51 / 66
51.未来への約束①
しおりを挟む
ここまではっきりと名前を言ってきたのだから、もう誤魔化しは効かない。
それに誤魔化す必要はたぶん…ない。
殿下の口調は責めるているものでなく、いつもと同じで甘く優しく、――そして真剣そのもの。
「あの…、いつから私がマーズ公爵家のハナミアだと気づいていたんですか?」
恐る恐る尋ねてみる。
弟妹達が話すわけがないから、たぶん私の言動から気づいたのだ。
身に覚え?あり過ぎて一つに絞れない…。
「さあ、どうだったかな。たぶん私とミアは以心伝心の関係だから自然と伝わってきたんだ」
「それは嘘ですよね?だって私はいろいろと…」
そう、いろいろやらかしていた。フォローしていたつもりだけど、冷静になって思い返したら、フォローになっていなかったなと思う。
だから自然には有りえない。
「どうかな…、よく覚えていない。私にとって大切なのは、ミアがミアでいることだ。公爵家とか子爵家とかはどうでもいい。肩書はただの肩書で、それはミアの魅力を左右するものではない」
殿下は優しすぎる嘘をつく。
そこには計算なんか微塵もなくて、私への想いしかない。
愛されているこそだと思うと嬉しいけれど、それと同時に申し訳ない気持ちになっていく。
だって私は彼に嘘をつき続けていた。
「でも騙していたんですよ…」
「だが悪意はなかった。そうだろ?ミア」
…そう、悪意はなかった。
殿下を欺くつもりではなかったけれど、理由はどうあれ偽っていたのは事実。
だから殿下は私に対して怒る権利がある。
ううん、怒って欲しいのだ。
リューザ様との関係を終わりにしたくないから…。
だって偽りの関係なんて長くは続かない。
いつまで生きられるか分からない。でも殿下のそばに出来る限りいたいと思っている。
その為には何をすればいい?
それは簡単だ。
まずは隠していたことを全部打ち明けること。
もし、もし…それで嫌われたら……。
怖い?うん、すごく怖い。
逃げたい?
…ううん、それはない。
逃げるという手段は最善の時もある。
……でも今だけは絶対に駄目。
殿下は私自身を見てくれているのなら、私だって誠実でありたい。
今更かもしれないけれど、最初から始めたい。
「リューザ様、まず私の話を聞いてくれますか?」
「もちろんだ、ミア。話してくれ」
勇気を出して一歩踏み出すと、殿下が柔らかい声音で応えてくれる。
良かった……。
それから私は隠していたことを話し始めた。
どうして身分を偽って学園に編入したのか、そして生まれてから今に至るまで公爵家で自分がどん扱いを受けていて、両親にとってどんな存在なのか伝えていく。
たぶん殿下は知っているだろうけれど、自分の言葉で伝えることに意味がある。
殿下はただ黙って聞いてくれた。
「ミア、話したいことはそれで全部か?」
私の話が一区切りつくと、殿下がそう尋ねてきた。その口調はいつもと変わっていない。
つまりここまでは受け入れられているということ。
でも一番伝えなくてはいけないことがまだある。
これを伝えるのが一番怖い。
たぶん殿下を傷つけてしまうから…。
「王都に出てくる前に医者から好きなことをしなさいと言われました。もともと長くは生きられないと分かっていましたが、思っていた以上に残りの人生は短いようです。…覚悟はしていました。だから後悔のないよう精一杯生きようと決めてました。学園に通って、弟妹達と一緒に過ごして、…そして恋をしました」
「私も生まれて初めて恋をした。お揃いだな」
そう、真剣に人を愛せてる喜びを知ることが出来た。
……だから私は幸せ。
たぶん、殿下も同じ気持ちでいてくれている。
それなのに…、私は彼を残して逝く。
それも遠くない未来に……。
自分が長く生きられないことではなくて、それが何よりも辛い……。
彼を悲しませたくない。
――でもそれは叶わない。
殿下に出会って愛するという本当の意味を知った。
それは幸せなことでかけがえのない想い。だからこそ別れは心が張り裂けそうになるはず。
後悔している?
いいえ、していない。
でも殿下どうかな。だって残されるほうがもっともっと苦しいはずだもの…。
もし最初から私の余命が短いと知っていたら、私を恋人にはしなかったかもしれない。
私は殿下から選択肢を奪ったのだ。
……ごめんなさい、リューザ様……。
「誰だってすぐに死ぬと分かっていたら、愛したりはしませんよね…」
「愛していたよ、ミア。あと何年生きられるかで、ミアへの想いが変わることはない。私にとってミアは最初で最後の恋だ」
「リューザ様……」
殿下が優しく私の目尻に口づけをする。
それは溢れる落ちる涙を拭うため。…また私は泣いていたのだ。
彼の前だと泣いていいのだと思ってしまう。
私を抱き寄せて殿下は耳元で囁く。
「生涯君だけを愛すると誓う。第二王子の妃という立場は楽ではない。周囲から妬まれたり攻撃されたりすることもあるだろう。だが全身全霊で守り抜く。私のそばにいることを後悔させない。だからこれから先の人生を一緒に歩んで欲しい。ミア、私の妻になって欲しい」
「…っ……」
頷きたい。
だって彼が私を望んでくれている。
でも……。
…………愛しているからこそ頷けない。
彼の手を掴みたい私と、掴めない私。
どちらの私も偽りじゃない。
彼のそばにいたくて話し始めたはずなのに、彼の未来を守りたいから頷かない。
これが最善かなんて分からない。――でも頷けないないのだ。
……愛して…い‥ます、リューザさ……うっぅぅ…。
「ミアが妻になってくれなかったら、私は酒浸りの人生を送ることになる。そして酔った勢いで魔術を展開して大勢の命を奪う。もちろんそこに正義なんてない。ただの殺戮だ。これは褐色の口なしの予知だから絶対だ。どうする?ミア」
殿下は優しく笑いながら、私の言葉を待っている。
どんなに凄い魔術師も予知は出来ない。それは彼が以前私に教えてくれたこと。
つまりこれも殿下の愛に溢れた盛大な嘘。
こんなに熱すぎる求婚の仕方があるなんて初めて知った。
「私を止めてくれ、ミア。そしてこの世界を救って…」
とてもとても甘い声音でそう告げてくる。
世界が滅びる悲愴感なんてどこにもない。だって彼は世界を滅ぼさない。
これは、愛を乞う言葉。
『愛しているよ、ミア』と『世界を壊すけどいい?』と交互に繰り返しながら微笑んでいる。
……凄く重い愛。
だけど、私にとっては重くない。まるごと私を包み込む深い愛。
親から愛情を注がれなかったからこそ、これくらいの愛を渇望していたのかもしれない。
たぶんそれを殿下は分かってくれていた。
――この深い愛に応えたい。
目尻に落としていた口づけが、頬に、額に、そして唇へと移っていく。拭う涙がもうないから。
…頷いていい…かな……。
…もう頷くしかないよね……。
ふふ、だって世界が滅びてしまうから……。
それに誤魔化す必要はたぶん…ない。
殿下の口調は責めるているものでなく、いつもと同じで甘く優しく、――そして真剣そのもの。
「あの…、いつから私がマーズ公爵家のハナミアだと気づいていたんですか?」
恐る恐る尋ねてみる。
弟妹達が話すわけがないから、たぶん私の言動から気づいたのだ。
身に覚え?あり過ぎて一つに絞れない…。
「さあ、どうだったかな。たぶん私とミアは以心伝心の関係だから自然と伝わってきたんだ」
「それは嘘ですよね?だって私はいろいろと…」
そう、いろいろやらかしていた。フォローしていたつもりだけど、冷静になって思い返したら、フォローになっていなかったなと思う。
だから自然には有りえない。
「どうかな…、よく覚えていない。私にとって大切なのは、ミアがミアでいることだ。公爵家とか子爵家とかはどうでもいい。肩書はただの肩書で、それはミアの魅力を左右するものではない」
殿下は優しすぎる嘘をつく。
そこには計算なんか微塵もなくて、私への想いしかない。
愛されているこそだと思うと嬉しいけれど、それと同時に申し訳ない気持ちになっていく。
だって私は彼に嘘をつき続けていた。
「でも騙していたんですよ…」
「だが悪意はなかった。そうだろ?ミア」
…そう、悪意はなかった。
殿下を欺くつもりではなかったけれど、理由はどうあれ偽っていたのは事実。
だから殿下は私に対して怒る権利がある。
ううん、怒って欲しいのだ。
リューザ様との関係を終わりにしたくないから…。
だって偽りの関係なんて長くは続かない。
いつまで生きられるか分からない。でも殿下のそばに出来る限りいたいと思っている。
その為には何をすればいい?
それは簡単だ。
まずは隠していたことを全部打ち明けること。
もし、もし…それで嫌われたら……。
怖い?うん、すごく怖い。
逃げたい?
…ううん、それはない。
逃げるという手段は最善の時もある。
……でも今だけは絶対に駄目。
殿下は私自身を見てくれているのなら、私だって誠実でありたい。
今更かもしれないけれど、最初から始めたい。
「リューザ様、まず私の話を聞いてくれますか?」
「もちろんだ、ミア。話してくれ」
勇気を出して一歩踏み出すと、殿下が柔らかい声音で応えてくれる。
良かった……。
それから私は隠していたことを話し始めた。
どうして身分を偽って学園に編入したのか、そして生まれてから今に至るまで公爵家で自分がどん扱いを受けていて、両親にとってどんな存在なのか伝えていく。
たぶん殿下は知っているだろうけれど、自分の言葉で伝えることに意味がある。
殿下はただ黙って聞いてくれた。
「ミア、話したいことはそれで全部か?」
私の話が一区切りつくと、殿下がそう尋ねてきた。その口調はいつもと変わっていない。
つまりここまでは受け入れられているということ。
でも一番伝えなくてはいけないことがまだある。
これを伝えるのが一番怖い。
たぶん殿下を傷つけてしまうから…。
「王都に出てくる前に医者から好きなことをしなさいと言われました。もともと長くは生きられないと分かっていましたが、思っていた以上に残りの人生は短いようです。…覚悟はしていました。だから後悔のないよう精一杯生きようと決めてました。学園に通って、弟妹達と一緒に過ごして、…そして恋をしました」
「私も生まれて初めて恋をした。お揃いだな」
そう、真剣に人を愛せてる喜びを知ることが出来た。
……だから私は幸せ。
たぶん、殿下も同じ気持ちでいてくれている。
それなのに…、私は彼を残して逝く。
それも遠くない未来に……。
自分が長く生きられないことではなくて、それが何よりも辛い……。
彼を悲しませたくない。
――でもそれは叶わない。
殿下に出会って愛するという本当の意味を知った。
それは幸せなことでかけがえのない想い。だからこそ別れは心が張り裂けそうになるはず。
後悔している?
いいえ、していない。
でも殿下どうかな。だって残されるほうがもっともっと苦しいはずだもの…。
もし最初から私の余命が短いと知っていたら、私を恋人にはしなかったかもしれない。
私は殿下から選択肢を奪ったのだ。
……ごめんなさい、リューザ様……。
「誰だってすぐに死ぬと分かっていたら、愛したりはしませんよね…」
「愛していたよ、ミア。あと何年生きられるかで、ミアへの想いが変わることはない。私にとってミアは最初で最後の恋だ」
「リューザ様……」
殿下が優しく私の目尻に口づけをする。
それは溢れる落ちる涙を拭うため。…また私は泣いていたのだ。
彼の前だと泣いていいのだと思ってしまう。
私を抱き寄せて殿下は耳元で囁く。
「生涯君だけを愛すると誓う。第二王子の妃という立場は楽ではない。周囲から妬まれたり攻撃されたりすることもあるだろう。だが全身全霊で守り抜く。私のそばにいることを後悔させない。だからこれから先の人生を一緒に歩んで欲しい。ミア、私の妻になって欲しい」
「…っ……」
頷きたい。
だって彼が私を望んでくれている。
でも……。
…………愛しているからこそ頷けない。
彼の手を掴みたい私と、掴めない私。
どちらの私も偽りじゃない。
彼のそばにいたくて話し始めたはずなのに、彼の未来を守りたいから頷かない。
これが最善かなんて分からない。――でも頷けないないのだ。
……愛して…い‥ます、リューザさ……うっぅぅ…。
「ミアが妻になってくれなかったら、私は酒浸りの人生を送ることになる。そして酔った勢いで魔術を展開して大勢の命を奪う。もちろんそこに正義なんてない。ただの殺戮だ。これは褐色の口なしの予知だから絶対だ。どうする?ミア」
殿下は優しく笑いながら、私の言葉を待っている。
どんなに凄い魔術師も予知は出来ない。それは彼が以前私に教えてくれたこと。
つまりこれも殿下の愛に溢れた盛大な嘘。
こんなに熱すぎる求婚の仕方があるなんて初めて知った。
「私を止めてくれ、ミア。そしてこの世界を救って…」
とてもとても甘い声音でそう告げてくる。
世界が滅びる悲愴感なんてどこにもない。だって彼は世界を滅ぼさない。
これは、愛を乞う言葉。
『愛しているよ、ミア』と『世界を壊すけどいい?』と交互に繰り返しながら微笑んでいる。
……凄く重い愛。
だけど、私にとっては重くない。まるごと私を包み込む深い愛。
親から愛情を注がれなかったからこそ、これくらいの愛を渇望していたのかもしれない。
たぶんそれを殿下は分かってくれていた。
――この深い愛に応えたい。
目尻に落としていた口づけが、頬に、額に、そして唇へと移っていく。拭う涙がもうないから。
…頷いていい…かな……。
…もう頷くしかないよね……。
ふふ、だって世界が滅びてしまうから……。
77
お気に入りに追加
5,230
あなたにおすすめの小説
中将閣下は御下賜品となった令嬢を溺愛する
cyaru
恋愛
幼い頃から仲睦まじいと言われてきた侯爵令息クラウドと侯爵令嬢のセレティア。
18歳となりそろそろ婚約かと思われていたが、長引く隣国との戦争に少年兵士としてクラウドが徴兵されてしまった。
帰りを待ち続けるが、22歳になったある日クラウドの戦死が告げられた。
泣き崩れるセレティアだったが、ほどなくして戦争が終わる。敗戦したのである。
戦勝国の国王は好色王としても有名で王女を差し出せと通達があったが王女は逃げた所を衛兵に斬り殺されてしまう。仕方なく高位貴族の令嬢があてがわれる事になったが次々に純潔を婚約者や、急遽婚約者を立ててしまう他の貴族たち。選ばれてしまったセレティアは貢物として隣国へ送られた。
奴隷のような扱いを受けるのだろうと思っていたが、豪華な部屋に通され、好色王と言われた王には一途に愛する王妃がいた。
セレティアは武功を挙げた将兵に下賜されるために呼ばれたのだった。
そしてその将兵は‥‥。
※作品の都合上、うわぁと思うような残酷なシーンがございます。
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※頑張って更新します。
辺境伯へ嫁ぎます。
アズやっこ
恋愛
私の父、国王陛下から、辺境伯へ嫁げと言われました。
隣国の王子の次は辺境伯ですか… 分かりました。
私は第二王女。所詮国の為の駒でしかないのです。 例え父であっても国王陛下には逆らえません。
辺境伯様… 若くして家督を継がれ、辺境の地を護っています。
本来ならば第一王女のお姉様が嫁ぐはずでした。
辺境伯様も10歳も年下の私を妻として娶らなければいけないなんて可哀想です。
辺境伯様、大丈夫です。私はご迷惑はおかけしません。
それでも、もし、私でも良いのなら…こんな小娘でも良いのなら…貴方を愛しても良いですか?貴方も私を愛してくれますか?
そんな望みを抱いてしまいます。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定はゆるいです。
(言葉使いなど、優しい目で読んで頂けると幸いです)
❈ 誤字脱字等教えて頂けると幸いです。
(出来れば望ましいと思う字、文章を教えて頂けると嬉しいです)
公爵令嬢ディアセーラの旦那様
cyaru
恋愛
パッと見は冴えないブロスカキ公爵家の令嬢ディアセーラ。
そんなディアセーラの事が本当は病むほどに好きな王太子のベネディクトだが、ディアセーラの気をひきたいがために執務を丸投げし「今月の恋人」と呼ばれる令嬢を月替わりで隣に侍らせる。
色事と怠慢の度が過ぎるベネディクトとディアセーラが言い争うのは日常茶飯事だった。
出来の悪い王太子に王宮で働く者達も辟易していたある日、ベネディクトはディアセーラを突き飛ばし婚約破棄を告げてしまった。
「しかと承りました」と応えたディアセーラ。
婚約破棄を告げる場面で突き飛ばされたディアセーラを受け止める形で一緒に転がってしまったペルセス。偶然居合わせ、とばっちりで巻き込まれただけのリーフ子爵家のペルセスだが婚約破棄の上、下賜するとも取れる発言をこれ幸いとブロスカキ公爵からディアセーラとの婚姻を打診されてしまう。
中央ではなく自然豊かな地方で開拓から始めたい夢を持っていたディアセーラ。当初は困惑するがペルセスもそれまで「氷の令嬢」と呼ばれ次期王妃と言われていたディアセーラの知らなかった一面に段々と惹かれていく。
一方ベネディクトは本当に登城しなくなったディアセーラに会うため公爵家に行くが門前払いされ、手紙すら受け取って貰えなくなった。焦り始めたベネディクトはペルセスを罪人として投獄してしまうが…。
シリアスっぽく見える気がしますが、コメディに近いです。
痛い記述があるのでR指定しました。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません。
私は幼い頃に死んだと思われていた侯爵令嬢でした
さこの
恋愛
幼い頃に誘拐されたマリアベル。保護してくれた男の人をお母さんと呼び、父でもあり兄でもあり家族として暮らしていた。
誘拐される以前の記憶は全くないが、ネックレスにマリアベルと名前が記されていた。
数年後にマリアベルの元に侯爵家の遣いがやってきて、自分は貴族の娘だと知る事になる。
お母さんと呼ぶ男の人と離れるのは嫌だが家に戻り家族と会う事になった。
片田舎で暮らしていたマリアベルは貴族の子女として学ぶ事になるが、不思議と読み書きは出来るし食事のマナーも悪くない。
お母さんと呼ばれていた男は何者だったのだろうか……? マリアベルは貴族社会に馴染めるのか……
っと言った感じのストーリーです。
大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」
結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。
「……ああ、お前の好きにしろ」
婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。
ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。
いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。
そのはず、だったのだが……?
離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。
※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。
旦那様に離縁をつきつけたら
cyaru
恋愛
駆け落ち同然で結婚したシャロンとシリウス。
仲の良い夫婦でずっと一緒だと思っていた。
突然現れた子連れの女性、そして腕を組んで歩く2人。
我慢の限界を迎えたシャロンは神殿に離縁の申し込みをした。
※色々と異世界の他に現実に近いモノや妄想の世界をぶっこんでいます。
※設定はかなり他の方の作品とは異なる部分があります。
ブチギレ令嬢の復讐婚~親友と浮気され婚約破棄、その上結婚式場として予定していた場所まで提供してほしいと言われ💔
青の雀
恋愛
事実は小説より奇なり
まるで、私の作品のような話が、本当にありました
この話を書かずして、誰が書くの?という内容なので
3年ほど前に書いたような気がするけど、ちょっと編集で分からなくなってしまって
どっちにしても婚約破棄から玉の輿のスピンオフで書きます
余りにもリアルな話なので、異世界に舞台を置き換えて、ファンタジー仕立てで書くことにします
ほぼタイトル通りの内容です
9/18 遅ればせながら、誤字チェックしました
第1章 聖女領
第2章 聖女島
第3章 聖女国
第4章 平民の子を宿した聖女
番外編
番外編は、しおりの数を考慮して、スピンオフを書く予定
婚約破棄から聖女様、短編集
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる