日本史

第八章 近代

桂 太郎

桂 太郎：日露戦争時代の政治家
桂 太郎 (かつら たろう、1847年1月4日 - 1913年10月10日) は、日本の陸軍軍人、政治家。内閣総理大臣、台湾総督、陸軍大臣、内務大臣、文部大臣、大蔵大臣、貴族院議員、内大臣、外務大臣などを歴任しました。日露戦争時の内閣総理大臣で、西園寺公望と交互に総理職を務めた期間は「桂園時代」と呼ばれました。軍人としての階級は陸軍大将で、栄典は、従一位大勲位功三級公爵。

生い立ちと初期の経歴

長州藩士の家に生まれ、幼い頃から剣術や学問に励みました。1867年、戊辰戦争に従軍し、維新後は新政府で陸軍に入り、ドイツに留学しました。帰国後、山県有朋の下で兵制・陸軍官制の改革を行い、日清戦争では第3師団長を務めました。

政治家としての活動

1900年、第1次桂内閣を組閣し、日英同盟を締結、日露戦争に対処しました。その後、西園寺公望と交互に総理大臣を務め、「桂園時代」と呼ばれる時期を築きました。桂内閣は、日露戦争後の社会の人心を教導すべく「戊申詔書」を発布し、文部大臣在任中には、小学校令改正や中学校令制定など、教育改革にも着手しました。

日露戦争と桂内閣

1904年、日露戦争が勃発し、桂内閣は戦争遂行に尽力しました。戦争は日本の勝利に終わりましたが、戦後の処理をめぐって政権内部で対立が生じ、桂内閣は総辞職しました。

晩年

その後、桂は再び総理大臣に就任しましたが、憲政擁護運動の高まりにより退陣を余儀なくされました。1913年、67歳で死去しました。

桂太郎の評価

桂太郎は、日露戦争時の内閣総理大臣として、日本の近代化に大きく貢献した人物として評価されています。一方で、強権的な政治手法や、憲政擁護運動への弾圧などについては、批判もあります。

参考資料

Wikipedia: 桂太郎 https://zh.wikipedia.org/zh-cn/%E6%A1%82%E5%A4%AA%E9%83%8E
国立国会図書館: 近代日本人の肖像 - 桂 太郎
首相官邸ホームページ: 第11代 桂 太郎 https://www.kantei.go.jp/
桂太郎は、明治時代の日本を代表する政治家の一人であり、その功績と評価については、様々な議論があります。近代日本の歴史を理解する上で、重要な人物であることは間違いありません。