日本史

第五章 戦国時代

武田信玄

武田信玄（たけだ しんげん）は、戦国時代の武将で、甲斐国（現在の山梨県）の戦国大名であり、武田氏の第二代当主です。信玄は、戦国時代を代表する名将の一人として知られています。

信玄は、武田家の家督を継いだ後、その領国である甲斐国を拡大し、周囲の国々との争いで勢力を伸ばしました。彼は、巧みな外交と軍事戦略を駆使して、甲斐を統一し、武田家の基盤を固めました。

また、信玄は戦国時代の中心地である信濃国（長野県）や上野国（群馬県）にも進出し、その勢力を広げました。信玄は特に信濃国の戦国大名・武田信虎との争いで、数々の戦いを繰り広げ、その結果、信濃を支配下におさめました。

信玄の最大のライバルは、上杉謙信とされています。両者は複数の戦いで対立し、互いに勢力を競い合いました。特に、甲州征伐や川中島の戦いなどで激しい戦いを繰り広げました。

信玄はまた、武田家の拠点である甲府城の改修や甲斐国の経済発展にも尽力し、文化や経済の振興にも努めました。

信玄はその政治手腕や軍事戦略だけでなく、文化や書物への関心も深く、自らも和歌や茶道を嗜みました。信玄の代には、武田家は甲斐を中心に繁栄し、その名声は戦国時代の中でも際立っています。


***



武田信玄 (1521-1573)

ja.wikipedia.org
武田信玄
武田信玄は、戦国時代後期に甲斐国 (現在の山梨県) を支配した戦国大名です。

幼名は勝千代、通称は太郎。

甲斐源氏第19代当主、武田氏第16代当主。

生涯

信玄は、1521年に甲斐国守護・武田信虎の長男として生まれました。

1541年に父を追放し、家督を継承しました。

信玄は、優れた軍事家として知られ、「甲斐の虎」と呼ばれました。

騎馬隊を主体とした軍隊を率いて、多くの戦いで勝利を収めました。

信濃国 (現在の長野県) や駿河国 (現在の静岡県) などを攻略し、領土を拡大しました。

また、領内の統治にも力を入れ、甲州法度と呼ばれる法令を制定しました。

1573年に病死。享年53歳。

人物像

信玄は、冷静沈着な性格で、戦略家としても優れていました。

また、人材登用に積極的で、多くの優秀な家臣を召し抱えました。

逸話

信玄は、軍隊の訓練に力を入れていました。

「武田騎馬隊」は、当時最強の騎馬隊の一つとして知られていました。

信玄は、信濃国の攻略に際し、塩止めと呼ばれる戦術を用いました。

これは、信濃国への塩の供給を断ち、敵を降伏させた戦術です。

武田氏

信玄の跡を継いだのは、嫡男の武田勝頼です。

しかし、勝頼は1582年に織田信長と徳川家康の連合軍に敗れ、武田氏は滅亡しました。

参考文献

山本博文「武田信玄」(岩波新書、2007年)
小和田哲夫「戦国大名 武田信玄」(吉川弘文館、2011年)
関連史跡

躑躅ヶ崎館跡 (山梨県甲府市)
武田神社 (山梨県甲府市)
恵林寺 (山梨県甲府市)
高遠城跡 (長野県伊那市)
川中島古戦場 (長野県長野市)