サカトは馬車の後方に下がり、後方からの追手を弓で仕留めるのじゃ。行け!」
「はい、一人残らず倒します!」
トト爺が馬車を操りながら、ダイとサカトに指示を与える。二人で10人ほどを相手にするのは、多勢に無勢で無理があると普通は考えるが、彼らは普通の護衛騎士ではない。元諜報部隊のトト爺と離宮で寝食を共にしながら暗殺技術を教え込まれている最強の護衛騎士なのだ。
ダイは馬車を追い越し、前方の茂みから飛び出してきた刺客に対し、騎乗したまま速度を落とさずに切り込んでいく。スピードと強さを持ったダイの剣にまともに太刀打ち出来る者はいなかった。刺客達はあっという間に倒されていく。
サカトはスピードを落とし馬車の後方に下がると、背負っている弓と矢を両手に持ち、体を捻りながら次々と矢を放つ。いとも簡単にやっているが、猫獣人のしなやかな肉体と地獄の訓練によって得られた技術である。騎乗のまま速度を落とさずに、すべての矢を追手の体に沈めていく。
「トト爺、私も戦えるわ!馬車を止めましょう!」
「ホッホッホ。何を言っているのじゃ?このトト爺が馬車を操り、その弟子達が前後を守っているのじゃぞ。無敵以外の何物でもないの。シルビア様は出る幕なしじゃ」
「でも、ダイ達が…」
「「俺達がどうかしましたか」」
いつの間にか、ダイとサカトは馬車の左右に戻り併走していた。二人とトト爺が無事でシルビアはやっと落ち着くことが出来た、見たところ怪我もしていないようだ。だが隣に座るサーサの顔色はまだ白く、今にも倒れそうだ。
今日は財務の仕事をする為に王宮に行く途中であった。新緑に囲まれた道を進んで行くと後ろから五人ほど剣を片手に襲ってきたのだ。トト爺はすぐさまスピードを上げ、巧みに馬車を操りながら指示を飛ばした。
トト爺の的確な判断とダイ達のお陰で何とか凌ぐことが出来たのだ。
「このまま王宮まで、このスピードで行くからの。しっかり座っておるのじゃ~ホッホッホ」
トト爺の口調は戻っているが、その行動は諜報部隊にいた頃と寸分変わらないものであった。
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「シルビア!怪我はないか!」
「大丈夫です、ギルア様。怪我はありません!」
無事王宮についたシルビアを抱き寄せ、どこか怪我をしていないかと身体中くまなく確認をするギルア、その顔色は襲撃されたシルビアよりも悪い。シルビアの無事を確認し終わると、ギルアはさっとお姫様抱っこしてどこかに歩いて行こうとする。慌てたシルビアは顔を真っ赤にして上目使いでギルアを睨み、硬い胸をトントンと叩いて抗議している。
「お,下ろして下さい。恥ずかしいです、みんな見ていますから」
「構わん、見せておけ。そんなことより、大変な思いをしたんだからゆっくり休め。今から俺の部屋に連れて行く」
「ギルア様、私は大丈夫です。それに今から刺客についての話し合いをするのでしょう?私も参加します!」
「駄目だ。俺に任せろ」
「いいえ、自分の身に降りかかっている火の粉は自分でも確認したいです!」
刺客の裏話など耳に入れて不快な思いをさせたくないギルアと自分に関する事は知りたいシルビア、対立する二人はお互い譲れないでいる。
「ギルア様、シルビア様にも参加していただきましょう」
「そうだな。何も知らなければ避けることも出来ん。シルビア様ならどんな話も大丈夫だろ、ワッハッハ」
「ギル坊、自分の惚れた女をよく見るのじゃ。前しか見ない豪胆な女子じゃ。ホッホッホ」
「私は守られるだけではなく、ギルア様と一緒に歩んでいきたいのです。お嫌ですか?」
みんなのもっともな意見と、お姫様抱っこをされながら上目使いで訊ねるシルビアにギルアは降参するしかなかった。耳と尻尾を下げ、しぶしぶシルビアの参加を許した。
執務室に張りつめた空気が漂うなか、ギルアが信頼出来るメンバーだけを招集し暗殺未遂に関する報告が始まった。
「最近頻発しているシルビアを狙った刺客について、分かった事を報告しろ」
「はい、シルビア様を狙った刺客はどれも部族とは絶縁している獣人でした。金に釣られて安易に暗殺を引き受けたそうです。そしてその獣人を雇った者は人族です。その人物はニギ国の王妃筋の者なのは、すでに確認済みです」
「ニギ国の王妃か…。ありえる話だがなぜ今更シルビアに刺客を送る?獣人の嫁として送り出し満足していたはずではないのか。結婚後も、こちらでのシルビアの様子を探っていたのか?」
「どうやらそうではないようじゃ。ニギ国は今国内の貴族間の争いで経済的に疲弊しておる、遠方のオーサン国の正妃の動向を探らせ続ける余裕はない。こちらからわざわざ情報を提供している者がおるのじゃ!」
「チッ、裏切り者がいたか!トト爺、ソイツを掴めているのか?」
「もちろんじゃ、裏切り者はネリー妃。あやつがシルビア様の現状をニギ国の王妃にわざわざ知らせて、王妃を煽っておるのじゃ。あそこの王妃が執念深いのを上手く利用しているの~、女狐は大したタマじゃ」
裏切り者は国王を支えるべき存在の側妃で、黒幕は同盟国であるニギ国の王妃というとんでもない事実に、その場にいる者達全員から殺気が流れ出し、廊下で控えている侍女数名は執務室から流れ出てくる殺気に耐えられずバタバタと倒れている。そんな空気のなか、シルビアが明るい口調で話し始める。
「だから私の予定を把握し、ドンピシャで刺客を送り込むことが出来たのね!王妃は私を10年間も闇雲に暗殺しようとしてたけど失敗続きで『失敗おばさん』って陰で呼ばれていたの。今回は計画的だからあの王妃にしては『成長したなぁ~』と感心していたのよ。フフフ♪」
(((イヤイヤ、成長とはそんな時に使う言葉じゃないから!どんだけ前向きに捉えんだ!))))
シルビアの『王妃、成長したなぁ~』的な能天気な発言で、場の緊張感がいい意味で和らいだ。
「黒幕と裏切り者、両方分かってんなら叩き潰すのは簡単だろ!腕が鳴るな、ワッハッハ」
「馬鹿犬は単純だの~。証拠が無ければいかんのじゃ、まだ少しばかり足らんの~」
「足りぬなら、作ってしまえ証拠品♪ワッハッハ」
(※鳴かぬなら~風に詠んでみよう♪)
「なかなか見所がある犬じゃの~。ギル坊の側近にしておくのは勿体ないの~ホッホッホ」
「ガロンが良い事を言いましたね。では、その方法でよろしいですか」
ガロンの軽いノリに便乗するトト爺と前向きに検討する腹黒ウサギ----これは正しい国家運営の危機である。
「ガロン達の方法も魅力的だけど、ばれた時のリスクが高いわ。オーサン国が不利になっては困るもの」
シルビアは後半はまともな意見だが、前半はかなり危ない事を言っているが誰も突っ込んでこない。『仏のトト』と『ウサギ獣人の突然変異』の汚染はかなり浸透しているのか…。
「中途半端に叩き潰して、また芽が出たら困る。完膚なきまで叩き潰す為に証拠は絶対だ!」
ギルアは賢王らしく、唯一まともな事を言ってくれた。オーサン国の正しい国家運営は、まだ首の皮一枚で繋がっているようだ。
「ではこうしましょう♪私がネリー妃に近づきます、そしたら向こうから何か仕掛けてくるでしょう。その現場を押さえましょう、いわゆる『現行犯だ逮捕するぞ♪』作戦です!」
「それは駄目だ!シルビアが危険過ぎる」
「ギルア様、私は剣術の心得もある『微笑みの王女』なのは当然ご存じでしょ?負けませんわ、どんとこい精神で行くのみです♪」
シルビアは胸を拳でドンと叩きやる気満々だ。負けないぞという心意気を見せるつもりでスカートの下に隠し持っている剣をちらりと見せるつもりが放送事故レベルまで捲れてしまい、周りをドン引かせている。だが本人は気づいていないので幸せである。
(((いつぞやのネリー妃と同レベルだからー!)))
「う、う…だが…、危険なことは…」
「では俺がシルビア様を陰から護衛しよう、これでも側近やってるんだから信用できるよな。安心して任せろ、ワッハッハ」
「ホッホッホ。かかあ天下が夫婦円満のコツじゃぞ、ギル坊。ここはシルビア様の案に乗り、ネリー妃の尻尾を掴んでもらうのじゃ~。ニギ国の王妃は儂とガーザに任せろ、太い尻尾を掴んでくるからの~」
反対一人、賛成多数でシルビアの『現行犯だ逮捕するぞ♪』案が採用される事になった。
ネーミングセンスに問題ありなので、みんなで作戦名の変更を希望したが、
「私、直感が信じます!これが勝利への鍵となるはずです!決して妥協はしませんよ」
ガルルルルと獣人でもないのに、シルビアが威嚇を始めたので、諦める真の獣人達。----獣人達よ、偽獣人に負けていいのか?
完璧なシルビアではあるが、センスはないのを痛感した一同であった。
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