季節の織り糸

春秋花壇

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冬銀河

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「冬銀河」

2月1日。まだ寒さが続く朝、凍りついた滝の音が遠くで響く中、私は街を歩いていた。雪が降り続き、白い世界が広がっている。寒さに包まれた世界の中で、ふと見上げると、凍りついた星が夜空に浮かび、寒さの中で煌めいているようだった。

近くの池では鴨が静かに泳いでいる。その姿は、どこか力強さを感じさせた。冬の月がそれを照らし、池の水面にその光が反射して美しく輝いていた。まるで冬の銀河のように、冷たい光の中に包まれながらも、確かに生きている。

私の足元には、冬土用に備えて植えられた梅の花が見えた。まだ蕾のまま、冷たい空気の中でその存在を感じさせる。春の兆しを感じるには、まだ少し時間がかかるのだろうか。しかし、心の中では「春遠からじ」と呟きながら、少しの希望を抱いて歩き続ける。

冬の銀河のような空の下、私はふと思い出す。葉牡丹が庭に咲いていることを。冬に強いその花が、どこか希望を感じさせるようで、心を温かくしてくれる。そんな冬の庭に、私は自分が埋もれているような感覚を抱きながら、歩みを進める。

道の先に見えるのは、古びた館。冬の冷気に包まれたその館には、過去の記憶が詰まっているような気がする。静かな時間が流れ、その中に取り残されたような気持ちになる。私はその館の前に立ち止まり、しばらくその静けさに身を委ねてみた。

そして、思い出したのは、昨夜煮込んだ凝った料理の味。母がよく作っていた、心が温まる料理だ。冬の冷えた体を優しく包み込むその味を思い出すと、心がほっとする。その料理の香りが、まるで母の手のひらのように、私を包み込んでくれるような気がした。

館の中では、松雪草が窓際に置かれている。寒い冬でも咲くその花を見て、私もまた冬の冷たさに耐えながら、何かを信じて生きていこうと、再び心を奮い立たせる。

ここから先は、また春を迎えるために進むべき道だと思う。どんなに寒くても、冷たい風が吹き付けても、心の中で咲く梅や葉牡丹のように、少しずつ春を感じながら生きていくことができると信じて。

冬の冷気と春の希望が交錯する情景を描いてみました。まだ春は遠くても、心の中で温かさを見つけながら前に進んでいく、そんな気持ちが伝わるようにと願っています。
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