妻と愛人と家族

翔太さんへのお返事

「翔太さんへのお返事」

翔太さんへ、

手紙を読んで、胸がいっぱいになりました。あなたが私のことをこんなにも深く考えてくれていたなんて、正直驚きました。私自身、今まで自分の気持ちを上手に伝えられていなかったこと、何度も後悔してきたけれど、こうして手紙でやりとりすることで、少しずつ言葉にできるような気がしてきます。

翔太さん、私はずっと、認められたいという気持ちに囚われていました。SNSでの「いいね」やフォロワー数、それが私にとって自己肯定感のバロメーターになってしまっていたんです。幼い頃から、人と比べられることが多くて、「もっと頑張らなきゃ」「もっと完璧でいなきゃ」といつの間にか思い込んでしまっていたんだと思います。

あなたと出会って結婚してからも、その気持ちは消えませんでした。むしろ、家族や友人たちの中での自分の立場を気にするようになってしまい、私が他人からどう見られているかを、いつも気にしてばかりいました。本当の私を知ってほしいと思いながらも、どこかで偽りの自分を見せていたような気がします。それが原因で、あなたとの間にも少しずつ溝ができていたことに、気づくのが遅れてしまいました。

でも、翔太さんが私に「大丈夫だよ」「君はそのままでいいんだよ」と言ってくれた言葉は、本当に救いでした。あなたの優しさに甘えてばかりいたかもしれないけれど、それでも私にとっては大きな支えだったんです。あなたがそばにいてくれるから、少しずつですが自分を見つめ直すことができるようになったんだと思います。

翔太さんの手紙を読んで、私は改めて考えました。私がなぜ、SNSや他人との比較にあんなにこだわっていたのか。結局のところ、それは自分自身の価値を見出せなかったからなんですよね。私の中で「自分はこれでいいんだ」という自信が足りなかった。だからこそ、外部からの評価を頼りにしなければ、自分の存在を肯定できなかったんだと思います。

でも、あなたはそんな私をありのままで受け入れてくれました。完璧じゃなくても、他人からどう見られていなくても、あなたにとっては私が大切な存在だと言ってくれる。その言葉がどれだけ私の心を軽くしてくれたか、感謝の気持ちでいっぱいです。

最近、SNSを少し控えるようになってから、自分が少し変わってきたのを感じます。毎日あなたと過ごす時間が、以前よりも楽しく、そして充実したものになってきた。私が他人との比較や承認欲求から解放されつつあるのは、あなたの言葉と、あなたの存在のおかげです。

それでも、時々不安になることがあります。私は本当にこのままでいいのかって。また誰かと自分を比べてしまったり、他人の目を気にしてしまう瞬間がある。でも、そんな時にあなたのことを思い出すと、少し安心できるんです。私がここにいて、あなたと一緒に歩んでいるという事実が、何よりも大切だと思えるようになりました。

翔太さん、私もあなたにとって、少しでも支えになれているでしょうか。あなたが私を支えてくれるように、私ももっとあなたを大切にしたいと思っています。あなたはいつも私のことを気遣ってくれるけれど、私だって、翔太さんが何かに悩んでいたり、困っている時に支えになりたいんです。これからはもっと、私もあなたに寄り添っていけるようになりたいと思っています。

最後に、翔太さんにもう一度ありがとうを言わせてください。あなたがいてくれるから、私は少しずつ自分を取り戻していける。そして、これからもあなたと一緒に歩んでいける未来が、とても楽しみです。お互いに支え合いながら、これからも笑顔で過ごしていきましょう。

この手紙を書いている今、なんだか心が軽くなった気がします。言葉にすることで、少しずつだけど前に進めているような気がするんです。これからも、お互いに手紙を書き合うのもいいかもしれないですね。言葉にして伝えることで、また新しい気持ちが見つかる気がします。

これからもずっと、あなたと一緒に。

彩香より