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【おまけの話】その一言が許せなかったから《後編》
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正直、女が話すだろう内容に興味はない。どうせお涙頂戴話に決まっている。悲劇のヒロインになりきって道を踏み外す――そんな女は掃いて捨てるほど見てきた。
だが、俺は――ジョンは話の続きを聞くことにした。仕事を果たすうえで情報は多いに越したことはない。
女は俺が引き受けるかどうか不安がっているようだが、対価は貰っているのだからやる。おかしな話だが、信用が大切なのは悪党だって同じだ。
「アリソン様はね、私が聞いていると知らずにこう言ったの。『死んだ人のことを悪くいうつもりはないけど、ローラの婚約者は公爵夫人の乳姉妹の相手として相応しくなかったわ。もし結婚していたらローラの品位を、ひいてはその周囲の品位を下げていたわ』と。死んでほっとした、そんな声音だった。……許せなかった、彼の死を喜んでいたと知って。周囲って何? 結局は自分なのよ。あの人が大切なのは自分だけ……うっ、うぅ……」
嗚咽しながら怒りを吐き出す女を、俺は冷めた目で見ていた。
確かに傷ついただろう、婚約者をそんなふうに言われたら。だが、俺に言わせれば……。
あんただって、公爵夫人と大差ないじゃないか。
婚約者を愛していたのは本当だろう。その死を悲しみ、夫人の発言を許せなかったのもの事実。
だが、だからといって己の復讐に赤ん坊を巻き込む理由にはならない。
――この女も自分のことしか考えていない。いや、考えられなくなっている。
さて、復讐を果たしたあとはどうなることやら。
この女は俺と違って悪党を生業にはしていない。
真面目な奴が道を踏み外した場合、たいがいは時間とともに己の罪に耐えられなくなるもんだ。元通りに暮らせる奴なんていない。……この女なら、たぶん命を絶つな。
まあいいさ、いつも通り仕事をするだけだ。
俺は対価以上のことはしない。
三日後の正確な時間を聞き出すと、俺は煙草の灰を床に落としてから腰を上げる。
「お前が時間通りに裏口に現れなかったら、その時点でこの話はなしだ。延長サービスなんてないからな」
そう言い放つと、泣き声が嬉し泣きへと変わった女を残して俺は部屋を出た。
考える時間は三日もあるが、女は正気に戻るだろうか。
俺は煙草を咥えながら「たぶん、無理だな」と嘲笑う。彼女は現実と向き合う強さがない。だから悲劇のヒロインになって現実逃避している。……本当に馬鹿な女だ。
まあ、女に限ったことじゃないが。
そんな奴がゴロゴロしているからこそ、俺のような屑が稼げるのだ。
◇ ◇ ◇ ◇
約束の日。目立たない平民服で公爵家の裏口に行くと、やはり女は時間通りに姿を現した。
「遠くで処分してください」
渡された荷物を受け取ると、布越しに温かさが伝わってくる。中身は見えないが、赤ん坊で間違いない。
長居は無用だ。誰にも見られないうちにと背を向け歩き始めると、声が聞こえてくる。
「神様、ありがとうございます。私の味方をしてくださって」
振り返ると、女は目に涙を浮かべて天に向かって微笑んでいた。
「……馬鹿な女」
聞こえないだろうが、そう吐き捨てた。
味方だと? いいや違う、お前は見捨てられたんだ。
もし神が彼女の味方をしたなら、この計画は頓挫してたはず。神に見捨てられたと、気づくのはすぐだろう。
そして、彼女は今度は死を以て現実から逃げるのだ。
俺は荷物を慎重に背負うと近くに用意していた貸し馬に跨った。そして、離れた場所にある乗合馬車の乗車場に向かう。
幸運なことに、すぐに出発する乗合馬車には誰も乗っていなかった。俺は乗車賃を手早く御者に渡す。
「大人一人分だ」
「はいよ。旦那、荷物は上に載せるかい?」
「いや、膝に載せるから大丈夫だ」
「じゃあ、乗ってくれ。すぐに出発するから。あんた、ツイてるね。貸し切りなんて珍しいよ」
御者は疑うことなく、俺を乗せて出発した。王都から出ると、俺は布で包まれた荷物をあけて中を確認した。赤ん坊はすやすやと眠っている。馬車の揺れが気持ちいいのだろう。
「お前、良かったな。神に愛されていて」
神はこの子の味方をしたのだ。
今日あの屋敷を出なかったら、この子は近々あの女の手に掛かって命を落としていただろう。
女は明らかに限界だった。
なんで分かるかって? ただの直感だ。そして、俺の直感は外れたことはない。
もし俺が善良な人間だったなら、マーコック公爵家に忠告する手もあった。
けれども、俺は屑だ。信じてはもらえない。
そもそも悪人だからこそ、あの女の闇を知ったのだ。馬鹿正直に事情を話してどうなるというのか。信じてもらえないどころか余罪で捕まるのがおちだ。
そんなのは御免だ。
それに貴族には痛い目にあわされてきたからな。
「悪いな、俺は善人にはなれん。だから、適当なところで捨ててやる」
女との約束を違えるつもりはない。裏社会は信用が第一だ。
だが、赤ん坊は流石に殺さない。
……処分しろであって、殺れとは言ってないからな。
殺せと言葉にするのは憚れたのだろう。やっていることは最低なくせに、女は口からは汚い言葉を吐かなかった。詰めが甘いから悪いのさ、と口角を上げる。
乗合馬車を降りたのは、名も知らない小さな町だった。ちょうどいい具合に辺りは薄暗くなっていた。馬車の揺れがなくなったせいか、もぞもぞと赤ん坊がむずがりだす。
俺は教会の近くを歩いていた人の良さそうな婆さんに目星をつける。
「すんません。この赤ん坊を今さっき女の人に押し付けられたんだけど、どうしていいか分からなくて……」
「ふえぇんー」
いい具合に赤ん坊が泣き始める。俺が今にも落としそうな感じであやすと、婆さんは「危なっかしいね」とひったくるように赤ん坊を抱いた。
「すんません。赤ん坊なんて抱いたことなくて……」
「この子の母親はどこに行ったのさ? まさか捨て子かい?」
俺は頭を掻きながらと「さぁ……」と首をかしげる。何度となく修羅場をくぐってきたので、演技なんてお手のものだ。
「実は急いでいるんです、俺。あの、教会に預けるの頼んでいいですか?」
教会には捨て子を一時的に保護できるような用意がある。それは王都だけでなく、どこでも同じだ。
婆さんは疑うことなく「任せとくれ」と返事をした。赤ん坊に夢中で俺の方なんてろくに見ていない。
それでいいと、心のなかでほくそ笑む。
俺が立ち去ろうとすると、婆さんは「おーよしよし。泣くんじゃないよ」と言いながら、赤ん坊の服や包んでいる布をまさぐり始める。何かを探しているようだ。
「何か?」
「名前がどこかに書いてないかと思ってさ。捨て子ならどこかに名前を書いてある場合が多いんだよ。親だって好きで捨てるわけじゃないからね」
名は書いていないのは確認済みだ。
公爵家なら服はオーダーメイドが普通だ。いつもなら、この子も名が刺繍された服を着ているのかもしれない。だが、女はそういう服を着せなかったのだろう――死体の身元がバレないように。
「リディア。……その子を俺に押し付けた時、女の人がそう言ってました」
咄嗟に名前が出て、後付けでそれらしいことを言う。
リディア――俺の生まれた国では【愛される子】という意味だ。
「ほら、リディア。泣くんじゃないよ。すぐにこの婆が温かい場所に連れて行ってあげるからね」
「きゃっきゃ、」
赤ん坊は声を上げて笑った。名前に反応したわけじゃないだろう。きっと婆さんの抱き方が上手だったからだ。
婆さんは赤ん坊と一緒に教会の中へと入っていく。
母親の業を背負ってしまった子のために、俺は天に向かって声を放つ。
「幸せ一杯の人生を約束してくれとは言わねぇよ。あんたにそんな力はないからな。だがな、せめて努力に見合う人生を与えてやってくれ」
俺は神を信じていない。今までの俺の人生はくそみたいなものだからだ。
俺は生きてない。生きるのが嫌で死に急いでいるだけ。人を愛せないし、愛されたこともない。
だからこそ、神に愛されたあの子に夢を託したい。
「リディア、生きろ。人を愛せ。それから愛されろ」
……俺もこんなふうに生きたかった。
神に祈りが届いたのかどうか、ジョンは知ることはなかった。なぜなら、彼はこの一週間後に仲間内の揉め事で命を落としたからだ。
彼の最期の言葉は『幸せに……な、れ……』だったという。誰に向かって言ったものか、それを知る者はいない。
だが、俺は――ジョンは話の続きを聞くことにした。仕事を果たすうえで情報は多いに越したことはない。
女は俺が引き受けるかどうか不安がっているようだが、対価は貰っているのだからやる。おかしな話だが、信用が大切なのは悪党だって同じだ。
「アリソン様はね、私が聞いていると知らずにこう言ったの。『死んだ人のことを悪くいうつもりはないけど、ローラの婚約者は公爵夫人の乳姉妹の相手として相応しくなかったわ。もし結婚していたらローラの品位を、ひいてはその周囲の品位を下げていたわ』と。死んでほっとした、そんな声音だった。……許せなかった、彼の死を喜んでいたと知って。周囲って何? 結局は自分なのよ。あの人が大切なのは自分だけ……うっ、うぅ……」
嗚咽しながら怒りを吐き出す女を、俺は冷めた目で見ていた。
確かに傷ついただろう、婚約者をそんなふうに言われたら。だが、俺に言わせれば……。
あんただって、公爵夫人と大差ないじゃないか。
婚約者を愛していたのは本当だろう。その死を悲しみ、夫人の発言を許せなかったのもの事実。
だが、だからといって己の復讐に赤ん坊を巻き込む理由にはならない。
――この女も自分のことしか考えていない。いや、考えられなくなっている。
さて、復讐を果たしたあとはどうなることやら。
この女は俺と違って悪党を生業にはしていない。
真面目な奴が道を踏み外した場合、たいがいは時間とともに己の罪に耐えられなくなるもんだ。元通りに暮らせる奴なんていない。……この女なら、たぶん命を絶つな。
まあいいさ、いつも通り仕事をするだけだ。
俺は対価以上のことはしない。
三日後の正確な時間を聞き出すと、俺は煙草の灰を床に落としてから腰を上げる。
「お前が時間通りに裏口に現れなかったら、その時点でこの話はなしだ。延長サービスなんてないからな」
そう言い放つと、泣き声が嬉し泣きへと変わった女を残して俺は部屋を出た。
考える時間は三日もあるが、女は正気に戻るだろうか。
俺は煙草を咥えながら「たぶん、無理だな」と嘲笑う。彼女は現実と向き合う強さがない。だから悲劇のヒロインになって現実逃避している。……本当に馬鹿な女だ。
まあ、女に限ったことじゃないが。
そんな奴がゴロゴロしているからこそ、俺のような屑が稼げるのだ。
◇ ◇ ◇ ◇
約束の日。目立たない平民服で公爵家の裏口に行くと、やはり女は時間通りに姿を現した。
「遠くで処分してください」
渡された荷物を受け取ると、布越しに温かさが伝わってくる。中身は見えないが、赤ん坊で間違いない。
長居は無用だ。誰にも見られないうちにと背を向け歩き始めると、声が聞こえてくる。
「神様、ありがとうございます。私の味方をしてくださって」
振り返ると、女は目に涙を浮かべて天に向かって微笑んでいた。
「……馬鹿な女」
聞こえないだろうが、そう吐き捨てた。
味方だと? いいや違う、お前は見捨てられたんだ。
もし神が彼女の味方をしたなら、この計画は頓挫してたはず。神に見捨てられたと、気づくのはすぐだろう。
そして、彼女は今度は死を以て現実から逃げるのだ。
俺は荷物を慎重に背負うと近くに用意していた貸し馬に跨った。そして、離れた場所にある乗合馬車の乗車場に向かう。
幸運なことに、すぐに出発する乗合馬車には誰も乗っていなかった。俺は乗車賃を手早く御者に渡す。
「大人一人分だ」
「はいよ。旦那、荷物は上に載せるかい?」
「いや、膝に載せるから大丈夫だ」
「じゃあ、乗ってくれ。すぐに出発するから。あんた、ツイてるね。貸し切りなんて珍しいよ」
御者は疑うことなく、俺を乗せて出発した。王都から出ると、俺は布で包まれた荷物をあけて中を確認した。赤ん坊はすやすやと眠っている。馬車の揺れが気持ちいいのだろう。
「お前、良かったな。神に愛されていて」
神はこの子の味方をしたのだ。
今日あの屋敷を出なかったら、この子は近々あの女の手に掛かって命を落としていただろう。
女は明らかに限界だった。
なんで分かるかって? ただの直感だ。そして、俺の直感は外れたことはない。
もし俺が善良な人間だったなら、マーコック公爵家に忠告する手もあった。
けれども、俺は屑だ。信じてはもらえない。
そもそも悪人だからこそ、あの女の闇を知ったのだ。馬鹿正直に事情を話してどうなるというのか。信じてもらえないどころか余罪で捕まるのがおちだ。
そんなのは御免だ。
それに貴族には痛い目にあわされてきたからな。
「悪いな、俺は善人にはなれん。だから、適当なところで捨ててやる」
女との約束を違えるつもりはない。裏社会は信用が第一だ。
だが、赤ん坊は流石に殺さない。
……処分しろであって、殺れとは言ってないからな。
殺せと言葉にするのは憚れたのだろう。やっていることは最低なくせに、女は口からは汚い言葉を吐かなかった。詰めが甘いから悪いのさ、と口角を上げる。
乗合馬車を降りたのは、名も知らない小さな町だった。ちょうどいい具合に辺りは薄暗くなっていた。馬車の揺れがなくなったせいか、もぞもぞと赤ん坊がむずがりだす。
俺は教会の近くを歩いていた人の良さそうな婆さんに目星をつける。
「すんません。この赤ん坊を今さっき女の人に押し付けられたんだけど、どうしていいか分からなくて……」
「ふえぇんー」
いい具合に赤ん坊が泣き始める。俺が今にも落としそうな感じであやすと、婆さんは「危なっかしいね」とひったくるように赤ん坊を抱いた。
「すんません。赤ん坊なんて抱いたことなくて……」
「この子の母親はどこに行ったのさ? まさか捨て子かい?」
俺は頭を掻きながらと「さぁ……」と首をかしげる。何度となく修羅場をくぐってきたので、演技なんてお手のものだ。
「実は急いでいるんです、俺。あの、教会に預けるの頼んでいいですか?」
教会には捨て子を一時的に保護できるような用意がある。それは王都だけでなく、どこでも同じだ。
婆さんは疑うことなく「任せとくれ」と返事をした。赤ん坊に夢中で俺の方なんてろくに見ていない。
それでいいと、心のなかでほくそ笑む。
俺が立ち去ろうとすると、婆さんは「おーよしよし。泣くんじゃないよ」と言いながら、赤ん坊の服や包んでいる布をまさぐり始める。何かを探しているようだ。
「何か?」
「名前がどこかに書いてないかと思ってさ。捨て子ならどこかに名前を書いてある場合が多いんだよ。親だって好きで捨てるわけじゃないからね」
名は書いていないのは確認済みだ。
公爵家なら服はオーダーメイドが普通だ。いつもなら、この子も名が刺繍された服を着ているのかもしれない。だが、女はそういう服を着せなかったのだろう――死体の身元がバレないように。
「リディア。……その子を俺に押し付けた時、女の人がそう言ってました」
咄嗟に名前が出て、後付けでそれらしいことを言う。
リディア――俺の生まれた国では【愛される子】という意味だ。
「ほら、リディア。泣くんじゃないよ。すぐにこの婆が温かい場所に連れて行ってあげるからね」
「きゃっきゃ、」
赤ん坊は声を上げて笑った。名前に反応したわけじゃないだろう。きっと婆さんの抱き方が上手だったからだ。
婆さんは赤ん坊と一緒に教会の中へと入っていく。
母親の業を背負ってしまった子のために、俺は天に向かって声を放つ。
「幸せ一杯の人生を約束してくれとは言わねぇよ。あんたにそんな力はないからな。だがな、せめて努力に見合う人生を与えてやってくれ」
俺は神を信じていない。今までの俺の人生はくそみたいなものだからだ。
俺は生きてない。生きるのが嫌で死に急いでいるだけ。人を愛せないし、愛されたこともない。
だからこそ、神に愛されたあの子に夢を託したい。
「リディア、生きろ。人を愛せ。それから愛されろ」
……俺もこんなふうに生きたかった。
神に祈りが届いたのかどうか、ジョンは知ることはなかった。なぜなら、彼はこの一週間後に仲間内の揉め事で命を落としたからだ。
彼の最期の言葉は『幸せに……な、れ……』だったという。誰に向かって言ったものか、それを知る者はいない。
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