お金持ちごっこ

鏡の中の私

鏡の中の私

鏡に映る自分の顔は、どこか他人事に思えた。高校時代までは、鏡を見るのが好きだった。メイクをして、可愛い服を着て、鏡の前でポーズを決めるのが至福の時間だった。それがいつからか、鏡を見るのが苦痛になったのだろう。

大学時代、ふとしたことから自分の顔写真をブログに載せた。まさか、それが私の人生を大きく変えることになるとは、その時は想像もしていなかった。

「見るだけで不快な顔」「ブスが顔出すな」

そんな心ない言葉を投げかけられた。インターネットの世界で、私の顔写真は「ブス」の代名詞のように扱われ、「はあちゅうブス論争」なるものが巻き起こった。グーグル画像検索で「ブス」と検索すると、堂々の1位に私の顔が表示されるという、なんとも皮肉な状況。

一時は、どうしてこんな目に遭わなければいけないのかと、毎日泣いていた。鏡を見るのも嫌になり、部屋に閉じこもる日々が続いた。でも、そんな私を心配して声をかけてくれる友達や家族がいた。彼らの励ましの言葉に、少しずつ立ち直ることができた。

「外見なんて、ほんの一つの要素にすぎない」

そんな言葉を聞いた時、何かが私の心の中で変わった。確かに、私は生まれつき容姿に恵まれているとは言えない。でも、外見だけが全てじゃない。大切なのは、中身だって。

それから私は、外見にとらわれず、自分のやりたいことを精一杯やっていくことにした。ボランティア活動に参加したり、新しいことを学んだり、たくさんの人と出会ったり。そうすることで、私は少しずつ自信を取り戻していった。

ある日、ふと鏡を見た時、以前とは違う自分がそこに立っていた。もう、鏡の中の自分を否定する気持ちはなかった。もちろん、過去の傷跡は消えることはない。でも、私はあの経験から多くを学んだ。

「考え方で人生は変わる」

これは、私が自分自身に言い聞かせてきた言葉だ。外見にとらわれず、内面を磨くことの大切さ。そして、どんな困難な状況でも、乗り越えることができるという希望。

あの出来事は、私にとって大きな試練だったが、同時に大きな成長の機会でもあった。今は、あの時の経験に感謝している。あの時、たくさんの傷ついた。でも、その傷跡があったからこそ、今の私がいる。

これからも、私は自分らしく生きていく。外見にとらわれず、心の声に耳を傾けながら。そして、いつか、私のように悩んでいる誰かの力になりたいと思っている。

#容姿 #コンプレックス #自己肯定感 #生き方 #人生