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15.後宮のお茶会②
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「ところで皆さんは側妃という立場に不満はないのですか? 国王に選ばれて妃になったけど、婚姻前に恋愛感情は無かったんですよね?」
違和感がないように女子トーク恋バナ風に話を振ってみる。
「確かに結婚式の時に初めてお会いしたけど、もう相思相愛ですわ。ギルア様は私の豊満な体に夢中なの」
自慢の胸をこれでもかとワッサワッサと揺らしながら、惚気てくるパトア妃。
「いえいえ、ギルア様は庇護欲をそそる華奢な体がお好きよ。大きな体で一晩中抱き締め続けますもの」
自分の体を自分の両腕で抱き締めながら体をくねらせ一人再現するネリー妃、…迫真の演技を披露し腕を攣ってしまい『痛ーい!』とわめいている…。
「ギルア様は婚姻前に騎士姿の私に一目惚れしていたの。私だけは愛し愛され結婚したわ♪」
盛大な勘違いを続けている脳筋妃。
「「「私が一番愛されてるわ!」」」気は合わないが見事なハモリを披露してみせる。
誰も側妃の立場に不満はなしとなると自主的に離縁する妃はいない、シルビアの当てが外れる。
「でも国王は『番』を見つけたら、後宮に入れるでしょう?獣人は『番』に会えば『番』だけを愛すると聞いたわ。その時はどうするの?」
「それは仕方が無いわ、『番』は獣人の夢ですもの」
「私も獣人ですから『番』を求める気持ちは痛いほど理解してます」
「『番』に憧れない獣人はいないから…」
しんみりと話すパトラとネリーとマアラ、さっきまでの勢いはない。
(なんだ、意外にあっさり問題解決しそうだわ。『番』が現れたら自ら身を引いてくれるなら自然消滅って言ってもいいよね♪)
「では、『番』と国王が結婚したら離縁を望むんですね?」
念のためを確認するシルビア、これで『イエス』と言ったらその旨を書いた誓約書にサインをさせ任務完了と思っていたが、そうは問屋が卸さなかった。
「「「まさか!絶対に離縁しないわ!」」」
さっきのしおらしい側妃達はいずこへ…、鼻息荒く猛然と否定してくる。
「な、なんでですか…。『番』至上主義に理解を示していたではないですか?」
(怖いので身を乗り出さないでー)
「確かに自分自身の『番』は何より大切ですわ。だけど他人の幸せの為に自分が不幸になるつもりはありません」
「私が『番』に出会えていない現状では、ギルア様はオーサン国一の優良物件、離しません」
「自分の『番』に会えたらすべてを捨てて『番』を選ぶわ♪でも他人の『番』の為に私が捨てられるのは嫌!」
つまり側妃達の言い分では
【番至上主義には賛成であるがそれは自分に限っての事。自分が『番』と幸せになるのは最優先事項だが、他人と『番』の幸せの為に自分が犠牲になるなんて言語道断。
よって離縁など有り得ない】
何とも身勝手な言い分に『番』を持たない人族のシルビアでも呆れている。当然、獣人である使用人達は言わずもがなである。
でもこの側妃達言い分を聞いて、シルビアは『ギルア』を思い浮かべた。
国王も正妃を蔑ろにし側妃達を後宮復活の駒として使っている身勝手な人だ、彼らは『同じ穴の狢』である。
どちらも自分の幸せ最優先だから、どちらも譲らず、平行線まま…。
流石のシルビアも直ぐに解決策は思い浮かばず、離宮でゆっくり考える事にした。
冷めた紅茶を替えようとしてくれた侍女に取替え不要といい、もうお茶会をお開きにすると態度で示す。
それを見て側妃達は慌てて話し始めた、まだ何か言いたい事があるようだ。
「シルビア様、『魅惑の当番表』の来月分がまだ届いていませんのよ!私はいいのですが侍女達は準備の為に欲しがっています!」
「事前にプレイの予習もしておきたいので早めにお願いします!道具の追加注文が急だと商人も困りますでしょ!」
「私は無くても大丈夫ですけど、パトア妃とネリー妃の為にお願いしますわ!」
みんな自分が欲しいのではないと言っているが、切望してるのがバレバレだ。
そしてマアラ妃のセリフにギャアギャアと言い争いが始まる。
(誰か、正妃とのお茶会中だと教えてあげてー)周りの侍女達に視線で訴えるが、(((無理です!)))と却下される。後宮に秩序はないらしい。
---12分経過、ようやくキャットファイトが収まってきた。
「オッホン、『魅惑の当番表』が皆さんのお役に立っているようで何よりですわ。今、正妃の公務が大変忙しく来月の『魅惑の当番表』は作成していません」
「「「エエーーー!」」」
あからさまにガッカリする3人と、なぜか小さくガッツポーズしている専属侍女達。『魅惑の当番表』の犠牲者は国王だけではなかったようだ。
「国王から財務の仕事を優先するようにと言われていますの」
(本当は財務ではなく、後宮問題の解決策を優先なんだけどね。噓も方便♪)
ただ側妃達をガッカリさせたままで終わらないのが優しいシルビアである。
「でも安心してください。子作りという大切な公務を疎かにする国王ではありませんわ!
『当番表は無くても、夜は覚悟しておけ!』と伝言を頼まれました♪」
もちろん噓である、国王はそんな伝言はしていない。
「「「キャー どうしましょう♡」」」
国王の伝言に舞い上がる3人を見て、優しく微笑むシルビアは何も知らない人から見ると理解のある正妃といったところだ。
しかし現実は異なる、後宮問題の解決策という難題を押し付けてきた国王への意趣返しだ。
自分で問題を作って、その尻拭いをさせる国王にシルビアはかなり腹を立てていた。
『自分より強者との喧嘩は相手の弱点を攻めるべし』に従い、ギルアの弱点【側妃達の夜のお相手】を攻めておいただけである。
「では皆さんお茶会楽しかったですわ。夜のお相手頑張ってくださいませ♪」
しっかりと側妃達を焚き付けてから、お茶会を後にした。
【機動戦士ガン○ム風で歌ってみよう】
燃え上れ~燃え上れ~燃え上れ~側妃達ー
シルビアとサーサは一緒に歌いながら離宮へ帰っていく。
---お茶会後---
側妃達の何やら仲良く相談を始めている、珍しこともあるものだと侍女達は耳を傾けると、独自の当番表作成の相談であった。
「シルビア様の『魅惑の当番表』がないのなら、自分達で作りましょう」
「ギルア様もそれを期待してのあの伝言ですわ、きっと!」
「よりハードなものをお望みだから、複数プレイにも挑戦しましょう。ウフフ」
(((いやいや、伝言は怪しいから! 絶対に国王は言ってないから!!)))
国王と側妃の夜の生活を壁越しに聞いている(聞かされている)専属侍女達には分かっていた、『伝言』が本物ではないことが…。
国王様お可哀想にと思いながらも暴走している側妃達は誰にも止められなかった。
数日後、国王の執務室に『魅惑の当番表ハード版』が届けられた。後宮の使用人は何とも痛ましそうに国王をチラチラ見ながら側近ガロンに手渡す。
「ギルア様! 側妃達からプレゼントです『魅惑の当番表ハード版』? ワォ!複数プレイだってよ~レベル上がっているな!後で感想を聞かせてくれ ワッハッハ」
「……」
数秒後、ガロンはまたしても床に沈んでいた。犬は学習能力が高い生き物のはずだが犬獣人ガロンは例外らしい。
違和感がないように女子トーク恋バナ風に話を振ってみる。
「確かに結婚式の時に初めてお会いしたけど、もう相思相愛ですわ。ギルア様は私の豊満な体に夢中なの」
自慢の胸をこれでもかとワッサワッサと揺らしながら、惚気てくるパトア妃。
「いえいえ、ギルア様は庇護欲をそそる華奢な体がお好きよ。大きな体で一晩中抱き締め続けますもの」
自分の体を自分の両腕で抱き締めながら体をくねらせ一人再現するネリー妃、…迫真の演技を披露し腕を攣ってしまい『痛ーい!』とわめいている…。
「ギルア様は婚姻前に騎士姿の私に一目惚れしていたの。私だけは愛し愛され結婚したわ♪」
盛大な勘違いを続けている脳筋妃。
「「「私が一番愛されてるわ!」」」気は合わないが見事なハモリを披露してみせる。
誰も側妃の立場に不満はなしとなると自主的に離縁する妃はいない、シルビアの当てが外れる。
「でも国王は『番』を見つけたら、後宮に入れるでしょう?獣人は『番』に会えば『番』だけを愛すると聞いたわ。その時はどうするの?」
「それは仕方が無いわ、『番』は獣人の夢ですもの」
「私も獣人ですから『番』を求める気持ちは痛いほど理解してます」
「『番』に憧れない獣人はいないから…」
しんみりと話すパトラとネリーとマアラ、さっきまでの勢いはない。
(なんだ、意外にあっさり問題解決しそうだわ。『番』が現れたら自ら身を引いてくれるなら自然消滅って言ってもいいよね♪)
「では、『番』と国王が結婚したら離縁を望むんですね?」
念のためを確認するシルビア、これで『イエス』と言ったらその旨を書いた誓約書にサインをさせ任務完了と思っていたが、そうは問屋が卸さなかった。
「「「まさか!絶対に離縁しないわ!」」」
さっきのしおらしい側妃達はいずこへ…、鼻息荒く猛然と否定してくる。
「な、なんでですか…。『番』至上主義に理解を示していたではないですか?」
(怖いので身を乗り出さないでー)
「確かに自分自身の『番』は何より大切ですわ。だけど他人の幸せの為に自分が不幸になるつもりはありません」
「私が『番』に出会えていない現状では、ギルア様はオーサン国一の優良物件、離しません」
「自分の『番』に会えたらすべてを捨てて『番』を選ぶわ♪でも他人の『番』の為に私が捨てられるのは嫌!」
つまり側妃達の言い分では
【番至上主義には賛成であるがそれは自分に限っての事。自分が『番』と幸せになるのは最優先事項だが、他人と『番』の幸せの為に自分が犠牲になるなんて言語道断。
よって離縁など有り得ない】
何とも身勝手な言い分に『番』を持たない人族のシルビアでも呆れている。当然、獣人である使用人達は言わずもがなである。
でもこの側妃達言い分を聞いて、シルビアは『ギルア』を思い浮かべた。
国王も正妃を蔑ろにし側妃達を後宮復活の駒として使っている身勝手な人だ、彼らは『同じ穴の狢』である。
どちらも自分の幸せ最優先だから、どちらも譲らず、平行線まま…。
流石のシルビアも直ぐに解決策は思い浮かばず、離宮でゆっくり考える事にした。
冷めた紅茶を替えようとしてくれた侍女に取替え不要といい、もうお茶会をお開きにすると態度で示す。
それを見て側妃達は慌てて話し始めた、まだ何か言いたい事があるようだ。
「シルビア様、『魅惑の当番表』の来月分がまだ届いていませんのよ!私はいいのですが侍女達は準備の為に欲しがっています!」
「事前にプレイの予習もしておきたいので早めにお願いします!道具の追加注文が急だと商人も困りますでしょ!」
「私は無くても大丈夫ですけど、パトア妃とネリー妃の為にお願いしますわ!」
みんな自分が欲しいのではないと言っているが、切望してるのがバレバレだ。
そしてマアラ妃のセリフにギャアギャアと言い争いが始まる。
(誰か、正妃とのお茶会中だと教えてあげてー)周りの侍女達に視線で訴えるが、(((無理です!)))と却下される。後宮に秩序はないらしい。
---12分経過、ようやくキャットファイトが収まってきた。
「オッホン、『魅惑の当番表』が皆さんのお役に立っているようで何よりですわ。今、正妃の公務が大変忙しく来月の『魅惑の当番表』は作成していません」
「「「エエーーー!」」」
あからさまにガッカリする3人と、なぜか小さくガッツポーズしている専属侍女達。『魅惑の当番表』の犠牲者は国王だけではなかったようだ。
「国王から財務の仕事を優先するようにと言われていますの」
(本当は財務ではなく、後宮問題の解決策を優先なんだけどね。噓も方便♪)
ただ側妃達をガッカリさせたままで終わらないのが優しいシルビアである。
「でも安心してください。子作りという大切な公務を疎かにする国王ではありませんわ!
『当番表は無くても、夜は覚悟しておけ!』と伝言を頼まれました♪」
もちろん噓である、国王はそんな伝言はしていない。
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国王の伝言に舞い上がる3人を見て、優しく微笑むシルビアは何も知らない人から見ると理解のある正妃といったところだ。
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自分で問題を作って、その尻拭いをさせる国王にシルビアはかなり腹を立てていた。
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しっかりと側妃達を焚き付けてから、お茶会を後にした。
【機動戦士ガン○ム風で歌ってみよう】
燃え上れ~燃え上れ~燃え上れ~側妃達ー
シルビアとサーサは一緒に歌いながら離宮へ帰っていく。
---お茶会後---
側妃達の何やら仲良く相談を始めている、珍しこともあるものだと侍女達は耳を傾けると、独自の当番表作成の相談であった。
「シルビア様の『魅惑の当番表』がないのなら、自分達で作りましょう」
「ギルア様もそれを期待してのあの伝言ですわ、きっと!」
「よりハードなものをお望みだから、複数プレイにも挑戦しましょう。ウフフ」
(((いやいや、伝言は怪しいから! 絶対に国王は言ってないから!!)))
国王と側妃の夜の生活を壁越しに聞いている(聞かされている)専属侍女達には分かっていた、『伝言』が本物ではないことが…。
国王様お可哀想にと思いながらも暴走している側妃達は誰にも止められなかった。
数日後、国王の執務室に『魅惑の当番表ハード版』が届けられた。後宮の使用人は何とも痛ましそうに国王をチラチラ見ながら側近ガロンに手渡す。
「ギルア様! 側妃達からプレゼントです『魅惑の当番表ハード版』? ワォ!複数プレイだってよ~レベル上がっているな!後で感想を聞かせてくれ ワッハッハ」
「……」
数秒後、ガロンはまたしても床に沈んでいた。犬は学習能力が高い生き物のはずだが犬獣人ガロンは例外らしい。
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