お金持ちごっこ

春秋花壇

文字の大きさ
上 下
301 / 646

ハイテク体重計と向き合う葛藤:健康管理への意識改革

しおりを挟む
ハイテク体重計と向き合う葛藤:健康管理への意識改革

ハイテクな体重計を買ったのは、三ヶ月前のことだ。最新のテクノロジーを駆使して、体脂肪率や筋肉量、内臓脂肪レベルなど、様々なデータを測定してくれる優れものだと聞いて、興味津々で購入した。

最初の数週間は、毎朝体重計に乗るのが楽しみだった。アプリと連動してデータがスマートフォンに送られてくる度に、自分の体が少しずつ変わっていくのを実感し、やる気が湧いてきた。体脂肪率が下がるたびに「頑張った甲斐があったな」と思い、筋肉量が増えると「もっとトレーニングを続けよう」と決意を新たにした。

しかし、その興奮は次第に薄れていった。忙しい日々の中で、毎日細かくデータをチェックするのが次第に面倒になってきたのだ。体重計に乗るたびにアプリを開いて、数値を確認し、グラフを眺める時間が次第に煩わしく感じるようになった。

そして、ある日気がついた。私はただ、体重だけを確認している。最初は、体脂肪率や筋肉量にも注目していたが、いつの間にかそれらの項目は見なくなっていた。結局、体重が増えたか減ったかだけが気になるのだ。体重計の数値に一喜一憂し、他のデータには目もくれなくなってしまった。

「結局、私ってこんなものなんだな」と、自嘲気味に思う。どんなにハイテクな体重計を使っても、結局は自分の習慣次第だ。私はただ、体重が減ることだけを目標にしてしまったのだ。それが間違いだとわかっていても、どうしても他の数値には興味が持てない。

それでも、体重計は毎日変わらず私の体の状態を記録し続けてくれる。私はそのデータを全て無視しているけれど、いつかまた、体重以外の項目にも目を向ける日が来るかもしれない。体脂肪率や筋肉量、内臓脂肪レベル。それらの数値も大切だと、再び思える日が来るかもしれない。

ハイテクな体重計は、私の健康を見守るためにそこにある。私がそれをどう使うかは、結局私次第だ。体重だけではなく、全体の健康を見つめ直すことができるようになるために、少しずつでも努力していこう。体重計に乗るたびに、そう自分に言い聞かせるのだった。


お金持ちごっこは、お金持ちの思考や行動パターンを真似することで、自分も将来お金持ちになれるように意識を高める遊びです。

ハイテクな体重計を買って、最初の頃はいろんな項目見るけど、結局体重しか見なくなるね。

このささやかな経験もどこかに行かせる日が来るかもしれない。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)の日常

春秋花壇
現代文学
注意欠陥多動性障害(ADHD)の日常

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...