へたれゲーマーだということを証明します

繰り返し現れるエラー

繰り返し現れるエラー

朝から、みるくのイライラは募っていた。彼女はパソコンの画面を見つめ、何度も繰り返されるエラーメッセージにため息をついた。

「ページを表示できません…」

画面には見慣れたエラーメッセージが表示されている。みるくは小説家を目指して、日々の隙間時間に執筆を続けていたが、オンラインゲームのプレイ時間が増えるとその分だけ小説を書く時間が削られていった。それでも何とか時間を作り、アルファポリスに新しい章をアップロードしようとしたが、朝からエラーが連発して一向に進まない。

「もう何度目だろう…」

みるくは苛立ちを抑えつつ、ブラウザの再読み込みボタンを押したが、同じメッセージが再び表示された。彼女の手はパソコンのキーボードの上で止まり、更新するはずだった小説のページはそのまま固まっていた。普段ならすぐに解決するような軽いトラブルでも、今日は特に重たく感じた。

「これって、ゲームをやめろって言ってるのかな…」

みるくは考えた。最近、オンラインゲームに時間を取られすぎているのは確かだった。レベル上げやイベントのために毎日数時間を費やし、小説の執筆に充てる時間がどんどん削られていった。彼女はオンラインゲームが好きだったが、それが本当に自分にとって必要なものなのか、疑問に思い始めていた。

「ただのバグだよね…？でも、今日は何度やっても直らないし…」

みるくはもう一度、パソコンの電源を落として再起動した。しかし、それでも状況は変わらなかった。小説を書く時間がどんどん減っていく中で、彼女は焦りと苛立ちを募らせた。オンラインゲームをプレイするのは楽しいし、仲間たちと一緒にクエストを攻略するのは充実感があった。しかし、それと同時に執筆への集中力が削がれ、頭の中にモヤがかかったような感覚に陥っていた。

「このままじゃダメだよね…」

みるくは自分に言い聞かせるように呟いた。ゲームに夢中になるのもいいが、彼女が本当にやりたいことは小説を書くことだった。ゲームの世界ではなく、自分自身の物語を紡ぎたいと思っていた。それが今、少しずつ遠のいているような気がして、不安が心を覆い始めた。

「一旦、ゲームをやめてみようか…」

みるくは意を決して、オンラインゲームのアイコンをデスクトップから削除した。彼女にとってそれは一時的な決断であり、完全にゲームをやめるつもりはなかったが、自分の優先順位を見直す必要があると思った。小説を書くことに集中する時間を取り戻すために、ゲームから距離を置くのも一つの手段だと考えたのだ。

それでも、不安は残った。ゲーム仲間との繋がりを失うことや、楽しみにしていたイベントに参加できないことが頭をよぎった。みるくは自分の決断に少し後悔しながらも、パソコンの前に座り直し、新しい文章を書き始めた。

「やっぱり、これが私のやりたいことだよね…」

みるくは画面に向かって独り言を言いながら、キーボードを叩いた。文章が進むにつれて、彼女の気持ちは少しずつ落ち着いていった。オンラインゲームの世界から離れ、現実の自分自身に向き合う時間を取り戻すことができたのだ。

しかし、しばらくすると再びエラーメッセージが表示された。

「ページを表示できません…」

みるくは苦笑した。やはり、完全にトラブルから逃れることはできないようだった。それでも、彼女は諦めなかった。再度ブラウザを再起動し、何度もページを更新し続けた。小説を書くことにかける情熱がある限り、彼女は立ち止まることはなかった。

「もう一度、挑戦してみよう」

みるくはその一言で自分を奮い立たせた。再びエラーに遭遇するかもしれないが、それでも彼女は自分の夢を諦めるつもりはなかった。オンラインゲームの楽しさに惑わされることなく、彼女は少しずつ前に進んでいく決意を固めた。

その日、みるくはようやく小説を更新することができた。何度も繰り返し訪れたエラーメッセージに負けることなく、自分の目指すべき道を歩み続けることができたのだ。彼女は画面に表示された新しい章を見て、達成感に満ちた笑みを浮かべた。

「これでよし、また一歩前進だね」

その言葉には、自分自身への小さな誇りが込められていた。ゲームのエラーに悩まされる日々でも、みるくは自分の物語を描き続けることを選んだのだ。たとえ道が険しくとも、彼女は自分の夢に向かって歩み続けることをやめなかった。