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駆け落ちして14年目

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駆け落ちして14年目

駆け落ちしてから14年が経った。最初は、ただ二人だけの世界を作りたくて、あれほど必死になったけれど、今では子供たちの成長とともに、僕たちの家族の絆もどんどん深くなっていった。日々の生活は決して楽ではなかったけれど、それでも心から感謝している。この温かい家庭を築けたこと、そして一緒に歩んできた時間すべてが、僕にとっては宝物だ。

今日は、年に一度のクリスマス。外の寒さに震えることもなく、家の中は温かな光に包まれていた。めぐみと僕、そして子供たちが集まり、賑やかな夜を過ごしている。

「あゆみ、今日はサンタさんに何をお願いしたの?」
僕は13歳になった長女のあゆみに聞いた。中学生になったあゆみは、以前に比べて少し大人びた雰囲気が漂っていたけれど、それでも子供らしい無邪気な一面を持っている。

「あたし、今年は新しい本をお願いしたよ。読書が好きだから、もっとたくさんの本を読んで、知識を広げたいなって」
あゆみは少し照れくさそうに言いながらも、キラキラとした目を輝かせた。

「すごくいいお願いだね。あゆみは賢いから、きっと素晴らしい本に出会えるよ」
僕は彼女を誇らしげに見つめながら言った。あゆみはいつも本を読むのが好きで、どんな本でも食い入るように読んでいた。その姿を見ていると、自然と心が温かくなる。

次に、大地に聞いた。「大地、サンタさんにお願いしたものは?」

「僕はね、最新のゲームが欲しい!友達と一緒に遊びたくてさ」
11歳になった大地は、相変わらず元気いっぱいで、サッカーとゲームが大好きだ。

「ゲームか、楽しそうだな。でも、勉強もしっかりね」
僕は笑いながら注意を促すと、大地は明るくうなずいて、もう大人のようにしっかりしてきた。大地が成長していくのを見ていると、少し寂しさも感じるが、同時に嬉しさも感じる。

「あすか、今年は何をお願いしたの?」
9歳になった次女のあすかは、少し考え込みながら言った。「うーん、ぬいぐるみかな。でも、サンタさんがくれるか不安で…」

「大丈夫だよ、サンタさんはあすかのことをちゃんと見てくれてるから、心配しないで」
めぐみがやさしく頭を撫でながら言った。あすかはほっとしたように微笑んだ。

「大和は?」
僕は7歳の大和に問いかけると、大和は照れくさそうに自分の好きな恐竜のぬいぐるみを指差した。

「恐竜が好きなんだね。今年もサンタさんにお願いしてみよう」
僕は微笑んで、大和を抱きしめた。まだ少し言葉が上手くない大和だけれど、その目には確かな意思が宿っていた。

「みゆき、何をお願いした?」
5歳のみゆきに聞くと、みゆきはおもちゃの車を手にして「車!」と元気よく答えた。

「車か、みゆきも車が好きだね。サンタさんもきっとわかってるよ」
めぐみが優しく言うと、みゆきは嬉しそうに笑った。

「大樹は、今年何をお願いする?」
3歳の大樹はまだ言葉がうまく出ないけれど、僕の手を握ってくるその仕草が何とも愛らしい。何かを頼んでいる様子はうまく伝わってこないが、きっとサンタさんは彼が望んでいるものを知っているに違いない。

そして、1歳になったひかり。ひかりはおもちゃをつかんで遊んだり、歩き回ったりしながら、家の中を楽しんでいる。その無邪気な笑顔を見るたびに、僕は心から幸せだと感じる。

クリスマスのディナーを終えた後、みんなでソファに座って、プレゼントを交換した。僕とめぐみは、子供たちが喜ぶ顔を見て満足そうに微笑んでいる。あゆみ、大地、あすか、大和、みゆき、大樹、ひかり。みんなが幸せそうな顔をして、僕たちの家は笑顔と愛で満ちていた。

「こんなにたくさんの子供たちに囲まれて、僕は本当に幸せだ」
めぐみが静かに言った。僕はその言葉に心から同意した。こんなに素晴らしい家族を持てたことが、何よりも誇らしい。

「これからもずっと、一緒にいようね」
僕はめぐみの手を握りしめながら言った。めぐみもにっこりと笑い、頷いてくれた。

駆け落ちしてから14年。振り返れば、色々なことがあったけれど、それでも僕たちはずっと一緒に歩んできた。家族を築き、子供たちを育て、共に支え合いながら過ごしてきた日々。どんなに困難な時でも、愛があれば乗り越えられると、僕たちは証明してきた。

これから先も、ずっと一緒にいよう。子供たちと共に、もっと幸せな未来を作り上げていこう。僕たちの家族は、今もこれからもずっと、愛と絆で繋がっている。







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