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【おまけの話】小さな白兎の切実な悩み〜相談役視点〜 後編
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「レイミア様は猛獣使いを知っていますか?」
「はい、もちろん知ってます。獰猛な獣を操る凄い人ですよね、ポンポコ様」
「その通りです。例えるなら殿下と双頭の龍が猛獣で、ハナミア様は猛獣使いなのですよ。ハナミア様は見た目はか弱いですが、猛獣達を服従させる力を持っています。どちらが強いか分かりますか?レイミア様」
「お母様です…??」
「はい、よく出来ました」
にっこりと微笑む私に対して、レイミア様は半信半疑という顔をしている。ピンとこないのだろう。
「では行きましょうか?レイミア様」
「ポンポコ様、どこにですか?」
「百聞は一見にしかずですから、ご自分の目で確かめたほうがいいでしょう」
私はレイミア様を連れて、王家の者達しか立ち入りを許されていない中庭へと向かう。
普段なら私も許可なく入ることは出来ない場所だが、今はレイミア様が一緒なので入ることが出来る。
中庭の中央にある東屋にはハナミア様がいた。いつもこの時間はここでお茶を飲んでいるのだ。
「お母様――」
「しっ、レイミア様。ちょっとここで見ていましょう」
母のもとに行こうとするレイミア様を止め、一緒に木の陰に身を潜める。
たぶん、すぐに殿下がここに来るはずだ。
殿下は休憩時間になると必ずハナミア様のところにやって来る。
口づけの必要があるからとか言っているが、それは言い訳だ。ただ愛する妻にべったりと張り付きたいだけなのだ。
まったく自分だけ狡いですね…。
邪魔するためにもっと仕事を増やしてやろうと考えていると、予想通り殿下が足取り軽く現れる。
殿下は駆け寄るやいなや、ハナミア様を優しく抱きしながら頬に口づけを落とし、それから隣へと座る。
思わずチッと舌打ちが出てしまう。
「ポンポコ様?」
いつもと変わらぬ仲睦まじい両親の姿を見ながら、レイミア様はこれからどうするのかとその眼差しで聞いてくる。
「いいですか、レイミア様。心の目でよく見てください」
「心の目ですか??」
「そうです。外見にとらわれずにその人の内面を見ようとするのです。そうしたら、お父様ではない姿が薄っすらと見えてくるはずですよ。誰もが出来ることでありません。大人でも難しいことですが、挑戦してみますか?」
レイミア様は頑張り屋だ。
幼いながらも自分の立ち位置を理解して、王族の一員として相応しくあろうと努力している。
だから背中を押す言葉を告げた、決して焚きつけたわけではないが。
――ボッ。
おや?火がついてしまったようですね。
レイミア様の目つきが変わる。こんなところは幼い頃の殿下とそっくりで、親子だなと感じる。
違うところといえば『古狸めっ』と呟かないところだ。
「頑張りますっ!ポンポコ様」
素直なレイミア様はじっと両親の姿を見つめている。
殿下は愛する妻と二人の時はデレデレとした締まりのない顔をしている。まるで大好きな飼い主を前にして、ハッッハッと舌を出し美味しいおやつをくれませんかと強請る子犬のように。
もちろん殿下が期待しているのは、愛する妻からの甘い言葉や口づけだ。まったく何年経っても落ち着くどころか、その愛は加速する一方だ。
まあ、ハナミア様がますます健康になるのだから大目に見ているが…。
殿下は娘であるレイミア様を溺愛している。しかし、デレデレした顔は見せないようにして、父としての威厳を辛うじて保っている。
その努力も今日で水の泡となるのだが、それは仕方がない。
レイミア様の憂いをなくす為ですのでお許しください、殿下。
「ポンポコ様!なんかお父様が子犬に見えてきましたっ」
「さすがレイミア様ですね。しっかりと心の目を使えています。あと尻尾のようなものは見えませんか?」
私は素直なレイミア様をさり気なく誘導していく。
ここが重要だ。答えは自分で出してこそ意味があるのだから。
「あっ、なんか見える気がします!お父様の尻尾がブンブンと振れて、凄く嬉しそうです!!」
期待通りというか、期待を遥かに越えた反応をするレイミア様。
なんだか、若かりし頃のハナミア様を強く感じてしまう。
……そっくりですね……。
これは洗脳ではない。あくまでもレイミア様の心の目を開かせただけだ。……あと母親譲りの感性だろうか。
それに、殿下がハナミア様の前では子犬になるのは大人の間では有名な話だ。まあ、それくらい妻にべた惚れだという比喩だが…。
――大した違いはない。
レイミア様は猛獣使いと猛獣の話も納得できたようで『可愛いのまま頑張ります』と笑顔で言ってくる。
これで問題は解決出来たので一件落着かと思ったら、どうやらそうではないらしい。
レイミア様はうーんとまた悩んでいる。
「どうしましたか?まだ聞きたいことがあったらどうぞ」
「ポンポコ様、お母様が最強だということは分かりました。ではハリロン叔父様も猛獣使いなのですか?」
殿下とハナミア様は夫婦だから、猛獣の配偶者は猛獣使いと図式がレイミア様のなかでは出来上がっているようだ。
だがあそこは違う。
ハリロンは健気な奴だが、猛獣使いとはいえない。……レイリン様が猛獣なのは事実だが。
「ハリロン様は猛獣使いではなく、レイリン様の尻に敷かれるといったほうが良いですね」
「えっー、叔母様は叔父様を敷物にしているのですか?!生の剥製?でも、生だと剥製じゃないし…」
レイミア様は混乱してしまっている。ちょっと子供には分かりづらい表現だったようだ。
ここは、敷物認識されているハリロンの為にも訂正しておくべきだろう。
「尻に敷かれるというのそういうことではありません。そうですね、分かりやすく言うとハリロン様がレイリン様を、その敷物のように広い愛情で優しく包み込んでいるということでしょうか」
本来の意味とは違うが、あそこはそんな感じだからとりあえずはいいだろう。
三年前、レイリン様がハリロン・ルーズナと結婚すると聞いた時には驚いた。正直に言えば上手くいかないのでは思ったが、それは間違いだった。妻の苛烈さを夫の愛情が上手に包み込んでいて、お似合いの夫婦となっている。
私の説明に納得がいったようで、レイミア様はぱぁっと笑顔になり『叔父様はいつもそうですね』と頷いている。
「ポンポコ様、私もお母様みたいな猛獣使いになって、それからたくさんの人を助けて、いつか大好きな人をお尻に敷きますね!」
「……応援します、レイミア様」
あとでいろいろな人から叱られそうだが、まあその時はその時だ。
こうして愛が溢れる場所で、レイミア様が育っているのだから良しとしよう。
……今日の悩みも平和でしたね。
(完)
**********************
【お知らせ】
『これで最後ですから覚悟してくださいませ、旦那様!』には、この作品の登場人物が出ております。
良かったらそちらも読んでみてくださいませ_(._.)_
「はい、もちろん知ってます。獰猛な獣を操る凄い人ですよね、ポンポコ様」
「その通りです。例えるなら殿下と双頭の龍が猛獣で、ハナミア様は猛獣使いなのですよ。ハナミア様は見た目はか弱いですが、猛獣達を服従させる力を持っています。どちらが強いか分かりますか?レイミア様」
「お母様です…??」
「はい、よく出来ました」
にっこりと微笑む私に対して、レイミア様は半信半疑という顔をしている。ピンとこないのだろう。
「では行きましょうか?レイミア様」
「ポンポコ様、どこにですか?」
「百聞は一見にしかずですから、ご自分の目で確かめたほうがいいでしょう」
私はレイミア様を連れて、王家の者達しか立ち入りを許されていない中庭へと向かう。
普段なら私も許可なく入ることは出来ない場所だが、今はレイミア様が一緒なので入ることが出来る。
中庭の中央にある東屋にはハナミア様がいた。いつもこの時間はここでお茶を飲んでいるのだ。
「お母様――」
「しっ、レイミア様。ちょっとここで見ていましょう」
母のもとに行こうとするレイミア様を止め、一緒に木の陰に身を潜める。
たぶん、すぐに殿下がここに来るはずだ。
殿下は休憩時間になると必ずハナミア様のところにやって来る。
口づけの必要があるからとか言っているが、それは言い訳だ。ただ愛する妻にべったりと張り付きたいだけなのだ。
まったく自分だけ狡いですね…。
邪魔するためにもっと仕事を増やしてやろうと考えていると、予想通り殿下が足取り軽く現れる。
殿下は駆け寄るやいなや、ハナミア様を優しく抱きしながら頬に口づけを落とし、それから隣へと座る。
思わずチッと舌打ちが出てしまう。
「ポンポコ様?」
いつもと変わらぬ仲睦まじい両親の姿を見ながら、レイミア様はこれからどうするのかとその眼差しで聞いてくる。
「いいですか、レイミア様。心の目でよく見てください」
「心の目ですか??」
「そうです。外見にとらわれずにその人の内面を見ようとするのです。そうしたら、お父様ではない姿が薄っすらと見えてくるはずですよ。誰もが出来ることでありません。大人でも難しいことですが、挑戦してみますか?」
レイミア様は頑張り屋だ。
幼いながらも自分の立ち位置を理解して、王族の一員として相応しくあろうと努力している。
だから背中を押す言葉を告げた、決して焚きつけたわけではないが。
――ボッ。
おや?火がついてしまったようですね。
レイミア様の目つきが変わる。こんなところは幼い頃の殿下とそっくりで、親子だなと感じる。
違うところといえば『古狸めっ』と呟かないところだ。
「頑張りますっ!ポンポコ様」
素直なレイミア様はじっと両親の姿を見つめている。
殿下は愛する妻と二人の時はデレデレとした締まりのない顔をしている。まるで大好きな飼い主を前にして、ハッッハッと舌を出し美味しいおやつをくれませんかと強請る子犬のように。
もちろん殿下が期待しているのは、愛する妻からの甘い言葉や口づけだ。まったく何年経っても落ち着くどころか、その愛は加速する一方だ。
まあ、ハナミア様がますます健康になるのだから大目に見ているが…。
殿下は娘であるレイミア様を溺愛している。しかし、デレデレした顔は見せないようにして、父としての威厳を辛うじて保っている。
その努力も今日で水の泡となるのだが、それは仕方がない。
レイミア様の憂いをなくす為ですのでお許しください、殿下。
「ポンポコ様!なんかお父様が子犬に見えてきましたっ」
「さすがレイミア様ですね。しっかりと心の目を使えています。あと尻尾のようなものは見えませんか?」
私は素直なレイミア様をさり気なく誘導していく。
ここが重要だ。答えは自分で出してこそ意味があるのだから。
「あっ、なんか見える気がします!お父様の尻尾がブンブンと振れて、凄く嬉しそうです!!」
期待通りというか、期待を遥かに越えた反応をするレイミア様。
なんだか、若かりし頃のハナミア様を強く感じてしまう。
……そっくりですね……。
これは洗脳ではない。あくまでもレイミア様の心の目を開かせただけだ。……あと母親譲りの感性だろうか。
それに、殿下がハナミア様の前では子犬になるのは大人の間では有名な話だ。まあ、それくらい妻にべた惚れだという比喩だが…。
――大した違いはない。
レイミア様は猛獣使いと猛獣の話も納得できたようで『可愛いのまま頑張ります』と笑顔で言ってくる。
これで問題は解決出来たので一件落着かと思ったら、どうやらそうではないらしい。
レイミア様はうーんとまた悩んでいる。
「どうしましたか?まだ聞きたいことがあったらどうぞ」
「ポンポコ様、お母様が最強だということは分かりました。ではハリロン叔父様も猛獣使いなのですか?」
殿下とハナミア様は夫婦だから、猛獣の配偶者は猛獣使いと図式がレイミア様のなかでは出来上がっているようだ。
だがあそこは違う。
ハリロンは健気な奴だが、猛獣使いとはいえない。……レイリン様が猛獣なのは事実だが。
「ハリロン様は猛獣使いではなく、レイリン様の尻に敷かれるといったほうが良いですね」
「えっー、叔母様は叔父様を敷物にしているのですか?!生の剥製?でも、生だと剥製じゃないし…」
レイミア様は混乱してしまっている。ちょっと子供には分かりづらい表現だったようだ。
ここは、敷物認識されているハリロンの為にも訂正しておくべきだろう。
「尻に敷かれるというのそういうことではありません。そうですね、分かりやすく言うとハリロン様がレイリン様を、その敷物のように広い愛情で優しく包み込んでいるということでしょうか」
本来の意味とは違うが、あそこはそんな感じだからとりあえずはいいだろう。
三年前、レイリン様がハリロン・ルーズナと結婚すると聞いた時には驚いた。正直に言えば上手くいかないのでは思ったが、それは間違いだった。妻の苛烈さを夫の愛情が上手に包み込んでいて、お似合いの夫婦となっている。
私の説明に納得がいったようで、レイミア様はぱぁっと笑顔になり『叔父様はいつもそうですね』と頷いている。
「ポンポコ様、私もお母様みたいな猛獣使いになって、それからたくさんの人を助けて、いつか大好きな人をお尻に敷きますね!」
「……応援します、レイミア様」
あとでいろいろな人から叱られそうだが、まあその時はその時だ。
こうして愛が溢れる場所で、レイミア様が育っているのだから良しとしよう。
……今日の悩みも平和でしたね。
(完)
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良かったらそちらも読んでみてくださいませ_(._.)_
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